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ロゥドに関連する小説ニュースまとめ

キーワード"ロゥド"に関連する小説ニュースの検索結果まとめです。一度の検索結果は200件までとなります。スペース区切りで複合検索も可能です。
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ロゥド ニュース検索結果

2021.8.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】勇気づけられる連作短編集〜桂望実『終活の準備はお済みですか?』

実用本・フィクションを問わず、終活に関する本が多数出版されていることは、少し前から気になっていた。

2021.7.26  作家の読書道 第231回:佐藤究さん

今年『テスカトリポカ』が山本周五郎賞と直木賞を受賞、注目を集める佐藤究さん。幼い頃はプロレスラーになりたかった福岡の少年が、なぜ本を読み始め、なぜ小説を書き始め、なぜ群像新人文学賞受賞後に江戸川乱歩賞で再デビューしたのか。そしてなぜ資本主義について考え続けているのか。直木賞発表前の6月、リモートでおうかがいしました。

2021.7.22  【今週はこれを読め! ミステリー編】ヴァランダー・シリーズ最後の書『手/ヴァランダーの世界』

――これはクルト・ヴァランダー・シリーズ最後の出版物である。このシリーズはこの本をもって終了する。

2021.6.25  【今週はこれを読め! ミステリー編】ユダヤ人古書店主の決死の犯罪捜査『狼たちの城』

この設定で話がつまらなくなるはずがないだろう。

2021.6.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】過去にとらわれた男の旅〜遠田潤子『緑陰深きところ』

主人公の三宅紘二郎は、40年以上前に大阪・ミナミの外れで「河童亭」というカレー店を開いて、すでに70歳を過ぎた。

2021.6.18  【今週はこれを読め! ミステリー編】疾風怒濤のホラー西部劇『死人街道』

神を激しく憎みながらその憎悪の対象に祈りを捧げる以外の生き方を知らない男。

2021.6.16  【今週はこれを読め! エンタメ編】読後感さまざまの将棋短編小説集〜芦沢央『神の悪手』

近年将棋は安定した人気を保っているが、プロ棋士として活躍することがどれだけたいへんなことか理解している人は少ないだろう(と、偉そうに言えるほどには私自身も理解が足りていないのだが)。

2021.6.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】緊急事態宣言下の1日1編『Day to Day』

昨年緊急事態宣言が出たとき、いままでに経験したことのない状況に対しての不安や緊張感があった。非日常な空気に押しつぶされそうになり「本を読む気になれなくなった」という声をあげる方々も、かなりの数いらしたと記憶している。幸い私は文学作品に頼って過ごしており、昨年の春は1日1編の短い小説やエッセイに元気づけられる日々でもあった。リアルタイムで読んだ方も読めなかった方も、この機会にぜひ手に取られることをおすすめする。あの心細かった毎日をなんとかして乗り切ろうとしていた自分たちの必死さが、少しでも報われるような気がするから。

2021.6.2  【今週はこれを読め! エンタメ編】残酷さと優しさが共存する短編集〜一穂ミチ『スモールワールズ』

読み終えて、人間って残酷で勝手だなと思った。だけど、その残酷さや勝手さは、優しさや思いやりみたいなものと共存し得るんだとも思った。

2021.6.1  【今週はこれを読め! ミステリー編】台湾ミステリーの最高傑作『台北プライベートアイ』

これまで翻訳された台湾ミステリーの最高傑作ではないかと思う。

2021.5.21  【今週はこれを読め! ミステリー編】九歳の少年が出会う苛酷な世界『ブート・バザールの少年探偵』

少年が出会った世界には光が降りそそいでいたか。それとも。

2021.5.6  【今週はこれを読め! ミステリー編】7つの作中作が登場する曲者小説『第八の探偵』

何をしてくるかわからない曲者はミステリーの世界では大歓迎なのだ。

2021.4.22  【今週はこれを読め! エンタメ編】成長していく少年の物語〜トレント・ダルトン『少年は世界をのみこむ』

本書の帯には「2019年オーストラリアで一番売れた小説」とあるが、そこから考えられるのはオーストラリア国民は相当に骨のある人々だということだ。

2021.3.27  作家の読書道 第227回:尾崎世界観さん

2001年にロックバンドのクリープハイプを結成、12年にメジャーデビュー。ヴォーカル、ギター、作詞作曲で活躍する一方、16年に小説『祐介』を発表した尾崎世界観さん。最新作『母影』が芥川賞にノミネートされるなど注目を浴びる尾崎さんは、どんな本を求めてきたのか。歌うこと、書くことについて切実な思いが伝わってくるお話です。リモートでインタビューを行いました。

2021.3.15  第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 選考結果のお知らせ

本日3月15日(月)午後3時より、第12回〈小説 野性時代 新人賞〉(主催=株式会社KADOKAWA)の選考会が行われました。

2021.3.10  【今週はこれを読め! エンタメ編】仕事への価値観をビシビシ問う連作短編集~額賀澪『転職の魔王様』

私(1967年生まれ)くらいの年代だと、転職にあまり明るいイメージがない人も多いだろう。長男の友だちが大手企業を退職したと聞いたとき、「え~、もったいないね」と言った私に、長男は「いや、そうは言っても自分に合わない会社に勤め続けるよりいいでしょ」と返してきた。その発言に対して、私は「それはそうだけど、もったいないことはもったいないよな」と心の中でつぶやいたのだった。

2021.2.27  作家の読書道 第226回:酉島伝法さん

2011年に「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞、造語を駆使した文章と自筆のイラストで作り上げた異形の世界観で読者を圧倒した酉島伝法さん。2013年に作品集『皆勤の徒』、2019年に第一長編『宿借りの星』で日本SF大賞を受賞した酉島さんは、もともとイラストレーター&デザイナー。幼い頃からの読書生活、そして小説を書き始めたきっかけとは? リモートでお話をおうかがいしました。

2021.2.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】さまざまに変わっていく家族の物語〜窪美澄『ははのれんあい』

「母の恋愛」というものが描かれた作品なのかな、と思いながら読んだけれど(もちろんそこにも触れられるのだけれど)、何よりも家族というものについての小説だった。家族に恵まれている人も残念ながらそうでない人も、すべての人が読むべき作品だと思った。

2021.1.18  向田邦子さんの肉声テープ発見 死の半年前、小説観語る

作家の向田邦子さん(1929~81)が自身の小説観を語っている様子を収録したカセットテープが、新潮社内でみつかった。飛行機事故で亡くなる半年前に開かれた読書会で、講師として招かれた向田さんは「文学賞(直木賞)を間違ってもらってしまった」と謙遜しながらも、自分の作品のスタイルを確立させることに意欲を見せている。

2021.1.6  【今週はこれを読め! エンタメ編】地球滅亡までの1ヶ月の物語〜凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』

"地球の滅亡まであと○○"という物語に外れはない。ぱっと思いつく限りでは、『ひとめあなたに...』(新井素子/創元SF文庫)も『終末のフール』(伊坂幸太郎/集英社文庫)もそうだ。そして、新たにこの系譜に連なるのが本書。

2020.12.26  作家の読書道 第224回:伊与原新さん

2019年に『月まで三キロ』で新田次郎文学賞、静岡書店大賞、未来屋小説大賞を受賞した伊与原新さん。地球惑星科学を専攻して研究者になった伊与原さんが読んできた本とは、ある日小説を書きはじめたきっかけとは。エンタメから分かりやすい理系の本まで、幅広い読書遍歴を語ってくださいました。

2020.12.8  【今週はこれを読め! SF編】高性能AIに挑む、落ちこぼれエンジニアとおかしなヤクザ

第八回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。AI技術にかかわるアイデア満載の軽快エンターテインメントだ。とにかくセンスが抜群に良い。

2020.10.15  独占インタビュー「ラノベの素」 大森藤ノ先生『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2020年10月15日にGA文庫より『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』第16巻が発売された大森藤ノ先生です。TVアニメ第3期も10月より放送開始となる中、原作小説は新たな展開を迎える新章に突入します。2013年の『ダンまち』シリーズ刊行から約7年。過去から現在までを振り返り、作品との向き合い方や物語の立ち位置、そして本編から紐解くベル・クラネルをはじめとしたキャラクター達の成長に関するお話など、様々にお話をお聞きしました。ファン必見の『ダンまち』の今を語ります!

2020.9.26  作家の読書道 第221回:高山羽根子さん

この夏、『首里の里』で芥川賞を受賞した高山羽根子さん。これまでも一作ごとにファンを増やしてきた高山さん、多摩美術大学で日本画を専攻していたという経歴や、創元SF短編新人賞に佳作入選したことがデビューのきっかけであることも話題に。読んできた本のほか美術ほか影響を受けたものなど、高山さんの源泉について広くおうかがいします。

2020.8.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】おいしいものが励ましてくれる物語〜冬森灯『縁結びカツサンド』

カツはおいしい。関東出身であることも関係するのか、個人的にはやはりカツは豚肉というイメージがある。村上春樹さんが"関西ではカツといえば牛肉"といった趣旨のエッセイを書いておられて、長らくビーフカツを食べることを熱望していたのだが(そして、実際に食べてみてとてもおいしかったのだが)、トンカツの方が汎用性があることには多くの方が賛成してくださるのではないだろうか(卵でとじる一般的なカツ丼などは、豚で作る方が合う気がするし)。そこでカツサンド。ビーフカツのサンドウィッチももちろん美味だけれど、本書で登場するのは豚肉を使ったものものだ。夏の青空に規則正しく並んだ縞模様の雲を見て、スペアリブを連想してみるのも楽しいと思う(本文ご参照のこと)。

2020.7.28  【今週はこれを読め! SF編】歴史改変戦争。時間の家父長制をいかにくつがえすか。

ジャック・ウィリアムスン『航時軍団』以来、あるべき未来を賭して、排反的なふたつの勢力が抗争する展開のSFはいくつも書かれてきた。もっとも有名なのは、フリッツ・ライバー《改変戦争(チェンジ・ウォー)》シリーズだろう。長篇『ビッグ・タイム』といくつかの短篇が邦訳されている。

2020.7.15  【今週はこれを読め! エンタメ編】"意外性の作家"の短篇集〜津村記久子『サキの忘れ物』

津村記久子さんって思っていたのとはちょっとイメージの違う作家かもしれない、と思ったのは「フェリシティの面接」という短編を読んだときだ。アガサ・クリスティが生んだ名探偵エルキュール・ポアロの秘書であるミス・レモンが活躍する軽妙な作品で、『名探偵登場!』(筒井康隆他/講談社文庫)というアンソロジーに収録されている。津村作品といえば"職業小説(往々にしてパワハラあり)"という印象が強かったのだが、こんなミステリー絡みのしゃれた作品を書かれるとは思っていなかった(職業小説ではある)。「フェリシティの面接」は、読書好きの方でもあまりご存じでないような気がするので(Wikipediaの津村さんのページにも載っていなかった)、ぜひこちらもお手にとっていただけたら。

2020.7.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】甲子園を整備するプロの仕事〜朝倉宏景『あめつちのうた』

もともと激ユルだった私の涙腺は、加齢とともに衰弱の一途をたどっている。にしても、我ながらいくら何でも泣きすぎだろうと思ったのが、数年前高校野球をテレビで見ていた際にまっすぐに引かれたグラウンドの白線を見て涙ぐんでしまったことだ。「ああ、こんなに美しくグラウンド整備をすることで、選手たちを支えるスタッフがいらっしゃる...!」と感極まり、一緒に見ていた家族たちを震撼させた。いま思えば、あのときの私は阪神園芸さんの芸術的な仕事ぶりに胸を打たれていたのか...。

2020.6.23  【今週はこれを読め! ミステリー編】追い詰められた者の小説『その手を離すのは、私』

逃亡者、あるいは追い詰められた者の小説というべき作品である。

2020.6.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】料理をめぐる実力派作家のアンソロジー『注文の多い料理小説集』

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、このところ何か月にもわたって我々はさまざまな不自由を耐え忍んでいる。

2020.5.28  【今週はこれを読め! ミステリー編】人間の残酷さを浮かび上がらせる作品集『おれの眼を撃った男は死んだ』

シャネル・ベンツ『おれの眼を撃った男は死んだ』(東京創元社)には、優れた短篇に与えられるO・ヘンリー賞を2014年に獲得した「よくある西部の物語」を含む10の小説が収められている。知っている限りベンツが邦訳されるのはこれが初めてだ。テネシー州メンフィス在住で、ローズ・カレッジで教鞭を執っているという以外の経歴はわからない。

2020.4.23  【今週はこれを読め! ミステリー編】颯爽と八方破れな『弁護士ダニエル・ローリンズ』登場!

人生に絶望するにはまだ早い、と教えてくれる小説である。

2020.4.15  【今週はこれを読め! エンタメ編】痛快女子バディ物語『ピエタとトランジ〈完全版〉』登場!

「痛快」という言葉がこれほど似合う小説に出会ったのは久しぶり。本書は連作短編集で、ふたりの女子(と呼んでいてもいいのかどうかわからない年齢になるまで彼女たちの仲は続いていくのだけれど)のクールで熱い物語が展開していく。

2020.3.27  2020年5月6日(水祝)「第三十回文学フリマ東京」開催中止のお知らせ

5月6日に開催を予定していた「第三十回文学フリマ東京」は、中止といたします。

2020.2.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】戦争体験を語り継ぐ〜古内一絵『鐘を鳴らす子供たち』

昭和42年生まれの私は、子どもの頃「戦争を知らない子供たち」という歌をよく耳にした。人口全体の割合としては、まだ戦後生まれが珍しかった時代かと思う。現代の日本においては、いかに高齢者社会が進んだとはいえ、戦争を知る世代の人々はもはや圧倒的少数派に違いない。「戦争を知らない子供たち」が当たり前になった社会は、平和のありがたみが実感されにくい社会でもある。

2020.2.4  【今週はこれを読め! SF編】ハイテク廃棄物のディストピア、最周縁から世界を批判する哀しきモンスター

現代中国SFの話題作。サイバーパンクの系譜を引く近未来ディストピアを、アクション・ノワールの味わいに仕上げている。さながらパオロ・バチガルピの好敵手といったところだ。

2020.1.7  【今週はこれを読め! SF編】横たわるグリオール以前と、死んだグリオール以後

『竜のグリオールに絵を描いた男』につづく、シリーズ第二短篇集。この欄で前作を取りあげたおりにふれたが(http://www.webdoku.jp/newshz/maki/2018/09/11/173735.html)、麻痺状態で横たわりながらも成長をつづける超巨大竜グリオールをめぐる物語だ。グリオールは人間を操るとひとびとは信じている。しかし、実際に竜の意志がテレパシー的に働いているのか、それとも人間の心にある呪術信仰による誘導なのか、あるいは運命論的な見立てで事後に物語化されるのか、判然としない。そこから醸しだされる靄のような感覚がじつにみごとだ。定型的なファンタジイ設定にはおさまらない世界である。

2019.11.28  【今週はこれを読め! SF編】困難なミッションに挑む、量子魔術師と個性溢れるメンバーたち

舞台となるのは人類が宇宙へと広がり、複雑な人種的葛藤と利益対立の多国家文明を築いている遠未来。"魔術師"と異名をとる主人公ベリサリウス・アルホーナは、量子的感覚・思考を備えたホモ・クアントゥスのひとりだ。彼はその驚異的な能力をもっぱら詐欺に発揮している。詐欺といってもケチな違法行為ではなく、曲者や権力を相手取った知恵比べといった側面が強い。

2019.11.27  【今週はこれを読め! エンタメ編】大学生作家と競歩選手の成長小説〜額賀澪『競歩王』

この秋、日本はラグビー人気に沸きに沸いた。しかしながら、同時期に行われた世界陸上競技選手権においては、競歩の選手が2つもの金メダルを獲得したこともどうか覚えておいていただきたい。競歩では鈴木雄介選手が50kmで、山西利和選手が20kmでそれぞれ優勝した。ラグビーのように豪快なスクラムやすばやいトライやチームメイトとの熱い抱擁などは、競歩にはないものである。ひたすら選手たちが歩き続ける競技なのだ、独特のフォームで。

2019.11.25  「このライトノベルがすごい!2020」首位を電撃レーベルが独占!『七つの魔剣が支配する』&『Unnamed Memory』が1位を獲得

「このライトノベルがすごい!2020」(宝島社)にて、電撃文庫刊『七つの魔剣が支配する』が「文庫部門」第1位を、電撃の新文芸刊『Unnamed Memory』が「単行本・ノベルズ部門」第1位に輝いた。

2019.11.21  【今週はこれを読め! ミステリー編】スリル満点のリンカーン・ライムシリーズ最新作『カッティング・エッジ』

スリラー。文字通りスリルを掻き立てることを目的にした娯楽作品だ。

2019.11.14  【特集】『エリスの聖杯』刊行記念特別企画 常磐くじら先生×大森藤ノ先生スペシャル対談インタビュー

2019年11月15日頃に発売されるGAノベル刊『エリスの聖杯』の刊行を記念して、著者である常磐くじら先生と、本作の熱烈なファンであり、書籍化のきっかけとなったGA文庫刊『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の大森藤ノ先生をお招きしてのスペシャル対談インタビューをお届けする。『エリスの聖杯』が書籍化に至るまでの道のりと、大森藤ノ先生が激賞する物語やキャラクターについて、さらにはお二人の視点から見る「悪役令嬢やダークヒーローの魅力」など、幅広く語っていただいた。

2019.11.5  【今週はこれを読め! SF編】翡翠というモチーフが担う多義性、多視点で語られる物語の推進力

『翡翠城市』は異世界ファンタジイだが、感覚はひじょうに現代的だ。エキゾチズムやロマンチシズムに拠るのではなく、内政と外交においてシビアな駆け引きがおこなわれる。そのいっぽう、民族主義的・家族主義的な組織論も息づいている。物語の中心となる登場人物は、コール家の長兄ラン、次兄ヒロ、妹シェイの三人だ。

2019.10.27  【今週はこれを読め! ミステリー編】最も読むべき翻訳ミステリー・アンソロジー『短編ミステリの二百年vol.1』

21世紀に入ってから、という限定付きではあるが、これは最も読むべき翻訳ミステリー・アンゾロジーになるであろう。

2019.10.26  作家の読書道 第211回:又吉直樹さん

お笑い芸人として活躍する一方で読書家としても知られ、発表した小説『火花』で芥川賞も受賞した又吉直樹さん。著作『第2図書係補佐』や新書『夜を乗り越える』でもその読書遍歴や愛読書について語っていますが、改めて幼少の頃からの読書の記憶を辿っていただくと、又吉さんならではの読み方や考察が見えてきて……。

2019.10.21  【今週はこれを読め! ミステリー編】確かな足元が崩れ落ちるリンドクヴィスト『ボーダー 二つの世界』

足元に確かにあったはずの地面がふっと消失し、無限の落下が始まる。

2019.10.18  【特集】『弱キャラ友崎くん』×『千歳くんはラムネ瓶のなか』最新刊同時発売記念 屋久ユウキ×裕夢 青春ラブコメ対談インタビュー

2019年10月18日に『弱キャラ友崎くん』第8巻、『千歳くんはラムネ瓶のなか』第2巻が同時発売となった。このたび2作品の最新刊発売を記念して、両作品の著者である屋久ユウキ先生と裕夢先生をお招きし、青春ラブコメ対談インタビューとしてお話をお聞きした。両作品は小学館ライトノベル大賞にて「優秀賞」を受賞すると共に、キャラクターや物語において「リア充」という存在も欠かせない共通点として有している。お互いの印象から各作品のキャラクターに込められた想い、地元を物語の舞台にした理由など幅広く語っていただいた。

2019.10.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】読まずにいられない小説〜遠田潤子『廃墟の白墨』

遠田潤子の小説を好きか、と聞かれたらなんと答えればよいのか迷う。手放しで共感できる登場人物も少ないし、描かれる状況も積極的に身を置きたくないシチュエーションがほとんどだ。だから、私にとって遠田作品は好き嫌いとは異なる次元にある。読まずにいられないから読むものなのである。

2019.9.27  【今週はこれを読め! ミステリー編】著者自身がワトソン役の謎解き小説『メインテーマは殺人』

一口で言うなら信頼関係がないホームズとワトスンなのである。

2019.9.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】凪良ゆう『流浪の月』に打ちのめされる!

ただひたすらに打ちのめされる。こんな読書体験は久しぶりだった。どんな本にもおもしろみを見出すことができる得な性分なので(だからこのような文章を書いているともいえるが)、一冊読み終えるたびによかったと思える。しかし、読了後もいつまでも棘のように心に残る作品とは、そうそう出会えるものではない。『流浪の月』は、これからも折に触れて私の感情を揺さぶる小説であり続けるだろうと予感した一冊だった。

2019.9.10  【今週はこれを読め! SF編】きらめく青春小説にして、時間と現実と創作とをめぐる問い直し

サンライズ製作のSFアニメ『ゼーガペイン』のスピンオフ小説。ヒロインの守凪了子(カミナギリョーコ)、彼女の幼なじみ十凍京(ソゴルキョウ)は共通だが、小説版オリジナルの主要キャラクターも多く登場し、背景となる設定もいっそう深く練られている。

2019.9.4  『異世界チート魔術師』原作者・内田健先生インタビュー|「楽しい」からこそ、ここまで書き続けられた

小説投稿サイト『小説家になろう』(以下、なろう)で連載中、ヒーロー文庫より書籍版が刊行中の内田健先生によるライトノベル『異世界チート魔術師』。

2019.8.30  【今週はこれを読め! ミステリー編】生命を懸けた脱出ゲーム『名探偵の密室』

名探偵が自らの生命を懸けた脱出ゲームに招待される。

2019.7.26  【今週はこれを読め! ミステリー編】英統治下インドでもがく警部と部下『カルカッタの殺人』

解けない謎があることのもどかしさを楽しさに変換してくれる警察小説だ。

2019.7.20  【今週はこれを読め! ミステリー編】スウェーデン発の歴史ミステリー『1793』

今ここにいる自分の当たり前が、違う場所、違う時間では当たり前ではないことを小説は気づかせてくれる。

2019.7.18  独占インタビュー「ラノベの素」 八目迷先生『夏へのトンネル、さよならの出口』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年7月18日にガガガ文庫より『夏へのトンネル、さよならの出口』が発売された八目迷先生です。第13回小学館ライトノベル大賞にて「ガガガ賞+審査員特別賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。「本当に欲しいもの」を手にするために、時空を超える摩訶不思議なトンネルに挑む少年少女の物語を描く本作。駆けた先に待っているものはなんなのか。本作の内容や作品の着想、キャラクターについてもお聞きしました。

2019.7.11  『逃げ出せなかった君へ』安藤祐介

現在、日本では働き方改革が推奨されている。小説では『わたし、定時で帰ります。』がより良き働き方を訴え、断固と立ち向かう女性が泣き笑いの奮闘をし、自分たちの道を切り開いていく様が、共感を得て、大ヒットしている。

2019.7.5  《GA文庫大賞》大賞作『処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―』佐藤真登インタビュー

ライトノベルファン待望の本格異世界ファンタジー!〈処刑人〉の少女と〈迷い人〉の少女。殺す側と殺される側の必然の出会いは予期せぬ友情へと展開する――。殺伐とした世界を生き抜く少女メノウと、彼女を取り巻く個性豊かな女性たちが織りなす生と死のドラマ。《GA文庫大賞》7年ぶりの大賞作が満を持してここに登場!

2019.6.11  【今週はこれを読め! SF編】実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか?

上田早夕里は小松左京の名を冠した公募新人賞からデビュー、その受賞経歴にふさわしく、人類史的スケールの視座から、しかしいっぽうで地に生きる個人の意志や情動を取りこぼさずに描く、骨太の作品を送りだして、読者の注目を集めてきた。そのいっぽう、《妖怪探偵・百目》や《洋菓子》など、別の領域の作品でも一定の評価を得ている。きわめて懐の深いクリエーターといえるだろう。

2019.5.31  【今週はこれを読め! ミステリー編】エリスンの内面が浮かび上がる短篇集『愛なんてセックスの書き間違い』

人の心を覗き込むと、そこにはこういう景色が広がっているのだろうと感じさせられた。

2019.5.24  【今週はこれを読め! ミステリー編】"世界一優秀な探偵"コール&パイク登場『指名手配』

あなたの世界にかぎ裂きができてしまい、涙にくれているとする。

2019.4.24  【今週はこれを読め! エンタメ編】松村栄子『僕はかぐや姫/至高聖所』が帰ってきた!

松村栄子という名前を聞いて胸をときめかせる読者のみなさんに、できればひとりでも多くの方々の目に、このレビューが触れることを願う。私たちが愛した「僕はかぐや姫」が、「至高聖所」が帰ってきましたよ!

2019.4.19  【今週はこれを読め! SF編】第一級の脱出不可能ミステリー『火星無期懲役』

火星は地獄だ!(ジョン・W・キャンベル風に)

2019.4.17  【今週はこれを読め! エンタメ編】不穏な青春ミステリー〜浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』

最近の若者たちがどのように感じるかはわからないが、私くらいの世代だと"結婚相手との出会いのきっかけはSNS"という事例に対してまだまだ若干の驚きを禁じ得ない。

2019.4.13  【今週はこれを読め! ミステリー編】感情を激しく揺り動かす圧巻のスリラー『終焉の日』

まるで暴れ馬のたてがみにしがみついているような乗り心地、読み心地であった。

2019.4.9  【今週はこれを読め! SF編】はかない記憶と傷つく身体のエロティシズム

オリジナルアンソロジー『NOVA 5』に発表した短篇SF「愛は、こぼれるqの音色」と、書き下ろしの長篇ミステリ『密室回路』を対にして収めた一冊。物語はそれぞれ独立しているが、設定は共通しており、テーマ面でも強い結びつきがある。

2019.4.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】"本好きの夢"の行方〜ペネロピ・フィッツジェラルド『ブックショップ』

街の本屋さんがどんどん減っていっていることは、特に本好きでない人でも気がつくくらい深刻な問題ではないだろうか。大型書店はもちろん素晴らしい。

2019.4.2  【今週はこれを読め! SF編】いつか卑徒(ひと)になる日まで

酉島伝法のデビュー作「皆勤の徒」は衝撃だった。同作を巻頭に収めた同題の連作集は、第三十四回日本SF大賞を射止めた。選考委員ほぼ全員が一致しての受賞決定である。また、〈本の雑誌〉で二〇一五年におこなった「21世紀SFベスト100」(選者は鏡明、大森望、牧眞司)でも堂々の第一位に選出された。まさに怪物的作品といえよう。

2019.3.13  【今週はこれを読め! ミステリー編】拉致監禁犯の父との対決〜カレン・ディオンヌ『沼の王の娘』

一口で言うなら、あらかじめ奪われた人生を取り返す小説だ。

2019.2.22  【今週はこれを読め! ミステリー編】恐ろしいのに止められない『あの子はもういない』

何の罪もない者が必要のない重荷を背負わされ、望まない人生の路を歩む。

2019.2.12  【今週はこれを読め! ミステリー編】予断を排して『種の起源』を読むべし!

あらゆる予断を排して物語の中に身を投じたほうが絶対に楽しめる。

2019.2.10  作家の堺屋太一さん死去 小説「団塊の世代」

「団塊の世代」などの小説で知られ、平成10年から2年間、経済企画庁長官も務めるなど、政治や経済、文芸など、幅広い分野で活躍した堺屋太一さんが、8日多臓器不全のため亡くなりました。83歳でした。

2019.2.9  独占インタビュー「ラノベの素」 渋谷瑞也先生『つるぎのかなた』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年2月9日に電撃文庫より『つるぎのかなた』が発売された渋谷瑞也先生です。第25回電撃小説大賞にて《金賞》を同作で受賞し、満を持してデビューされます。剣道を知らなくてもいい、読み終えた後に剣道がわからなくても構わない。ただこの物語を面白いと感じてもらえればそれでいい。剣道という舞台から降りた"元最強"と、孤独に頂点で君臨し続ける"現最強"が激突する時、少年少女たちの心情にどんな変化が訪れることになるのか、物語の内容や見どころについてお聞きしました。

2019.2.1  【今週はこれを読め! ミステリー編】運命に立ち向かう少女の物語『カッコーの歌』

今回採り上げるのはミステリーではない。分類するならばファンタジーなのだが、サスペンスの醸成が尋常ではなく巧く、物語が静から動に転じた後の展開の小気味よさったらない。何事が進行しているのか、という謎で引っ張る展開も素晴らしく、つまりは私がミステリーに求めているもののほとんどはここに入っているのである。本欄をお読みのミステリー・ファンのみなさんにも同じ気持ちを共有していただけるものと信じて。

2019.1.22  https://ddnavi.com/news/514263/a/

銀河帝国という設定は、物語の背景としては繰り返し描かれてきたが、それを前面に押しだした作品はさほど多くない。そもそも星間にまたがり、往来どころか通信にもままならない広大なエリアを、統一的な政治機構で統治するのはおよそナンセンスに思われる。多くの銀河帝国ものがスケール感に乏しく、未来の物語どころか、現代・近代以前の歴史の焼き直しに陥るのもしかたがない。

2019.1.18  独占インタビュー「ラノベの素」 上川景先生『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年1月19日にファンタジア文庫より『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ』が発売となる上川景先生です。第31回ファンタジア大賞にて「大賞」を同作で受賞し、満を持してファンタジア文庫よりデビューされます。人間の存在も、功績も、成果も、結果も、痕跡も、干渉も、そのすべてを消し去る悪魔の弾丸を手にした少年兵と、繰り返す戦争に暗躍する亡霊(ゴースト)の物語を描いた本作。主人公と共に一発の弾丸で変遷する世界を追いかける作品の内容や見どころについてお聞きしました。

2019.1.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】血が滾る冒険小説『拳銃使いの娘』

血が滾る、としか言いようのない小説である。

2018.12.24  独占インタビュー「ラノベの素」 林星悟先生『人形剣士<ドールブレイブ>は絶ち切れない』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年12月25日にMF文庫Jより『人形剣士<ドールブレイブ>は絶ち切れない』が発売となる林星悟先生です。第14回MF文庫Jライトノベル新人賞にて「最優秀賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。いくつものテーマが組み木のように重なり合い、人形遣いの剣士と人形のヒロインによるバディものとしても強烈な魅力を詰め込んだ本作。一つの視点からだけでは語りきれない本作の魅力や作品の見どころについてお聞きしました。

2018.12.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】いつかの私たちのことを描くアリス・マンロー『ピアノ・レッスン』

人生にはさまざまな瞬間がある。"これはめったにない経験でいつまでも覚えているだろう"と思うような瞬間はたまにある(子どもを出産したときや親を亡くしたときなど)。また、記憶に残るか残らないかなどということを考えもしないような、ただ過ぎていくように思われるだけの瞬間(人生は概ねこれの積み重ねであろう)。

2018.12.18  【今週はこれを読め! SF編】ベテランから新人まで個性豊かな書き下ろしアンソロジー

もう何度も書いていることだが、ここ数年の日本SFは空前の収穫期にあって、ベテランから俊英まで多くの才能が質の高い作品を送りだしている。惜しむらくは本来の受け皿たるべきSF専門誌が隔月刊の〈SFマガジン〉しかなく、しかも連載中心になってしまっていることだ。一般誌やWebなどSFを受けいれる媒体は以前より広がっているものの、ジャンルの求心力となる場が圧倒的に少ない。

2018.12.11  入場料1500円の本屋 検索機なし、50音順に並べず

東京・六本木の青山ブックセンターの跡地で11日、入場料1500円を支払う書店「文喫(ぶんきつ)」が開店した。出版不況のなか、本の販売以外の新たなビジネスモデルを探ろうと入場料制を導入。付加価値のある空間を目指すという。

2018.12.11  【今週はこれを読め! SF編】食べ飽きない語り口の妙、滋味ゆたかな物語

清朝の中国江南地方を舞台とした美食ファンタジイ。食の描写は、性愛や感情の描写と同様、ごてごてと修辞を盛ればよいというものではなく、細部を際立たせようとすれば全体がぼやけてだいなしになる。勝山海百合はそこらへんが絶妙なのだ。

2018.12.4  【今週はこれを読め! SF編】ガンマ線バーストでも終わらない世界のために

第六回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。六篇の連作からなり、遠い未来が舞台だ。もはや人間は肉体にしばらておらず、思うがままに精神をアップロードできる(これが表題の「トランスヒューマン」たる所以)。「童話」をうたっているのは、誰もが知っているような童話を下敷きにしているからだ。

2018.12.3  森見登美彦さん「もう二度と嫌」 新作小説との格闘談

その本は決して読み終えることができない――。「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギン・ハイウェイ」などで知られる奈良市在住の作家、森見登美彦さんの新刊「熱帯」(文芸春秋)は、謎に包まれた「幻の本」をめぐり、現実と幻想のあわいで大冒険を繰り広げる長編小説だ。執筆開始から8年。途中で悩んだり、自信を失ったり。「小説家としての思春期」「もう二度と嫌」とも。そんな新作への思いを聞いた。

2018.11.29  【エンタメ小説月評】語りが持つ力に驚き

小説を読むことの醍醐味は、ストーリーや仕掛けを楽しむ部分と、語りの面白さを味わうという二つの側面がある。「何を書くか」と「どう書くか」という問題と言い換えることもできるかもしれない。

2018.11.24  作家の読書道 第200回:白岩玄さん

『野ブタ。をプロデュース』で鮮烈なデビューを飾り、その後着実に歩みを続け、最近では男性側の生きづらさとその本音を書いた『たてがみを捨てたライオンたち』が話題に。そんな白岩さん、実は少年時代はほとんど小説を読まず、作家になることは考えていなかったとか。そんな彼の心を動かした小説、そして作家になったきっかけとは?

2018.11.21  【今週はこれを読め! エンタメ編】正反対っぽい女子ふたりの同居生活〜伊藤朱里『緑の花と赤い芝生』

女性の対人関係について世間でよく言われることとして、"既婚か未婚か、子どもがいるかいないかで、断絶が生まれやすい"というのがある。"なぜ男性の場合は、既婚未婚の別とかましてや子どもの有無とかが、差し障りにならないのだ!"というもの言いはひとまず措いておく(不公平ではあると思うものの。

2018.11.5  【今週はこれを読め! ミステリー編】ナチス殺人医師の虚ろな精神『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』

スリラーの名手ウィリアム・ゴールドマンに『マラソンマン』(ハヤカワ文庫NV)という作品がある。ナチの残党が主人公を拷問する場面があることで有名だ。健康な歯を歯科医のドリルで削るという想像するだけでも痛そうな拷問で、映画化作品では主人公をダスティン・ホフマン、ナチをローレンス・オリヴィエが演じた。

2018.10.27  作家の読書道 第199回:瀧羽麻子さん

京都を舞台にした「左京区」シリーズや、今年刊行した話題作『ありえないほどうるさいオルゴール店』など、毎回さまざまな作風を見せてくれる作家、瀧羽麻子さん。実は小学生の頃は授業中でも読書するほど本の虫だったとか。大人になるにつれ、読む本の傾向や感じ方はどのように変わっていったのでしょうか。デビューの経緯なども合わせておうかがいしました。

2018.10.25  【書評】『青少年のための小説入門』久保寺健彦 - 横丁カフェ

心からおもしろいと思える小説と出会ったとき、私は文庫と文芸書の担当の書店員なので、その小説を店頭であの手この手で売ろうとすることができます。おもしろい!伝えたい!売りたい!という、すごくワクワクした気持ちで売場をつくりますが、思ったように売れないときもあります。おもしろい、売りたい、そんな気持ちが強いときこそ、あと何が足りなかったんだろう......と悔しさと無力感を感じてしまうことがあります。

2018.10.24  【今週はこれを読め! エンタメ編】元恋人同士の猫との別れ〜向井康介『猫は笑ってくれない』

ふだんはあまり読まない恋愛小説(かどうかは読み手によって受け止め方はさまざまだと思うが、個人的には本書は恋愛ものに含まれると捉えている)を手に取ったのは、やはり「猫」に負うところが大きい。私自身は飼ったことがないので断言はできないが、きっと著者は猫に慣れておられるに違いない。登場人物たちも猫好きの占める割合が大きい。とはいえ本書における登場人物ならぬ登場猫・ソンは腎不全を患っており、徐々に弱っていく様子も描かれるので、愛猫家たちに手放しでは薦められないが。

2018.10.10  【今週はこれを読め! エンタメ編】小嶋陽太郎の"大化け"短編集『友情だねって感動してよ』

変態...! 本書を読み終えて、真っ先に心に浮かんだ言葉である。いわゆる一般的に使用されるような性的嗜好について揶揄しているわけではない(そういった意味合いでの変態性も感じられなくはない短編集ではあるが)。生物が形態を変えるように、小嶋陽太郎という作家の新たなる資質が顕在化したという意味であり、俗に言う"大化けした"という状態。私が思っていたよりもはるかに(低く見積もっていたということは断じてないにもかかわらず)、小嶋陽太郎は逸材だった。

2018.10.7  村上春樹さん ニューヨークで創作活動を語る

世界的な人気作家の村上春樹さんがニューヨークで行われたイベントに登場し、ユーモアを交えながら自身の創作活動について語りました。

2018.10.1  『やりすぎた魔神殲滅者の七大罪遊戯(ニューゲーム)』上栖綴人先生 インタビュー

『新妹魔王』の上栖綴人×アニメスタジオGoHandsが贈る『やりすぎた魔神殲滅者の七大罪遊戯(ニューゲーム)』とは!?

2018.9.19  独占インタビュー「ラノベの素」 師走トオル先生『ファイフステル・サーガ』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年9月20日にファンタジア文庫より『ファイフステル・サーガ』第2巻が発売される師走トオル先生です。2007年に刊行を開始した『火の国、風の国物語』より約10年。新たに動き出した王道ファンタジー戦記の気になる内容から誕生秘話、そしていよいよ発売となる第2巻の見どころについてお聞きしました。

2018.9.6  モデルはNHK!? 湊かなえ初の青春小説。高校の放送部によるドラマコンテストの熾烈な争い

初の新聞連載にして初の青春小説。湊かなえさんの新作『ブロードキャスト』は放送部を舞台に全国放送コンテスト出場をめざす高校生たちの熱血を描き出す。

2018.8.16  【書評】『名もなき王国』倉数茂 - 横丁カフェ

倉数茂さんの処女作『黒揚羽の夏』は、推理小説や幻想小説等の要素が取り入れられた、斬新且つノスタルジーに溢れた素晴しい作品だった。以来、著者の描く現実と虚実の入り乱れた独特の世界感に魅了され、新刊が刊行される度に明り取りの窓から朝陽が射し込むまで、つい夢中になって耽読してしまう。

2018.8.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】10代の気持ちが返ってくる吉野万理子『南西の風やや強く』

12歳、15歳、18歳。本書では、それぞれの年齢のときの主人公・狩野伊吹が描かれており、章のタイトルにもなっている。

2018.8.3  『うわさのズッコケ株式会社』で児童文学の掟を破る!? 「ズッコケ」と歩んだ40年。那須正幹さんインタビュー

1978年に『それいけズッコケ三人組』が出版されて、今年でシリーズ40周年。わんぱくだけど短気でおっちょこちょいのハチベエ、博識で努力家だけどなぜかテストの点は悪いハカセ、動きはのろくぽっちゃりしてるけど誰よりも優しいモーちゃん。世代を超えて子供たちが夢中になってきた、みんなの"友達"だった三人組。著者の那須正幹さんに、40周年をふりかえってみてどう感じているのか、お話をうかがった。

2018.7.28  作家の読書道 第196回:真藤順丈さん

ダ・ヴィンチ文学賞大賞の『地図男』や日本ホラー小説大賞大賞の『庵堂三兄弟の聖職』など、いきなり4つの文学賞に入選してデビューを果たした真藤順丈さん。その後も着実に力作を発表し続け、最近では戦後の沖縄を舞台にした一大叙事詩『宝島』を発表。骨太な作品を追求するその背景には、どんな読書遍歴が?

2018.7.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】中2男子のおバカな友情物語〜黒瀬陽『別れ際にじゃあのなんて、悲しいこと言うなや』

"男子がいちばん愚かしいのは中学時代、女子は高校時代"というのが私の持論だ。私の弟や息子たちを観察した結果&自らの来し方を振り返っての反省をふまえての見解である。さらに補足すると、"男子のバカは概ね低レベル、女子のバカは小賢しさを伴うものである"という気がしている。本書の主人公・小林とその仲間たちは中学2年生、まさに脂ののったおバカたちだ。

2018.7.9  10周年、初の「缶詰め」も 湊かなえさん集大成の小説

デビュー10周年を迎える作家の湊かなえさんが、書き下ろし長編ミステリー「未来」(双葉社)を刊行した。単行本で約440ページの物語はこれまでの作品で最も長く、学校教育や母と娘、隠された罪など、過去作にもみられたテーマを集大成。執筆にあたって、初めて、ホテルでの「缶詰め」も経験した。今月18日に選考会がある直木賞の候補作にも選ばれている。

2018.7.5  作家・西尾維新、言葉紡いだ15年 原点の京都で展覧会

「京都の二十歳」として出現し、独自の作品世界と驚異的な速筆で活躍する小説家の西尾維新。デビュー15周年を記念する展覧会「西尾維新大辞展~京都篇(へん)~」(展覧会公式サイト http://exhibition.ni.siois.in/別ウインドウで開きます)が7日、京都市の京都文化博物館で開幕します。会場を一冊の辞典に見立て、作品に登場するフレーズやアニメーション原画などの展示で、100冊を超える著作の魅力を紹介。作家その人に、展覧会への思いや執筆秘話を聞きました。

2018.6.29  独占インタビュー「ラノベの素」 悠寐ナギ先生『→ぱすてるぴんく。』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年6月29日に講談社ラノベ文庫より『→ぱすてるぴんく。』第2巻が発売となった悠寐ナギ先生です。第7回講談社ラノベ文庫新人賞「佳作」受賞作にして、隔月で続刊が刊行された本作。20歳の新鋭が描いたインターネットやSNSを通じた苦々しくも愛しい、リアルで等身大の青春ストーリーの内容や、第2巻の見どころについてお聞きしました。

2018.6.26  【今週はこれを読め! SF編】埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ

アルゼンチン幻想文学を代表するコルタサルの実質的な第一短篇集。1946年から50年までに書かれた八篇を収めている。「実質的」というのは、44年に短篇集『対岸』の原稿が完成していたものの、出版にいたらなかったからである(著者歿後の94年に出版)。『対岸』については邦訳が出たときに書評したが(現在は『JUST IN SF』に収録*)、そこではスタージョンやライバーを引きあいに出している。異色作家という位置づけだ。

2018.6.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】免許自主返納ドライバーの挑戦〜中澤日菜子『Team383』

「人生五十年」の時代であれば、自分はもう完全に余生に突入している。しかし、現実には3人の息子たちはまだ誰ひとり社会人になっていないし、末っ子の三男に至ってはまだ高校生。同い年の夫とともに、とてもおちおち死んではいられない状況である。世の中では「終活」が話題に

2018.6.9  三浦しをんインタビュー 3年ぶりの新作小説は、これまでのどの作品とも異なる読み心地の傑作!

少女たちの他愛ない手紙のやりとりから始まり、読者を思ってもみない場所へと誘い、強い衝撃と深い感動を与える、三浦しをんさんの最新作『ののはな通信』。「書簡形式」「明暗の共存」など、三浦さんにとって初となる試みも多い本作は、連載開始時から6年の歳月を経て、ついに刊行された。この物語が生まれた背景とそこに込めた思いをじっくりと訊いた。

2018.5.25  【今週はこれを読め! ミステリー編】暗殺者見習いに向けた手引書『インターンズ・ハンドブック』

〈ヒューマン・リソース社〉の新入社員諸君、就職おめでとう。お悔みを言わせてくれ。

2018.5.22  【今週はこれを読め! SF編】赤目の男に変身する孔雀、山頂と地下をつなげる大蛇

ほんものの幻想文学。ぼくが読みたい幻想文学は「昼間の論理」「日常の辻褄」「類型的な物語」の彼方にあるものだ。『飛ぶ孔雀』は、一行目からその領域へと引きこんでくれる。

2018.5.15  【今週はこれを読め! SF編】忘れることができるメモリ、未来においてインプットされた記憶

1992年に刊行された早瀬耕のデビュー長篇。一部で高評価を得ながら、広い注目を集めるまでにいたらず、また作者がその後、表立った作品発表をおこなっていなかったこともあって----第二長篇『未必のマクベス』が刊行されたのが2014年なので20年以上のブランクだ----埋もれた作品になっていた。それがようやく文庫化された。

2018.5.1  独占インタビュー「ラノベの素」 北条新九郎先生『常敗将軍、また敗れる』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年5月1日にHJ文庫より『常敗将軍、また敗れる』が発売された北条新九郎先生です。第11回HJ文庫大賞にて「大賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。気になる「大賞」受賞作の内容はもちろん、規格外の主人公や「敗北」に込められた意味など作品の魅力について、お話をお聞きしました。

2018.4.19  【書評】『玄鳥さりて』葉室麟 - 横丁カフェ

この作品は、純愛と、そして自由とは何かを描いた小説だ──。

2018.4.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】アイドルに魅せられた人々の心の内〜渡辺優『地下にうごめく星』

「地下アイドル」というものについてはほとんどまったく知識がなかったけれども、きれいな女の子に魅了される心理は理解できる。

2018.4.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】"本造りの裏方"印刷会社のお仕事小説〜安藤祐介『本のエンドロール』

高校野球を見ていて、まっすぐに引かれたグラウンドの白線に涙したことはありますか? 私はある。「球児たちの晴れ舞台のために何事もなく大会が行われるようぬかりなく準備をするスタッフによって、高校野球は支えられているのだ!」と胸を打たれたのだ。と書いてみて、我ながら涙もろいにもほどがあるとあきれる気持ちもなくはない。しかし、私と同じようなガラスの涙腺をお持ちの方も、さすがに野球場の白線では泣けないという方も、本書の最後にある「エンドロール」をご覧になったらきっと込み上げるものがあるのではないだろうか。

2018.3.23  独占インタビュー「ラノベの素」 さがら総先生『変態王子と笑わない猫。&教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年3月24日にMF文庫Jより『変態王子と笑わない猫。』第12巻&『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』が同時発売となるさがら総先生です。物語としていよいよラストを迎えることになる『変態王子と笑わない猫。』、さらに最新シリーズとしてスタートする『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』の両作品について、物語の見どころや新シリーズの礎となったご自身の体験談などを語っていただきました。

2018.3.22  【エンタメ小説月評】老いと死を見つめて

芥川賞受賞作の若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)がベストセラーになっている。著者は60代前半だが、70代の主人公を通して老いや孤独を見つめる作品が共感を呼んでいるのだろう。近年は高齢の著者によるベストセラーも増えている。

2018.3.20  売れる本は「面白そうなにおい」がする? 様々な企画を打ち出す三省堂書店員・新井さん

今回「おしごとりっすん」に登場するのは、三省堂書店で働く新井見枝香さん。有楽町店、池袋店、本部勤務を経て、現在神保町本店の文庫本コーナーを担当する新井さんは、本を売るのが日本一上手い書店員かもしれません。

2018.3.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】心に鎧をまとった男の長い旅『マイロ・スレイドにうってつけの秘密』

子供のころ、一日には良いことと悪いことが同量含まれているのだと信じていた。

2018.3.6  【今週はこれを読め! SF編】盆暗にして繊細、くだらないからこそ輝く、宮内悠介の短篇集

宮内悠介の短篇集。純文学作品ではすでに『カブールの園』『ディレイ・エフェクト』という二冊の短篇集があるが、SFもしくはミステリの短篇集としてはこれが最初の一冊となる。厳密に言うと、『盤上の夜』『ヨハネスブルグの天使たち』『彼女がエスパーだったころ』『スペース金融道』『月と太陽の盤』は短篇連作を一冊にまとめているので、書誌的には短篇集なのだけど、現在の出版慣習では長篇とほぼ同等の扱いだし、読者もそのように受容している。

2018.2.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】傷ついた人の心に寄り添う連作ミステリー〜岡崎琢磨『春待ち雑貨店 ぷらんたん』

雑貨店というもののイメージが変わったのはいつのことだっただろう。昔の雑貨店で売られていたのは生活必需品で、「雑貨屋さんにおつかいに行ってきて」と言われれば、買ってくるものはちりとりやたわしやわら半紙だった(22〜16歳になる我が家の息子たちは、"わら半紙"を知らなかった。ショック。

2018.2.13  【今週はこれを読め! SF編】メタフィジカルな奇想と上品なユーモアのショートショート連作

ここ数年、ショートショートが新しい盛りあがりを見せていて、ファンとしては嬉しいかぎり。この分野では、星新一というあまりに偉大な存在がいて、かつてはその引力圏のなかに多くの作家や読者がいたのだが、最近ではやや状況が変わってきたようだ。

2018.2.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】違っているけれど、否定しない〜王谷晶『完璧じゃない、あたしたち』

みんなちがって、みんないい。金子みすゞの言葉を引くまでもなく、みんなが知っていることだ。なのに、世の中から差別やいじめがなくならないのは何故だろう? 結局のところ、概念としては知っているというだけで、心からそう思っている人は多数派ではないということなのだろう。

2018.2.5  【今週はこれを読め! ミステリー編】残酷さと恐怖をくぐりぬけた者たちの物語『蝶のいた庭』

「おそろしく寒い夜でした。雪が降っていて、ほとんどまっ暗でした----大晦日の夜のことです。この寒い夜のなか、ひとりの貧しい少女が帽子もかぶらず裸足で通りを歩いていました」

2018.1.30  【今週はこれを読め! SF編】星に囲まれた静寂のなかで、捨ててきたはずの人生を思う

広く冷たく索莫とした世界に残された小さな生の物語。

2018.1.25  【今週はこれを読め! ミステリー編】声なき人のための物語〈アイアマンガー三部作〉完結!

エドワード・ケアリー〈アイアマンガー三部作〉がついに完結した。『堆塵館』『穢れの町』に続く最終巻『肺都』を読んで感じたのは、これは声なき人のための声として書かれた物語だ、ということだった。

2018.1.17  【今週はこれを読め! エンタメ編】

『本物の読書家』。このタイトルに心ひかれない読書好きがいるだろうか。とはいえ、(「自分のことを言っている」と考える強者も少なくないだろうと思うが)、私などはこの小説を読んで「本物の」どころか「読書家」とすら言えないと痛感させられることになった。

2018.1.16  芥川賞に石井氏と若竹氏 直木賞に門井氏

第158回芥川賞と直木賞の選考会が16日夜、東京で開かれ、芥川賞には石井遊佳さんと若竹千佐子さん、直木賞には門井慶喜さんの作品が選ばれました。

2018.1.9  【今週はこれを読め! SF編】異なる物理理論の宇宙が、この宇宙を浸蝕する!

『宇宙消失』では人間原理、『ディアスポラ』では六次元時空構造、『クロックワーク・ロケット』では直交物理学......と、手を変え品を変え、読者の科学理解をあっさりとぶっちぎってくれているイーガンである。多くのSFファンはサッパリわからないといいながら、そのなんだか凄えイメージと案外叙情的なところもある物語に大喜びして読んでいるわけですが、こんかい訳された『シルトの梯子』はもうわからなさの極地。下敷きになっているのは量子グラフ理論。聞いたこともありません。

2017.12.21  【書評】『テーラー伊三郎』川瀬七緒 - 横丁カフェ

最近面白い本は、と聞かれると年齢性別に関係なくお薦めしている一冊があります。勤務中も早く続きが読みたくて、そわそわし通しだったその本は、川瀬七緒さんの『テーラー伊三郎』です。

2017.12.16  「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第1回】原作・平坂読先生"伊月と春斗は両方とも自分"

『僕は友達が少ない』の平坂読先生が執筆し、『変態王子と笑わない猫。』のカントク先生がイラストを手がける、人気小説が原作のTVアニメ『妹さえいればいい。』。妹をヒロインに据えた小説を書き続けるライトノベル作家の主人公・羽島伊月を筆頭に、彼を取り巻くキャラクターたちの関係性から目が離せない作品だ。また、青春ラブコメの要素がありつつも、伊月たちラノベ作家の裏側を知ることができる一粒で二度美味しい面も見逃せない。

2017.12.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】虚実入り乱れる異色恐怖小説『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』

作業中にパソコンのハードディスクがぐぐぐと唸りだしておだぶつになった経験のあるすべての方にこの本、マイクル・ビショップ『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』をお薦めする。焦るよね、あれは。

2017.11.24  【今週はこれを読め! ミステリー編】14歳の少女が挑む世界との知恵比べ『嘘の木』

あらゆるものに裏切られ、打ちのめされた女性が世界との知恵比べに挑む小説だ。

2017.11.14  【今週はこれを読め! SF編】マイノリティがマッチョを懲らしめる痛快ダイムノヴェル

ときは十九世紀後半。飛行船が行き交い、甲冑型の巨大な蒸気機械が闊歩する港町ラピッド・シティはゴールドラッシュに湧いていた。

2017.11.10  【今週はこれを読め! ミステリー編】「何をされるかわからない」フランス・ミステリー『黒い睡蓮』

かつてフランス・ミステリーは「何をされるかわからない」ジャンルであった。

2017.11.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】嫉妬渦巻くバレエミステリー〜秋吉理香子『ジゼル』

「ジゼル」、流行ってます? いや、古典バレエに流行というものがあるかどうかも知らないんですけど、当コーナー9月13日更新の『ジゼルの叫び』(雛倉さりえ/新潮社)もジゼルものだったので(よろしかったらバックナンバーをお読みになってみてください)。

2017.11.1  【今週はこれを読め! エンタメ編】いっぷう変わったお仕事小説〜青山七恵『踊る星座』

例えば女優という肩書きだけでもすごいのにモナコの国王に見初められて王妃にまでなったグレース・ケリーレベルまでいかずとも、一般人の人生も十分さまざまな事件にあふれている。

2017.10.27  【今週はこれを読め! ミステリー編】根源的な恐怖を描くグラビンスキの短編集『火の書』

本邦未紹介の作家が、〈ポーランドのポー〉、あるいは〈ポーランドのラヴクラフト〉と賞賛されている、と聞いたらどう思うだろうか。

2017.10.25  SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 桜木紫乃 『砂上』

"全員嘘つきの物語を書く"その約束は守れた気がします

2017.10.24  【今週はこれを読め! SF編】偶然性と運命のアラベスク、あるいは過去からの迷い弾

レオ・ペルッツの作品は、無理やり分類すれば幻想小説、奇想小説、歴史小説などといえなくもないけれど、ぼくがいちばんしっくりくるラベルは「アンチミステリ」だ。

2017.10.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】スポーツの秋にぴったりのアンソロジー『走る?』

駅伝の季節到来〜〜〜! 「もしかして、駅伝の話が入っているかも?」と思い、手に取ったのが本書(駅伝ファンを名乗りながら、『あと少し、もう少し』(瀬尾まいこ/新潮文庫)も『タスキメシ』(額賀澪/小学館)も読み逃しているけども)。走ることをテーマに、14の短編が並ぶアンソロジーだ。

2017.10.17  【今週はこれを読め! SF編】ナボコフによる時間の織物、広がりゆくタペストリーの経験

『アーダ』の邦訳は、かつて早川書房《ハヤカワ・リテラチャー》に斎藤数衛訳があったが、こんかい日本を代表するナボコフ研究家・若島正の手によって新訳がなされた。

2017.10.14  14歳・小説女子が作家に 都内の中2 鈴木るりかさん

東京都内の中学二年、鈴木るりかさん(13)が十七日、連作短編集「さよなら、田中さん」(小学館)で作家デビューを果たす。

2017.10.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】親バカの父から見た宮沢賢治の生涯〜門井慶喜『銀河鉄道の父』

ときどき「子どもたちも大きくなって、やっと子育てが終わった」的なもの言いをする人がいるが、耳にするたび違和感を覚えてしまう。

2017.9.21  『あきない世傳 金と銀 貫流篇』高田郁

今回は『みをつくし料理帖』(全10巻 番外編を含めると11巻)から愛読している高田郁さんの新シリーズ『あきない世傳 金と銀』を。4巻目となる先月発売された最新刊の『貫流篇』が凄い展開になっています!

2017.9.20  作家の読書道 第186回:澤村伊智さん

日本ホラー小説大賞を受賞したデビュー作『ぼぎわんが、来る』(「ぼぎわん」を改題)が話題を集め、その後の作品も評判を呼んで日本ホラー小説界期待の新星として熱く注目されている澤村伊智さん。実は幼少の頃から筋金入りの読書家です。愛読してきたレーベル、作品、作家について、がっつりお話くださいました。読み応え満点!

2017.8.24  【書評】『墓地を見おろす家』小池真理子 - 横丁カフェ

夏ですね、暑いです。鼻のうえまでマフラーで覆っても凍えたあの道、思いも寄らぬ箇所から差し込んでくるすきま風に感動さえ覚えさせられたこの建物、たかだか数ヶ月前の思い出が嘘のように暑いです。

2017.8.22  【今週はこれを読め! SF編】人類補完機構よりも古くから伝わる信仰、そして愛としあわせの物語

コードウェイナー・スミスのSF短篇をすべてまとめる《人類補完機構全短篇》も、この巻でぶじ完結。先行する二巻、『スキャナーに生きがいはない』と『アルファ・ラルファ大通り』は本欄でも紹介をしている。

2017.7.25  独占インタビュー「ラノベの素」 昼熊先生&暁なつめ先生『この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を!』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2017年8月1日にスニーカー文庫より『この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を! 素晴らしきかな、名脇役』が発売となる昼熊先生と暁なつめ先生です。「このすば」の人気キャラクター総出演による公式外伝の内容はもちろん、執筆者と原作者それぞれの立場からみた外伝誕生の秘話など、様々なお話をお聞きしました。

2017.7.19  作家の読書道 第185回:遠田潤子さん - 作家の読書道

奄美の民話をベースにした深遠なファンタジー『月桃夜』で日本ファンタジー小説大賞を受賞してデビューした遠田潤子さん。その後は人間心理を丁寧に描くミステリー作品を発表、最近は文庫化した『雪の鉄樹』がヒットして話題に。非常に幅広く本を読んできた様子の遠田さん、なかでもお気に入りの作品とは?

2017.7.14  【今週はこれを読め! ミステリー編】警察捜査小説の原点となった犯罪実話集『彼女たちはみな、若くして死んだ』

「......どこのカレッジの名を挙げてくれてもいい。あらゆる女子大の学生が姿を消している。娘たちが、なぜ姿を消すかわかるか?」フォードは葉巻をしまって片方の手をあげ、指を追って数えはじめた。「理由はひとつではない。成績がふるわない。級友とうまくいかない。家庭内にいざこざがある。犯罪に巻き込まれた。自立したい。そして、男。理由は六つ。答はこの中にある」(法村理絵訳)

2017.7.14  暑い日には部屋で読書を……村上春樹らの言葉を道標に海外文学への道を踏み出そう

翻訳家・柴田元幸が責任編集を務める文芸誌『MONKEY vol.12』(柴田元幸:編/Switch Publishing)は本号で12号目。「翻訳は嫌い?」と題した特集を中心に、村上春樹・川上弘美など小説家だけでなく、歌手の小沢健二、分子生物学者の福岡伸一など多様なエッセイ・対談が掲載されている、知的好奇心をくすぐる一冊です。

2017.7.5  【今週はこれを読め! エンタメ編】断裁工場で働く主人公の朗読の日々『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』

売れ残って在庫として置いておく場所もなくなった本には、「断裁」という末路が待っている。この事実を知ったとき、血の気が引きそうな心持ちがしたことは忘れられない。一時期(今も?)、電子書籍として読めるように本をいったんバラバラに分解してデータとして読み込む「自炊」が流行ったと思うが、それでさえとてつもなく抵抗があったのに。

2017.7.4  【今週はこれを読め! SF編】探偵は棚にいる。扉の鍵は本に隠されている。

SF界きっての技巧派として知られるジーン・ウルフが2015年に発表した最新長篇。『書架の探偵』という邦題から、ジョン・ダニングや紀田順一郎のビブリオミステリに登場するような古書通の探偵、あるいは古今東西あらゆる書物に暁通したボルヘスのような存在を思いうかべる。

2017.6.23  『真夜中のパン屋さん』ついに完結! それぞれが迎えた5年後の「朝」が物語をつなぐ――大沼紀子さんインタビュー【前編】

2011年に第1巻が刊行された『真夜中のパン屋さん』、通称「まよパン」シリーズ(大沼紀子/ポプラ社)。

2017.6.21  作家の読書道 第184回:朝比奈あすかさん

2006年に『憂鬱なハスビーン』で群像新人文学賞を受賞してデビュー、以来、現代社会のなかでいきる大人の女性の姿から少年や少女の世界まで、さまざまな設定・テーマで作品を発表している朝比奈あすかさん。その作風の幅広さは、幼い頃からの幅広い読書体験、さらには一時期アメリカに住んでいた頃の体験が影響している模様。ではその具体的な作品・作家たちとは?

2017.6.20  SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 東山彰良 『僕が殺した人と僕を殺した人』

80年代台湾の混沌を背景に深まる少年たちの謎

2017.6.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】『続あしながおじさん』が新訳で登場!

"1作目を超える続編は存在しない"というのは、半ば共通認識のように受けとめられている。

2017.6.6  「涙をボロボロ流して読んだ!」"夢見る心を蘇らせる"!! 女子高生×神様コンビの感動ストーリー

夢を描くことは、特出した才能を持つ人間だけに与えられた特権ではない。

2017.5.23  【今週はこれを読め! SF編】世界全体・歴史全体を外側から描くSF──その最高到達点

キム・スタンリー・ロビンスンの《火星三部作》がついに完結した! 各作品がなんらかのSF賞を受賞している、SF史に残る名作だ。

2017.5.12  "シンギュラリティ"への丁寧な、そして終着点までのガイドブック 『エクサスケールの少女』【書評】

Precisely because we cannot resolve issues of consciousness entirely through objective measurement and analysis (science), a critical role exists for philosophy. (客観的な測定・分析――即ち科学――のみでは意識の問題を解明できないからこそ、決定的な役割が哲学に求められる)

2017.5.9  シリーズ累計750万部突破の超人気シリーズ『緋弾のアリア』最新刊発売! 最悪の集団との死闘の行方は…!?

シリーズ累計750万部を突破した超人気シリーズ『緋弾のアリア』の最新刊『緋弾のアリアXXV 羅馬の軍神星』が2017年4月25日(火)に発売された(電子版も同日配信)。壮大なスケールとラブコメ要素が絶大な支持を得ている同作だけに「キターーー! 嬉しい!」と興奮の声が続出中だ。

2017.5.6  無職のおっさんがチート性能で転生! 40代の夢と悲哀が詰まった『アラフォー賢者の異世界生活日記』

異世界に転生した主人公の活躍を描く「異世界転生モノ」が、小説投稿サイト「小説家になろう」を中心に、ライトノベルやアニメなどで人気を集めている。『アラフォー賢者の異世界生活日記』(寿 安清:著、ジョンディー:イラスト/KADOKAWA)もまた「~なろう」で発表され、2016年に第1巻が書籍化された作品だ。

2017.5.6  村上春樹さんは2時間のトークイベントで何を語ったのか?【WEBメディア単独取材ロングver.】

4月27日、新宿サザンシアターにて村上春樹さん13年ぶりとなるトークイベントが開催された。

2017.4.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】女性の心を鋭くとらえる短篇集『不機嫌な女たち』

現代において古典文学と称される作品も、それらが発表された当時はエンターテインメントとして認識されていたであろうことは、常に心に留めておきたいと思う。

2017.4.19  作家の読書道 第182回:塩田武士さん

グリコ・森永事件に材をとった『罪の声』で話題をさらった塩田武士さん。神戸新聞の記者から作家に転身した経歴の持ち主と思ったら、実は学生時代からすでに作家を志望していたのだそう。大阪でお笑い文化に多大な影響を受けながら、どんな小説に魅せられてきたのか。影響を受けた他ジャンルの作品にもたっぷり言及してくださっています。

2017.4.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】心を温めてくれる短編集〜川上弘美『ぼくの死体をよろしくたのむ』

ある時期、川上弘美さんの本だけを読み続けていたことがある。

2017.4.18  【今週はこれを読め! SF編】独自の二十一世紀日本を舞台にした異色の侵略SF

『光の塔』は、日本SF史を語るうえで欠くことができない名作だ。初刊は1962年。解説で日下三蔵さんが指摘しているように「SF専門作家による長篇SFの第一号」であり、その歴史的価値もさることながら、その大胆なアイデアと議論喚起的(コントラヴァーシャル)な展開は、こんにち読んでも力強さを失っていない。

2017.3.28  【今週はこれを読め! SF編】無限に反復される抽象画、均質な空間に宿る悪夢

『時間のないホテル』は、建築SFであり、21世紀版の幽霊屋敷小説ともいえる。

2017.3.16  『人間じゃない』綾辻行人

1987年9月5日。

2017.3.15  【今週はこれを読め! エンタメ編】恋愛と性別の関係を考えさせる 春見朔子『そういう生き物』

どうして生殖行為には快楽がセットになっているのだろうかとずっと不思議だった(というか、今も不思議である)。

2017.1.31  死んでしまった少年と、傷つき続ける少女と。出逢えないはずだったふたりのめぐり逢いがもたらす、柔らかで力強い再生の物語『リンドウにさよならを』

リンドウという花に、そう馴染みのない人も多いのではないか。かつては日常に寄り添う花として親しまれたものの、いまでは見かけることも少なくなってしまったあの青い花だ。花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」。そんな花の名をタイトルに冠した本作は、特異な状況のなかで物語の幕が上がる。主人公がすでに死んでいるのだ。

2017.1.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】移動図書館の日常ミステリー〜大崎梢『本バスめぐりん号。』

車そのものが本屋さんになっていて、たくさんの本を積んでいろんな場所にやって来る。今はなきテレビ番組「宮崎美子のすずらん本屋堂」(BS11)を見ていて、そんな素敵な書店があると知った(それはそうと、「すずらん本屋堂」ってなんで終わっちゃったの!? 我らが「本の雑誌」編集長・浜本茂さんもしばしば出ていらしたのに。復活を熱烈希望)。本好きにとってはまさに「鴨がネギしょってやって来た」状態ではないか! 

2017.1.16  電子書籍が変える読書 世界市場4年で急成長

電子書籍の市場が急拡大し、人々の読書スタイルが変わろうとしている。世界各国のデータから実情を探った。

2017.1.11  【今週はこれを読め! エンタメ編】無意識の色眼鏡に気づかせてくれる短編集〜松田青子『おばちゃんたちのいるところ』

差別はよくないこと。あなたも私も同じ人間。みんなちがって、みんないい。と、わかっているつもりで過ごしていたのに、わかりやすい差別には気づいたのに、目に見えない圧力にはずいぶんと鈍感になっていたことを本書によって思い知らされた。

2017.1.6  経済小説家はどうやって当事者を取材しているのか?

私は今般『国家とハイエナ』という書き下ろしの国際金融小説を上梓した。

2016.12.27  SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 綿矢りさ 『手のひらの京』

ずっと書きたくても書けず、ようやく書けた心のふるさと

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