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小田実

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経歴

小田 実(おだ まこと、1932年〈昭和7年〉6月2日 - 2007年〈平成19年〉7月30日)は、日本の作家・政治運動家。体験記『何でも見てやろう』で一躍有名になった。日本に多い私小説を批判し、全体小説を目指した小田実|2007|pp=198–202, ほか。ベトナムに平和を!市民連合の設立者の一人、九条の会の呼びかけ人の一人。妻は画家の玄順恵。
大阪府大阪市出身。旧制天王寺中学(のち大阪府立天王寺高等学校)に入学するが、学制改革により新制大阪府立夕陽丘高等学校に進学し、東京大学文学部言語学科を卒業する。大学卒業後は代々木ゼミナールで英語科講師。
1958年(昭和33年)、米フルブライト基金により渡米。その後、一枚の帰国用航空券と持参金200ドルで世界一周旅行に出かけ、一泊1ドルのユースホステルなどに宿泊しながら、世界のあらゆる人たちと語りあった。現在のバックパッカーの走りともいえ、その体験記『何でも見てやろう』はベストセラーとなり、小田実の名前も一躍有名になった。一枚の航空券をもって世界を駆け巡る習慣はその後も続き、小田実の作家活動・思想形成の基本的スタイルとなった。
1960年安保闘争の時期から、平和運動を開始する。
の記者会見。鶴見俊輔と小田実(1967年11月13日)。
1965年(昭和40年)2月7日、アメリカが北ベトナム爆撃(北爆)を開始。反戦運動が高まる中、同年春、市民団体「声なき声の会」の事務局長を務めていた高畠通敏は鶴見俊輔に「北爆に対し無党派の市民として抗議したいが、『声なき声の会』では小さすぎる。政党の指令を受けないサークルの呼びかけで、ベトナム戦争を支援する日本政府に抗議するデモをやろう」と電話をかけた。鶴見と高畠は、当時西宮市に住んでいた小田を東京に呼び寄せ、同年4月24日に「ベトナムに平和を!市民文化団体連合」(のちの「ベトナムに平和を!市民連合」)を結成したソビエト連邦の崩壊により、小田がKGBから資金的・物理的援助を受けていたことを裏付けるソ連側の機密文書が公開された。これによりベ平連はその歴史的評価が大きく下がることとなった。小田は代表に就任した。
1969年(昭和44年)11月、ワシントンD.C.で開催される反戦集会に参加するため渡米したが、アメリカの当局からはデモに参加しないこと、デモをアジらないことといった条件が附せられ、違反した場合には逮捕することを通告された。
1974年(昭和49年)の第10回参議院議員通常選挙に三里塚闘争の指導者である戸村一作が出馬すると、宇井純・浅田光輝らとともに「三里塚闘争と戸村一作氏に連帯する会」を発足させた。
一貫して市民の立場をとることを信条としている。左翼と見做される場合が多い。マルクス主義には懐疑的で、「マルクス主義における党組織論は、カトリックと似ている」、「マルクス主義者は真理を独占していると考えているが、人間の行動の動機は、財産欲による場合よりも性欲による場合が多い」などと述べている。2005年(平成17年)の衆議院議員選挙では、土井たか子が事実上の政界引退を表明したことに遺憾の意を表し、社会民主党支持を明らかにしている。
竹内洋によると、小田実は『何でも見てやろう』で一躍有名になった当時は、リベラル左派のように見えたという竹内洋|2011|p=340。しかし当時の論壇は、左翼によって席巻されていたため、小田は「良心的」扱いの右翼の扱いだったという。小田自身以下のように記している竹内洋|2011|p=340。
討論番組は、ふつう「右」からひとり、「左」からひとり、まんなかが「中立」で、これが司会者をつとめるものだが、私が「右」の代表者として招かれていることだ。後年になって「べ平連」の運動で「左」と自他ともにもくされる人物とあまたつきあうようになったとき、このころの私について新ら手の「右翼」が出て来たと思っていたと彼らに言われておどろいた。|小田実「あとがきとしての年譜」『小田実評論撰]』四、筑摩書房、2002年7月
2007年(平成19年)7月30日午前2時5分、胃がんのため東京都内の病院で死去。75歳だった。

受賞歴

小田実関連記事(ニュース、インタビュー、書評等の外部リンク集)

  • 2011.11.1 bestseller's interview 第34回 仁木 英之さん

    出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!第34回の今回は、著書『海遊記』を刊行した、仁木英之さんです。『海遊記』は、天竺を目指す仏教徒・義浄を描いた冒険小説。日本では、天竺へ行った僧といえば"三蔵法師"ですが、 それとほぼ同じ時代に天竺を目指した義浄という僧は一体どのような人物だったのでしょうか。作品の成り立ちや、仏教について、仁木さんの読書歴まで、広くお話を伺いました。

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