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こる ニュース検索結果
2021.6.18 【今週はこれを読め! ミステリー編】疾風怒濤のホラー西部劇『死人街道』
神を激しく憎みながらその憎悪の対象に祈りを捧げる以外の生き方を知らない男。
2021.6.10 【今週はこれを読め! ミステリー編】ブロック編のアート・アンソロジー『短編回廊』
美しき罠、あるいは牢獄の展覧会と言うべきか。
2021.4.27 【今週はこれを読め! ミステリー編】世にも美しい犯罪小説『父を撃った12の銃弾』
世にも美しい犯罪小説である。
2021.2.1 第72回読売文学賞…受賞6氏と作品
第72回読売文学賞(令和2年度)が決まりました。選考委員の選評を紹介します。
2021.1.27 【今週はこれを読め! エンタメ編】女子高生バンド3人組の20年後の物語〜角田光代『銀の夜』
本書における主要人物は3人の女性。彼女たちが出会ったのは、幼稚園から短大までの一貫教育の女子校。ちづるは小学校から、麻友美は中学校から入学し、伊都子は中2のときの転入組だった。中3で同じクラスになった3人は、アマチュアバンドコンテストに出場する。急ごしらえのバンドの実力は圧倒的に不足していたものの、丈を短くした制服のスカートで歌う最年少出場者として注目された。タレント事務所から声がかかり、彼女たちのバンド「ひなぎく」は「ディズィ」としてデビューすることに。
2021.1.19 【今週はこれを読め! SF編】羊羹を食べながら日本海軍を翻弄するオリオン太郎
林譲治『大日本帝国の銀河1』(ハヤカワ文庫JA)
2021.1.13 【今週はこれを読め! エンタメ編】恐るべき筆力とユーモアが光る鈴木るりか『私を月に連れてって』
恐ろしい子! と私の内なる月影先生が発動してしまうくらい驚かされたのが、現役高校生作家・鈴木るりかさんの『私を月に連れてって』である。前作『太陽はひとりぼっち』でも十分すぎるほどの衝撃だったが、今回はさらに記録更新だ。もうほんと、私のように鈴木さんの倍以上歳をとっている人だって(いや、サバを読んだがほぼ3倍です)、こんなにおもしろい本を書ける人材などどれだけいることか。
2020.11.4 【今週はこれを読め! エンタメ編】両角長彦『ある実験 一人選べと先生が言った』を一気読み!
マイケル・キートンが演じたときの「バットマン」がよかったと思うのだが、それはジャック・ニコルソンのジョーカーが好みだったからかもしれない。
2020.11.3 【今週はこれを読め! SF編】怪奇小説の伝統に棹さす、みごとな表現の四作品
作者クックはイギリスの作家。ミステリおよび怪奇小説・映画の研究家でもあり、関連の学術著作がある。フィクションは、2017年に出版された本書が最初の単行本だ。四つの作品を収録する短篇集で、表題作「図書室の怪」が原稿用紙換算で300枚を超える中篇、のこり三篇は30~70枚弱の短篇という構成である。
2020.10.27 【今週はこれを読め! SF編】アルゴリズムの支配を逃れ、なお生き延びるすべ
2068年、グーグル(をはじめとするデジタルの覇者である巨大企業)が世界を掌握していた。日常に浸透したネットワークにより、市民のあらゆる情報は集積され、徹底した――しかし体感的にはマイルドな――常時監視社会が完成している。私たちの行為や嗜好はすべてグーグルに筒抜けだ。それが「透明性」というタイトルの意味だ。
2020.8.4 【今週はこれを読め! SF編】埋もれた名作を発掘・再評価する意欲的アンソロジー
昨夏に刊行された短篇集『なめらかな世界と、その敵』(本欄でも紹介)によって、一躍、現代日本SFの最先鋭へと躍りでた伴名練。小説家のみならず、「読み手」としても飛びぬけた資質の持ち主だ。それを遺憾なく証明したのが、この二冊組のアンソロジーである。
2020.7.17 【今週はこれを読め! ミステリー編】テイラー・アダムズの壮絶スリラー『パーキングエリア』
地の果てで命のやりとりをする小説である。
2020.5.5 【今週はこれを読め! SF編】ヤング・カーティス・ニュートン、青二才からヒーローへ
人気スペースオペラ《キャプテン・フューチャー》のリブート版。月面チコ・クレーターの秘密基地から出動する知恵と力と勇気のヒーロー、キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンと、彼につきそうフューチャーメンという構図は元どおりだが、細かい設定が現代風にアレンジされている。たとえば、宇宙開発の歴史がアポロ宇宙船の月着陸の延長線上にあり、太陽系諸惑星への植民はテラフォーミングと人間のゲノム改造によって成されたといった具合だ。ちなみに元シリーズでは各惑星にネイティヴの知的種族が存在していた。
2020.4.4 C・W・ニコルさん死去 環境保護活動家で作家、79歳
環境保護活動で知られる作家のC・W・ニコルさんが3日、直腸がんのため長野市の病院で死去した。79歳だった。葬儀は親族のみで営んだ。喪主は妻真理子さん。後日、お別れの会を開く予定。
2020.3.27 2020年5月6日(水祝)「第三十回文学フリマ東京」開催中止のお知らせ
5月6日に開催を予定していた「第三十回文学フリマ東京」は、中止といたします。
2020.3.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】非道な犯罪者の殺し合い祭りに興奮!『七つの墓碑』
刑務所帰りの男対謎の連続殺人鬼、これすなわち興奮っ。
2020.3.24 【今週はこれを読め! SF編】ケン・リュウ編の中国アンソロジー第二弾!
『折りたたみ北京』に続く、現代中国SFを紹介するアンソロジー。編者ケン・リュウは「序文」で、こう告げる。
2020.1.7 【今週はこれを読め! SF編】横たわるグリオール以前と、死んだグリオール以後
『竜のグリオールに絵を描いた男』につづく、シリーズ第二短篇集。この欄で前作を取りあげたおりにふれたが(http://www.webdoku.jp/newshz/maki/2018/09/11/173735.html)、麻痺状態で横たわりながらも成長をつづける超巨大竜グリオールをめぐる物語だ。グリオールは人間を操るとひとびとは信じている。しかし、実際に竜の意志がテレパシー的に働いているのか、それとも人間の心にある呪術信仰による誘導なのか、あるいは運命論的な見立てで事後に物語化されるのか、判然としない。そこから醸しだされる靄のような感覚がじつにみごとだ。定型的なファンタジイ設定にはおさまらない世界である。
2019.12.11 【今週はこれを読め! エンタメ編】ささやかな日常が素晴らしい〜『とんがりモミの木の郷』
セアラ・オーン・ジュエット。この名前にお心当たりのある方は相当のアメリカ文学通といえるのではないか。私も学生時代は英米文学専攻だったゆえ、テスト前の一夜漬けで作家の名前を暗記したりもしたものだが、ジュエットという固有名詞にはまったく覚えがない(訳者解説でも、ジュエットの知名度の低さは指摘されている)。しかし、いいですよ。すごくいいです、ジュエット! こんな月並みな言い方しかできないほどに。
2019.12.4 【今週はこれを読め! SF編】斬新なアイデアで展開される、決定論と自由意志をめぐる哲学的洞察
今年五月に原書刊行されたばかりのテッド・チャンの第二短編集。この早さでの邦訳は嬉しい。(12月4日発売)
2019.10.9 【今週はこれを読め! エンタメ編】読まずにいられない小説〜遠田潤子『廃墟の白墨』
遠田潤子の小説を好きか、と聞かれたらなんと答えればよいのか迷う。手放しで共感できる登場人物も少ないし、描かれる状況も積極的に身を置きたくないシチュエーションがほとんどだ。だから、私にとって遠田作品は好き嫌いとは異なる次元にある。読まずにいられないから読むものなのである。
2019.10.8 【今週はこれを読め! SF編】著者初の短篇集。文化と歴史への洞察と、卓越した構成力、語りの技巧。
小川哲はハヤカワSFコンテストに投じた『ユートロニカのこちら側』で大賞を射止めてデビュー、受賞後第一作となる『ゲームの王国』で日本SF大賞と山本周五郎賞を受賞。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。現代社会がはらむ諸問題への怜悧な眼差しと、複線的なストーリーを緊密に束ねる卓越した構成力は、舌を巻くばかりだ。
2019.10.1 【今週はこれを読め! SF編】有無を言わせぬ怒濤の展開! 正調ワイドスクリーン・バロック!
ブライアン・W・オールディスが激賞、この作品のために「ワイドスクリーン・バロック」なるサブジャンル呼称を提唱までした話題作がついに翻訳された。
2019.9.21 【今週はこれを読め! ミステリー編】何が起こるかわからない『11月に去りし者』
小説は思いがけないことが起こるからおもしろい。
2019.9.10 【今週はこれを読め! SF編】きらめく青春小説にして、時間と現実と創作とをめぐる問い直し
サンライズ製作のSFアニメ『ゼーガペイン』のスピンオフ小説。ヒロインの守凪了子(カミナギリョーコ)、彼女の幼なじみ十凍京(ソゴルキョウ)は共通だが、小説版オリジナルの主要キャラクターも多く登場し、背景となる設定もいっそう深く練られている。
2019.7.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】英統治下インドでもがく警部と部下『カルカッタの殺人』
解けない謎があることのもどかしさを楽しさに変換してくれる警察小説だ。
2019.7.5 《GA文庫大賞》大賞作『処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―』佐藤真登インタビュー
ライトノベルファン待望の本格異世界ファンタジー!〈処刑人〉の少女と〈迷い人〉の少女。殺す側と殺される側の必然の出会いは予期せぬ友情へと展開する――。殺伐とした世界を生き抜く少女メノウと、彼女を取り巻く個性豊かな女性たちが織りなす生と死のドラマ。《GA文庫大賞》7年ぶりの大賞作が満を持してここに登場!
2019.7.4 【今週はこれを読め! ミステリー編】無敵の100歳が大暴れ!『世界を救う100歳老人』
あれ、もしかしてこれ、ものすごくタイムリーな小説なのでは。
2019.6.10 【今週はこれを読め! ミステリー編】物語に呑み込まれるミステリー『国語教師』
ひさしぶりに物語を怖いと感じた。
2019.5.17 【今週はこれを読め! ミステリー編】老魔術師と少年が起こす奇跡『トリック』
老魔術師は言う。「夢、信じるなら、夢のままで終わらない」と。
2019.4.25 『漁港の肉子ちゃん』西加奈子
私がこの横丁カフェで本をご紹介させていただくのも、今回で最後になりました。大好きな本をたくさん並べて、どの本を選ぼうか迷っていたら、本から「私を選んでくれたらええんやでっ!」という主人公の強烈な声が聞こえたような気がしたので、最後の1冊はこれに決めました。『漁港の肉子ちゃん』西加奈子(幻冬舎)です。
2019.4.24 【今週はこれを読め! エンタメ編】松村栄子『僕はかぐや姫/至高聖所』が帰ってきた!
松村栄子という名前を聞いて胸をときめかせる読者のみなさんに、できればひとりでも多くの方々の目に、このレビューが触れることを願う。私たちが愛した「僕はかぐや姫」が、「至高聖所」が帰ってきましたよ!
2019.3.12 【今週はこれを読め! SF編】宇宙共通の原理としての進化
『天冥の標』がついに完結した。十巻構成だが、数冊がかりの巻もあるので本の数でいえば、全十七冊。足かけ十年にわたる執筆で、物語としては二十一世紀から二十九世紀までわたる長大な宇宙未来史となる。
2019.3.5 【今週はこれを読め! SF編】ティプトリー風の表題作から中国伝奇アクションまで
ケン・リュウ三冊目の日本オリジナル短篇集で、二十篇を収録。さまざまな傾向の作品を書きわける安定したストーリーテリングの作家だが、内戦や難民、差別、格差など現代的な問題を(作品によって濃淡はあるものの)設定と深く結びつくかたちで織りこんでいるのが特色といえよう。
2019.1.26 作家の読書道 第202回:寺地はるなさん - 作家の読書道
婚約を破棄されどん底にいた女性が、ひょんなことから雑貨屋で働くことになって……あたかい再生の物語『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞、以来、現代人の心の沁みる小説を発表し続けている寺地はるなさん。幼い頃は親に隠れて本を読んでいたのだとか。読書家だけど小説家を目指していたわけではなかった寺地さんが小説を書き始めたきっかけは? 読むことによって得た違和感や感動が血肉となってきたと分かる読書道です。
2019.1.22 https://ddnavi.com/news/514263/a/
銀河帝国という設定は、物語の背景としては繰り返し描かれてきたが、それを前面に押しだした作品はさほど多くない。そもそも星間にまたがり、往来どころか通信にもままならない広大なエリアを、統一的な政治機構で統治するのはおよそナンセンスに思われる。多くの銀河帝国ものがスケール感に乏しく、未来の物語どころか、現代・近代以前の歴史の焼き直しに陥るのもしかたがない。
2019.1.7 【今週はこれを読め! ミステリー編】背中がぞわぞわする『ピクニック・アット・ハンギングロック』
あけましておめでとうございます。
2018.12.18 【今週はこれを読め! SF編】ベテランから新人まで個性豊かな書き下ろしアンソロジー
もう何度も書いていることだが、ここ数年の日本SFは空前の収穫期にあって、ベテランから俊英まで多くの才能が質の高い作品を送りだしている。惜しむらくは本来の受け皿たるべきSF専門誌が隔月刊の〈SFマガジン〉しかなく、しかも連載中心になってしまっていることだ。一般誌やWebなどSFを受けいれる媒体は以前より広がっているものの、ジャンルの求心力となる場が圧倒的に少ない。
2018.10.2 【今週はこれを読め! SF編】来歴・由来をめぐるミステリと、惑星間・異種族間との外交問題
SF賞を総なめにした《叛逆航路》三部作とおなじ宇宙を舞台にした新作。人類世界の中核としてのラドチ圏の統治機構(絶対支配者を頂点とした封建社会)、および独自文化(男女を区別しない)は三部作と同様だが、物語はまったく独立している。
2018.9.19 独占インタビュー「ラノベの素」 師走トオル先生『ファイフステル・サーガ』
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年9月20日にファンタジア文庫より『ファイフステル・サーガ』第2巻が発売される師走トオル先生です。2007年に刊行を開始した『火の国、風の国物語』より約10年。新たに動き出した王道ファンタジー戦記の気になる内容から誕生秘話、そしていよいよ発売となる第2巻の見どころについてお聞きしました。
2018.9.10 【今週はこれを読め! ミステリー編】才気あふれるガールフッド・ミステリー 陸秋槎『元年春之祭』
紀元前を舞台にしたガールフッド・ミステリーである。
2018.8.25 作家の読書道 第197回:小野寺史宜さん
2006年に短篇「裏へ走り蹴り込め」でオール讀物新人賞、2008年に『ROCKER』でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞してデビューした小野寺史宜さん。「みつばの郵便屋さん」シリーズなどで人気を得、今年は孤独な青年と人々とのつながりを描く『ひと』が話題となった小野寺さん、実は小学生の頃から作家になることを意識していたのだとか。その背景には、どんな読書遍歴があったのでしょう?
2018.8.20 訃報:大塚勇三さん97歳=児童文学者「スーホの白い馬」
大塚勇三さん97歳(おおつか・ゆうぞう=児童文学者)18日、肺炎のため死去。葬儀は近親者で営んだ。
2018.8.14 【今週はこれを読め! SF編】生存戦略としての支配? それとも共生による進化?
人類の知能が急激に向上することで社会が混乱をきたす。そんな事態をポール・アンダースンは『脳波』で描いた。トマス・M・ディッシュ『キャンプ・コンセントレーション』は、知能を増進させる新種細菌の被験者による手記の形式で、思考地獄ともいうべき境地が綴られる。知能向上はかならずしも人間に幸福をもたらさない。
2018.8.12 最後の伏線回収で"ゾワッ"『クリーピー』作者の原点、鳥肌が立つミステリー
うだるような暑さが続き、夜な夜な"ゾワッ"とくる涼しさを欲する人も増えてくる季節柄。幽霊ももちろん怖いのだが、やはりいちばん怖いのは「人」だと筆者は思う。怨念、恨み、憤り、悲哀、執着…。ある状況に置かれた人物が抱くそのような感情は、かなり危険で、悲しく、恐ろしい。
2018.8.7 【今週はこれを読め! SF編】至高のミリグラム、赤ちゃんのエネルギー化、人造美人の広告
こんな奇想小説家がいたとは! SF風のガジェットを用いたもの、メタフィジカルなもの、皮肉な風刺が効いた作品、宗教的含意がこめられた小品、さまざまな手ざわりの二十八篇が収録されている。どれもごく短い。
2018.6.26 【今週はこれを読め! SF編】埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ
アルゼンチン幻想文学を代表するコルタサルの実質的な第一短篇集。1946年から50年までに書かれた八篇を収めている。「実質的」というのは、44年に短篇集『対岸』の原稿が完成していたものの、出版にいたらなかったからである(著者歿後の94年に出版)。『対岸』については邦訳が出たときに書評したが(現在は『JUST IN SF』に収録*)、そこではスタージョンやライバーを引きあいに出している。異色作家という位置づけだ。
2018.6.19 【今週はこれを読め! SF編】21世紀の「ゴルディアスの結び目」、イーガン経由でアップデートされた『神狩り』
コウモリの群れがブラックホールにアタックを仕掛けている。
2018.6.11 2つの新人賞を同時受賞! 驚異の新人が描く受賞小説が発売
新人賞2冠に輝いた新星・路生よる。その期待の受賞作2作品が、2018年5~6月にかけて連続刊行される。新人賞W受賞という快挙を果たした路生よる作品の魅力とは何なのか?
2018.6.5 【今週はこれを読め! SF編】大きくうねる戦局のなか、不可解な状況にさらされる兵士たち
《航空宇宙軍史》は谷甲州のライフワークともいえる長大な連作だ。軍事組織「航空宇宙軍」を擁する地球側と外惑星連合との緊張は外惑星動乱のかたちで堰を切る。日本SF大賞を受賞した『コロンビア・ゼロ』は、第二次外惑星動乱の勃発に至る経緯を描いていた。本書『工作鑑間宮の戦争』は、それにつづく時期の物語として、六篇のエピソードを収録している。
2018.5.30 【今週はこれを読め! エンタメ編】女の呪縛をぶちやぶる友情物語〜柚木麻子『デートクレンジング』
アイドルというものの定義についてちょっと考えてみたい。
2018.5.25 中毒性にハマる人続出!? 初心者でも読みやすい警察小説5作品を厳選
パズルのピースがピタッと合うときのような快感が病みつきになる警察小説。原作がドラマ化・映画化されることが多く、それだけ人気が高く、裾野の広いジャンルであると言えるだろう。本稿では、警察小説ビギナーに向けて全シリーズ一気読みしたくなるほど中毒性の高いおすすめ作品をご紹介したい。
2018.4.11 「不登校する勇気はなかった」辻村深月が本屋大賞受賞作に込めた思い
辻村深月さん、若くしてエンタメ小説界の旗手になった小説家である。1980年生まれの38歳。2004年にメフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』で鮮烈なデビューを飾り、32歳のとき『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞する。
2018.4.11 【今週はこれを読め! エンタメ編】人生最高の自由の一日『マザリング・サンデー』
戦争の爪痕がいまだ残るイギリス。メイドと上流階級の若者の恋。許されぬ関係ゆえに高まる官能。どれひとつとして自分と近しいものはない。それなのになぜ、この束縛と解放の物語に心を引かれてしまうのか。
2018.2.20 【今週はこれを読め! SF編】ゲームをつづける町、バスを待つばかりの人生
創元SF短編賞を受賞してデビューした石川宗生の第一短篇集。四つの作品を収録している。どれも、型破りのシチュエーションから出発し、予想もつかない方向へと発展していく。奇想小説だけど、奇想だけに価値があるのではなく、それを転がしていく手つきがひどく独特なのだ。
2018.1.25 【エンタメ小説月評】「不要な物」が織りなす幻想譚
片付けが苦手な人は、物を捨てることが不得手だ。自らを省みて、つくづくそう思う。いつか再読すると棚に置いたままの本や、何かに役立つと死蔵した資料の何と多いことか。不要な物に愛着を持ってしまうのは、始末に負えない性分だ。
2017.12.21 【書評】『テーラー伊三郎』川瀬七緒 - 横丁カフェ
最近面白い本は、と聞かれると年齢性別に関係なくお薦めしている一冊があります。勤務中も早く続きが読みたくて、そわそわし通しだったその本は、川瀬七緒さんの『テーラー伊三郎』です。
2017.12.19 【今週はこれを読め! SF編】増殖し書き換えられる世界。存在は消えても記憶は残る。
第五回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。この欄で前回とりあげた津久井五月『コルヌトピア』と同時受賞だが、選考委員の選評を読むかぎりでは『構造素子』のほうがじゃっかん高く評価されているようだ。選考委員四人のうち東浩紀、小川一水、神林長平の三氏は小説家----それもロジックを積みあげるような作品を得意とする----であり、この作品の内容や構成により踏みこめたのだろう。
2017.12.12 【今週はこれを読め! SF編】鮮烈なイメージの植物融合都市、小さな物語で大きな世界を照らす。
とにかく世界のイメージが圧倒的。
2017.12.10 作家・赤染晶子さん死去 芥川賞「乙女の密告」で「巧みな小説」と絶賛
芥川賞作家の赤染晶子(あかぞめ・あきこ)さんが9月18日に死去していたことがわかった。京都新聞が報じた。42歳だった。死因は急性肺炎で、葬儀・告別式は近親者ですませたという。
2017.12.5 【今週はこれを読め! SF編】狂気の細菌兵器、すでにはじまっている破滅
表題の「破滅の王」とは、治療法のない細菌兵器のことだ。常識で考えれば、治療法がなければ兵器として成立しない。破壊兵器と異なり、細菌は標的を絞れない。地に放てば、敵味方関係なく冒していく。そんなものを実戦投入できるはずがない。しかし、戦術としてではなく、暗い情念に駆られてこれを用いる者がいたら......。
2017.11.15 【今週はこれを読め! エンタメ編】深い傷と再生の物語〜遠田潤子『オブリヴィオン』
本の雑誌社の炎の営業・杉江由次さんによると、「2017年は『オブリヴィオン』を読むためにあった年」とのことである。私も今年当コーナーでご紹介してきた数々の本のことを思うとそう簡単に断言してよいのかとためらう気持ちがないではないが、認めよう。2017年は『オブリヴィオン』を読むためにあった。なんなら歴史の年表に書いてもいい。
2017.10.27 【今週はこれを読め! ミステリー編】根源的な恐怖を描くグラビンスキの短編集『火の書』
本邦未紹介の作家が、〈ポーランドのポー〉、あるいは〈ポーランドのラヴクラフト〉と賞賛されている、と聞いたらどう思うだろうか。
2017.10.26 世界一短い詩と小説がコラボした「物語の宝石箱」が生まれた舞台裏とは?【堀本裕樹さん×田丸雅智さん対談】
俳人・堀本裕樹さんとショートショート作家・田丸雅智さんがコラボレーションした本『俳句でつくる小説工房』(堀本裕樹、田丸雅智/双葉社)が10月18日に刊行されました。同書は一般公募された俳句を堀本さんが選び、その句をもとに田丸さんがショートショートを書くという史上初の試み。言葉の匠ふたりのセンスと想像力が絶妙にマッチングした"物語の宝石箱"はどのように生まれたのか? その舞台裏を語っていただきました!
2017.10.24 【今週はこれを読め! SF編】偶然性と運命のアラベスク、あるいは過去からの迷い弾
レオ・ペルッツの作品は、無理やり分類すれば幻想小説、奇想小説、歴史小説などといえなくもないけれど、ぼくがいちばんしっくりくるラベルは「アンチミステリ」だ。
2017.10.17 【今週はこれを読め! SF編】ナボコフによる時間の織物、広がりゆくタペストリーの経験
『アーダ』の邦訳は、かつて早川書房《ハヤカワ・リテラチャー》に斎藤数衛訳があったが、こんかい日本を代表するナボコフ研究家・若島正の手によって新訳がなされた。
2017.9.12 【今週はこれを読め! SF編】アクチャルな未来の質感、テクノロジーと人間の新しい共生
多くのSFが描いてきたシンギュラリティは、AIが人間と同等の知性・意識を獲得し、さらにそれを凌駕してしまう臨界点だった。
2017.9.7 「新本格ミステリ」30年 人気作家が魅力語る
ミステリー小説の一大ジャンルとして人気を集めている「新本格ミステリ」が日本で誕生して30年になるのを記念して、綾辻行人さんら3人の作家がトークショーを行い、30年の歴史や作品の魅力について語りました。
2017.9.6 【今週はこれを読め! エンタメ編】ごく短いシーンが心に残る沼田真佑『影裏』
話術に長けている必要などない立場の人であっても気の利いたコメントを期待される風潮というのは、いつ頃から確立したのであろうか。
2017.9.5 【今週はこれを読め! SF編】人間価値が低落した太陽系社会で「個人の死」は復権しうるか?
アダム・ロバーツはこれが本邦初紹介だが、2000年のデビュー以来コンスタントに作品を送りだし、中堅作家としての地位を確立している。SF賞の候補にもたびたびあがり、2012年発表の本書『ジャック・グラス伝』で英国SF協会賞とジョン・W・キャンベル記念賞の二冠を手にした。
2017.8.10 米文学界最恐の文芸評論家ミチコ・カクタニの引退
書評家という存在を越えてカルチャーアイコンとなったミチコ・カクタニ mbbirdy-iStock.
2017.7.21 犯罪が起こる前に見抜く!? 史上最速で事件を解決、探偵が「人を殺させない」ミステリ『探偵が早すぎる』が面白い!
先日まで、推理しない探偵がテレビドラマを賑わせていたが、探偵=事件を解決するものというのは万人共通の見解だろう。ところがここに、またニュータイプの探偵が登場した。推理はする。解決もする。だけどそもそも事件を起こさせない。『探偵が早すぎる』(井上真偽/講談社)に登場するのは、事件に先んじてトリックを見破り依頼人を救う、究極の名探偵なのである。
2017.7.20 講談社:ノンフィクション賞など3賞決まる
講談社ノンフィクション賞など講談社が主催する出版部門の3賞が20日、決まった。
2017.7.13 人生どん底のアラサー女性を救ったのは、"古都"と"和菓子"と……神の遣いの「子狐」? 地元ネタ満載、注目のキャラ文芸
唐突だが、私は度々「京都に住みたい」欲求に苛まれる。仕事や家族のことを考えると実現は限りなく不可能なので、ただ妄想するだけだった……なのに、まるで「京都」(しかも私の狙っている伏見周辺!!)に住んでいる気分を味わわせてくれるキャラクター文芸が誕生するとは……!
2017.7.6 アメリカのSF文学界で、「スペースオペラ」が大流行──その魅力と人気の理由に迫った
壮大な宇宙活劇を描くSFのジャンル「スペースオペラ」。現在、その人気が再燃し、新しい作家たちが次々と作品を発表している。イーロン・マスクをはじめとする起業家たちの野心的な宇宙事業が人々の想像力を刺激するように、なぜいま宇宙を舞台にした「スペースオペラ」が人々の心を掴むのか。その理由を探る。
2017.7.5 【今週はこれを読め! エンタメ編】断裁工場で働く主人公の朗読の日々『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』
売れ残って在庫として置いておく場所もなくなった本には、「断裁」という末路が待っている。この事実を知ったとき、血の気が引きそうな心持ちがしたことは忘れられない。一時期(今も?)、電子書籍として読めるように本をいったんバラバラに分解してデータとして読み込む「自炊」が流行ったと思うが、それでさえとてつもなく抵抗があったのに。
2017.7.4 読書日記:著者のことば 長嶋有さん
■もう生まれたくない 長嶋有(ながしま・ゆう)さん 講談社・1620円
2017.7.4 SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 柴田翔 『地蔵千年、花百年』
人間は矛盾の中で生きている そして、永遠には生きない
2017.6.20 敵は、小説を蝕む"シミ"!? 水野良最新作は現代ビブリオン・ファンタジー『アカシックリコード』
物語を書く人にとって、生み出したキャラクターや世界は自分の一部であり、宝だ。「愛する自分のキャラクターが目の前に現れたら」と考える人も多いだろう。
2017.6.6 辻村深月の集大成にして最高傑作! 二度読み必至の、ファンタジックミステリー『かがみの孤城』発売記念インタビュー
デビュー以来、少年少女が抱く痛切な叫びや、自意識の檻に閉じ込められたもがきを描き続けてきた辻村深月。
2017.6.2 2017年 上半期本ランキング『村上春樹、新作2作がTOP5入り 異例のヒット写真集も上位に登場』
2017年の上半期本ランキングが確定した。
2017.5.18 詐欺、怪現象、ご近所トラブルを華麗に解決!『イニシエーション・ラブ』作者が描く、不動産を巡る短編ミステリー
映画化もされ大ヒットした『イニシエーション・ラブ』の作者 乾くるみが描く最新作は、不動産を巡る短編ミステリー『物件探偵』(新潮社)だ。
2017.5.9 シリーズ累計750万部突破の超人気シリーズ『緋弾のアリア』最新刊発売! 最悪の集団との死闘の行方は…!?
シリーズ累計750万部を突破した超人気シリーズ『緋弾のアリア』の最新刊『緋弾のアリアXXV 羅馬の軍神星』が2017年4月25日(火)に発売された(電子版も同日配信)。壮大なスケールとラブコメ要素が絶大な支持を得ている同作だけに「キターーー! 嬉しい!」と興奮の声が続出中だ。
2017.4.19 【今週はこれを読め! エンタメ編】心を温めてくれる短編集〜川上弘美『ぼくの死体をよろしくたのむ』
ある時期、川上弘美さんの本だけを読み続けていたことがある。
2017.3.8 【今週はこれを読め! エンタメ編】現代版お姫様物語アンソロジー〜『リアルプリンセス』
「リアルプリンセス」なる立場の人を厳密に規定するとしたら、現実社会においてはごくごく少数の方々しか当てはまらないだろう(よくわかっていないが、王族や皇族の未婚の女性といったら世界で200人くらいのものじゃないの? アメリカ合衆国なんてあんなに広い国だけど1人もいないわけだし)。6つの物語のヒロインたちは、そのような限定的な存在ではない。あなたでも、そしてわたしでもあり得る。
2017.2.23 『騎士団長殺し』発売前に、実在する場所を"村上春樹フィルター"を通して見ると? 村上春樹の旅行記おすすめ4選!
いよいよ明日2月24日(金)に発売される、村上春樹の長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)。
2017.2.16 【書評】『恐怖小説 キリカ』澤村伊智 - 横丁カフェ
日本ホラー小説大賞はその選考が厳しいことで知られている。
2017.2.14 【今週はこれを読め! SF編】愛の根拠としての死、愛に意味づけられる死
つかいまことは第3回ハヤカワSFコンテストに投じた『世界の涯ての夏』が佳作となりデビューした新鋭。
2017.1.31 死んでしまった少年と、傷つき続ける少女と。出逢えないはずだったふたりのめぐり逢いがもたらす、柔らかで力強い再生の物語『リンドウにさよならを』
リンドウという花に、そう馴染みのない人も多いのではないか。かつては日常に寄り添う花として親しまれたものの、いまでは見かけることも少なくなってしまったあの青い花だ。花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」。そんな花の名をタイトルに冠した本作は、特異な状況のなかで物語の幕が上がる。主人公がすでに死んでいるのだ。
2017.1.18 いい意味でラノベイメージを裏切る作品ラインナップ!大人が楽しめる新レーベル『プライムノベルス』誕生!
大人気ライトノベルレーベル「ヒーロー文庫」から、兄弟レーベル「プライムノベルス」が立ち上がった。2017年1月18日(水)には創刊第1弾の4作品が発売されたのだが、その充実の内容に「うぉぉぉ、すげーラインナップ! このレーベルは期待できそう!」と大反響が上がっている。
2017.1.6 阿部寛×天海祐希出演で実写化! "大事な人々と食卓を囲むこと"の意味を教えてくれる重松清の『ファミレス』
"幸せな家庭""家族の幸せ"――そんな言葉に多くの人が思い浮かべる光景は、やっぱり家族みんなが笑顔で食卓を囲んでいるところではないだろうか。『恋妻家宮本』のタイトルで実写映画も化される重松清の小説『ファミレス』(KADOKAWA)は、食事を作って食べることを通して、家族のつながり、人生の幸せの本質を描き出そうとする長編作品だ。
2017.1.3 あなたが余命を宣告されたらどうしますか? 「死を肯定する医者」と「生に賭ける医者」を描く本格派医療小説
もし今、あなたが余命を宣告されたとしたら、どうするだろうか? できる限りの治療をして少しでも長く生きようとするか、死を受け入れて残り少ない命、「どう過ごすか」を大切にするか。その人の状況、年齢、考え方によって大きく変わってくるだろう。その選択に、正解はないのだ。
2016.12.8 「朽ち果てるまで」その真意を知ったとき、鳥肌が止まらなくなる……!「恐怖」と「究極の恋愛」が融合した新しいホラー小説が登場
第23回日本ホラー小説大賞「優秀賞」を受賞した『きみといたい、朽ち果てるまで 絶望の街イタギリ』(坊木椎哉/KADOKAWA)は、どこかつかみきれない「恐怖」と、少年と少女の「究極の恋愛」を見事に融合させた「今までにない」ホラー小説だった。
2016.11.9 「小説家になろう」発、累計29万部突破の『魔導師は平凡を望む』 鬼畜女子と残念イケメンがトラブルを解決していく姿に、ファン急増中!
誰もが自由に小説を投稿できるサイト「小説家になろう」。
2016.10.27 【エンタメ小説月評】自他と闘う若者の音楽愛
ただただ引き込まれ、圧倒された。登場人物らが織りなす人間模様に、物語が与えてくれる高揚感に、そして、言葉では表しがたいものを見事に書き切った文章に。
2016.10.4 【今週はこれを読め! SF編】鮮烈なイメージ喚起力と先鋭的なテーマの十篇
十篇収録の短篇集。煌めくような幻想あり、ハードな設定のSFあり、深遠なスペキュレーションあり、バラエティに富んでいる。ただし、上田早夕里はそれらさまざまな傾向を、ただ器用に書きわけているのではない。あらわれる表情は作品ごとに違っていても根底には独自の感覚、独自のテーマが流れている。
2016.10.3 「古典部シリーズの新刊…どれだけ待ち続けたことか!」6年ぶりの最新作で明かされる、奉太郎の過去とは?
「習い性となる」という言葉があるように、習慣は人の性質を作る大きな要素だが、その習慣が始まったのにも何らかの原因がある。
2016.9.21 作家の読書道 第176回:阿部智里さん
早稲田大学在学中の2012年、『烏に単は似合わない』で史上最年少の松本清張賞受賞者となり作家デビューを果たした阿部智里さん。その後、同作を第1巻にした和風ファンタジー、八咫烏の世界を描いた作品群は一大ヒットシリーズに。なんといっても、デビューした時点でここまで壮大な世界観を構築していたことに圧倒されます。そんな阿部さんはこれまでにいったいどんな本を読み、いつ作家になろうと思ったのでしょう?
2016.9.6 著者インタビュー 浅野里沙子 『藍の雨 蒐集者たち』
美への欲が悪を引き起こす そこに人間くささを感じる
2016.9.2 「怖すぎる」と話題のドラマ『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』最終回目前! 原作の比奈子は感情豊かな普通の女の子!?
7月12日(火)より放送されている、内藤了氏の同名シリーズが原作のフジテレビ系連続ドラマ『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』。
2016.9.2 もしかしたらアニメ化も期待できるかも!? 日本と異世界の交流を描く"2.5次元"Web小説『幻想交流』
漫画や映画などで、登場人物がその世界・物語が作りものであることを肯定する表現手法を、メタフィクションという(たとえば、「自分は主人公だから、最後は助かる」と発言するなど)。
2016.8.16 SFって何だ!? これだ! 10代・20代のうちに読むべき小松左京のベストセレクション
筒井康隆、星新一らと並んで、日本SF小説の黄金時代を築きあげた作家・小松左京。没後5周年にあたる今年、その代表作を2巻にまとめた電子書籍オリジナルのベスト作品集『小松左京短編集 東浩紀セレクション』『小松左京短編集 大森望セレクション』(KADOKAWA)が7月25日、同時リリースされた。
2016.8.6 大切な人が殺されたら、あなたは復讐しますか? 復讐が合法になった『ジャッジメント』の世界
日々のニュースや報道に接していれば否が応でも耳目に触れる凶悪な事件の数々。
2016.8.3 蓮實重彦さん、22年ぶり小説「伯爵夫人」 女性の好反応に「非常に感動的」
三島由紀夫賞発表時の不機嫌な会見で話題を呼んだ蓮實重彦さん(80)の小説『伯爵夫人』(新潮社)が、順調な売れ行きを示している。
2016.8.2 全世界で300万部を突破した児童書『Wonder』に絶賛の声! 来春には超豪華キャストで全米映画公開も決定
2015年7月18日に発売された、生まれつき顔に障害がある少年・オーガストの日常を描いたR・J・パラシオによる児童書『Wonder』。全世界で300万部を突破した同作に、「毎日読むのが楽しみだった!」「オーガストの強い生き方にひたすら感動」と、大人、子供を問わず絶賛の声が寄せられている。
2016.7.26 書評:伯爵夫人 [著]蓮實重彦 - 斎藤美奈子(文芸評論家)
■官能の奥に戦争へのまなざし
2016.7.22 作家の読書道 第174回:彩瀬まるさん
2010年に「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞、2013年に長篇小説『あのひとは蜘蛛を潰せない』で単行本デビューを果たした彩瀬まるさん。確かな筆致や心の機微をすくいとる作品世界が高く評価される一方、被災体験をつづった貴重なノンフィクション『暗い夜、星を数えて 3・11被災鉄道からの脱出』も話題に。海外で幼少期を過ごし、中2から壮大なファンタジーを書いていたという彼女の読書遍歴は?
2016.7.22 <アクセル・ワールド-インフィニット・バースト->加速世界の未来を描く完全新作
劇場版アニメ「アクセル・ワールド-インフィニット・バースト-」(小原正和監督)が23日に公開される。2046年の東京を舞台に、いじめられっ子だった少年らが"加速世界"という仮想空間で戦う姿が描いた「ソードアート・オンライン」などでも知られる川原礫さんの人気ライトノベルが原作で、2012年4~9月にテレビアニメが放送された。
2016.7.20 【今週はこれを読め! エンタメ編】さまざまな女たちのいさかいと共闘〜朝倉かすみ『少女奇譚 あたしたちは無敵』
"少女"の"奇譚"である。日本においては少女(下手すると幼女)に過剰な価値を付加する傾向があるが、汚れを知らないとされる女子を崇める心持ちは脈々と続いてきたものなのだろう(例えば巫女や斎宮など)。
2016.7.11 あの夏になくした夢を、もう一度取り戻すんだ――。胸が熱くなる、青春小説『トリプルエース』
何かに夢中になっていたあの頃。全力でぶつかり合ってわかり合えたあの頃。『トリプルエース 君のいない夏に、なくしたものを探して』(汐見舜一/KADOKAWA)は、そんな青春を思い出させてくれる物語だ。
2016.7.6 世界観の変更を迫りたい、もっと強く 小説で、"すごい経験"をしてほしい
"物事はこういうふうにも考えられるんだ"──最後のページを閉じた瞬間、自らの内に起こるそんな覚醒。登場人物に寄り添い、あるいは俯瞰し、ストーリーを夢中で巡ってきたはずなのに、意識は自分に向かっている。それが白石作品の摩訶不思議さである。
2016.7.5 TVアニメ『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』原作者×監督×プロデューサー放送直前インタビュー【前編】
2016年7月8日より順次放映開始予定のTVアニメ『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』の魅力や見どころを中心に、ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメントプロデューサーの中山信宏氏、監督の市村徹夫氏、そして原作者である宇野朴人氏にお話を伺った。全2回にてお届けする。
2016.7.5 【今週はこれを読め! SF編】アンドロイドはジャムセッションで人間と勝負できるか?
中核となるテーマはAIによる人間性の再現。その題名が示すように、ジャズが題材としてさまざまに扱われている。これがきわめて重要。物語の味つけにとどまらず、この作品の本質につながっている。
2016.6.29 【今週はこれを読め! エンタメ編】元「モーレツ社員」のPTAデビュー〜中澤日菜子『PTAグランパ!』
静まり返る教室。他人と目を合わせないよう目を伏せる保護者たち。
2016.6.28 【今週はこれを読め! SF編】幸福のための不完全性、本物の感情を奏でるいにしえの物語
全三冊となる人類補完機構全短篇の第二巻。最終巻『三惑星の探求』には《補完機構》の枝篇(いちおう同じ歴史線だが別個のシリーズ)《キャッシャー・オニール》と《補完機構》以外の短篇が入るので、ふつうの意味での《補完機構》はこの『アルファ・ラルファ大通り』で大詰めを迎える。
2016.6.23 これが5,788作品の頂点!Web小説コンテストの大賞作品がついに発表!
今年2月末の応募受付から約4ヶ月、第1回Web小説コンテストの大賞作品が遂に発表された。
2016.6.23 【エンタメ小説月評】神はどこにいるのか
なあ、君の人生はそれでよかったのかい? 東山彰良『罪の終わり』(新潮社)を読み終えた時、主人公のナサニエル・ヘイレンにそう問いかけたくなったのは、彼の人生は誰のためにあったのか、と思ったからだった。
2016.6.12 『不夜城』から20年…暗黒小説の名手・馳星周が「山と神」をテーマに新境地を拓いた! 最新作『神奈備』インタビュー
なぜ山に登るのか
2016.6.8 今「4回泣ける」小説が話題!過去に戻れる喫茶店に訪れた女性4人の「変化」の物語
とある街の、とある喫茶店には「過去に戻れる」という一つの座席がある。そのウワサを聞きつけた「後悔を抱える」人々は、半信半疑ながら、今日もその喫茶店を訪れる。
2016.6.7 【今週はこれを読め! SF編】竜の神話と生物学のロジック、篠田節子のサイエンス・フィクション
篠田節子はこれまでも、毒性を有する変異カイコが猛威をふるう『絹の変容』、新種日本脳炎を媒介する軟体動物が蔓延る『夏の災厄』と、描線がくっきりとしたパニックSFを送りだしてきた。『竜と流木』はそれらにつづく最新作である。人間に仇なす生物の量感でみれば、こんかいはほとんど怪獣小説といってよい。
2016.5.25 bestseller's interview 第79回 三崎 亜記さん
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2016.5.24 書評:ヒーロー! [著]白岩玄 - 斎藤美奈子(文芸評論家)
■目を奪われる、いじめ撲滅作戦
2016.5.23 累計100万部突破!『このミス』大賞受賞作「さよならドビュッシー」シリーズ最新作は、天才ピアニストの高校時代のほろ苦い青春を描いた音楽ミステリー!
自分の才能が、河原の石ころ程度のものだと気づかされたのは、いつのことだったろう。
2016.5.6 ドラマ化不可能とされてきた山崎豊子の傑作小説『沈まぬ太陽』が上川隆也主演で遂にTVドラマ化!
長年テレビドラマ化不可能とされてきた、山崎豊子の傑作小説『沈まぬ太陽』が遂にテレビドラマ化されることが決定した。WOWOW開局25周年記念として、2016年5月8日(日)から「連続ドラマW沈まぬ太陽」が放送される。
2016.5.5 <三木一馬>ラノベ6000万部売った編集者が独立の理由語る
「ソードアート・オンライン」や「魔法科高校の劣等生」など、電撃文庫で6000万部のライトノベルを売ったカリスマ編集者の三木一馬さんが、新会社「ストレートエッジ」(東京都中野区)を設立し、作家のエージェント業に乗り出した。
2016.5.4 【今週はこれを読め! SF編】疑似科学を支点に、人間性が揺れ世界が軋む
宮内悠介の連作《疑似科学》シリーズが一冊にまとまった。扱われる「題材」はさまざまだが。それぞれの疑似科学は積極的な否定も肯定もされず、その渦中や周囲でおこるできごとのうちに人間性の軋みや哀しみ、不可解な感情や感覚が描きだされる。
2016.4.27 「わかったよエンタメ書いてやるよ!」同業者から絶賛の"玄人受け"作家・長嶋有 ついに「恋愛小説」を手がける
作家の高橋源一郎さん(65)が司会を務めるNHKラジオ第1放送の番組「すっぴん!」に4月22日芥川賞作家の長嶋有さん(43)が出演した。熊本での大震災を受け、長嶋さんが東日本大震災後に上梓した『問いのない答え』(文藝春秋)についてたっぷりと語られた貴重なインタビューが放送された。
2016.4.27 【今週はこれを読め! エンタメ編】伊藤整の言葉から得る"生きるヒント"〜中島京子『彼女に関する十二章』
伊藤整。中学高校の教材「国語便覧」で目にした記憶がある。
2016.4.20 【今週はこれを読め! エンタメ編】村上春樹新訳の『結婚式のメンバー』で「村上柴田翻訳堂」スタート!
私が12歳のときに悩んでいたのは、なかよくしていた友だちが手のひらを返すように突然そっけなくなること。
2016.4.15 【今週はこれを読め! ミステリー編】初めてでもマニアでも楽しい警察小説の金字塔
現代スウェーデン・ミステリーの産みの親というべきマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーが手がけた〈刑事マルティン・ベック〉シリーズは、その後の北欧圏の後続作家に多大な影響を及ぼした。
2016.4.5 【今週はこれを読め! SF編】それぞれの時代の色合いと情感、スミスの不思議な未来史
コードウェイナー・スミスの全短篇をまとめる企画の第一巻。続巻として『アルファ・ラルファ大通り』と『三惑星の探求』が予定されている。〈人類補完機構全短篇〉とうたわれているが、このシリーズ以外の作品も『三惑星の探求』に併録されるそうだ。
2016.3.24 芥川賞も直木賞も超えたスゴイ小説とは?
書き継がれて完成した奇跡の小説
2016.3.24 【エンタメ小説月評】交番勤務の日常描く物語
警察小説やテレビドラマの定番といえば、事件を解決する刑事の活躍を扱う作品だ。
2016.3.22 『野ブタ。をプロデュース』の著者が12年ぶりにおくる痛快学園モノ! いじめをなくすために奮闘するのは"大仏マン"!?
気持ち新たに、新学年、新学期を迎えようとする3月。"ネットいじめ問題"が増え続ける現代、正義とは何かを新たに問う痛快学園小説『ヒーロー!』が2016年3月17日(木)に発売された。
2016.3.21 ゼロの使い魔:人気ラノベ生み出した亡き作者の魅力 初代担当に聞く 新作者はどんな人?
2013年に亡くなったヤマグチノボルさんのライトノベル「ゼロの使い魔」(MF文庫J)が人気だ。
2016.3.20 ラノベ質問状:「妹さえいればいい。」 生々しいまでの作家の叫びも 大変なことはこれから起きる気が…
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。
2016.3.15 【今週はこれを読め! SF編】青春時代のヴァーリイ、老いて読むヴァーリイ
《八世界》シリーズの全短篇を集めた日本オリジナル作品集の二冊目で、六篇を収録。一冊目の『汝、コンピューターの夢』は以前に紹介した。
2016.3.11 有栖川有栖「それぞれの作家の乱歩と小説への愛が詰まっている」江戸川乱歩のオマージュ・アンソロジー同時発売
大人気ミステリー作家陣が、江戸川乱歩のオマージュに挑み大きな話題を呼んだ『みんなの少年探偵団』。
2016.3.4 よろず請負人が稼いだ金で菓子作り! 破天荒な時代小説『忍びのかすていら』【「日本ファンタジーノベル大賞」優秀賞受賞作家最新作】
「日本ファンタジーノベル大賞」優秀賞受賞作家・三國青葉。2016年3月4日(金)、三國の新作小説『忍びのかすていら』が刊行される。
2016.2.27 【祝!本屋大賞ノミネート】芸能界注目度No.1小説『教団X』とは? 作者・中村文則さんにいろんな質問をぶつけて見えた"素顔"
「最高傑作を書こう、と決めていました。中村文則の代表作と呼ばれるものに必ずしよう、と」
2016.2.23 【今週はこれを読め! SF編】パンデミック後の未来、FBI捜査官コンビが不可解事件を追う
『ロックイン』は近未来SFミステリ、それも相棒(バディ)ものだ。
2016.2.16 【今週はこれを読め! SF編】音楽はゲームか魔物か? アメリカの実験に終着点はあるのか?
宮内悠介の新作は音楽がテーマだ。たんなる物語の素材にとどまらず、音楽の本質に深く関わっていく。
2016.2.15 「本はもはや欠陥品だ」――マンガ・小説復権の鍵はアプリにあり!
2月8日に非常に刺激的なイベントが開催された。「読書チャンネル」を設け本やマンガに関するニュースの配信も始めたSmartNewsと、小学館の「裏サンデー」が出自となり、ネット発のユニークなマンガをアプリで提供する「マンガワン」、そして、KADOKAWAが二次創作も含めた投稿小説を募集する「カクヨム」の仕掛け人たちが、「オンラインサービスと本のプロモーションを考える会」と銘打って持論を展開したのだ。「ラノベすらネットのスピード感からは遅れている」「本はもはや窮屈なメディアだ」といった言葉も飛び出し、会場に詰めかけた出版関係者たちにも強い印象を残した。このイベントのハイライトをお届けしよう。
2016.2.10 『ただ、それだけでよかったんです』第22回電撃小説大賞《大賞》受賞の松村涼哉先生にインタビュー!!
第22回電撃小説大賞で《大賞》を受賞した『ただ、それだけでよかったんです』。電撃文庫から2月10日に発売となる本作の魅力を、著者の松村涼哉先生に語っていただきました。
2016.2.7 累計55万部の傑作ミステリー『火の粉』連ドラに期待大!「クレイジーさを徹底してほしい」
2016年1月末、フジテレビが「4月より土曜日夜に新たな番組をスタートさせる!」と発表した。
2016.2.5 <姉>を巡る愛の駆け引きの中で、少年は大人になっていく【大人の男のためのエンタメ小説「ノベルゼロ」創刊】
テーマは、格好いい大人の生き様――。新創刊を迎えた小説レーベル「ノベルゼロ」が送り出すものは、いつか憧れた揺るぎないヒーロー像とハードな人間ドラマだ。
2016.1.26 【今週はこれを読め! SF編】歪んだ因果の閉空間に正真正銘の「終末」が訪れる
シャーリイ・ジャクスンの長篇小説は、これまで第五作『丘の屋敷』(創元推理文庫)と第六作『ずっとお城で暮らしてる』(同)が翻訳されている。
2016.1.22 【今週はこれを読め! ミステリー編】名アンソロジストが編んだ名手の逸品『ジャック・リッチーのびっくりパレード』
2015年12月に亡くなった小鷹信光は翻訳家としての業績が最も知られているが、研究者やアンソロジストとしても数々の業績を遺した。
2016.1.21 bestseller's interview 第77回 絲山 秋子さん
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2016.1.19 芥川賞に滝口さんと本谷さん 直木賞に青山さん
第154回芥川賞と直木賞の選考会が、19日夜、東京で開かれ、芥川賞に滝口悠生さんと本谷有希子さんの2つの作品、また、直木賞には青山文平さんの作品が選ばれました。
2016.1.11 司馬遼太郎作品新たに200編発掘!ファンからは「書籍化されたら是非購入したい」との声
『梟の城』や『竜馬がゆく』といった歴史小説をはじめ、数々の名作を生み出してきた作家・司馬遼太郎氏のエッセイが、新たに約200編発掘された。
2015.12.22 【今週はこれを読め! SF編】高度情報管理社会における「自由」の意味を問う
そこは自由な町だ。働く必要がない。
2015.12.16 【今週はこれを読め! エンタメ編】大掃除シーズンにオススメ!あさのあつこ『殺人者の献立表』
さて、『殺人者の献立』なる剣呑なタイトルの本書。いったいどんな内容を想像されただろうか。ミステリー? ホラー? あるいはちょっとひねって料理本? 実は...。
2015.11.30 bestseller's interview 第76回 月村 了衛さん
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2015.11.26 電撃文庫『青の海賊剣士(コルセア)』は竜皇の力を持つ少年海賊の大海洋冒険アクション!!
多宇部貞人先生が執筆する電撃文庫『青の海賊剣士(コルセア)』の紹介記事をお届けします。
2015.11.20 荻原規子、上橋菜穂子ら絶賛! 『一瞬の風になれ』著者の新作は、神社が舞台の青春ファンタジー
特別になりたい、と願ったことはありませんか?
2015.11.6 新しい警察小説『影の中の影』の創作秘話――月村了衛インタビュー(前編)
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2015.10.26 さざ波のように広がる小さな奇跡の連続! じんわりと心に効く小説『ペンギンのバタフライ』
「ああ、時間を戻せたら…」誰もがそう願ったことがあるのでは? 何かしら嫌なこと、困ったことが起こると、不可能だということは重々承知しているのに、条件反射的にこう思ってしまうのは、私ばかりではないはずだ。
2015.10.24 又吉フィーバーの裏で20年に1度の大傑作と激賞された直木賞作品の魅力
2015年の文学界最大の話題といえばなんといっても又吉直樹氏の芥川賞受賞だろう。
2015.10.15 「21世紀のSFベスト」牧眞司が偏愛で選んだ100冊
決定版の「21世紀のSFベスト100」は〈本の雑誌〉2015年11月号をごらんください。
2015.10.13 【今週はこれを読め! SF編】古代エジプトの孤高の愛と、現代ロンドンの温かな愛
ブラム・ストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の六年後にあらわした怪奇長篇。『ドラキュラ』が伝説的な怪異によせて東ヨーロッパ辺境の陰鬱なエキゾチズムを持ちこんだように、『七つ星の宝石』では古代エジプトの神秘が題材となる。
2015.10.6 【今週はこれを読め! SF編】ウカレモノの宇宙人、バルセローナを行く
作者のエドゥアルド・メンドサは、1970年代半ばから活躍しているスペインの小説家で、2015年にはフランツ・カフカ賞を受賞している(この賞は2001年より実施されている国際的な文学賞で、これまでフィリップ・ロス、ハロルド・ピンター、村上春樹、ジョン・バンヴィル、アモス・オズ、閻連科らが受賞)。
2015.10.5 見た目は女子高生? 空気が読めない? キュートな天才女医が巻き起こす、新感覚医療ミステリー!
医者には、探偵のような観察眼や推理眼が求められる。患者の話を聞いたうえで、検査をし、可能性のある病気を絞り込んで、診断を下す。
2015.9.22 【エンタメ小説月評】戦場の過酷さ 謎が触媒
どんでん返しはミステリーの醍醐味の一つだ。
2015.9.1 【今週はこれを読め! SF編】藤井太洋が見つめるテロ多発の地平、長谷敏司が描く虚栄の英雄伝説
伊藤計劃は『虐殺器官』『ハーモニー』の二長篇で日本SFにエポックを画し、これからアニメ化も控えている、いまなお旬の作家だ。
2015.8.31 三島由紀夫の意外な「エンタメ小説」ブレーク
今年生誕90年を迎えた作家、三島由紀夫の知る人ぞ知る小説が急激に売れ、話題を呼んでいる。
2015.8.26 『宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!』は電撃小説大賞で議論を呼んだ怪作
松屋大好先生が執筆する電撃文庫『宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!』の紹介記事をお届けします。
2015.8.25 【今週はこれを読め! SF編】現実から逸れゆく船、海からやってくるゾッとする影ども
怪奇幻想小説の愛好家ならみなウィリアム・ホープ・ホジスンを知っている。
2015.8.20 きらら熱烈インタビュー 第124回 仁木英之さん
「こういうテイストの警察小説もあるよ」と、書店員のみなさんから読者の方に届けていただけたら嬉しいです。
2015.8.11 【今週はこれを読め! SF編】鉄道への奇妙な情熱と、それが呼びよせる超自然の怪異
グラビンスキは1910年代ごろから30年代前半にかけて活躍したポーランドの幻想小説家で、まとまっての邦訳はこれがはじめて。
2015.7.21 【今週はこれを読め! SF編】異形環境と化した世代宇宙船、はたして最終的な寄港地は?
SFの古典的題材である世代宇宙船を正面から扱ったオールディスの第一長篇。
2015.7.18 累計発行部数1900万部突破の人気シリーズ「居眠り磐音 江戸双紙」 来年ついに完結!
「居眠り剣法」が、江戸を覆う暗雲を一刀両断する!
2015.7.15 【今週はこれを読め! エンタメ編】三人姉妹が営む店の悲喜こもごも〜原田ひ香『三人屋』
「ル・ジュール」とは、フランス語で「一日」という意味だそうだ。喫茶店にはぴったりのしゃれた名前である。しかしこれがスナックはともかくとしても、うどん屋の店名だとしたらどうだろう?
2015.7.15 有栖川有栖が特別協力!「ミステリーナイト」 28年目となる今年の舞台は寝台列車!
人間の数だけドラマがある……。大人のための謎解きエンタテインメント。
2015.7.7 『乙女な王子と魔獣騎士』は男装したお姫様の愛らしさを堪能できる本格騎士ファンタジー!【電撃文庫新作紹介】
柊 遊馬先生が執筆する電撃文庫『乙女な王子と魔獣騎士』の紹介記事をお届けします。
2015.7.6 「セカチュー」に匹敵! 2015年はネット発の純愛小説「キミスイ」ブームが来る!
生と死は、対岸にあるように思えるが、実は陸続きなのかもしれない。
2015.6.27 『カゲロウデイズ』じん×『月下ノ外レ外道』沙雪 特別対談(前編)
「外道」と呼ばれる烏天狗の妖がはびこる世界。
2015.6.19 きらら熱烈インタビュー 第122回 窪 美澄さん
救いもなく、悲劇しかない小説があってもいい。みなさんに読んでいただければ、それだけで私はよかったなと思えます。
2015.6.16 アニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」放送決定!アニメ界の"奇才チーム"が乱歩に挑む
数々の名作を世に生み落とし、今なお多くの読者を魅了する日本推理小説界の巨匠・江戸川乱歩。同氏の没後50年作品として、アニメ界における"奇才チーム"岸誠二(監督)×上江洲 誠(シリーズ構成・脚本)×Lerche(制作)が乱歩ワールドである「耽美・奇怪・幻想」に挑んだ! 乱歩の世界観を表現したオリジナルTVアニメーション「乱歩奇譚 Game of Laplace」が、2015年7月2日(木)より放送開始となる。
2015.6.7 小説で読みたい 名作SF映画、ベスト10
近年、「猿の惑星」や「スター・トレック」など往年のSF映画が相次ぎ再び製作されている。今年も「ターミネーター」(7月)、「ジュラシック・ワールド」(8月)、「スター・ウォーズ」(12月)と、話題の大作が続々公開される。
2015.6.5 加藤シゲアキ×朝井リョウ 注目の若手作家2人が初対談
2012年に『ピンクとグレー』で作家デビューし、2013年に『閃光スクランブル』、2014年には『Burn.-バーン-』(3作すべてKADOKAWA)を立て続けに刊行したNEWSの加藤シゲアキ氏。
2015.5.26 【今週はこれを読め! SF編】ドラッグ天国、ディストピア地獄、幻覚と現実のはざまの泰平ヨン
《泰平ヨン》シリーズの三冊目にして初めての長篇。
2015.5.25 『田園発 港行き自転車 上・下』 宮本輝著 評・橋本五郎(本社特別編集委員)
慈しむ心、人間を肯定
2015.5.22 TVアニメ『六花の勇者』、2015年7月放送開始! キャラクター設定画を紹介
「このライトノベルがすごい」(宝島社刊)で2013年度3位、2014年度8位にランクインするなど高い人気を誇る山形石雄氏の『六花の勇者』(集英社/「ダッシュエックス文庫」刊)がTVアニメとなって、2015年7月よりMBS、TOKYO MX、AT-X、BS-11にて放送開始となる。
2015.5.22 著者インタビュー -上橋菜穂子さん「鹿の王」
2014年に児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞作家賞を受賞した上橋菜穂子さん。受賞後初の長編『鹿の王』が、このたび本屋大賞第1 位に輝きました。
2015.5.7 あなたの退屈、解決します――。幻冬舎文庫の"キャラノベ"フェア開催!
幻冬舎文庫が"キャラクターノベル"作品のリリースを本格始動! 今月は若い人から大人まで、気軽に手に取って楽しめる"ライト&文芸"なエンターテインメント小説を集めた「幻冬舎文庫のキャラクターノベル」フェアを開催する。
2015.5.4 『the SIX』 井上夢人著 評・唯川恵(作家)
特別な能力持つ子たち
2015.4.21 【今週はこれを読め! SF編】空飛ぶ聖女リータ、重力おかまいなしの想像力ブッツァーティ
こんな傑作がまだあったのか! 恐るべしブッツァーティ!
2015.4.20 きらら熱烈インタビュー 第120回 蛭田亜紗子さん
楽しい気持ちになったり、ちょっと頑張ろうかなと前向きな気持ちになっていただけたら嬉しいです。
2015.4.15 【今週はこれを読め! エンタメ編】江戸と超常現象が共存する西條奈加『睦月童』
どんなに好きな分野でも、たいていの人には手薄な範囲というものがあるのではないだろうか。
2015.4.14 【今週はこれを読め! SF編】クビーンの宇宙論、あらかじめ破滅を胚胎した夢の国
幻想都市文学の傑作。新訳ではなく復刊だが、これを取りあげないわけにはいかない。
2015.4.1 【今週はこれを読め! エンタメ編】あの作品の番外編が大集合!〜『サイドストーリーズ』
世の中の本好きは、長編を好むものらしい。
2015.4.1 書き出しは無限の可能性!? 書き出しだけの小説集が斬新かつ秀逸!
小説というのは、起承転結や伏線、キャラクターの心情や物語の展開を楽しむもの。
2015.3.31 【文芸月評】現代の不安定な色調
揺らぐ日常、破られる平穏
2015.2.10 第21回電撃小説大賞《大賞》受賞作『ひとつ海のパラスアテナ』著者、鳩見すた先生に直撃インタビュー!
第21回電撃小説大賞にて、大賞を受賞した『ひとつ海のパラスアテナ』。本作の発売を記念して、著者である鳩見すた先生に本作の魅力や制作秘話を聞いてみた。
2015.2.10 「リアル鬼ごっこ」がトリンドル、篠田、真野で映画化決定!
左から真野恵里菜・トリンドル玲奈・篠田麻里子 (C)2015「リアル鬼ごっこ」フィルムコミッティ
2015.1.28 【今週はこれを読め! エンタメ編】アリス・マンロー『善き女の愛』の深い余韻にひたる
"よい"という言葉を書き表すとき、「よい」「良い」「好い」などいろいろな表記のしかたがあるが、「善い」の"品行方正さ"は抜きん出ているのではないだろうか。「あの人はよい人だ」「あの人は良い人だ」「あの人は善い人だ」、うん、「善い人」がいちばん行いも正しそう。「善い」は生真面目さや信念の揺るぎなさも感じさせる。表題作である「善き女の愛」の主人公の人柄について、的確に言い表していると思う。
2015.1.13 【今週はこれを読め! SF編】マイノリティとしてのロボット----現実社会の依存/搾取を前景化する
vNとはコンピュータの基礎を築いた数学者フォン・ノイマンに因む符号で、作中では自己増殖する人間型ロボットをさす。
2014.12.24 【今週はこれを読め! エンタメ編】イエスの母が語るわが子の姿『マリアが語り遺したこと』
この原稿の掲載予定日は12月24日、いわゆるクリスマス・イブだ。
2014.12.24 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の入間人間&左のコンビで描く最新作『虹色エイリアン』【電撃文庫新作紹介】
入間人間先生が執筆する、電撃文庫『虹色エイリアン』の紹介記事をお届けします。
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