トップページ > 最新小説ニュース > の子に関連する小説ニュースまとめ

の子に関連する小説ニュースまとめ

キーワード"の子"に関連する小説ニュースの検索結果まとめです。一度の検索結果は200件までとなります。スペース区切りで複合検索も可能です。
更新情報をTwitterでつぶやいていますので、よければフォローくださいませ。
 

の子 ニュース検索結果

2021.8.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】勇気づけられる連作短編集〜桂望実『終活の準備はお済みですか?』

実用本・フィクションを問わず、終活に関する本が多数出版されていることは、少し前から気になっていた。

2021.7.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】望んで行動したヴィヴィアンの人生〜『女たちのニューヨーク』

若さだけを頼りに無鉄砲な日々を過ごしていた主人公が、大きな挫折を経験し、紆余曲折を経て真実の愛を見つける。こんな風に要約することが可能な物語が、いままでどれほどたくさん書かれてきただろう。しかし、「また若い女の成長小説か」と読む前から理解したような気持ちにならずに、どうか手に取ってみてほしい。決して簡単な一文でまとめられるような内容ではなかったと、読み終えたあなたは知るに違いないから。

2021.7.26  作家の読書道 第231回:佐藤究さん

今年『テスカトリポカ』が山本周五郎賞と直木賞を受賞、注目を集める佐藤究さん。幼い頃はプロレスラーになりたかった福岡の少年が、なぜ本を読み始め、なぜ小説を書き始め、なぜ群像新人文学賞受賞後に江戸川乱歩賞で再デビューしたのか。そしてなぜ資本主義について考え続けているのか。直木賞発表前の6月、リモートでおうかがいしました。

2021.6.25  作家の読書道 第230回:一穂ミチさん

短篇集『スモールワールズ』が大評判となり、直木賞にもノミネートされている一穂ミチさん。文体も形式も人物造形も自在に操って読者の心を揺さぶる一穂さん、同人誌での二次創作からBL小説でプロデビュー、そこから一般文芸へと活動の場を拡張中。漫画も小説もノンフィクションも幅広いジャンルを読むなかで惹かれた作品とは? さらにはアニメや動画のお話も。リモートでたっぷりおうかがいしました。

2021.6.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】過去にとらわれた男の旅〜遠田潤子『緑陰深きところ』

主人公の三宅紘二郎は、40年以上前に大阪・ミナミの外れで「河童亭」というカレー店を開いて、すでに70歳を過ぎた。

2021.5.21  【今週はこれを読め! ミステリー編】九歳の少年が出会う苛酷な世界『ブート・バザールの少年探偵』

少年が出会った世界には光が降りそそいでいたか。それとも。

2021.5.12  【今週はこれを読め! エンタメ編】お針子少女の成長物語〜ビアンカ・ピッツォルノ『ミシンの見る夢』

『ミシンの見る夢』は、イタリアの児童文学の第一人者であるビアンカ・ピッツォルノによる一般小説。

2021.5.12  今村夏子の小説「こちらあみ子」映画化、井浦新と尾野真千子が出演

今村夏子の小説「こちらあみ子」が映画化。井浦新と尾野真千子が出演することがわかった。

2021.5.11  今村夏子の小説「こちらあみ子」映画化、井浦新と尾野真千子が出演

今村夏子の小説「こちらあみ子」が映画化。井浦新と尾野真千子が出演することがわかった。

2021.4.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】父親になっていく青年の変化〜オウラヴスドッティル『花の子ども』

主人公のアルンリョウトゥル(ロッビ)は22歳の青年。母さんが事故で亡くなって以来、父さんとふたり暮らしだ。双子の弟であるヨセフは自閉症で、ふだんは施設にいる。そしてロッビには、一夜をともにした相手・アンナとの間に赤ん坊がいる。ロッビたちは結婚しておらず、ふたりの娘であるフロウラ・ソウルはアンナと暮らす。

2021.4.23  作家の読書道 第228回:阿津川辰海さん

大学在学中に『名探偵は嘘をつかない』でデビュー、緻密な構成、大胆なトリックのミステリで注目を浴びる阿津川辰海さん。さまざまな読み口で読者を楽しませ、孤立した館で連続殺人事件に高校生が挑む新作『蒼海館の殺人』も話題。そんな阿津川さん、実は筋金入りの読書家。その怒涛の読書生活の一部をリモートインタビューで教えていただきました。

2021.3.27  作家の読書道 第227回:尾崎世界観さん

2001年にロックバンドのクリープハイプを結成、12年にメジャーデビュー。ヴォーカル、ギター、作詞作曲で活躍する一方、16年に小説『祐介』を発表した尾崎世界観さん。最新作『母影』が芥川賞にノミネートされるなど注目を浴びる尾崎さんは、どんな本を求めてきたのか。歌うこと、書くことについて切実な思いが伝わってくるお話です。リモートでインタビューを行いました。

2021.3.17  【今週はこれを読め! エンタメ編】重厚かつトリッキーな丸山正樹『ワンダフル・ライフ』

今回ご紹介する本は、【エンタメ編】という枠で取り上げるには少々ハードな内容かもしれない。気難しい障害者の妻と介護に疲れた夫の息が詰まるような生活ぶりを、読者は冒頭からさっそく読むことになる。

2021.2.24  【今週はこれを読め! エンタメ編】かけがえのない日常を描く短編集〜奥田英朗『コロナと潜水服』

奥田英朗さんの小説を読むとたいてい心に浮かんでくるのは、「身につまされる」という言葉だ。奥田作品と一口にいっても読み心地は幅広くて、『最悪』(講談社文庫)のようなエッジの効いたものももちろんすごいのだが、個人的には『家日和』(集英社文庫)などのそんなに大きな事件は起こらないけれどもかけがえのない日常が描かれた小説が好きだ。そして、『コロナと潜水服』もそういった作品5編が集められた短編集である。

2021.2.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】さまざまに変わっていく家族の物語〜窪美澄『ははのれんあい』

「母の恋愛」というものが描かれた作品なのかな、と思いながら読んだけれど(もちろんそこにも触れられるのだけれど)、何よりも家族というものについての小説だった。家族に恵まれている人も残念ながらそうでない人も、すべての人が読むべき作品だと思った。

2021.2.1  第72回読売文学賞…受賞6氏と作品

第72回読売文学賞(令和2年度)が決まりました。選考委員の選評を紹介します。

2021.1.23  作家の読書道 第225回:町田そのこさん

2020年に刊行した『52ヘルツのクジラたち』が未来屋小説大賞、ブランチBOOK大賞を受賞するなど話題を集めている町田そのこさん。少女時代から小説家に憧れ、大人になってから新人賞の投稿をはじめた背景には、一人の作家への熱い思いが。その作家、氷室冴子さんや、読書遍歴についてお話をうかがっています。

2021.1.21  【今週はこれを読め! エンタメ編】義肢装具士への道〜山本幸久『神様には負けられない』

『神様には負けられない』の主人公は、渋谷医療福祉専門学校(通称シブイク)の2年生である二階堂さえ子。義肢装具士を目指している。

2021.1.1  第55回北日本文学賞受賞者インタビュー

宮本輝氏選「第55回北日本文学賞」(副賞100万円)は、大阪市の大学院生、谷町蛞蝓(なめくじ)さん(32)の「きぼう」に決まった。

2020.12.26  作家の読書道 第224回:伊与原新さん

2019年に『月まで三キロ』で新田次郎文学賞、静岡書店大賞、未来屋小説大賞を受賞した伊与原新さん。地球惑星科学を専攻して研究者になった伊与原さんが読んできた本とは、ある日小説を書きはじめたきっかけとは。エンタメから分かりやすい理系の本まで、幅広い読書遍歴を語ってくださいました。

2020.11.28  作家の読書道 第223回:中山七里さん

今年作家デビュー10周年を迎えた中山七里さん。話題作を次々と世に送り出すエンターテインナーの読書遍歴とは? 大変な読書量のその一部をご紹介するとともに、10代の頃に創作を始めたもののその後20年間書かなかった理由やデビューの経緯などのお話も。とにかく、その記憶力の良さと生活&執筆スタイルにも驚かされます。

2020.11.25  【今週はこれを読め! エンタメ編】お誕生会をめぐる短編集〜古内一絵『お誕生会クロニクル』

何歳になっても誕生日はうれしい。それはその通りとして、私はずっと8月下旬の自分の誕生日が好きではなかった。①夏が苦手②夏休みの宿題が終わっていないと焦り始める時期なので、心から楽しめない③8月には原爆の日や終戦の日などがあるので、大っぴらに喜ぶのはためらわれる...といった感じ。誕生会そのものの思い出としては、幼稚園で催された会が7・8月合同だったうえに、おやつがぶどう(デラウエア)一房だけだったことも心のしこりとなっている(他の月はカップケーキとかクッキーとかチョコレートとかだった)。

2020.11.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】絵にすべてを懸けた絵師の姿〜谷津矢車『絵ことば又兵衛』

みんなちがって、みんないい。金子みすゞが命を削るようにして紡いだ言葉は、いまだ人々の心を完全に改めさせるには至っていない。まして、個性や多様性といったものが共通認識とされていなかった時代には、他者の身体面や行動面における特徴をあげつらうのにいま以上に躊躇がなかったのではないだろうか。

2020.11.17  【今週はこれを読め! SF編】銀河英雄伝説トリビュート・アンソロジー

もはや『銀河英雄伝説』は古典である。SFの基礎教養というレベルさえ超え、ミームとして浸透・機能している。本書は、『銀英伝』の設定を活かして、六人の作家がオリジナル・エピソードを繰り広げる競作アンソロジーだ。

2020.11.11  【今週はこれを読め! エンタメ編】ぐっちゃぐちゃなところがいい!〜中島たい子『かきあげ家族』

この本、映画好きのみなさんはお読みになった方がいいです。次々にいろんな映画のタイトルや俳優・監督の名前が出てきて、しかもそれらが絶妙な使われ方をしてるんですよ。例えば、「若くはない引きこもりの息子を久しぶりに観て、八郎は自分は『2001年宇宙の旅』のボーマン船長のように、ワンシーンで一気に老け込んだ気持ちになるのだった」といった感じで。

2020.11.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】両角長彦『ある実験 一人選べと先生が言った』を一気読み!

マイケル・キートンが演じたときの「バットマン」がよかったと思うのだが、それはジャック・ニコルソンのジョーカーが好みだったからかもしれない。

2020.10.21  【今週はこれを読め! エンタメ編】「ただ一つ存在に価するもの」を描くグランベール『神さまの貨物』

列車は人や動物や荷物を乗せて走る。本来は人のさまざまな気持ちをも運ぶ乗り物だと思う。しかし、その列車に存在したのは絶望のみのはずだった。父親によって投げ落とされた赤ん坊が希望そのものとなるまでは。

2020.9.26  作家の読書道 第221回:高山羽根子さん

この夏、『首里の里』で芥川賞を受賞した高山羽根子さん。これまでも一作ごとにファンを増やしてきた高山さん、多摩美術大学で日本画を専攻していたという経歴や、創元SF短編新人賞に佳作入選したことがデビューのきっかけであることも話題に。読んできた本のほか美術ほか影響を受けたものなど、高山さんの源泉について広くおうかがいします。

2020.9.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】誰もが輝くバスケ小説〜藤岡陽子『跳べ、暁!』

バスケットボールって、ほんとうにハードなスポーツだというイメージがある。ほぼずーっと走りっぱなし、手も足も使う、ジャンプ力も要求される。未経験者からすると、こんなにいっぺんにいろんなことをしなければならないのが信じられない。しかも、チームワークまでが重要になってくるのだ。

2020.9.1  【今週はこれを読め! SF編】1950年代の宇宙移住計画、宇宙飛行士を目ざす女性の奮闘

1950年代のアメリカ。性差別・人種差別が根強く残る時代に、宇宙飛行をめざす女性たちがいた。第二次大戦中に婦人操縦士隊のメンバーとして従軍したベテラン、あるいは地域の〈航空クラブ〉で空を飛ぶ醍醐味を覚えた者、さらに物語が進むと海外からの志願者も加わる。彼女たちは人種も社会的地位もキャリアも異なる。ただ「宇宙を飛びたい」という情熱は共通だ。

2020.8.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】戦下でポン菓子製造機を作った人〜歌川たいじ『バケモンの涙』

主人公の橘トシ子は19歳。実家は大阪の郊外にある旧家(蔵が4つもある)で、トシ子は「いとはん」(=大店の長女)と呼ばれて育った。

2020.8.6  【今週はこれを読め! エンタメ編】幸せは一種類じゃない!〜桂望実『結婚させる家』

理想のあり方、というものがある。ある、というか、一般的にそれが理想だとみなされているテンプレートがある。その最たるものが、理想の家族像ではないだろうか。両親が揃っている、子どもはふたりくらい、できれば庭付きの一軒家、といったあたりが最も必要とされる条件に違いない。

2020.7.29  【今週はこれを読め! エンタメ編】「普通」に縛られない家族の物語〜寺地はるな『水を縫う』

家族とは何か。仕事とは何か。新入社員&就活生の息子たちがいる今年の我が家において、常に心を占める問題となっている。どういう仕事をして生きて行きたいか。仕事をしていくうえでどんな心構えでやっていかなければならないか。難しいのは、自分の経験を踏まえて多少のアドバイスはできても、それが息子たちの心に響くとは限らないし、そもそも全方位的に効く忠告などないということだ。であれば、自分のやるべきことは最終的には自分の心に聞くしかない。息子たちも、私も。

2020.7.25  作家の読書道 第219回:今村翔吾さん

2017年に『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』を刊行してデビュー、翌年『童神』(刊行時に『童の神』と改題)が角川春樹小説賞を受賞し、それが山田風太郎賞や直木賞の候補になり、そして2020年は『八本目の槍』で吉川英治文学新人賞を受賞と、快進撃を続ける今村翔吾さん。新たな時代小説の書き手として注目される今村さんは、いつ時代小説に魅せられ、何を読んできたのか? 軽快な語り口調でたっぷり語ってくださいました。

2020.6.23  【今週はこれを読め! ミステリー編】追い詰められた者の小説『その手を離すのは、私』

逃亡者、あるいは追い詰められた者の小説というべき作品である。

2020.6.16  【今週はこれを読め! SF編】機械論的な時間ループではなく、記憶と歴史の物語

これは、ひとりの女性の人生、第二次大戦を挟んだ激動の歴史、そして、なにより「記憶の物語」だ。外形的には時間ループSFとも言えるが、そう称されるおおよその小説が依拠している機械論的時間観とは一線を画す。

2020.5.12  【今週はこれを読め! SF編】奇妙な全体主義の成立と凋落、孤独と想像力をめぐって

ケイト・ウィルヘルムの代表長篇。単行本刊行の翌年(1977年)にはヒューゴー賞とローカス賞を受賞している。1982年にサンリオSF文庫から邦訳が出たものの、ほどなく絶版。若い読者にとっては「名のみ聞く名作」となっていたので、こんかいの復刊は好企画だ。

2020.5.5  【今週はこれを読め! SF編】ヤング・カーティス・ニュートン、青二才からヒーローへ

人気スペースオペラ《キャプテン・フューチャー》のリブート版。月面チコ・クレーターの秘密基地から出動する知恵と力と勇気のヒーロー、キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンと、彼につきそうフューチャーメンという構図は元どおりだが、細かい設定が現代風にアレンジされている。たとえば、宇宙開発の歴史がアポロ宇宙船の月着陸の延長線上にあり、太陽系諸惑星への植民はテラフォーミングと人間のゲノム改造によって成されたといった具合だ。ちなみに元シリーズでは各惑星にネイティヴの知的種族が存在していた。

2020.4.25  作家の読書道 第217回:乗代雄介さん

2015年に「十七八より」で群像新人文学賞を受賞して作家デビュー、2018年に『本物の読書家』で野間文芸新人賞を受賞、今年は「最高の任務」で芥川賞にノミネートされ注目度が高まる乗代雄介さん。たくさんの実在の書物の題名や引用、エピソードが読み込まれる作風から、相当な読書家であるとうかがえる乗代さん、はたしてその読書遍歴は?

2020.4.22  【今週はこれを読め! エンタメ編】変わってゆく主婦・絵理子がまぶしい〜窪美澄『たおやかに輪をえがいて』

主人公の絵里子は私と同じ52歳。以前はそんなに気にしたことはなかったのに、最近本を読んでいて登場人物が自分と同年代だとそのことについて強く意識するようになった。

2020.4.7  【今週はこれを読め! SF編】〈ホテル・アルカディア〉の芸術家たち、その他の物語

「吉田同名」で第七回創元SF短編賞を受賞してデビュー、同作を含む短篇集『半分世界』で第三十九回日本SF大賞の候補となった俊英作家の初長篇。ジャンルSFの枠組みに収まらない奇想性(マジックリアリズムの感覚とコラージュ的なテクスト性がせめぎあうとでも言えばよいか)が石川さんの持ち味だが、それが大規模に展開されている。

2020.3.28  作家の読書道 第216回:青山七恵さん

大学在学中に書いて応募した『窓の灯』で文藝賞を受賞してデビュー、その2年後には『ひとり日和』で芥川賞を受賞。その後「かけら」で川端康成賞を受賞し、短篇から長篇までさまざまな作品を発表している青山七恵さん。衝撃を受けた作品、好きな作家について丁寧に語ってくださいました。

2020.2.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】戦争体験を語り継ぐ〜古内一絵『鐘を鳴らす子供たち』

昭和42年生まれの私は、子どもの頃「戦争を知らない子供たち」という歌をよく耳にした。人口全体の割合としては、まだ戦後生まれが珍しかった時代かと思う。現代の日本においては、いかに高齢者社会が進んだとはいえ、戦争を知る世代の人々はもはや圧倒的少数派に違いない。「戦争を知らない子供たち」が当たり前になった社会は、平和のありがたみが実感されにくい社会でもある。

2020.2.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】夢に向かって進む女子の物語〜柴田よしき『お勝手のあん』

ところは日本、ときは安政の世。だけど『お勝手のあん』は、まぎれもなく『赤毛のアン』の系譜につながる少女小説だった。時代の波に流されずに男女の別や身分の違いに抗って生きることに少しずつ目覚めていく主人公・やすの姿には、現代を生きる我々も勇気づけられる。

2020.1.21  【今週はこれを読め! SF編】波瀾万丈な人生のなかにの潜む"得体の知れぬ"裂け目

メキシコ出張中、急な雨を避けるために飛びこんだ古本屋。ほとんどはスペイン語の安手のペーパーバックだったが、棚の下のほうにハードカバーが何冊かある。私の目を引いたのは、とくに大判の一冊だ。英語のようだが、背文字は色褪せていてよくわからない。黴の匂いのするページを開くと、扉に『黒曜石雲』とあった。十九世紀の本のようだ。著者はRev. K. Macbaneとある。「Rev.」ということは牧師(reverend)か? 私がその本に運命的なものを感じたのは、副題に「エアシャー郡ダンケアン町の上空で起きた今も記録に残る奇怪なできごとの記述」とあったからだ。

2020.1.7  ライトノベル『くま クマ 熊 ベアー』TVアニメ化決定、ティザーサイトがオープン!原作者・くまなの先生、原作イラスト・029さんよりコメントが到着!

クマの着ぐるみを着た女の子が異世界で冒険する、装備も魔法も召喚獣も"くま"だらけなライトノベル『くま クマ 熊 ベアー』。小説1~14巻、コミック1~3巻が発売中の人気作です。

2019.12.28  作家の読書道 第213回:河﨑秋子さん

東北と北海道で馬と暮らす人々を描いた物語『颶風の王』で注目され、単行本第二作『肉弾』で大藪春彦賞を受賞、新作短編集『土に贖う』も高い評価を得ている河﨑秋子さん。北海道の酪農一家で育ち、羊飼いでもあった彼女は、どんな本を読み、いつ小説を書きはじめたのか。これまでのこと、これからのことを含め、たっぷりと語っていただきました。

2019.12.25  【今週はこれを読め! エンタメ編】子供たちに愛され続ける"あの人"の伝記『サンタクロース少年の冒険』

サンタクロースは存在する。この本を読めばわかる。「サンタクロースはいる」派vs.「いない」派の長年に渡る論争にようやく終止符が打たれたといえるのではないか。

2019.12.19  【今週はこれを読め! ミステリー編】軽業のように飛翔してゆく物語『パリのアパルトマン』

不動産屋の手違いから、見ず知らずの男女が一つ屋根の下で共同生活を送り始める話。

2019.12.10  【今週はこれを読め! SF編】複雑にもつれる多民族・多文化の未来史

アリエット・ド・ボダールは2006年から作品発表をはじめ、これまでにネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞を受賞し、各種の年刊SF傑作選へも多くの作品が採られている、旬の作家だ。彼女がデビュー直後から書きついでいるシリーズ《シュヤ宇宙》は、コロンブスと同時期に中国人がアメリカ大陸に到着し、独自の植民地文化を発展させた時間線上に展開する、長大なスケールの人類史だ。本書は、同シリーズこれまでに発表された31作品のうちから、9作品を選んで訳出した日本オリジナル短篇集だ。

2019.12.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】複雑さを抱えた私たちを描く短編集〜朝井リョウ『どうしても生きてる』

初期の作品から読んできた作家が飛躍するさまを目の当たりにするのは、読者としても大きな喜びである。いや、飛躍という表現は適切ではないかもしれない。その作家、朝井リョウはずっと高く飛び続けてきた才能の持ち主だったのだから。

2019.12.2  芦田愛菜が5年ぶり実写映画主演、大森立嗣が今村夏子の小説「星の子」映像化

芦田愛菜主演、大森立嗣監督で今村夏子の小説「星の子」が映画化されることがわかった。

2019.10.26  作家の読書道 第211回:又吉直樹さん

お笑い芸人として活躍する一方で読書家としても知られ、発表した小説『火花』で芥川賞も受賞した又吉直樹さん。著作『第2図書係補佐』や新書『夜を乗り越える』でもその読書遍歴や愛読書について語っていますが、改めて幼少の頃からの読書の記憶を辿っていただくと、又吉さんならではの読み方や考察が見えてきて……。

2019.10.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】家族それぞれの家の記憶〜青山七恵『私の家』

「魔法の言葉」と聞いて、みなさんはどういうものを思いつかれるだろう? 「ありがとう」や「信じれば夢は叶う」といった万人の心に訴えるものを思い浮かべる方もいれば、スピッツの名曲「魔法のコトバ」を口ずさむ方もいるだろう。あるいは「やればできる」という「魔法の合いことば」を思い出す高校野球ファンもいるのでは(ヒント:「済美高校 校歌」で検索なさってみてください)。しかし、私が考える「魔法の言葉」は、「よそはよそ、うちはうち」である。このひと言で、いったいどれほどの子どもたちの訴えが却下されてきたことだろうか。

2019.10.22  【今週はこれを読め! SF編】謎解きミステリと時間SFとのあまりにみごとな融合

鮎川哲也賞を受賞したデビュー作。時間SFとパズラーを組みあわせた意欲作。タイムトラベルも本格推理も、破綻なくストーリーを語り進め、読者の予想を超える結末にたどりつくためには、強度のあるロジックが要求される。本作は、その要件を高いレベルでクリアしている。途中、登場人物が奇異に思える行動に出る場面もあるけれど、それはその人物の来歴や性格によるものとして、じゅうぶん了解可能だ。

2019.10.8  【今週はこれを読め! SF編】著者初の短篇集。文化と歴史への洞察と、卓越した構成力、語りの技巧。

小川哲はハヤカワSFコンテストに投じた『ユートロニカのこちら側』で大賞を射止めてデビュー、受賞後第一作となる『ゲームの王国』で日本SF大賞と山本周五郎賞を受賞。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。現代社会がはらむ諸問題への怜悧な眼差しと、複線的なストーリーを緊密に束ねる卓越した構成力は、舌を巻くばかりだ。

2019.9.28  作家の読書道 第210回:町屋良平さん

今年1月、ボクサーが主人公の『1R1分34秒』で芥川賞を受賞した町屋良平さん。少年時代から「自分は何か書くんじゃないか」と思っていたものの、実は、10代の頃はなかなか本の世界に入り込むことができなかったのだとか。そんな彼が、読書を楽しめるようになった経緯とは? スマホで執筆するなど独特の執筆スタイルにも意外な理由がありました。

2019.9.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】兄弟姉妹と花言葉の短編集〜古内一絵『アネモネの姉妹 リコリスの兄弟』

本書の帯には「兄弟姉妹に一度でも仄暗い感情を抱いたことのあるあなたへ」とある。兄弟姉妹がいれば、「仄暗い」とまでいかないにしても一度たりとも衝突したことがないとは考えにくいし、逆にそうやって互いに成長していけるのが醍醐味ともいえる。ひとりっ子にはひとりっ子のよさがあるだろうし、世間でよく言われるように「きょうだいがいないとかわいそう」といったもの言いには意味がないと思うけれども、それでも兄弟姉妹がいなければ経験できない喜びあるいはつらさというものは確実に存在する。

2019.9.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】移民問題に直面するインドリダソン『厳寒の町』

憎悪は液体と同じで、一定量を超えれば溢れるのを止めることはできない。

2019.8.30  独占インタビュー「ラノベの素」 タンバ先生『最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年9月1日にスニーカー文庫より『最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い』が発売されるタンバ先生です。帝位争いが激化する帝国内において、出涸らし皇子とバカにされる一人の皇子が、双子の弟を帝位につかせるために暗躍を始めるファンタジーシリーズ。作品の裏側や内容についてはもちろん、2つの顔を有する主人公の暗躍の魅力、そして本作の見どころについてお聞きしました。

2019.8.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】50代女性が思い出す子供の頃のこと〜岸政彦『図書室』

違う分野から「どこまでできるか挑戦したくてやってみました」的な感じで進出してくる人より、"苦節○十年"と地道にやってきた人の方を応援したくなる傾向は、確実に自分の中に存在している。具体的に言うと、"霜降り明星がM-1でチャンピオンになったときには素直に祝福できたが、粗品さんがR-1でも優勝をさらったことに対しては若干複雑な気持ちがないでもない"という状態だ。「ピンでやってる芸人さんが評価されるともっとよかったかも...」という感じ。しかし、確かにR-1においても粗品さんはおもしろく、なんなら決勝進出者の他の2名もコンビ芸人の片割れだったのだ。

2019.8.24  作家の読書道 第209回:吉川トリコさん

2004年に「ねむりひめ」で第3回「女による女のためのR-18文学賞」で大賞と読者賞を受賞した吉川トリコさん。以来、映像化された『グッモーエビアン!』や、あの歴史上の女性の本音を軽快な語り口で綴る『マリー・アントワネットの日記』、そして新作『女優の娘』など、女性、少女を主なモチーフにさまざまな小説を発表。その作風に繋がる読書遍歴を語ってくださいました。

2019.7.27  作家の読書道 第208回:葉真中顕さん

日本ミステリー大賞を受賞したデビュー作『ロスト・ケア』でいきなり注目を浴び、今年は『凍てつく太陽』で大藪春彦賞と日本推理作家協会賞を受賞した葉真中顕さん。社会派と呼ばれる作品を中心に幅広く執筆、読書遍歴を聞けば、その作風がどのように形成されてきたかがよく分かります。デビュー前のブログ執筆や児童文学を発表した経緯のお話も。必読です。

2019.7.20  【今週はこれを読め! ミステリー編】スウェーデン発の歴史ミステリー『1793』

今ここにいる自分の当たり前が、違う場所、違う時間では当たり前ではないことを小説は気づかせてくれる。

2019.7.18  独占インタビュー「ラノベの素」 八目迷先生『夏へのトンネル、さよならの出口』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年7月18日にガガガ文庫より『夏へのトンネル、さよならの出口』が発売された八目迷先生です。第13回小学館ライトノベル大賞にて「ガガガ賞+審査員特別賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。「本当に欲しいもの」を手にするために、時空を超える摩訶不思議なトンネルに挑む少年少女の物語を描く本作。駆けた先に待っているものはなんなのか。本作の内容や作品の着想、キャラクターについてもお聞きしました。

2019.7.5  《GA文庫大賞》大賞作『処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―』佐藤真登インタビュー

ライトノベルファン待望の本格異世界ファンタジー!〈処刑人〉の少女と〈迷い人〉の少女。殺す側と殺される側の必然の出会いは予期せぬ友情へと展開する――。殺伐とした世界を生き抜く少女メノウと、彼女を取り巻く個性豊かな女性たちが織りなす生と死のドラマ。《GA文庫大賞》7年ぶりの大賞作が満を持してここに登場!

2019.6.22  作家の読書道 第207回:最果タヒさん - 作家の読書道

作家の読書道 第207回:最果タヒさん

2019.6.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】子どもの真実の友の物語『イマジナリーフレンドと』

1歳くらいまでの子どもを持つ親であれば、何もない空間をじっと見つめている我が子の姿に気づく機会は多いのではないか。

2019.6.18  【今週はこれを読め! SF編】狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集

一部の読書家のあいだでひっそりと語りつがれてきた飛びきりの異色作品を掘りおこす叢書《ドーキー・アーカイヴ》のうちでも、刊行前からとくに楽しみにしていたのが、このジョン・メトカーフの短篇集である。それまでアンソロジーに収録された作品をポツポツ読み、物語の底に狂気を湛えた、いつまでも覚めやらぬ悪夢のような読後感に、いったいどんな作家なのかと気になっていたからだ。この作者の作品は、正面から狂気をテーマにしているとはかぎらないが、作品空間にうっすらと漂う狂気の気配がある。気配なので形はなく、この部分が狂気だと示すことができない。

2019.6.7  「リアリティがすさまじい」 特別養子縁組を描いた辻村深月の小説『朝が来る』を監督・河瀨直美が映画化!

辻村深月の小説『朝が来る』の映画化が決定。監督は映画「あん」「光」などの河瀨直美が務めるとあって、「このタッグで何が生まれるのか目撃したい」「絶対に映画館で見よう」と歓喜の声が相次いでいる。

2019.5.29  【今週はこれを読め! エンタメ編】大阪が舞台のほろ苦い短編集〜藤野恵美『淀川八景』

残念ながら大阪という土地にはあまりなじみがない。大阪を訪れたのは、まだ幼稚園児だった頃に叔父の家に泊まったときと5年ほど前にUSJに行ったとき。50年少々に及ぶ人生で2回のみだ。大都市であるし何かと話題になることも多いので情報としては大阪についていろいろ知っている気がするが、実際はほぼ無知といえるレベルではないか。そもそも淀川がどのあたりを流れているかも知らない。「淀川」と聞いたら、映画評論家の故淀川長治氏が先に思い浮かぶくらいだし。

2019.5.17  【今週はこれを読め! ミステリー編】老魔術師と少年が起こす奇跡『トリック』

老魔術師は言う。「夢、信じるなら、夢のままで終わらない」と。

2019.5.7  【今週はこれを読め! SF編】間近にあるディストピア、奪われた声をいかに取り戻すか

舞台は近未来のアメリカ。いや、近未来というよりも、現代というべきだろう。ここに描かれた事態は、アメリカでまさに進行中の悪夢だ。保守化、パターナリズム、押しつけの道徳、差別の正当化。

2019.4.27  作家の読書道 第205回:今村昌弘さん

2017年に鮎川哲也賞受賞作『屍人荘の殺人』でデビューした今村昌弘さん。意表を突くクローズドサークルの設定が話題となり、年末の各ミステリランキングで1位になり、本格ミステリ大賞も受賞。第2作となる『魔眼の匣の殺人』も期待を裏切らない内容で、今後の活躍が楽しみな新鋭です。でも意外にも、昔からミステリ作家を目指していたわけではなかったのだとか。ではどんな本が好きだったのか、そして作家を目指したきっかけは?

2019.4.25  『漁港の肉子ちゃん』西加奈子

私がこの横丁カフェで本をご紹介させていただくのも、今回で最後になりました。大好きな本をたくさん並べて、どの本を選ぼうか迷っていたら、本から「私を選んでくれたらええんやでっ!」という主人公の強烈な声が聞こえたような気がしたので、最後の1冊はこれに決めました。『漁港の肉子ちゃん』西加奈子(幻冬舎)です。

2019.4.24  【今週はこれを読め! エンタメ編】松村栄子『僕はかぐや姫/至高聖所』が帰ってきた!

松村栄子という名前を聞いて胸をときめかせる読者のみなさんに、できればひとりでも多くの方々の目に、このレビューが触れることを願う。私たちが愛した「僕はかぐや姫」が、「至高聖所」が帰ってきましたよ!

2019.4.23  第16回 坊っちゃん文学賞 作品募集開始 ショートショートの文学賞にリニューアル 審査員に田丸雅智さん、大原さやかさん、山戸結希さんが決定!

株式会社パシフィックボイスはこのたび、「松山市 - 第16回 坊っちゃん文学賞」の運営業務を受託し、4月23日より短編小説の公募を開始いたします。  「坊っちゃん文学賞」は、市制100周年を機に、近代俳句の父・正岡子規を生み、明治の文豪・夏目漱石の小説『坊っちゃん』に描かれた街という、松山市の豊かな文化的土壌をいかして、新しい青春文学の創造と本市の文化的なイメージを高め、全国にPRするため昭和63年に創設しました。

2019.4.10  千葉文学賞に宮岡さん 児童・随筆は佳作 三賞最終選考、23日表彰式

2018年度千葉文学三賞(千葉日報社主催、千葉県・県芸術文化団体協議会後援)の最終選考会は9日、千葉市中央区のホテルで行われ、第62回千葉文学賞に船橋市、パート、宮岡みすみさん(50)の「フォトフレーム」が選ばれた。

2019.4.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】"本好きの夢"の行方〜ペネロピ・フィッツジェラルド『ブックショップ』

街の本屋さんがどんどん減っていっていることは、特に本好きでない人でも気がつくくらい深刻な問題ではないだろうか。大型書店はもちろん素晴らしい。

2019.3.27  【今週はこれを読め! エンタメ編】シングルファーザーの成長小説〜まはら三桃 『パパとセイラの177日間 保険外交員始めました』

ひとりで子どもを育てるのがたいへんなことは、母親も父親も変わらないことと思う。しかし一般的に、"ひとり親"と聞くとシングルマザーを想定する場合が多く感じるのは、日本においては親権を父親が持つことの方が少ないからだろう。私自身も父子家庭の例を知らないわけではないが、例えばフィクションなどでもひとりで子育てする父親に注目が集まるケースはあまりないという気がする。

2019.3.26  【今週はこれを読め! ミステリー編】現実の非情さを描く『地下道の少女』

重苦しい枷を足にはめられていたはずなのに、いざ走り出してみたらどこまでも駆けていける。

2019.3.20  【今週はこれを読め! エンタメ編】心をざわつかせる短編集〜今村夏子『父と私の桜尾通り商店街』

第1話「白いセーター」を読んで、忘れられない記憶がよみがえってきた。

2019.3.13  【今週はこれを読め! ミステリー編】拉致監禁犯の父との対決〜カレン・ディオンヌ『沼の王の娘』

一口で言うなら、あらかじめ奪われた人生を取り返す小説だ。

2019.2.22  【今週はこれを読め! ミステリー編】恐ろしいのに止められない『あの子はもういない』

何の罪もない者が必要のない重荷を背負わされ、望まない人生の路を歩む。

2019.2.12  【今週はこれを読め! SF編】幻想への航海、宙づりのままに残る謎

カール・エドワード・ワグナーが「LSDでぶっとんだメルヴィルが書いた『宝島』」と評した奇書である。ただし、表面的な筋を追うぶんには、ストレートな海洋幻想譚にすぎない。重要なのは、物語の向こう側にある何かだ。

2019.2.9  独占インタビュー「ラノベの素」 渋谷瑞也先生『つるぎのかなた』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年2月9日に電撃文庫より『つるぎのかなた』が発売された渋谷瑞也先生です。第25回電撃小説大賞にて《金賞》を同作で受賞し、満を持してデビューされます。剣道を知らなくてもいい、読み終えた後に剣道がわからなくても構わない。ただこの物語を面白いと感じてもらえればそれでいい。剣道という舞台から降りた"元最強"と、孤独に頂点で君臨し続ける"現最強"が激突する時、少年少女たちの心情にどんな変化が訪れることになるのか、物語の内容や見どころについてお聞きしました。

2019.1.26  作家の読書道 第202回:寺地はるなさん - 作家の読書道

婚約を破棄されどん底にいた女性が、ひょんなことから雑貨屋で働くことになって……あたかい再生の物語『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞、以来、現代人の心の沁みる小説を発表し続けている寺地はるなさん。幼い頃は親に隠れて本を読んでいたのだとか。読書家だけど小説家を目指していたわけではなかった寺地さんが小説を書き始めたきっかけは? 読むことによって得た違和感や感動が血肉となってきたと分かる読書道です。

2019.1.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】血が滾る冒険小説『拳銃使いの娘』

血が滾る、としか言いようのない小説である。

2018.12.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】10歳の少年の家族や友達との日々〜朝倉かすみ『ぼくは朝日』

故ナンシー関さんが、ノストラダムスの大予言を本気で信じていたらしい長嶋一茂さんについて"小4男子のようだ"といった感じで形容されたことは、いまでも鮮やかに私の記憶に刻み込まれている。

2018.12.22  作家の読書道 第201回:古内一絵さん

映画会社に勤務したのち作家デビューを果たし、さまざまな舞台を選んで小説を執筆している古内一絵さん。ドラァグクイーンが身体にやさしい夜食を出してくれる「マカン・マラン」もいよいよ完結、今後の作品も楽しみなところ。では、どんな読書体験を経て、なぜ小説家へ転身を果たしたのか。その転機も含めて読書遍歴をおうかがいしました。

2018.12.20  【エンタメ小説月評】武家の悲喜 巧みな構成

ああ、うまいものだ――。朝井まかて『草々不一』(講談社)を読みながら、何度そう思ったことだろう。いい塩梅なのだ。武家の悲喜こもごもを描く短編8本を収めるが、語るべきことは存分に語り、余分は記さない。だから一編一編は短くとも、登場人物の人生が確かな手応えをもって伝わってくる。

2018.12.12  【今週はこれを読め! エンタメ編】ひりひりした青春の共同生活〜丸尾丸一郎『さよなら鹿ハウス』

気心が知れた仲間同士で共同生活する物語が気になる(『赤毛のアン』シリーズでは、アンが大学の友だちと家を借りて住む『アンの愛情』がいちばん好き)。

2018.12.11  【今週はこれを読め! SF編】食べ飽きない語り口の妙、滋味ゆたかな物語

清朝の中国江南地方を舞台とした美食ファンタジイ。食の描写は、性愛や感情の描写と同様、ごてごてと修辞を盛ればよいというものではなく、細部を際立たせようとすれば全体がぼやけてだいなしになる。勝山海百合はそこらへんが絶妙なのだ。

2018.12.5  【今週はこれを読め! エンタメ編】かけがえのない家族と介護の物語『有村家のその日まで』

私の母が亡くなったのは3年前の元日である。認知症が出始めてから5年ほどたったところで、さらにガンも発症していた。

2018.11.9  【コラム】 アニメ化決定!「俺を好きなのはお前だけかよ」最速インタビュー! シリーズ最新「俺好き10巻」情報も!

電撃文庫のラブコメ「俺を好きなのはお前だけかよ」のTVアニメ化が発表!シリーズ構成と脚本を原作者:駱駝先生が担当され、アニメ公式サイトには『原作とは違うアニメだからこそ!』が。アニメは原作から改変するのかなどお訊きしました!(取材・文:かーずSP、協力:MyDearest、平和)

2018.11.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】町田康の素晴らしき猫作品集『猫のエルは』

前回に続き、猫本を。昨年だったか、"統計を取り始めて以来初めて、犬よりも猫の方が多く飼われるようになった"的なニュースに目を引かれた。

2018.11.6  【今週はこれを読め! SF編】日本SFが生んだ奇書、得体の知れぬ迷宮的作品

吃驚! ドッキリしゃっくり! 飛浩隆がこんなゲテゲテな小説を書くとは!

2018.10.27  作家の読書道 第199回:瀧羽麻子さん

京都を舞台にした「左京区」シリーズや、今年刊行した話題作『ありえないほどうるさいオルゴール店』など、毎回さまざまな作風を見せてくれる作家、瀧羽麻子さん。実は小学生の頃は授業中でも読書するほど本の虫だったとか。大人になるにつれ、読む本の傾向や感じ方はどのように変わっていったのでしょうか。デビューの経緯なども合わせておうかがいしました。

2018.10.9  「思いがけない、カタチになる」monogatary.com初のコンテスト「モノコン2018」結果発表

「モノコン2018」には、指定のお題に対して物語を投稿してエントリーする「物語部門」と、表紙となるイラストやデザインを投稿する「表紙部門」、さらには読んだ作品を積極的にシェアしたりオススメすることで参加できる「オススメシ部門」の3部門が用意されており、「物語部門」「表紙部門」の優秀作品は、「その作品の魅力を最も伝わるカタチで展開」することが約束されていましたが、「思いがけない、カタチになる」というキャッチコピーの通り、複数の優秀作品がそれぞれ様々な形に展開されることが発表となりました。

2018.10.3  インタビュー 高殿 円さん 『政略結婚』

幸せを決めるのは自分

2018.10.2  【今週はこれを読め! SF編】来歴・由来をめぐるミステリと、惑星間・異種族間との外交問題

SF賞を総なめにした《叛逆航路》三部作とおなじ宇宙を舞台にした新作。人類世界の中核としてのラドチ圏の統治機構(絶対支配者を頂点とした封建社会)、および独自文化(男女を区別しない)は三部作と同様だが、物語はまったく独立している。

2018.9.22  作家の読書道 第198回:久保寺健彦さん

7年ぶりの長篇『青少年のための小説入門』が話題となっている久保寺健彦さん。この新作小説にはさまざまな実在の名作が登場、久保寺さんご自身の読書遍歴も投影されているのでは? 聞けばやはり、幼い頃から本の虫だったようで――。

2018.9.19  独占インタビュー「ラノベの素」 師走トオル先生『ファイフステル・サーガ』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年9月20日にファンタジア文庫より『ファイフステル・サーガ』第2巻が発売される師走トオル先生です。2007年に刊行を開始した『火の国、風の国物語』より約10年。新たに動き出した王道ファンタジー戦記の気になる内容から誕生秘話、そしていよいよ発売となる第2巻の見どころについてお聞きしました。

2018.9.12  【今週はこれを読め! エンタメ編】甲子園復活に尽くした人々の物語〜須賀しのぶ『夏空白花』

この夏、いわゆる夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)は第100回を迎えた。しかし、前身である全国中等学校優勝野球大会から数えると今年は104年目。この事実が示すものがピンとこない若者たちは、幸せだといえるだろう。戦中や戦後間もなくの不自由さを実際に経験していないのはもちろん、祖父母や両親たちから戦争中の話を折り入って聞く機会も少なければ日常生活において傷痍軍人や戦争孤児を見かける場面もない平和な時代に育った証しである。なぜ大会の回数と年数にずれがあるのか、それは太平洋戦争によって中断していた時期があったからだ。

2018.9.11  【今週はこれを読め! SF編】ひとつの地形として横たわるだけ巨竜が作品世界を支配する

《竜のグリオール》は1984年から断続的に発表されたシリーズで、つごう七篇を数える。本書はそのうち前半四篇を収録している。

2018.9.6  モデルはNHK!? 湊かなえ初の青春小説。高校の放送部によるドラマコンテストの熾烈な争い

初の新聞連載にして初の青春小説。湊かなえさんの新作『ブロードキャスト』は放送部を舞台に全国放送コンテスト出場をめざす高校生たちの熱血を描き出す。

2018.9.5  【今週はこれを読め! エンタメ編】チョコでつながる友情と成長の物語〜藤野恵美『ショコラティエ』

終戦直後の「ギブミーチョコレート」の時代から、日本人にとってチョコレートは特別なお菓子であり続けてきたのではないかと思う。たとえばバレンタイン、お菓子メーカーの商戦が功を奏した結果とはいえ、ものがチョコレートだったからこそこれだけ普及したのではないだろうか。素材として美味であるのはもちろん、風味や他の食材と会わせてのバリエーションも豊富、見た目の工夫もしやすい。

2018.8.22  【今週はこれを読め! エンタメ編】心を動かされる恋愛小説〜フォースター『モーリス』

最近のニュースで、衆議院議員による"LGBTは『生産性』がないので支援する必要はない"といった内容の発言が大きな話題になった。この件に関していろいろ思うことはあるが、私が最も気になっているのは、この議員が自分の子どもさんや将来生まれるかもしれないお孫さんたちがLGBTであると自覚する可能性をまったく考えないのだろうかということだ。仮にそうなった場合、子や孫に「たとえ『生産性』がなくても、あなたは私の大切な子ども(孫)よ」と言うのだろうか。

2018.8.20  訃報:大塚勇三さん97歳=児童文学者「スーホの白い馬」

大塚勇三さん97歳(おおつか・ゆうぞう=児童文学者)18日、肺炎のため死去。葬儀は近親者で営んだ。

2018.8.3  『うわさのズッコケ株式会社』で児童文学の掟を破る!? 「ズッコケ」と歩んだ40年。那須正幹さんインタビュー

1978年に『それいけズッコケ三人組』が出版されて、今年でシリーズ40周年。わんぱくだけど短気でおっちょこちょいのハチベエ、博識で努力家だけどなぜかテストの点は悪いハカセ、動きはのろくぽっちゃりしてるけど誰よりも優しいモーちゃん。世代を超えて子供たちが夢中になってきた、みんなの"友達"だった三人組。著者の那須正幹さんに、40周年をふりかえってみてどう感じているのか、お話をうかがった。

2018.7.18  第159回芥川賞に高橋弘希さん、直木賞は島本理生さん

第159回芥川賞、直木賞の発表が張り出された=2018年7月18日午後7時36分、東京都千代田区の帝国ホテル、松本俊撮影

2018.7.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】中2男子のおバカな友情物語〜黒瀬陽『別れ際にじゃあのなんて、悲しいこと言うなや』

"男子がいちばん愚かしいのは中学時代、女子は高校時代"というのが私の持論だ。私の弟や息子たちを観察した結果&自らの来し方を振り返っての反省をふまえての見解である。さらに補足すると、"男子のバカは概ね低レベル、女子のバカは小賢しさを伴うものである"という気がしている。本書の主人公・小林とその仲間たちは中学2年生、まさに脂ののったおバカたちだ。

2018.7.9  10周年、初の「缶詰め」も 湊かなえさん集大成の小説

デビュー10周年を迎える作家の湊かなえさんが、書き下ろし長編ミステリー「未来」(双葉社)を刊行した。単行本で約440ページの物語はこれまでの作品で最も長く、学校教育や母と娘、隠された罪など、過去作にもみられたテーマを集大成。執筆にあたって、初めて、ホテルでの「缶詰め」も経験した。今月18日に選考会がある直木賞の候補作にも選ばれている。

2018.7.3  【今週はこれを読め! SF編】十三の珠玉、ミルハウザーの魔術に魅了される一冊

すべての作品が磨きぬかれた珠のごとく、ひっそり煌めいているミルハウザーの短篇集。ぼくは偏愛の読者なので、何人かの作家については「このひとが書くものなら習作や失敗作も含めてなんでも好き」なのだが、ミルハウザーはそういうレベルではない。贔屓目なしに、すべての作品がおそろしいほどの完成度なのだ。精緻な技巧によって、世界の不思議に接近していく。

2018.6.29  独占インタビュー「ラノベの素」 悠寐ナギ先生『→ぱすてるぴんく。』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年6月29日に講談社ラノベ文庫より『→ぱすてるぴんく。』第2巻が発売となった悠寐ナギ先生です。第7回講談社ラノベ文庫新人賞「佳作」受賞作にして、隔月で続刊が刊行された本作。20歳の新鋭が描いたインターネットやSNSを通じた苦々しくも愛しい、リアルで等身大の青春ストーリーの内容や、第2巻の見どころについてお聞きしました。

2018.6.26  【今週はこれを読め! SF編】埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ

アルゼンチン幻想文学を代表するコルタサルの実質的な第一短篇集。1946年から50年までに書かれた八篇を収めている。「実質的」というのは、44年に短篇集『対岸』の原稿が完成していたものの、出版にいたらなかったからである(著者歿後の94年に出版)。『対岸』については邦訳が出たときに書評したが(現在は『JUST IN SF』に収録*)、そこではスタージョンやライバーを引きあいに出している。異色作家という位置づけだ。

2018.6.25  独占インタビュー「ラノベの素」 広ノ祥人先生『あまのじゃくな氷室さん 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年6月25日にMF文庫Jより『あまのじゃくな氷室さん 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた』第3巻が発売となった広ノ祥人先生です。口では毒舌、本音では主人公のことが大好きすぎるヒロインの氷室さん。本音の声が主人公にだだ漏れる中、毒舌が思わぬ展開を引き起こしている本シリーズについて、氷室さんの毒舌と本音の考え方や、気になる第3巻の展開についてお聞きしました。

2018.6.23  作家の読書道 第195回:伊吹有喜さん

『四十九日のレシピ』、『ミッドナイト・バス』、『なでし子物語』など心温まる作品を発表、最近では直木賞候補にもなった『彼方の友へ』も話題となった伊吹有喜さん。幼い頃から読書家だった彼女の愛読書は? 時代小説にハマったり、ミステリ小説を応募していたりと、現在の作風からすると意外にも思える変遷を教えてくれました。

2018.6.22  【今週はこれを読め! ミステリー編】足枷だらけの警察小説『影の子』がいいぞ!

いかに状況を宙吊りにするか。それがサスペンスを書くための条件である。

2018.6.20  【今週はこれを読め! エンタメ編】胸を打つ映画会社の同期会〜古内一絵『キネマトグラフィカ』

2018年現在、映画館で映画を上映する際のしくみがどうなっているのか正確には理解していないが(いや、昔もできていなかったが)、映写機が使われることがほとんどなくなったことは知っている。また、映画館の多くがシネマコンプレックス形式になっていること、名画座の数がどんどん減っていること等々、映画を取り巻く状況は昭和の時代からするとだいぶ変わった。

2018.6.9  三浦しをんインタビュー 3年ぶりの新作小説は、これまでのどの作品とも異なる読み心地の傑作!

少女たちの他愛ない手紙のやりとりから始まり、読者を思ってもみない場所へと誘い、強い衝撃と深い感動を与える、三浦しをんさんの最新作『ののはな通信』。「書簡形式」「明暗の共存」など、三浦さんにとって初となる試みも多い本作は、連載開始時から6年の歳月を経て、ついに刊行された。この物語が生まれた背景とそこに込めた思いをじっくりと訊いた。

2018.5.30  【今週はこれを読め! エンタメ編】女の呪縛をぶちやぶる友情物語〜柚木麻子『デートクレンジング』

アイドルというものの定義についてちょっと考えてみたい。

2018.5.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】定時にお昼が食べられないお仕事短編集〜羽田圭介『5時過ぎランチ』

新刊の書影をプリントしたTシャツで自著をアピールする、という学生の部活のようなノリでありながら意外に効果を上げそうな宣伝方法でおなじみの羽田圭介先生。

2018.5.22  【今週はこれを読め! SF編】赤目の男に変身する孔雀、山頂と地下をつなげる大蛇

ほんものの幻想文学。ぼくが読みたい幻想文学は「昼間の論理」「日常の辻褄」「類型的な物語」の彼方にあるものだ。『飛ぶ孔雀』は、一行目からその領域へと引きこんでくれる。

2018.5.19  中国短編文学賞の入賞者決まる

第50回中国短編文学賞(中国新聞社主催)は、作家高樹のぶ子さんによる審査の結果、大賞1編、優秀賞2編の入賞者が決まった。今回は、中国地方の5県の253人から計260編の応募があった。

2018.5.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】救われ救う短編集〜小嶋陽太郎『放課後ひとり同盟』

崩壊しそうな家庭に息が詰まりそうで、空に向かって足を蹴り上げ続ける。心と体の性別が一致せず、タールのような黒い液体が湧いてくる気がする。家庭に自分の居場所を見つけられず、実の母や義理の妹や飼い犬にまで反発を感じずにいられない。自分を助けてくれた同級生に似た女の子を探しながら生きている。兄や友だちの体の中に渦巻く黒いぐるぐるが見えてしまう。すべて『放課後ひとり同盟』に収録された5つの短編における、悩める登場人物たちのことだ。

2018.4.20  異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術:テレビアニメが7月スタート メインキ…

「講談社ラノベ文庫」(講談社)のライトノベルが原作のテレビアニメ「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」が、7月からTOKYO MXほかで放送されることが20日、分かった。

2018.4.19  アニメ映画「未来のミライ」、細田守による原作小説が6月15日に発売

細田守が監督・原作・脚本を務めるアニメ映画「未来のミライ」の原作小説が発売されることが決定した。小説は細田自身によって執筆され、6月15日に角川文庫、6月30日に角川つばさ文庫、7月1日に角川スニーカー文庫から刊行される。

2018.4.18  作家の読書道 第193回:奥田亜希子さん

すばる文学賞受賞作品『左目に映る星』(「アナザープラネット」を改題)以降、一作発表するごとに本読みの間で「巧い」と注目を集めている奥田亜希子さん。長篇も短篇も巧みな構築力で現代に生きる人々の思いを描き出す筆力は、どんな読書経験で培われてきたのでしょうか。デビューに至るまでの創作経験などとあわせておうかがいしました。

2018.4.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】アイドルに魅せられた人々の心の内〜渡辺優『地下にうごめく星』

「地下アイドル」というものについてはほとんどまったく知識がなかったけれども、きれいな女の子に魅了される心理は理解できる。

2018.4.17  小説もエッセイも笑って泣ける感動作揃い! 西加奈子おすすめ12作品

直木賞作家・西加奈子待望の短編集『おまじない』(筑摩書房)が2018年3月2日に出版される。自身も関西で育ち、人情や愛憎の色濃い関西を舞台としたものが多い作品の数々には、引き込まれるように笑って読み進めながらも、クライマックスで人々の深い愛情に触れ、思わず涙するものも多い。本ページでは、そんな中からおすすめ作品の魅力をぎゅっと絞って紹介したい。

2018.4.11  「不登校する勇気はなかった」辻村深月が本屋大賞受賞作に込めた思い

辻村深月さん、若くしてエンタメ小説界の旗手になった小説家である。1980年生まれの38歳。2004年にメフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』で鮮烈なデビューを飾り、32歳のとき『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞する。

2018.4.11  【今週はこれを読め! エンタメ編】人生最高の自由の一日『マザリング・サンデー』

戦争の爪痕がいまだ残るイギリス。メイドと上流階級の若者の恋。許されぬ関係ゆえに高まる官能。どれひとつとして自分と近しいものはない。それなのになぜ、この束縛と解放の物語に心を引かれてしまうのか。

2018.4.10  「2018年本屋大賞」決定! 大賞は辻村深月『かがみの孤城』 10位まで発表!

全国の書店員が選ぶ、いま一番売りたい本を決める「本屋大賞 2018」の受賞作が決定した。

2018.3.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】子どもの気持ちを描き出す『江國香織童話集』

"江國香織といえば恋愛小説の名手"。"太陽は東からのぼる"と同じくらいといってもいい真理ではないだろうか。私もなんら異論はない。

2018.3.23  独占インタビュー「ラノベの素」 さがら総先生『変態王子と笑わない猫。&教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年3月24日にMF文庫Jより『変態王子と笑わない猫。』第12巻&『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』が同時発売となるさがら総先生です。物語としていよいよラストを迎えることになる『変態王子と笑わない猫。』、さらに最新シリーズとしてスタートする『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』の両作品について、物語の見どころや新シリーズの礎となったご自身の体験談などを語っていただきました。

2018.3.22  【今週はこれを読め! エンタメ編】なつかしい喫茶店の思い出〜中島京子『樽とタタン』〜中島京子『樽とタタン』

喫茶店はいつからカフェと呼ばれるようになったんだっけと考えて、もしかしたらこのふたつは別物かもしれないなと思う。私が子どもの頃にコーヒー好きの母に連れられて行った喫茶店では、多くの大人がたばこを吸い(うちの母もだった)、子どものためのプリンやクリームソーダには真っ赤に着色された缶詰のサクランボがのっていた。このような場、このような食べ物を提供する店をカフェとは呼ばないだろう。

2018.2.21  作家の読書道 第191回:原田ひ香さん

2007年に『はじまらないティータイム』ですばる文学賞を受賞してデビュー、『東京ロンダリング』や『人生オークション』、最新作『ランチ酒』などで話題を呼んできた原田ひ香さん。幼い頃、自分は理系だと思っていた原田さんが、小説家を志すまでにはさまざまな変遷が。その時々で心に響いた本について、教えてもらいました。

2018.2.20  【今週はこれを読め! SF編】ゲームをつづける町、バスを待つばかりの人生

創元SF短編賞を受賞してデビューした石川宗生の第一短篇集。四つの作品を収録している。どれも、型破りのシチュエーションから出発し、予想もつかない方向へと発展していく。奇想小説だけど、奇想だけに価値があるのではなく、それを転がしていく手つきがひどく独特なのだ。

2018.2.19  「ラノベ」はなぜ生まれたのか 興隆期の雑誌を研究

書店の売り場で少なからぬ面積の棚を占める一大書籍ジャンルになった「ライトノベル」。

2018.2.14  【今週はこれを読め! エンタメ編】事故で兄を奪われた弟の自伝的小説〜アキール・シャルマ『ファミリー・ライフ』

良きにつけ悪しきにつけ注目を集める人物の兄弟姉妹が、昔から気になる存在だった。

2018.2.13  【今週はこれを読め! SF編】メタフィジカルな奇想と上品なユーモアのショートショート連作

ここ数年、ショートショートが新しい盛りあがりを見せていて、ファンとしては嬉しいかぎり。この分野では、星新一というあまりに偉大な存在がいて、かつてはその引力圏のなかに多くの作家や読者がいたのだが、最近ではやや状況が変わってきたようだ。

2018.2.5  【今週はこれを読め! ミステリー編】残酷さと恐怖をくぐりぬけた者たちの物語『蝶のいた庭』

「おそろしく寒い夜でした。雪が降っていて、ほとんどまっ暗でした----大晦日の夜のことです。この寒い夜のなか、ひとりの貧しい少女が帽子もかぶらず裸足で通りを歩いていました」

2018.1.24  作家の読書道 第190回:滝口悠生さん

野間文芸新人賞受賞作『愛と人生』や芥川賞受賞作『死んでいない者』をはじめ、視点も自在、自由に広がっていく文章世界で読者を魅了する滝口悠生さん。実は小さい頃はそれほど読書家ではなかったという滝口さんが、少しずつ書くことを志し、小説のために24歳で大学に入り学び、やがてデビューを決めるまでに読んで影響を受けた作品とは? その遍歴も含めて、たっぷりと語っていただきました。

2018.1.18  大賞はどの作品に!?「2018年 本屋大賞」ノミネート10作品発表!

2018年1月18日(木)、全国の書店員が選んだ一番売りたい本「2018年本屋大賞」のノミネート作品が発表された。

2018.1.10  児童文学作家の森山京さんが死去 「きつねの子」シリーズなど

森山京さん(もりやま・みやこ=児童文学作家)7日、脳出血のため死去、88歳。

2017.12.27  【今週はこれを読め! エンタメ編】本の愉しみが詰まった吉田篤弘『金曜日の本』

「僕は金曜日に生まれた。」という書き出しにしびれるのは、私自身もまた金曜日生まれだからである。マザーグースの詩によれば、「金曜日生まれの子どもは愛情豊か(Friday's child is loving and giving)」だそうだ。個人的にはあまりこういう心理テスト的なものは信じていないが、著者の吉田さんについては当てはまっている気がする。

2017.12.26  【今週はこれを読め! SF編】書いているのはタイプライターか私か? 狂っているのは誰か?

マイクル・ビショップが頭角をあらわしたのは1970年代半ば。ジョン・ヴァーリイやジョージ・R・R・マーティンなどと並び、ニューウェイヴで先鋭化したアメリカSFを、やや伝統寄りスタイルに引き戻しながらも、小説的洗練と新しい時代の感覚をほどよく盛りこんだ俊英----という印象が強い。とりわけ邦訳がある『樹海伝説』と『焔の眼』は、文化人類学の発想で異質な文化、オルタナティブな世界観を鮮やかに提示した。

2017.12.25  【今週はこれを読め! ミステリー編】たまらない孤独と恐怖が襲ってくる田辺青蛙『人魚の石』

童話作家として有名な小川未明は、日本文壇屈指の「怖い小説」の書き手でもある。

2017.12.19  【今週はこれを読め! SF編】増殖し書き換えられる世界。存在は消えても記憶は残る。

第五回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。この欄で前回とりあげた津久井五月『コルヌトピア』と同時受賞だが、選考委員の選評を読むかぎりでは『構造素子』のほうがじゃっかん高く評価されているようだ。選考委員四人のうち東浩紀、小川一水、神林長平の三氏は小説家----それもロジックを積みあげるような作品を得意とする----であり、この作品の内容や構成により踏みこめたのだろう。

2017.12.17  毎話、衝撃の大どんでん返しが!?  乾くるみの小説『リピート』連続ドラマ化に大反響

長編ミステリー小説『リピート』が連続ドラマ化され、2018年1月11日(木)から放送を開始することが分かった。この発表にファンからは「どうやって映像化するのか楽しみ!」「大好きな小説だから嬉しすぎるわ」と大きな反響が巻き起こっている。

2017.12.15  【今週はこれを読め! ミステリー編】虚実入り乱れる異色恐怖小説『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』

作業中にパソコンのハードディスクがぐぐぐと唸りだしておだぶつになった経験のあるすべての方にこの本、マイクル・ビショップ『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』をお薦めする。焦るよね、あれは。

2017.12.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】大切なことを本気で教えてくれる奥田亜希子『リバース&リバース』

出版業界が斜陽と言われて久しい。スマホやゲームなど他に娯楽のツールが多々存在する現状を鑑みれば、ある程度しかたないことだとは思う。

2017.12.12  異世界転生「JKハル」:早川書房が「ネット発の官能小説」を書籍化したワケ (1/3)

早川書房が12月に刊行した『JKハルは異世界で娼婦になった』。ネット発、異世界転生、官能小説という一風変わった小説だ。なぜあの早川書房が『JKハル』を書籍化したのか? 直撃した。

2017.11.18  阿部和重×伊坂幸太郎「私小説として読んでいただいてもいい。僕ら二人が世界を救ったんです!」奇跡の合作小説『キャプテンサンダーボルト』待望の文庫化!

純文学のフィールドで活躍する阿部和重と、エンターテインメント小説界の雄として知られる伊坂幸太郎。二人が合作小説『キャプテンサンダーボルト』を電撃刊行したのは、2014年11月のことだった。本屋大賞にもノミネートされ話題を集めた同作がこのたび、上下巻の文庫版に。この機会に改めて、合作の成果を二人にうかがい、胸を張ってもらった。

2017.11.10  野間文芸賞:高村薫さん「土の記」が受賞

第70回野間文芸賞(野間文化財団主催)が10日、高村薫さん(64)の「土の記」(新潮社)に決まった。

2017.11.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】嫉妬渦巻くバレエミステリー〜秋吉理香子『ジゼル』

「ジゼル」、流行ってます? いや、古典バレエに流行というものがあるかどうかも知らないんですけど、当コーナー9月13日更新の『ジゼルの叫び』(雛倉さりえ/新潮社)もジゼルものだったので(よろしかったらバックナンバーをお読みになってみてください)。

2017.11.6  豚肉の部位になぞらえた『肉小説集』の次は、旨さあふれる「鶏」小説! 『和菓子のアン』でおなじみ、坂木司の最新刊

本書は、人気シリーズ『和菓子のアン』でもおなじみ、〝日常の謎〟の名手・坂木司さん、待望の最新刊。各世代が抱える悩みを豚肉の部位になぞらえた『肉小説集』(この9月に文庫化)に続いて、今回のテーマ(?)は、鶏=鶏料理。とはいえ、そこはひとすじなわではいかない坂木さん。はたしてその内容とは――?

2017.10.28  独占インタビュー「ラノベの素」 九曜先生『佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet!』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2017年10月30日にファミ通文庫より『佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet!』第3巻が発売となる九曜先生です。佐伯さんがあまりにも可愛すぎるという声が各所から聞こえてくる本シリーズについて、佐伯さんの可愛さの秘密や気になる最新3巻の展開についてお聞きしました。

2017.10.25  第8回「山田風太郎賞」、池上永一『ヒストリア』(KADOKAWA)に

10月23日、主催するKADOKAWA・角川文化振興財団が発表した。『ヒストリア』は、第二次世界大戦の米軍の沖縄上陸作戦で家族を失った主人公の知花煉が、戦後ボリビアへ移住。そこで様々な困難に出合いながらも生き抜いていく、波乱の生涯を描いた長編小説。2017年8月に刊行された。

2017.10.20  【今週はこれを読め! ミステリー編】埋もれた人生を探っていくインドリダソン『湖の男』

大事な本を一冊お薦めし忘れていたのである。いかんいかん。アーナルデュル・インドリダソン『湖の男』(東京創元社)は今年の必読書の1冊だ。

2017.10.17  【今週はこれを読め! SF編】ナボコフによる時間の織物、広がりゆくタペストリーの経験

『アーダ』の邦訳は、かつて早川書房《ハヤカワ・リテラチャー》に斎藤数衛訳があったが、こんかい日本を代表するナボコフ研究家・若島正の手によって新訳がなされた。

2017.10.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】親バカの父から見た宮沢賢治の生涯〜門井慶喜『銀河鉄道の父』

ときどき「子どもたちも大きくなって、やっと子育てが終わった」的なもの言いをする人がいるが、耳にするたび違和感を覚えてしまう。

2017.9.29  【今週はこれを読め! ミステリー編】閉じた親子の愛情の物語〜エーネ・リール『樹脂』

どの家にも扉がついている。そこを開けて覗き込むことは家族以外には許されていない。だから、どの家庭にもその扉の中だけの真実がある。

2017.9.26  【今週はこれを読め! SF編】ふたつの人生とふたつの世界

歴史分岐SFは、素朴な機械論的時間観に基づくジャック・ウィリアムスン『航時軍団』をはじめ、さまざまなバリエーションが書かれてきた。

2017.9.20  作家の読書道 第186回:澤村伊智さん

日本ホラー小説大賞を受賞したデビュー作『ぼぎわんが、来る』(「ぼぎわん」を改題)が話題を集め、その後の作品も評判を呼んで日本ホラー小説界期待の新星として熱く注目されている澤村伊智さん。実は幼少の頃から筋金入りの読書家です。愛読してきたレーベル、作品、作家について、がっつりお話くださいました。読み応え満点!

2017.9.8  【今週はこれを読め! ミステリー編】結末まで目が離せない『ハティの最期の舞台』

これはもしかしたら21世紀の『失踪当時の服装は』になるんじゃないか。

2017.9.6  【今週はこれを読め! エンタメ編】ごく短いシーンが心に残る沼田真佑『影裏』

話術に長けている必要などない立場の人であっても気の利いたコメントを期待される風潮というのは、いつ頃から確立したのであろうか。

2017.8.29  5億PV超えの超人気作『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』アニメ化に期待の声「監督バカテスの人か! これは期待できる」

小説投稿サイトから生まれた人気作『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』のテレビアニメ化が決定。ティザービジュアルやスタッフも公開され、「戦闘シーンがどんなアニメになるのか楽しみ!」「監督バカテスの人か! これは期待できるな」と注目を集めている。

2017.8.28  警察小説の大家・今野敏が、講談社「小説現代」に連載した"同期"シリーズが完結!最終巻『変幻』が今年6月に発刊。9/1から旭屋書店全店にて"同期"シリーズ『同期』、『欠落』、『変幻』全3巻フェア実施!

旬な作家の意外な素顔が・・・?旭屋書店「本TUBE」ピックアップ本、著者出演インタビュー企画!【旭屋書店主催イベント:著者出演インタビュー】

2017.8.1  【今週はこれを読め! SF編】風の名前を聞け。語られた神話としての人生。

異世界ファンタジイにしろ魔法学園小説にしろ、どうしてこうも長いシリーズが好きなのか。せっかく作りあげた設定やキャラクターを大切にしたい(読者の側からすれば「長くひたっていたい」)と思う気持ちはわかるが、それに値する設定やキャラクターがそうあるものではない。

2017.7.31  お見合い相手は皇帝だった…!? 皇帝に見初められた少女が「自信を取り戻す」中華版シンデレラストーリー!

「本気になるのが怖い」――『茉莉花官吏伝 皇帝の恋心、花知らず』(石田リンネ/KADOKAWA)の主人公、晧茉莉花(こう・まつりか)は、人並み以上の「記憶力」を持っていながらも、目立つことを嫌い、常に一線を引いている後宮の女官だ。

2017.7.27  【書評】『蝶々の纏足・風葬の教室』山田詠美 - 横丁カフェ

何年か前の出来事なのですが、閉店間際の閑散とした店内に駆け込んで来たお客様から、「人の殺し方がわかる本はないか」と怒鳴りつけるような勢いで問い合わせを受けたことがあります。

2017.7.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】世界が変わることを望んだ少年少女たちの物語〜虻川枕『パドルの子』

「パドル」とは何だろう。私がかろうじて知っていたのは、カヌーを漕ぐときの道具だったが、表紙を見る限り、この少年少女たちはカヌーイストに見えない(カヌー小説だったら、さすがにイラストでもアピールするだろう)。そう思いながらページを開けてみると、paddleという英単語の意味が掲載されていた。第1の意味は「水たまり」。

2017.7.19  作家の読書道 第185回:遠田潤子さん - 作家の読書道

奄美の民話をベースにした深遠なファンタジー『月桃夜』で日本ファンタジー小説大賞を受賞してデビューした遠田潤子さん。その後は人間心理を丁寧に描くミステリー作品を発表、最近は文庫化した『雪の鉄樹』がヒットして話題に。非常に幅広く本を読んできた様子の遠田さん、なかでもお気に入りの作品とは?

2017.7.18  【今週はこれを読め! SF編】風待町ろまん、少年の日の思い出、空から来た友だち

僕の名前は久延丕彦(ひさのべものひこ)という。足が少し不自由で人見知り、いつもひとりで遊んでいる。その日は、海岸で「宝探し」をしていた。空に太陽がこぼれおちたような光が見えたかと思うと、遠くでどーんと低い音が響く。しかし、まわりにはだれもいない。目撃したのは自分ひとりだ!

2017.7.18  一生懸命な人美しい 児童文学新人賞、郡山・吉田桃子さんに聞く

郡山市在住の作家、吉田桃子さんの第57回講談社児童文学新人賞受賞作「ラブリィ!」が同社から発刊された。

2017.7.11  SUNDAY LIBRARY:平松 洋子・評『星の子』今村夏子・著

無垢(むく)な視点が炙(あぶ)り出す物語の奥の残酷さ

2017.7.10  筆跡心理学×美青年書道家の最新刊が発売! コミカライズ化も決定し、ますます熱い話題のキャラミスはもう読んだ!?

人間嫌いの毒舌美青年・東雲清一郎(しののめ・せいいちろう)が「文字」から様々な謎を解決していく「筆跡ミステリー」の最新3巻『筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。鎌倉の花は、秘密を抱く』(谷春慶/宝島社)が6月に発売されたが、みなさんはもう読んだだろうか?

2017.7.7  総計5,502頁!本屋大賞作家・冲方丁の最長最熱シリーズ、「シュピーゲル」完結記念インタビュー!

本屋大賞&日本SF大賞受賞作家・冲方丁さんの人気ライトノベル「シュピーゲル」シリーズの最終巻『テスタメントシュピーゲル3 下』が7月1日に刊行されました。

2017.6.23  氷室冴子文学賞を創設…秋頃から作品公募

「なんて素敵にジャパネスク」などの少女小説で一世を風靡した岩見沢市出身の作家氷室冴子さん(1957~2008年)の作品を顕彰し、次世代の作家を発掘する「氷室冴子青春文学賞」が、市民有志の手で創設されることになった。

2017.6.22  作家・高杉良氏の「児童養護施設」時代、自伝的小説で初めて描く

少年時代に入園していたキリスト教系「施設」での経験をもとに、時に涙を流しながら、時に讃美歌を口ずさみながら、そして何より元気をもらいながら書き上げたという。

2017.6.22  宮部みゆき、辻村深月…超人気作家5名が2年の歳月をかけて"つないだ"ミステリーアンソロジー『宮辻薬東宮』

人気作家たちが約2年の歳月をかけて完成させた全編書き下ろしの"リレーミステリーアンソロジー"『宮辻薬東宮』(講談社)が6月20日、発売された。

2017.6.21  作家の読書道 第184回:朝比奈あすかさん

2006年に『憂鬱なハスビーン』で群像新人文学賞を受賞してデビュー、以来、現代社会のなかでいきる大人の女性の姿から少年や少女の世界まで、さまざまな設定・テーマで作品を発表している朝比奈あすかさん。その作風の幅広さは、幼い頃からの幅広い読書体験、さらには一時期アメリカに住んでいた頃の体験が影響している模様。ではその具体的な作品・作家たちとは?

2017.6.20  芥川・直木賞候補決まる=今村、柚木、宮内さんら

第157回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が20日付で発表された。

2017.6.20  SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 東山彰良 『僕が殺した人と僕を殺した人』

80年代台湾の混沌を背景に深まる少年たちの謎

2017.6.14  【今週はこれを読め! エンタメ編】女子高生がつくる"ファミリー"〜松浦理英子『最愛の子ども』

世間一般の認識として「男はバカだ」とよく言われがちだが、基本的には女もバカである。

2017.6.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】『続あしながおじさん』が新訳で登場!

"1作目を超える続編は存在しない"というのは、半ば共通認識のように受けとめられている。

現在話題の小説ランキング
現在話題の作家ランキング
広告
新刊売上ランキング
(書名はAmazonリンク)
    現在話題の賞ランキング
    最新小説ニュース
    (外部リンク)
    ブログ(更新履歴等)