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サンガに関連する小説ニュースまとめ

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サンガ ニュース検索結果

2021.7.26  作家の読書道 第231回:佐藤究さん

今年『テスカトリポカ』が山本周五郎賞と直木賞を受賞、注目を集める佐藤究さん。幼い頃はプロレスラーになりたかった福岡の少年が、なぜ本を読み始め、なぜ小説を書き始め、なぜ群像新人文学賞受賞後に江戸川乱歩賞で再デビューしたのか。そしてなぜ資本主義について考え続けているのか。直木賞発表前の6月、リモートでおうかがいしました。

2021.7.22  児童文学作家の那須正幹さん死去

「ズッコケ三人組」シリーズ

2021.7.13  【今週はこれを読め! SF編】伊藤典夫が手ずから選んで訳した英米SFの名作八篇

伊藤典夫さんと言えば、日本にジャンルSFが定着しはじめた1960年代から英米のSF動向を紹介、新鮮な作品の翻訳を担ってきた第一人者。その伊藤さんがこれまで翻訳したなかから、とくに思いいれの深い作品を選りすぐったアンソロジーが本書である。

2021.6.16  【今週はこれを読め! エンタメ編】読後感さまざまの将棋短編小説集〜芦沢央『神の悪手』

近年将棋は安定した人気を保っているが、プロ棋士として活躍することがどれだけたいへんなことか理解している人は少ないだろう(と、偉そうに言えるほどには私自身も理解が足りていないのだが)。

2021.6.15  【今週はこれを読め! SF編】奇妙なタイムトラベル、石器時代の種族とともに生きる

1982年に発表、ネビュラ賞長篇部門を受賞したマイクル・ビショップの代表作。

2021.6.8  田辺聖子さんの学生時代の日記見つかる 終戦の日の心境克明に

人生の機微を軽妙に語る小説やエッセーなどを数多く残し、おととし91歳で亡くなった作家の田辺聖子さんが、終戦の日を迎えた心境などを克明につづった学生時代の日記が見つかりました。「軍国少女」の一面がうかがえる一方で、戦争に振り回される境遇に対する率直な思いも記されています。

2021.5.28  作家の読書道 第229回:蛭田亜紗子さん

2008年に第7回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞、10年に『自縄自縛の私』(受賞作「自縄自縛の二乗」を改題)を刊行してデビューした蛭田亜紗子さん。現代人の日常を描く一方で、『凜』では大正期、開拓時代の北海道を舞台に過酷な環境を生きる男女を描き、最新作『共謀小説家』では明治期に小説執筆にのめりこんだある夫婦の話を描くなど、幅広い作風で活躍中。では蛭田さんが親しんできた作品とは? リモートでたっぷりおうかがいしました。

2021.5.27  「はらぺこあおむし」の作家死去 エリック・カールさん、91歳

【ニューヨーク共同】世界的な人気絵本「はらぺこあおむし」などで知られる米国の絵本作家エリック・カールさんが23日、死去した。91歳だった。米メディアが26日報じた。死因など詳細は不明。

2021.5.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】おもちさん83歳の日々〜朝倉かすみ『にぎやかな落日』

私があと30年生き長らえることができれば、主人公のおもちさんと同年代になる。

2021.5.12  今村夏子の小説「こちらあみ子」映画化、井浦新と尾野真千子が出演

今村夏子の小説「こちらあみ子」が映画化。井浦新と尾野真千子が出演することがわかった。

2021.5.11  今村夏子の小説「こちらあみ子」映画化、井浦新と尾野真千子が出演

今村夏子の小説「こちらあみ子」が映画化。井浦新と尾野真千子が出演することがわかった。

2021.4.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】父親になっていく青年の変化〜オウラヴスドッティル『花の子ども』

主人公のアルンリョウトゥル(ロッビ)は22歳の青年。母さんが事故で亡くなって以来、父さんとふたり暮らしだ。双子の弟であるヨセフは自閉症で、ふだんは施設にいる。そしてロッビには、一夜をともにした相手・アンナとの間に赤ん坊がいる。ロッビたちは結婚しておらず、ふたりの娘であるフロウラ・ソウルはアンナと暮らす。

2021.4.22  【今週はこれを読め! エンタメ編】成長していく少年の物語〜トレント・ダルトン『少年は世界をのみこむ』

本書の帯には「2019年オーストラリアで一番売れた小説」とあるが、そこから考えられるのはオーストラリア国民は相当に骨のある人々だということだ。

2021.4.14  【今週はこれを読め! エンタメ編】料理とおみくじで一歩を踏み出す短編集〜冬森灯『うしろむき夕食店』

食べ物の描写がおいしそうな文章は、もうそれだけでありがたい。食は大事。栄養学的な観点からももちろんだけれど、単純においしいものを食べたときの格別な幸せを思うだけでも、食事の大切さは決してないがしろにできないと思う。...という意見に賛同してくださるあなたに、ぜひおすすめしたい本がございますのよ。

2021.4.12  「女による女のためのR―18文学賞」大賞に宮島未奈さんの「ありがとう西武大津店」

新潮社は12日、第20回「女による女のためのR―18文学賞」の大賞が、主婦宮島未奈(応募時は宮島ムー)さん(37)=大津市=の「ありがとう西武大津店」に決まったと発表した。同作は同文学賞の読者賞、友近賞にも選ばれ、初のトリプル受賞となった。受賞作は22日発売の「小説新潮」に掲載される。

2021.4.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】過去から続く因縁と秘密〜遠田潤子『紅蓮の雪』

つらくなるのはわかっているのに手に取ってしまう、それが遠田潤子の小説だ。本書は、主人公・伊吹の双子の姉である朱里の葬儀のシーンから幕を開ける。朱里は「伊吹、ごめん」とだけ書かれた書き置きを残して、町外れにある城の石垣から飛び降りたのだった。伊豆の老舗旅館の跡取り息子である大学の先輩との婚約も整い、幸せそうに見えたのに。両親からの愛情を与えられずに育った姉弟として、お互いを一生守ると約束したのに。

2021.3.27  作家の読書道 第227回:尾崎世界観さん

2001年にロックバンドのクリープハイプを結成、12年にメジャーデビュー。ヴォーカル、ギター、作詞作曲で活躍する一方、16年に小説『祐介』を発表した尾崎世界観さん。最新作『母影』が芥川賞にノミネートされるなど注目を浴びる尾崎さんは、どんな本を求めてきたのか。歌うこと、書くことについて切実な思いが伝わってくるお話です。リモートでインタビューを行いました。

2021.3.23  装丁家の平野甲賀さん死去 「深夜特急」の題字手がける

平野 甲賀さん(ひらの・こうが=装丁家)22日、肺炎で死去、82歳。葬儀は親族で行った。喪主は妻公子(きみこ)さん。

2021.3.23  【今週はこれを読め! SF編】超スケールの宇宙SFから、歴史認識を扱った議論喚起的な作品まで

ケン・リュウ『宇宙の春』(早川書房《新☆ハヤカワ・SFシリーズ》)

2021.3.16  【今週はこれを読め! SF編】甲冑から高度AIまで、さまざまなパワードスーツのアンソロジー

J・J・アダムズ編『この地獄の片隅に パワードスーツSF傑作選』(創元SF文庫)

2021.2.18  【今週はこれを読め! エンタメ編】さまざまに変わっていく家族の物語〜窪美澄『ははのれんあい』

「母の恋愛」というものが描かれた作品なのかな、と思いながら読んだけれど(もちろんそこにも触れられるのだけれど)、何よりも家族というものについての小説だった。家族に恵まれている人も残念ながらそうでない人も、すべての人が読むべき作品だと思った。

2021.2.9  【今週はこれを読め! SF編】独自のセンスで選んだ七篇、中国とアメリカの状況を照らしあう

柴田元幸・小島敬太編『中国・アメリカ 謎SF』(白水社)

2021.2.6  林芙美子文学賞、大賞に東京都の朝比奈秋さん「塩の道」

【福岡】第7回林芙美子文学賞(北九州市主催)の大賞に、東京都の朝比奈秋さん(39)=ペンネーム=の「塩の道」が選ばれた。賞金100万円が贈られ、受賞作は「小説トリッパー」(朝日新聞出版)に掲載される。大賞が決まるのは第4回以来3年ぶり。

2021.1.23  作家の読書道 第225回:町田そのこさん

2020年に刊行した『52ヘルツのクジラたち』が未来屋小説大賞、ブランチBOOK大賞を受賞するなど話題を集めている町田そのこさん。少女時代から小説家に憧れ、大人になってから新人賞の投稿をはじめた背景には、一人の作家への熱い思いが。その作家、氷室冴子さんや、読書遍歴についてお話をうかがっています。

2021.1.20  芥川賞は宇佐見りんさん・直木賞は西條奈加さん

芥川賞と直木賞の選考会が開かれ、芥川賞に宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」が、直木賞に西條奈加さんの「心淋し川」(うらさびしがわ)が、それぞれ選ばれました。

2021.1.18  向田邦子さんの肉声テープ発見 死の半年前、小説観語る

作家の向田邦子さん(1929~81)が自身の小説観を語っている様子を収録したカセットテープが、新潮社内でみつかった。飛行機事故で亡くなる半年前に開かれた読書会で、講師として招かれた向田さんは「文学賞(直木賞)を間違ってもらってしまった」と謙遜しながらも、自分の作品のスタイルを確立させることに意欲を見せている。

2021.1.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】恐るべき筆力とユーモアが光る鈴木るりか『私を月に連れてって』

恐ろしい子! と私の内なる月影先生が発動してしまうくらい驚かされたのが、現役高校生作家・鈴木るりかさんの『私を月に連れてって』である。前作『太陽はひとりぼっち』でも十分すぎるほどの衝撃だったが、今回はさらに記録更新だ。もうほんと、私のように鈴木さんの倍以上歳をとっている人だって(いや、サバを読んだがほぼ3倍です)、こんなにおもしろい本を書ける人材などどれだけいることか。

2021.1.13  作家の半藤一利さん死去 90歳

昭和史の研究で知られ、戦争などをテーマに数多くのノンフィクション作品を発表してきた、作家の半藤一利さんが亡くなりました。90歳でした。

2021.1.11  凪良ゆう、森見登美彦の話題作がランクイン! 「2020年 二十歳が一番読んだ小説ランキング」をhontoが発表!

ハイブリッド型総合書店「honto」が、「2020年 二十歳が一番読んだ小説ランキング」を発表。2020年に話題となった注目作が名を連ねる結果となった。

2020.12.26  作家の読書道 第224回:伊与原新さん

2019年に『月まで三キロ』で新田次郎文学賞、静岡書店大賞、未来屋小説大賞を受賞した伊与原新さん。地球惑星科学を専攻して研究者になった伊与原さんが読んできた本とは、ある日小説を書きはじめたきっかけとは。エンタメから分かりやすい理系の本まで、幅広い読書遍歴を語ってくださいました。

2020.12.16  【今週はこれを読め! エンタメ編】5人の「白野真澄」の短編集〜奥田亜希子『白野真澄はしょうがない』

たまーにエゴサーチというものをしてみることがある。とはいえ、私のような零細ライターではだいぶ下方にスクロールしていってようやく関連記事を見つけることができる程度だし、Twitterも炎上するほど閲覧されてもいないので気楽なものだ。常に検索上位にあがってこられる「松井ゆかり」さんは、タレントさんや格闘技の選手の方など。名前が同じというだけの他人ではあるが多少なりともご縁があるように思われて、画像などをじっと見つめてしまうことがある(もはやエゴサーチではない)。

2020.12.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】それぞれ味わいの異なるイヤミス短編集〜芦沢央『汚れた手をそこで拭かない』

ちょっと、みなさんご存じかしら? 独立短編集ってなかなか売れないんですって。

2020.12.1  書籍の年間ベストセラー 「鬼滅の刃」小説版が上位占める

この1年間の書籍のベストセラーが発表され、アニメや映画化もされている人気漫画『鬼滅の刃』の小説版が上位を占めました。

2020.11.28  「作家になるとは思わなかった」三浦しをんさん流「小説の書き方」

熱い友情、悲しい恋愛、夢あふれる冒険――。心揺さぶられる小説に出合ったとき、自分も物語を書きたいと思ったことはないだろうか。

2020.11.28  作家の読書道 第223回:中山七里さん

今年作家デビュー10周年を迎えた中山七里さん。話題作を次々と世に送り出すエンターテインナーの読書遍歴とは? 大変な読書量のその一部をご紹介するとともに、10代の頃に創作を始めたもののその後20年間書かなかった理由やデビューの経緯などのお話も。とにかく、その記憶力の良さと生活&執筆スタイルにも驚かされます。

2020.11.25  【今週はこれを読め! エンタメ編】お誕生会をめぐる短編集〜古内一絵『お誕生会クロニクル』

何歳になっても誕生日はうれしい。それはその通りとして、私はずっと8月下旬の自分の誕生日が好きではなかった。①夏が苦手②夏休みの宿題が終わっていないと焦り始める時期なので、心から楽しめない③8月には原爆の日や終戦の日などがあるので、大っぴらに喜ぶのはためらわれる...といった感じ。誕生会そのものの思い出としては、幼稚園で催された会が7・8月合同だったうえに、おやつがぶどう(デラウエア)一房だけだったことも心のしこりとなっている(他の月はカップケーキとかクッキーとかチョコレートとかだった)。

2020.11.19  「全米図書賞」の翻訳文学部門に柳美里さんの小説

アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門に、柳美里さんの小説「JR上野駅公園口」が選ばれました。

2020.11.5  <岬のマヨイガ>柏葉幸子の小説が劇場版アニメ化 吉田玲子脚本 david production製作 2021年公開

2016年に野間児童文芸賞を受賞した柏葉幸子さんの小説「岬のマヨイガ」(講談社)が、アニメ化され、劇場版アニメとして2021年に公開されることが分かった。岩手県の古民家を舞台に居場所を失った17歳の少女と住人たちの共同生活が描かれる。「のんのんびより」などの川面真也さんが監督を務め、「若おかみは小学生!」などの吉田玲子さんが脚本を手掛ける。「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなどのdavid productionが製作する。

2020.10.24  作家の読書道 第222回:武田綾乃さん

学生時代に作家デビュー、第2作「響け!ユーフォニアム」がいきなりアニメ化され人気シリーズとなった武田綾乃さん。さまざまな青春を時にキラキラと、時にヒリヒリと描く武田さんはどんな本を読み、どんな思いを抱いてきたのか。お話は読書についてだけでなく、好きなお笑い芸人や映像作品にまで広がって…。意外性に満ちたインタビューをお楽しみください!

2020.10.21  【今週はこれを読め! エンタメ編】「ただ一つ存在に価するもの」を描くグランベール『神さまの貨物』

列車は人や動物や荷物を乗せて走る。本来は人のさまざまな気持ちをも運ぶ乗り物だと思う。しかし、その列車に存在したのは絶望のみのはずだった。父親によって投げ落とされた赤ん坊が希望そのものとなるまでは。

2020.10.15  独占インタビュー「ラノベの素」 大森藤ノ先生『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2020年10月15日にGA文庫より『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』第16巻が発売された大森藤ノ先生です。TVアニメ第3期も10月より放送開始となる中、原作小説は新たな展開を迎える新章に突入します。2013年の『ダンまち』シリーズ刊行から約7年。過去から現在までを振り返り、作品との向き合い方や物語の立ち位置、そして本編から紐解くベル・クラネルをはじめとしたキャラクター達の成長に関するお話など、様々にお話をお聞きしました。ファン必見の『ダンまち』の今を語ります!

2020.9.26  作家の読書道 第221回:高山羽根子さん

この夏、『首里の里』で芥川賞を受賞した高山羽根子さん。これまでも一作ごとにファンを増やしてきた高山さん、多摩美術大学で日本画を専攻していたという経歴や、創元SF短編新人賞に佳作入選したことがデビューのきっかけであることも話題に。読んできた本のほか美術ほか影響を受けたものなど、高山さんの源泉について広くおうかがいします。

2020.9.9  【今週はこれを読め! エンタメ編】誰もが輝くバスケ小説〜藤岡陽子『跳べ、暁!』

バスケットボールって、ほんとうにハードなスポーツだというイメージがある。ほぼずーっと走りっぱなし、手も足も使う、ジャンプ力も要求される。未経験者からすると、こんなにいっぺんにいろんなことをしなければならないのが信じられない。しかも、チームワークまでが重要になってくるのだ。

2020.8.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】おいしいものが励ましてくれる物語〜冬森灯『縁結びカツサンド』

カツはおいしい。関東出身であることも関係するのか、個人的にはやはりカツは豚肉というイメージがある。村上春樹さんが"関西ではカツといえば牛肉"といった趣旨のエッセイを書いておられて、長らくビーフカツを食べることを熱望していたのだが(そして、実際に食べてみてとてもおいしかったのだが)、トンカツの方が汎用性があることには多くの方が賛成してくださるのではないだろうか(卵でとじる一般的なカツ丼などは、豚で作る方が合う気がするし)。そこでカツサンド。ビーフカツのサンドウィッチももちろん美味だけれど、本書で登場するのは豚肉を使ったものものだ。夏の青空に規則正しく並んだ縞模様の雲を見て、スペアリブを連想してみるのも楽しいと思う(本文ご参照のこと)。

2020.8.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】戦下でポン菓子製造機を作った人〜歌川たいじ『バケモンの涙』

主人公の橘トシ子は19歳。実家は大阪の郊外にある旧家(蔵が4つもある)で、トシ子は「いとはん」(=大店の長女)と呼ばれて育った。

2020.8.18  【今週はこれを読め! SF編】14歳の少女にして宇宙船、戦争と人命救助のスペース・オペラ

2018年度英国SF協会賞受賞作。複数の語り手が入れ替わりながら、銀河規模での歴史的事件が語られる。邦題の「ウォーシップ・ガール」とは、その語り手のひとり、宇宙船のAI〈トラブル・ドッグ〉のことだ。このAIのベースは人間と犬に由来し、バーチャル保育環境下で意識が構築された。元々は軍用だったが、戦争中に知的存在の殲滅にかかわったことで、すっかり嫌気がさして退役。現在は、人命救助団体「再生の家」に参加している。

2020.7.29  【今週はこれを読め! エンタメ編】「普通」に縛られない家族の物語〜寺地はるな『水を縫う』

家族とは何か。仕事とは何か。新入社員&就活生の息子たちがいる今年の我が家において、常に心を占める問題となっている。どういう仕事をして生きて行きたいか。仕事をしていくうえでどんな心構えでやっていかなければならないか。難しいのは、自分の経験を踏まえて多少のアドバイスはできても、それが息子たちの心に響くとは限らないし、そもそも全方位的に効く忠告などないということだ。であれば、自分のやるべきことは最終的には自分の心に聞くしかない。息子たちも、私も。

2020.7.15  芥川賞に高山羽根子さんと遠野遥さん 直木賞に馳星周さん

第163回芥川賞と直木賞の選考会が15日開かれ、芥川賞は高山羽根子さんの「首里の馬」と遠野遥さんの「破局」の2つの作品が選ばれました。また、直木賞は馳星周さんの「少年と犬」が選ばれました。

2020.7.1  【今週はこれを読め! エンタメ編】"エンターテインメント小説界の至宝"の家族小説〜遠田潤子『銀花の蔵』

「エンターテインメント小説界の至宝」は、私が独断で作家・遠田潤子のキャッチコピーとして使用しているフレーズである(遠田作品のレビューではこれからもどんどん使っていこうと思ってます)。

2020.6.17  【今週はこれを読め! エンタメ編】最高の短篇作家の作品集〜イーディス・パールマン『蜜のように甘く』

「現存するアメリカ最高の短篇作家」(「ボストン・グローブ」紙)、「世界最高の短篇作家」(ロンドン・タイムズ」紙)といった絶賛は、本書の著者であるイーディス・パールマンのためのものである。

2020.6.16  第163回 芥川賞 直木賞 候補作決まる

第163回芥川賞と直木賞の候補作が発表されました。それぞれ5人の作品が選ばれ、芥川賞は4人が初めて候補になったほか、直木賞は馳星周さんが7回目の候補となりました。

2020.6.2  【今週はこれを読め! SF編】里程標的作品から現代の新鮮作まで、人狼テーマの饗宴

『幻想と怪奇』第2号は、特集「人狼伝説 変身と野生のフォークロア」。

2020.5.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】素敵シニアライフに隠された秘密〜井上荒野『よその島』

この小説に関しては、若い人と年配の人とではかなり感想が違ってくるのではないかと思う。若者にとっては、本書で描かれる老いというものがまだまだ対岸の火事のようにしか感じられないケースが多いだろう(高齢の家族が身近に存在するような場合は、また別だと思うが)。一方、老化現象進行中な私のような者にとっては、そろそろ他人事とは思えないシチュエーションの連続だった(主人公のひとり、碇谷芳朗が不動産屋の店員に「ご高齢のかた」と呼ばれてびっくりする場面が印象的)。

2020.4.25  作家の読書道 第217回:乗代雄介さん

2015年に「十七八より」で群像新人文学賞を受賞して作家デビュー、2018年に『本物の読書家』で野間文芸新人賞を受賞、今年は「最高の任務」で芥川賞にノミネートされ注目度が高まる乗代雄介さん。たくさんの実在の書物の題名や引用、エピソードが読み込まれる作風から、相当な読書家であるとうかがえる乗代さん、はたしてその読書遍歴は?

2020.4.4  C・W・ニコルさん死去 環境保護活動家で作家、79歳

環境保護活動で知られる作家のC・W・ニコルさんが3日、直腸がんのため長野市の病院で死去した。79歳だった。葬儀は親族のみで営んだ。喪主は妻真理子さん。後日、お別れの会を開く予定。

2020.4.1  【今週はこれを読め! エンタメ編】朝井リョウのタイアップ&コラボ短編集『発注いただきました!』

以前ある作家が「小説やエッセイを書くのは完全にお金のため」という趣旨の文章を書いておられるのを読んで(うろ覚えだが、概ねこういう内容だった)、衝撃を受けたことがある。作家というものは、"たとえお金にならなくても書くのをやめられない"人がなるものだと思っていたからだ。しかしながら、これは私が読者としてナイーブすぎた。それで生計を立てている以上、書くことと収入とは切っても切り離せない。そしてまた、依頼主からの注文があれば、書き手はその希望に沿って書くこともまた必要になってくるわけだ。

2020.3.21  人気ラノベ『弱キャラ友崎くん』アニメ化決定

屋久ユウキさんによる累計発行部数100万部突破の人気ライトノベル『弱キャラ友崎くん』のTVアニメ化が決定しました。あわせて、スタッフとキャストが公開となりました。

2020.3.10  【今週はこれを読め! SF編】浪漫の帝都と大陸の新興都市が舞台、波瀾のスチームパンク

和製スチームパンクの第三作。設定は第一作、第二作からつづいているが、物語としては独立しているので、この巻だけ読んでも支障はない。ただし細かいくすぐり----たとえばヒロインの伊武(イヴ)が長須鯨の描かれた箱を大切にしていて、誰かが腰掛けようとすると「椅子じゃない」と怒るくだりなど----は、シリーズを追いかけているファンへのサービスだ。そのあたりも含め、大森望さんが「解説」でシリーズ全体の概要をまとめてくれている。本書から読む場合は、まず「解説」からどうぞ。

2020.3.3  【今週はこれを読め! SF編】第二次『幻想と怪奇』に喝采!

伝説の雑誌〈幻想と怪奇〉が45年の歳月を経て甦った!

2020.2.22  作家の読書道 第215回:相沢沙呼さん

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』が2019年末発表のミステリランキングで3冠を達成、今年は同作が2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となり、さらに『小説の神様』(講談社タイガ)が映画化されるなど、話題を集める相沢沙呼さん。そんな相沢さんが高校生の時に読んで「自分も作家になりたい」と思った作品とは? 小説以外で影響を受けたものは? ペンネームの由来に至るまで、読書とその周辺をたっぷりおうかがいしました。

2020.2.18  【今週はこれを読め! SF編】「珍しさ」より「質」を重視した、選りすぐりの十篇。

過去十年に発表された日本SFの傑作選。『2』は「新鋭篇」で、採られているのは次の10篇。

2020.2.8  島清恋愛文学賞 綿矢りささんの小説に決定

第26回島清恋愛文学賞に、綿矢りささんの小説「生のみ生のままで」が選ばれた。

2020.1.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』に泣く!

嘘でしょ? このジョージ・ソーンダーズって、あの『短くて恐ろしいフィルの時代』(角川書店)を書いた人のはず。刊行されて間もなく読んだけれど、その当時断トツにけったいな本だと思った。なのに、短編集である本書の最後に置かれた表題作「十二月の十日」、泣けて泣けてしょうがなかったじゃないの! こんな小説を書くような作家だったっけ?

2020.1.15  芥川賞に古川さん「背高泡立草」 直木賞に川越さん「熱源」

第162回芥川賞と直木賞の選考会が東京で開かれ、芥川賞は古川真人さんの「背高泡立草」、直木賞は川越宗一さんの「熱源」が、それぞれ選ばれました。

2020.1.14  評論家の坪内祐三さん死去 61歳 エッセーや書評人気

評論家の坪内祐三(つぼうち・ゆうぞう)さんが13日、心不全で死去した。61歳だった。通夜は22日午後6時、葬儀は23日午前9時30分から東京都渋谷区西原2の42の1の代々幡斎場で。喪主は妻文子(あやこ)さん。

2020.1.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】駅伝に興味のない人にもおすすめの額賀澪『タスキメシ 箱根』

今年の年始も箱根駅伝に釘付けでいらしたファンのみなさん、来年の大会まであと360日ほどどのようにお過ごしでしょうか? もちろん元日には実業団の大会であるニューイヤー駅伝もありますし、大学三大駅伝(←箱根を合わせて)である出雲・全日本なども始まるわけですが、それでも箱根は特別なんですよね。箱根駅伝は1年にたった2日間、残りの300と何十日間(箱根以外の大会やマラソンも観るとしても)を我々は駅伝なしの日々を送らなければならない。そんなファンたちを支えてくれるもののひとつが駅伝小説だと思うんです。

2020.1.6  冬アニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』原作者・秋田禎信さん&オーフェン役・森久保祥太郎さんインタビュー|森久保さんが現場一番の若手から若手を引っ張る座長へ

1994年に小説連載が始まり、1998年にアニメ化、2019年には舞台化と、長年に渡ってたくさんのファンに愛され、様々な展開を見せてきた『魔術士オーフェンはぐれ旅』。

2019.12.28  作家の読書道 第213回:河﨑秋子さん

東北と北海道で馬と暮らす人々を描いた物語『颶風の王』で注目され、単行本第二作『肉弾』で大藪春彦賞を受賞、新作短編集『土に贖う』も高い評価を得ている河﨑秋子さん。北海道の酪農一家で育ち、羊飼いでもあった彼女は、どんな本を読み、いつ小説を書きはじめたのか。これまでのこと、これからのことを含め、たっぷりと語っていただきました。

2019.12.24  阿波しらさぎ文学賞、小山田浩子さんが新たに選考委員に 20年1月15日公募スタート

徳島をテーマにした掌編小説コンクール「第3回徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞」(徳島文学協会、徳島新聞社主催)の全国公募が2020年1月15日から始まる。今回から芥川賞作家の小山田浩子さん(36)が新たに最終選考委員に加わり、18、19年にも審査した芥川賞作家の吉村萬壱さん(58)との二枚看板となる。過去2回とも400点を超す応募があった阿波しらさぎ文学賞。女性選考委員が加わり、新たな応募が期待できそうだ。

2019.12.19  【今週はこれを読め! ミステリー編】軽業のように飛翔してゆく物語『パリのアパルトマン』

不動産屋の手違いから、見ず知らずの男女が一つ屋根の下で共同生活を送り始める話。

2019.12.8  「あの泣ける小説が遂に映画に…!」 重松清の『ステップ』が山田孝之主演で実写映画化

重松清の小説『ステップ』が、山田孝之主演で実写映画化されることが明らかに。國村隼や余貴美子、広末涼子といった俳優陣の出演も発表され、「あの泣ける小説が遂に映画に…!」「このキャストなら絶対に観たい」と話題になっている。

2019.12.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】複雑さを抱えた私たちを描く短編集〜朝井リョウ『どうしても生きてる』

初期の作品から読んできた作家が飛躍するさまを目の当たりにするのは、読者としても大きな喜びである。いや、飛躍という表現は適切ではないかもしれない。その作家、朝井リョウはずっと高く飛び続けてきた才能の持ち主だったのだから。

2019.11.23  作家の読書道 第212回:呉勝浩さん

2015年に『道徳の時間』で江戸川乱歩賞を受賞、2018年には『白い衝動』で大藪春彦賞を受賞。そして新作『スワン』が話題となり、ますます注目度が高まる呉勝浩さん。小学生のうちにミステリーの面白さを知り、その後は映画の道を目指した青年が再び読書を始め、小説家を目指した経緯は? 気さくな口調を脳内で再現しながらお読みください。

2019.11.19  【今週はこれを読め! SF編】遍歴のなかで次々と物語内人物に重なる、ロマンチックな異界往還譚

アメリカの怪奇幻想文学史を概観した資料を読むと、日本ではさほど知られていないものの、〈ウィアード・テールズ〉以前の時期に活躍した重要作家としてかならず言及されている人物がいることに気づく。ひとりはロバート・W・チェンバース、もうひとりがこのジェイムズ・ブランチ・キャベルだ。

2019.11.6  【今週はこれを読め! エンタメ編】鈴木るりか『太陽はひとりぼっち』を先入観なしで読むべし!

「そんなこと、○○しなくたってわかるだろ」というのは、概ね些細なものと相場が決まっている「○○する」手間すら省きたい横着者の言い訳に他ならない。「愛してるなんて言わなくたってわかる」という相手とはしばしば大げんかに発展しがちだしし、「説明書なんて読まなくたってわかる」と言って設置した電化製品はだいたい動かず、「メモなんてしなくたってわかる」と油断した買い物は忘れる。

2019.11.3  SF小説の名手、眉村卓さん死去

作品に「ねらわれた学園」

2019.10.31  ガチャがすべての痛快成り上がり伝『アキトはカードを引くようです』作者インタビュー

"スレ発ラノベ4"の第4弾として10月25日にMF文庫Jから発売される小説『アキトはカードを引くようです』の作者・川田両悟さんのメールインタビューをお届けします

2019.10.21  【今週はこれを読め! ミステリー編】確かな足元が崩れ落ちるリンドクヴィスト『ボーダー 二つの世界』

足元に確かにあったはずの地面がふっと消失し、無限の落下が始まる。

2019.10.18  【特集】『弱キャラ友崎くん』×『千歳くんはラムネ瓶のなか』最新刊同時発売記念 屋久ユウキ×裕夢 青春ラブコメ対談インタビュー

2019年10月18日に『弱キャラ友崎くん』第8巻、『千歳くんはラムネ瓶のなか』第2巻が同時発売となった。このたび2作品の最新刊発売を記念して、両作品の著者である屋久ユウキ先生と裕夢先生をお招きし、青春ラブコメ対談インタビューとしてお話をお聞きした。両作品は小学館ライトノベル大賞にて「優秀賞」を受賞すると共に、キャラクターや物語において「リア充」という存在も欠かせない共通点として有している。お互いの印象から各作品のキャラクターに込められた想い、地元を物語の舞台にした理由など幅広く語っていただいた。

2019.10.15  【今週はこれを読め! SF編】異常な光景の描写と巧みなストーリーの背後に、アメリカの歪みや傷を映しだす

四つの中篇を収録した作品集。空想的要素の度合いとその扱いは、作品ごとに違っている。

2019.9.28  作家の読書道 第210回:町屋良平さん

今年1月、ボクサーが主人公の『1R1分34秒』で芥川賞を受賞した町屋良平さん。少年時代から「自分は何か書くんじゃないか」と思っていたものの、実は、10代の頃はなかなか本の世界に入り込むことができなかったのだとか。そんな彼が、読書を楽しめるようになった経緯とは? スマホで執筆するなど独特の執筆スタイルにも意外な理由がありました。

2019.9.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】凪良ゆう『流浪の月』に打ちのめされる!

ただひたすらに打ちのめされる。こんな読書体験は久しぶりだった。どんな本にもおもしろみを見出すことができる得な性分なので(だからこのような文章を書いているともいえるが)、一冊読み終えるたびによかったと思える。しかし、読了後もいつまでも棘のように心に残る作品とは、そうそう出会えるものではない。『流浪の月』は、これからも折に触れて私の感情を揺さぶる小説であり続けるだろうと予感した一冊だった。

2019.9.17  【今週はこれを読め! SF編】SFというジャンルを問い直しつづけた年刊傑作選の、これが最終巻。

2008年刊行の『虚構機関』から12巻を数えた《年刊日本SF傑作選》もこれが最終巻。前年に発表された作品のなかから(しかも掲載媒体を問わず)、優れたSFを選びぬくという途轍もない労力をたゆまずにつづけてきた編者のおふたりには、感謝の気持ちしかない。このアンソロジーのおかげで現代日本SFの見通しがぐんと良くなった。傑作の紹介だけにとどまらず、SFというジャンルを問い直す契機を与えてくれた。

2019.9.4  『異世界チート魔術師』原作者・内田健先生インタビュー|「楽しい」からこそ、ここまで書き続けられた

小説投稿サイト『小説家になろう』(以下、なろう)で連載中、ヒーロー文庫より書籍版が刊行中の内田健先生によるライトノベル『異世界チート魔術師』。

2019.9.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】繊細で骨太な『掃除婦のための手引き書』がかっこいい!

酒に溺れる日々。家族からの虐待。家庭の経済状況の極端な浮き沈み。私にとってはこれまでの人生で縁のないものだ。なのになぜ、ルシア・ベルリンの描く痛みが自分と近しいもののように感じてしまうのだろうか。

2019.9.4  池内紀さんが死去 独文学者

フランツ・カフカ作品などの翻訳で知られ、エッセイストとしても活躍したドイツ文学者の池内紀(いけうち・おさむ)さんが8月30日、死去した。78歳だった。

2019.9.3  歴史経済小説、直木賞作家の佐藤雅美さん死去

歴史経済小説という新たな分野を切り開き、その後、本格的な時代小説を数多く執筆した直木賞作家の佐藤雅美(さとう・まさよし)さんが7月29日に死去していたことが3日わかった。78歳だった。葬儀は近親者で済ませた。

2019.8.30  独占インタビュー「ラノベの素」 タンバ先生『最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年9月1日にスニーカー文庫より『最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い』が発売されるタンバ先生です。帝位争いが激化する帝国内において、出涸らし皇子とバカにされる一人の皇子が、双子の弟を帝位につかせるために暗躍を始めるファンタジーシリーズ。作品の裏側や内容についてはもちろん、2つの顔を有する主人公の暗躍の魅力、そして本作の見どころについてお聞きしました。

2019.8.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】50代女性が思い出す子供の頃のこと〜岸政彦『図書室』

違う分野から「どこまでできるか挑戦したくてやってみました」的な感じで進出してくる人より、"苦節○十年"と地道にやってきた人の方を応援したくなる傾向は、確実に自分の中に存在している。具体的に言うと、"霜降り明星がM-1でチャンピオンになったときには素直に祝福できたが、粗品さんがR-1でも優勝をさらったことに対しては若干複雑な気持ちがないでもない"という状態だ。「ピンでやってる芸人さんが評価されるともっとよかったかも...」という感じ。しかし、確かにR-1においても粗品さんはおもしろく、なんなら決勝進出者の他の2名もコンビ芸人の片割れだったのだ。

2019.8.27  【今週はこれを読め! SF編】ゲンロン出身作家の意欲作から、ベテラン津原泰水の傑作戯曲まで

オリジナルアンソロジー・シリーズ《NOVA》の最新刊。前巻より、雑誌のような巻号表記となった。

2019.8.24  作家の読書道 第209回:吉川トリコさん

2004年に「ねむりひめ」で第3回「女による女のためのR-18文学賞」で大賞と読者賞を受賞した吉川トリコさん。以来、映像化された『グッモーエビアン!』や、あの歴史上の女性の本音を軽快な語り口で綴る『マリー・アントワネットの日記』、そして新作『女優の娘』など、女性、少女を主なモチーフにさまざまな小説を発表。その作風に繋がる読書遍歴を語ってくださいました。

2019.8.7  トニ・モリスンさん(88)死去、黒人女性初のノーベル賞作家

黒人女性として初めてノーベル文学賞を受賞したアメリカの作家、トニ・モリスンさんが5日、亡くなりました。88歳でした。

2019.7.27  作家の読書道 第208回:葉真中顕さん

日本ミステリー大賞を受賞したデビュー作『ロスト・ケア』でいきなり注目を浴び、今年は『凍てつく太陽』で大藪春彦賞と日本推理作家協会賞を受賞した葉真中顕さん。社会派と呼ばれる作品を中心に幅広く執筆、読書遍歴を聞けば、その作風がどのように形成されてきたかがよく分かります。デビュー前のブログ執筆や児童文学を発表した経緯のお話も。必読です。

2019.7.18  独占インタビュー「ラノベの素」 八目迷先生『夏へのトンネル、さよならの出口』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年7月18日にガガガ文庫より『夏へのトンネル、さよならの出口』が発売された八目迷先生です。第13回小学館ライトノベル大賞にて「ガガガ賞+審査員特別賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。「本当に欲しいもの」を手にするために、時空を超える摩訶不思議なトンネルに挑む少年少女の物語を描く本作。駆けた先に待っているものはなんなのか。本作の内容や作品の着想、キャラクターについてもお聞きしました。

2019.7.17  芥川賞に今村夏子さん 直木賞に大島真寿美さん

第161回芥川賞と直木賞の選考会が東京で開かれ、芥川賞は今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」、直木賞は大島真寿美さんの「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」(うず/いもせやまおんなていきん/たまむすび)が、それぞれ選ばれました。

2019.7.16  ピース又吉の恋愛小説『劇場』が映画化 主演・山崎賢人、ヒロイン・松岡茉優の同い年コンビ

長編デビュー作『火花』で第153回芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹の受賞後第1作となる小説『劇場』が、映画化されることが決定し、松竹とアニプレックスの共同配信で公開。行定勲監督がメガホンを取り、主演は山崎賢人(24)、ヒロインは松岡茉優(24)の"同い年コンビ"が務めることが発表された。

2019.6.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】逆境に立ち向かう75歳正子の奮闘記〜柚木麻子『マジカルグランマ』

私の目に映る祖母は完璧な人だった。97歳で亡くなった母方の祖母とは、私が結婚して実家を出るまでほぼずっと同居していた。とにかく優しい。よくないことをしたら注意はされたけれども怒鳴られたり叩かれたりしたことは一度もない。

2019.6.25  【今週はこれを読め! SF編】もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い

アメリカSFはその揺籃期(二十世紀の幕開けから1920年代)において、科学技術ホビイストあるいはティーンエイジャーむけの大衆文芸として発展してきた。その後、1930年代末の〈アスタウンディング〉誌でのキャンベル革命、1950年代初頭の〈F&SF〉や〈ギャラクシー〉での文芸的洗練があり、読者層も大きく広がるのだが、作品が扱うテーマや表現面における自己検閲(作家自身による、または編集者による)は根強く残っていた。SF界の風雲児ハーラン・エリスンは、そうした風潮に敢然と叛旗を翻し、このオリジナル・アンソロジーを企画した。

2019.6.22  作家の読書道 第207回:最果タヒさん - 作家の読書道

作家の読書道 第207回:最果タヒさん

2019.6.18  【今週はこれを読め! SF編】狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集

一部の読書家のあいだでひっそりと語りつがれてきた飛びきりの異色作品を掘りおこす叢書《ドーキー・アーカイヴ》のうちでも、刊行前からとくに楽しみにしていたのが、このジョン・メトカーフの短篇集である。それまでアンソロジーに収録された作品をポツポツ読み、物語の底に狂気を湛えた、いつまでも覚めやらぬ悪夢のような読後感に、いったいどんな作家なのかと気になっていたからだ。この作者の作品は、正面から狂気をテーマにしているとはかぎらないが、作品空間にうっすらと漂う狂気の気配がある。気配なので形はなく、この部分が狂気だと示すことができない。

2019.6.12  百田尚樹さんが小説家「引退宣言」 ツイッターで意向示す

小説家の百田尚樹さん(63)が12日、自身のツイッターを更新し、小説家を引退する意向を示した。

2019.6.10  作家の田辺聖子さん死去、91歳=小説、エッセーなど多彩な作品

人間関係の機微を描いた小説やエッセーを発表してきた作家で文化勲章受章者の田辺聖子(たなべ・せいこ)さんが6日午後1時28分、胆管炎のため神戸市内の病院で死去した。91歳だった。大阪市出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は弟聰(あきら)氏。後日、東京と大阪でお別れの会を開く予定。

2019.6.10  新卒1カ月で退社、卑弥呼の物語描く 最年少で小説大賞

第10回朝日時代小説大賞を最年少で森山光太郎さん(27)が受賞した。受賞作「火神子(ひみこ) 天孫に抗(あらが)いし者」は、15歳の卑弥呼が主人公の古代史ロマン。作家を目指していたころ、「1分でも時間を無駄にしない」と決めた森山さんがとった行動とは。

2019.6.4  【今週はこれを読め! SF編】安定感のある古典と一筋縄ではいかない問題作

2016年に刊行された『ボロゴーヴはミムジイ』につづく、伊藤典夫翻訳SF傑作選の第二弾。前巻が時間・次元テーマの作品を集めていたのに対し、本巻は宇宙SFを集めている。

2019.5.28  【今週はこれを読め! SF編】感覚情報翻訳者が活躍する凝った構成のミステリ連作

デビュー作『風牙』につづく、《感覚情報翻訳者(インタープリンタ)》シリーズ。感覚情報翻訳者とは、レコーディングされた記憶に潜行(ダイブ)して、そのままではノイズのかたまりのようなデータを、意味のある映像へ成形するプロフェッショナルである。誰でもできる技術ではなく、生まれもっての資質が問われる。HSP(ハイパー・センシティブ・パーソン)と呼ばれる共感能力だ。この物語の主人公である珊瑚はグレード5。百万人にひとりしかいないトップレベルの能力者だ。

2019.5.17  『スレイヤーズ』第3部始動 ラノベの金字塔が令和にトレンド入り

神坂一さん作のライトノベル『スレイヤーズ』の第3部が始動することが、本日5月17日発売の『ドラゴンマガジン』7月号で発表された。

2019.5.15  直木賞作家、阿部牧郎さん死去 推理小説に官能小説も

推理小説や歴史小説をはじめ、娯楽性あふれる幅広いジャンルの作品を残した直木賞作家、阿部牧郎(あべ・まきお)さんが11日、急性肺炎のため死去した。85歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会を開く予定。喪主は妻、映子(えいこ)さん。

2019.5.8  【今週はこれを読め! エンタメ編】ヘタレ准教授クワコーが帰ってきた!〜『ゆるキャラの恐怖』

クワコー先生の新刊が6年半ぶりに発売。って小学生なら卒業しちゃってるほど長い間、ほんとに待ってたヤツなんているのかって話。いや、いるか。需要もさまざまか。しかも今回、みうらじゅん人気も期待したいところ。なぜにみうらじゅん。でも、題名の「ゆるキャラ」でソッコー連想した人もいるに違いなし。あと、表紙のレイアウト? っての? が、いま激アツの『ジーヴズ』ともろかぶり。いや、オレは好き。同じ出版社から出すなら、そりゃかぶせるっしょ。あえてのかぶせで行くっしょ。

2019.4.27  作家の読書道 第205回:今村昌弘さん

2017年に鮎川哲也賞受賞作『屍人荘の殺人』でデビューした今村昌弘さん。意表を突くクローズドサークルの設定が話題となり、年末の各ミステリランキングで1位になり、本格ミステリ大賞も受賞。第2作となる『魔眼の匣の殺人』も期待を裏切らない内容で、今後の活躍が楽しみな新鋭です。でも意外にも、昔からミステリ作家を目指していたわけではなかったのだとか。ではどんな本が好きだったのか、そして作家を目指したきっかけは?

2019.4.25  『漁港の肉子ちゃん』西加奈子

私がこの横丁カフェで本をご紹介させていただくのも、今回で最後になりました。大好きな本をたくさん並べて、どの本を選ぼうか迷っていたら、本から「私を選んでくれたらええんやでっ!」という主人公の強烈な声が聞こえたような気がしたので、最後の1冊はこれに決めました。『漁港の肉子ちゃん』西加奈子(幻冬舎)です。

2019.4.23  第16回 坊っちゃん文学賞 作品募集開始 ショートショートの文学賞にリニューアル 審査員に田丸雅智さん、大原さやかさん、山戸結希さんが決定!

株式会社パシフィックボイスはこのたび、「松山市 - 第16回 坊っちゃん文学賞」の運営業務を受託し、4月23日より短編小説の公募を開始いたします。  「坊っちゃん文学賞」は、市制100周年を機に、近代俳句の父・正岡子規を生み、明治の文豪・夏目漱石の小説『坊っちゃん』に描かれた街という、松山市の豊かな文化的土壌をいかして、新しい青春文学の創造と本市の文化的なイメージを高め、全国にPRするため昭和63年に創設しました。

2019.4.17  宮野真守が太宰作品の主演に決定!『人間失格』を原案とした劇場アニメ公開決定

太宰治の小説『人間失格』を原案にした劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』が公開されることが明らかに。主演を宮野真守が務めるとあって、「太宰作品と宮野さんの組み合わせは気になる」「近未来SFって感じだけどどうなっちゃうの!?」と注目を集めている。

2019.4.16  LINE:小説、ラノベ新サービス「LINEノベル」提供 統括編集長に「SAO」の三木一馬

LINEが、小説やライトノベルの新サービス「LINEノベル」を今夏、スタートすることが16日、明らかになった。文芸作品を中心としたLINE文庫、ライトノベルを中心としたLINE文庫エッジを紙と電子で展開し、原田マハさん、中村航さん、鎌池和馬さんらが新作を発表する。講談社、集英社、電撃文庫などから刊行されている作品も読むことができるほか、小説を投稿でき、書籍化をサポートする。ライトノベル「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」などの編集者として知られるストレートエッジの三木一馬代表取締役が統括編集長を務める。

2019.4.12  現役大学生とは思えない堂々の書きっぷり――小説すばる新人賞受賞作『闇夜の底で踊れ』著者インタビュー

35歳、無職、パチンコ依存。その日暮らしの無為な生活を送る元極道の男が、ソープ嬢に恋をしたことがきっかけで、ふたたび闇社会の混沌へと飲み込まれてゆく——。

2019.4.10  【今週はこれを読め! エンタメ編】15歳で書かれたデビュー作〜坪田侑也『探偵はぼっちじゃない』

これまで半世紀少々生きてきて、さまざまな若手の台頭を目にしてきた。"高校球児が自分より年下"、"アイドルが自分より年下"、"若いママさんが自分の息子より年下"などなど、枚挙にいとまがない。というか、もはや自分より年下の人たちの方が多いんじゃね? ということでたいていの条件には動じないつもりでいたが、これは久々の衝撃であったと思うのが"作家が自分の息子より年下"。本書の著者、坪田侑也さんのことである。

2019.4.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】"本好きの夢"の行方〜ペネロピ・フィッツジェラルド『ブックショップ』

街の本屋さんがどんどん減っていっていることは、特に本好きでない人でも気がつくくらい深刻な問題ではないだろうか。大型書店はもちろん素晴らしい。

2019.3.31  低迷する文庫市場に光明 女性読者が支える"時代小説"

女性読者が増えた要因とは?

2019.3.28  『負けるな、届け!』こかじさら

「元気が出る小説」とか「勇気をもらえる小説」ってたくさんあると思いますが、こんなに心の奥から力が湧き上がってくるような小説、初めて読みました。それが、今回ご紹介する小説『負けるな、届け!』(こかじさら、双葉文庫)です。

2019.3.25  Production I.G、医療ファンタジー小説「鹿の王」をアニメ映画化

上橋菜穂子による小説「鹿の王」のアニメ映画化が決定。アニメーション制作を「攻殻機動隊」「PSYCHO-PASSサイコパス」のProduction I.Gが手がけるとわかった。

2019.3.20  【今週はこれを読め! エンタメ編】心をざわつかせる短編集〜今村夏子『父と私の桜尾通り商店街』

第1話「白いセーター」を読んで、忘れられない記憶がよみがえってきた。

2019.3.13  舟橋聖一文学賞、廃止へ 基金減少で彦根市

彦根市の大久保貴市長は12日、地方文学賞の「舟橋聖一文学賞」の本賞と、30歳までの青年を対象とした青年文学賞を、「基金の積み立てが減少したため将来的に廃止する方針だ」と彦根市議会予算常任委員会で明らかにした。同賞は2007年から実施していた。

2019.3.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】高校生たちの日常の謎短編集〜青崎有吾『早朝始発の殺風景』

「青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ」。格言付きのカレンダーに加えてもらいたいような至言である。『早朝始発の殺風景』は、高校生たちがさまざまな状況で推理を繰り広げる連作短編集。前述のフレーズは最終話「三月四日、午後二時半の密室」に出てくるフレーズだが、きっと本書の登場人物たち全員の、いや、読者である私たちを含めた全員の感情をなぞったものであるに違いない。

2019.3.6  第27回小川未明文学賞、受賞作決定!

新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、株式会社学研ホールディングス(東京・品川 代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社、株式会社学研プラス(東京・品川 代表取締役社長:碇秀行)が協賛する、第27回小川未明文学賞の受賞作品が決まり、2月22日(金)、発表されました。

2019.2.24  日本文学研究者ドナルド・キーンさんが死去 96歳

米国出身の日本文学研究の第一人者で文化勲章受章者のドナルド・キーン氏が24日午前6時21分、心不全のため東京都内の病院で死去した。96歳だった。お別れの会を行うが日取りなどは未定。喪主は養子のキーン誠己さん。

2019.2.20  小説家・吉野匠さんが死去 『レイン』シリーズがヒット

『レイン』シリーズなどで知られる小説家の吉野匠さんが死去したことが、明らかになった。20日にアルファポリスが公式サイトで訃報を伝えた。

2019.2.20  小説部門で青森高生優秀賞/田辺聖子文学賞

大阪樟蔭女子大学田辺聖子文学館は19日、第11回田辺聖子文学館ジュニア文学賞の受賞者を発表した。

2019.2.12  【今週はこれを読め! SF編】幻想への航海、宙づりのままに残る謎

カール・エドワード・ワグナーが「LSDでぶっとんだメルヴィルが書いた『宝島』」と評した奇書である。ただし、表面的な筋を追うぶんには、ストレートな海洋幻想譚にすぎない。重要なのは、物語の向こう側にある何かだ。

2019.2.10  作家の堺屋太一さん死去 小説「団塊の世代」

「団塊の世代」などの小説で知られ、平成10年から2年間、経済企画庁長官も務めるなど、政治や経済、文芸など、幅広い分野で活躍した堺屋太一さんが、8日多臓器不全のため亡くなりました。83歳でした。

2019.1.30  今週はこれを読め! エンタメ編】本とお酒と謎がうれしい『九十九書店の地下には秘密のバーがある』

これまでにも著者の岡崎琢磨さんは『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(宝島社文庫)を第一作とするシリーズや『春待ち雑貨店ぷらんたん』(新潮社)などで趣のあるさまざまな店を舞台にされてきたが、読者にとっては本書が最高峰といっていいのではないだろうか。なんといっても書店である。それも、地下にバーがある書店だ。本とお酒が好きな人にはたまらないだろう(巻末にはそれぞれの短編で言及された作品名リストが掲載されているのも、読者にはうれしい趣向。私自身はほぼ下戸なので、地下の店はフルーツパーラーか甘味処だったらさらに喜ばしいけれど)。しかも、ここにはもうひとつ見逃せないボーナスポイントがある。それは書店およびバーに、魅力的な謎がセットになっていることだ。

2019.1.29  作家の橋本治さん死去

小説「桃尻娘」や「桃尻語訳 枕草子」、評論などで知られる作家の橋本治さんが29日午後3時9分、肺炎のため東京都新宿区の病院で死去した。

2019.1.26  作家の読書道 第202回:寺地はるなさん - 作家の読書道

婚約を破棄されどん底にいた女性が、ひょんなことから雑貨屋で働くことになって……あたかい再生の物語『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞、以来、現代人の心の沁みる小説を発表し続けている寺地はるなさん。幼い頃は親に隠れて本を読んでいたのだとか。読書家だけど小説家を目指していたわけではなかった寺地さんが小説を書き始めたきっかけは? 読むことによって得た違和感や感動が血肉となってきたと分かる読書道です。

2019.1.25  インフィニット・デンドログラム:"なろう系"人気ラノベがテレビアニメ…

小説投稿サイト「小説家になろう」で人気の海道左近さんのライトノベル「<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-」がテレビアニメ化されることが25日、明らかになった。斉藤壮馬さんがオンラインゲーム「Infinite Dendrogram(ID)」を始めた主人公のレイ・スターリング(椋鳥玲二)を演じるほか、声優として大野柚布子さん、村瀬歩さんや小倉唯さん、日笠陽子さんらが出演する。

2019.1.19  【今週はこれを読め! エンタメ編】"三人"の友情競作集『そしてぼくらは仲間になった』

実は『ズッコケ三人組』(那須正幹/ポプラ社)シリーズにはあまり親しんでこなかった世代である。いや、世代のせいにするのは違うかもしれない。シリーズ第1作『それいけズッコケ三人組』が刊行されたのは、1978年。自分は11〜12歳だったので、対象年齢の範囲内といえるだろう。とはいえ第1作が出た段階では(もちろんここまでの数の読者を獲得してはいなかっただろうし)、これほどの人気シリーズになるとは予想できなかったというのも事実ではないか。少なくとも私の周りの同学年の中では、かなりの本好きが新刊が出たことを知っていたか知らないか、という感じだった。自分自身を顧みれば、当時は『赤毛のアン』シリーズに夢中になっていた頃だったので、日本の児童文学にはいまひとつ目が向いていなかった。

2019.1.18  独占インタビュー「ラノベの素」 上川景先生『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年1月19日にファンタジア文庫より『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ』が発売となる上川景先生です。第31回ファンタジア大賞にて「大賞」を同作で受賞し、満を持してファンタジア文庫よりデビューされます。人間の存在も、功績も、成果も、結果も、痕跡も、干渉も、そのすべてを消し去る悪魔の弾丸を手にした少年兵と、繰り返す戦争に暗躍する亡霊(ゴースト)の物語を描いた本作。主人公と共に一発の弾丸で変遷する世界を追いかける作品の内容や見どころについてお聞きしました。

2019.1.14  哲学者の梅原猛さん死去 日本古代史に大胆な仮説を展開

独自の理論で日本古代史に大胆な仮説を展開した哲学者で、国際日本文化研究センター(日文研、京都市西京区)の初代所長を務めた文化勲章受章者の梅原猛(うめはら・たけし)さんが12日、死去した。93歳だった。

2019.1.8  注目アニメ紹介:「盾の勇者の成り上がり」 "なろう系"人気ラノベがテレビアニメ化 連続2クール放送

小説投稿サイト「小説家になろう」で人気のライトノベルが原作のテレビアニメ「盾の勇者の成り上がり」が9日から順次、放送される。ライトノベルはMFブックス(KADOKAWA)から刊行されており、アニメは連続2クールで放送される。

2019.1.8  【今週はこれを読め! SF編】日本SFの新しいプラットホーム、ここから始まる。

SF出版では海外SF紹介から出発した東京創元社だが、2007年に日本SFの名作再刊に手を染め、2010年以降は創元SF短編賞(募集は前年から)によって次々と新しい才能を発掘してきた。いまや新鮮な日本SFの最重要供給源である。

2018.12.30  「るすばん先生」児童文学作家・宮川ひろさん死去

「るすばん先生」などの作品で知られる児童文学作家の宮川ひろ(みやかわ・ひろ)さんが29日、老衰のため死去した。95歳。通夜は1月6日午後6時、葬儀・告別式は7日午前9時半、東京都品川区西五反田5の32の20、桐ケ谷斎場で。喪主は児童文学研究者で長男、健郎(たけお)氏。

2018.12.26  【今週はこれを読め! エンタメ編】10歳の少年の家族や友達との日々〜朝倉かすみ『ぼくは朝日』

故ナンシー関さんが、ノストラダムスの大予言を本気で信じていたらしい長嶋一茂さんについて"小4男子のようだ"といった感じで形容されたことは、いまでも鮮やかに私の記憶に刻み込まれている。

2018.12.22  作家の読書道 第201回:古内一絵さん

映画会社に勤務したのち作家デビューを果たし、さまざまな舞台を選んで小説を執筆している古内一絵さん。ドラァグクイーンが身体にやさしい夜食を出してくれる「マカン・マラン」もいよいよ完結、今後の作品も楽しみなところ。では、どんな読書体験を経て、なぜ小説家へ転身を果たしたのか。その転機も含めて読書遍歴をおうかがいしました。

2018.12.21  青春と読書

対談 米澤穂信×青崎有吾

2018.12.17  芥川・直木賞 候補作決まる 社会学者の古市さん初小説など

第160回芥川賞・直木賞の候補作が発表された。

2018.12.11  【今週はこれを読め! SF編】食べ飽きない語り口の妙、滋味ゆたかな物語

清朝の中国江南地方を舞台とした美食ファンタジイ。食の描写は、性愛や感情の描写と同様、ごてごてと修辞を盛ればよいというものではなく、細部を際立たせようとすれば全体がぼやけてだいなしになる。勝山海百合はそこらへんが絶妙なのだ。

2018.12.6  坊っちゃん文学賞 小説部門廃止しショートショートのみに 過去の大賞に「がんばっていきまっしょい」

新人作家の登竜門「坊っちゃん文学賞」について松山市は6日、来年度から小説部門をとりやめ、対象を短編の「ショートショート」のみとすると発表した。受賞作の発表はこれまでの隔年から毎年に変える。

2018.12.4  【今週はこれを読め! SF編】ガンマ線バーストでも終わらない世界のために

第六回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。六篇の連作からなり、遠い未来が舞台だ。もはや人間は肉体にしばらておらず、思うがままに精神をアップロードできる(これが表題の「トランスヒューマン」たる所以)。「童話」をうたっているのは、誰もが知っているような童話を下敷きにしているからだ。

2018.11.28  【今週はこれを読め! エンタメ編】予想もつかない物語〜藤谷治『燃えよ、あんず』

どんな展開になっていくのか想像もつかない、という読書体験を久しぶりに味わった気がします。だいたいの小説は、読む前からどのような話なのかということは予想できるものではないでしょうか。『吾輩は猫である』→「猫が出てくるんだろうな」、『1973年のピンボール』→「1973年のピンボールの話なんだろうな」と、題名からでも見当がつくものもあります。

2018.11.24  作家の読書道 第200回:白岩玄さん

『野ブタ。をプロデュース』で鮮烈なデビューを飾り、その後着実に歩みを続け、最近では男性側の生きづらさとその本音を書いた『たてがみを捨てたライオンたち』が話題に。そんな白岩さん、実は少年時代はほとんど小説を読まず、作家になることは考えていなかったとか。そんな彼の心を動かした小説、そして作家になったきっかけとは?

2018.11.20  【今週はこれを読め! SF編】他者の記憶、自分の輪郭、宿痾もしくは恩寵としての共感

第五回創元SF短編賞を受賞した「風牙」からはじまる連作集。風牙(ふうが)というのは作中に登場する犬(ラブラドール・レトリーバー)の名前である。しかし、実体があるわけではない。記憶のなかにいる犬である。少年がペットショップで出逢った、可愛い一匹。これから仲良しになるんだ。おじいちゃんが買ってくれて、風牙の名もおじいちゃんがつけた。

2018.11.9  【コラム】 アニメ化決定!「俺を好きなのはお前だけかよ」最速インタビュー! シリーズ最新「俺好き10巻」情報も!

電撃文庫のラブコメ「俺を好きなのはお前だけかよ」のTVアニメ化が発表!シリーズ構成と脚本を原作者:駱駝先生が担当され、アニメ公式サイトには『原作とは違うアニメだからこそ!』が。アニメは原作から改変するのかなどお訊きしました!(取材・文:かーずSP、協力:MyDearest、平和)

2018.11.7  【今週はこれを読め! エンタメ編】町田康の素晴らしき猫作品集『猫のエルは』

前回に続き、猫本を。昨年だったか、"統計を取り始めて以来初めて、犬よりも猫の方が多く飼われるようになった"的なニュースに目を引かれた。

2018.10.24  訃報:長部日出雄さん84歳=直木賞作家

直木賞作家で、映画に関する著作も多い長部日出雄(おさべ・ひでお)さんが18日、虚血性心不全のため死去した。84歳。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻真知子(まちこ)さん。

2018.10.10  【今週はこれを読め! エンタメ編】小嶋陽太郎の"大化け"短編集『友情だねって感動してよ』

変態...! 本書を読み終えて、真っ先に心に浮かんだ言葉である。いわゆる一般的に使用されるような性的嗜好について揶揄しているわけではない(そういった意味合いでの変態性も感じられなくはない短編集ではあるが)。生物が形態を変えるように、小嶋陽太郎という作家の新たなる資質が顕在化したという意味であり、俗に言う"大化けした"という状態。私が思っていたよりもはるかに(低く見積もっていたということは断じてないにもかかわらず)、小嶋陽太郎は逸材だった。

2018.10.7  村上春樹さん ニューヨークで創作活動を語る

世界的な人気作家の村上春樹さんがニューヨークで行われたイベントに登場し、ユーモアを交えながら自身の創作活動について語りました。

2018.10.3  インタビュー 高殿 円さん 『政略結婚』

幸せを決めるのは自分

2018.10.3  【今週はこれを読め! エンタメ編】日本語の外での3か月〜柴崎友香『公園へ行かないか?火曜日に』

日本語で考えて、日本語で話す。たぶん物心つく前から、特に意識することもなく行ってきたことだ。私が幼かった頃は海外旅行すら現在ほど一般的なものではなく、帰国子女の存在も少数だったし、英語を話すという行為自体をもっと特別なこととして受けとめる人も多かったと思う。しかしいまや日本人でも、日本語で考えて日本語で話すのと同じレベルで、英語で考えて英語で話すことができるという人も少なくない。夫の仕事の関係で9.11の直前くらいまで3年間カリフォルニアに住んでいたことがあったが、どんなにがんばっても私の英語は"英語で話しかけられる→それを日本語に置き換えて理解する→相手への返事を日本語で組み立てる→それを英語に置き換えて話す"というプロセスを省略することはできなかった。

2018.10.1  『やりすぎた魔神殲滅者の七大罪遊戯(ニューゲーム)』上栖綴人先生 インタビュー

『新妹魔王』の上栖綴人×アニメスタジオGoHandsが贈る『やりすぎた魔神殲滅者の七大罪遊戯(ニューゲーム)』とは!?

2018.9.28  坊っちゃん文学賞:創設30年 青春文学、椎名さんら語る 松山 /愛媛

青春文学の登竜門「坊っちゃん文学賞」の創設30年を記念し、賞審査員の椎名誠さん、中沢新一さん、高橋源一郎さんによるトークイベント「親譲りの無鉄砲」が24日、松山市道後公園の市立子規記念博物館で開かれた。昨年12月に審査員の早坂暁さんが死去するなど節目を迎え、3人が明かす賞にまつわる逸話に訪れたファン約500人が耳を傾けた。

2018.9.11  【今週はこれを読め! SF編】ひとつの地形として横たわるだけ巨竜が作品世界を支配する

《竜のグリオール》は1984年から断続的に発表されたシリーズで、つごう七篇を数える。本書はそのうち前半四篇を収録している。

2018.8.21  【今週はこれを読め! SF編】土地そのものとしての精霊、歴史の底から甦る異教の魅惑

日本版オリジナル短篇集。「解説」で植草昌実さんが述べているように、ブラックウッドはイギリス怪奇幻想作家のなかでは、早い時期から知られた作家で、それなりの数の作品が邦訳されている。本書は、新訳2篇、初訳3篇、つごう5篇の構成だ。

2018.8.9  【書評】『完璧な涙』神林長平 - 横丁カフェ

"完璧な機械を語る完璧なSF小説である。そして、完璧な神林作品である。"

2018.8.6  又吉直樹さんが新聞小説=「人間」、9月から連載

毎日新聞社は6日、お笑いタレントで芥川賞作家の又吉直樹さん(38)が9月3日から同紙夕刊で小説の連載を始めると発表した。タイトルは「人間」。「火花」「劇場」に続く新作長編で、新聞連載小説の形で発表するのは初めて。

2018.8.3  『うわさのズッコケ株式会社』で児童文学の掟を破る!? 「ズッコケ」と歩んだ40年。那須正幹さんインタビュー

1978年に『それいけズッコケ三人組』が出版されて、今年でシリーズ40周年。わんぱくだけど短気でおっちょこちょいのハチベエ、博識で努力家だけどなぜかテストの点は悪いハカセ、動きはのろくぽっちゃりしてるけど誰よりも優しいモーちゃん。世代を超えて子供たちが夢中になってきた、みんなの"友達"だった三人組。著者の那須正幹さんに、40周年をふりかえってみてどう感じているのか、お話をうかがった。

2018.7.28  作家の読書道 第196回:真藤順丈さん

ダ・ヴィンチ文学賞大賞の『地図男』や日本ホラー小説大賞大賞の『庵堂三兄弟の聖職』など、いきなり4つの文学賞に入選してデビューを果たした真藤順丈さん。その後も着実に力作を発表し続け、最近では戦後の沖縄を舞台にした一大叙事詩『宝島』を発表。骨太な作品を追求するその背景には、どんな読書遍歴が?

2018.7.24  【今週はこれを読め! SF編】メタモルフォーシスと魅入られた者の情念

夏の楽しみは、東雅夫さん編の怪奇・幻想短篇集が読めることだ。2012年の泉鏡花『おばけずき』からはじまった平凡社ライブラリーの文豪怪異小品シリーズも、本書で7冊目となる。幻想短篇集はナイトテーブルにおいて、毎晩一篇ずつ、銘酒を味わうようにゆっくり読むのが理想だが、谷崎の文章の口当たりの良さにページをめくる手がとまらず、一気に読みあげてしまった。

2018.7.18  第159回芥川賞に高橋弘希さん、直木賞は島本理生さん

第159回芥川賞、直木賞の発表が張り出された=2018年7月18日午後7時36分、東京都千代田区の帝国ホテル、松本俊撮影

2018.7.11  作家:栗本薫さんの未発表作発見 「中島梓」名義の私小説

2009年に56歳で亡くなった作家の栗本薫さんが江戸川乱歩賞を受賞する直前の1970年代後半、中島梓の筆名で執筆しながら未発表となっていた小説の原稿が見つかった。小学館が11日、明らかにした。13日に同社が配信する「栗本薫・中島梓 傑作電子全集」第9巻に収録される。

2018.7.9  10周年、初の「缶詰め」も 湊かなえさん集大成の小説

デビュー10周年を迎える作家の湊かなえさんが、書き下ろし長編ミステリー「未来」(双葉社)を刊行した。単行本で約440ページの物語はこれまでの作品で最も長く、学校教育や母と娘、隠された罪など、過去作にもみられたテーマを集大成。執筆にあたって、初めて、ホテルでの「缶詰め」も経験した。今月18日に選考会がある直木賞の候補作にも選ばれている。

2018.7.5  作家・西尾維新、言葉紡いだ15年 原点の京都で展覧会

「京都の二十歳」として出現し、独自の作品世界と驚異的な速筆で活躍する小説家の西尾維新。デビュー15周年を記念する展覧会「西尾維新大辞展~京都篇(へん)~」(展覧会公式サイト http://exhibition.ni.siois.in/別ウインドウで開きます)が7日、京都市の京都文化博物館で開幕します。会場を一冊の辞典に見立て、作品に登場するフレーズやアニメーション原画などの展示で、100冊を超える著作の魅力を紹介。作家その人に、展覧会への思いや執筆秘話を聞きました。

2018.7.4  【今週はこれを読め! エンタメ編】男の心情が描かれた作品集〜山内マリコ『選んだ孤独はよい孤独』

どちらかというと私は"男だから○○""女だから□□"という分け方に関心がなく、"結局は個人差ではないか"と考えているが、そうはいっても男女の違いというものが存在することは理解しているつもりである。以前ある作家による"完全に男子しかいない空間において、異性の目を意識していない彼らがどんなことをしゃべっているかを聞いてみたい"といった内容のエッセイを読んだことがあるけれども、ひとりでも異性が含まれる場においては確かに自分も無意識に話す内容を変えているのかも、と思い至った。

2018.6.26  【今週はこれを読め! SF編】埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ

アルゼンチン幻想文学を代表するコルタサルの実質的な第一短篇集。1946年から50年までに書かれた八篇を収めている。「実質的」というのは、44年に短篇集『対岸』の原稿が完成していたものの、出版にいたらなかったからである(著者歿後の94年に出版)。『対岸』については邦訳が出たときに書評したが(現在は『JUST IN SF』に収録*)、そこではスタージョンやライバーを引きあいに出している。異色作家という位置づけだ。

2018.6.23  作家の読書道 第195回:伊吹有喜さん

『四十九日のレシピ』、『ミッドナイト・バス』、『なでし子物語』など心温まる作品を発表、最近では直木賞候補にもなった『彼方の友へ』も話題となった伊吹有喜さん。幼い頃から読書家だった彼女の愛読書は? 時代小説にハマったり、ミステリ小説を応募していたりと、現在の作風からすると意外にも思える変遷を教えてくれました。

2018.6.13  【今週はこれを読め! エンタメ編】免許自主返納ドライバーの挑戦〜中澤日菜子『Team383』

「人生五十年」の時代であれば、自分はもう完全に余生に突入している。しかし、現実には3人の息子たちはまだ誰ひとり社会人になっていないし、末っ子の三男に至ってはまだ高校生。同い年の夫とともに、とてもおちおち死んではいられない状況である。世の中では「終活」が話題に

2018.6.11  【今週はこれを読め! SF編】ヒロタカ レア・トラックス!

これは嬉しい一冊! 飛浩隆といえば、日本SF大賞を二度受賞した唯一の作家(2018年現在)であり、それどころか出した本すべてが同賞候補になった凄玉。だが、いかんせん寡作であり、ぼくと同年代のファンのなかには「飛さんの次の本が出るまでは死ねない!」とさまざまな健康法を試みている者までいる。

2018.6.11  「号泣するだろうなぁ…」三浦しをん『風が強く吹いている』待望のアニメ化にファン大興奮

箱根駅伝に挑む大学生たちの姿を描いた小説『風が強く吹いている』のテレビアニメ化が決定。映画「桐島、部活やめるってよ」で脚本を務めた喜安浩平がシリーズ構成・脚本を務めることも判明し、「ついにアニメ化か!」「今から楽しみ」「映画の脚本家を起用って、どんな効果が生まれるんだろう」と歓喜の声が続出している。

2018.6.9  三浦しをんインタビュー 3年ぶりの新作小説は、これまでのどの作品とも異なる読み心地の傑作!

少女たちの他愛ない手紙のやりとりから始まり、読者を思ってもみない場所へと誘い、強い衝撃と深い感動を与える、三浦しをんさんの最新作『ののはな通信』。「書簡形式」「明暗の共存」など、三浦さんにとって初となる試みも多い本作は、連載開始時から6年の歳月を経て、ついに刊行された。この物語が生まれた背景とそこに込めた思いをじっくりと訊いた。

2018.6.7  <91>小説の中の料理がカフェメニューに 「STORY STORY」

小田急百貨店新宿店本館10階にある「STORY STORY」。真っ白くてオブジェのような店名サインの近くにはたくさんの雑貨が並べられ、左手にはカフェがある。でもよく見ると、雑貨の隣や、カフェのカウンターなどに本が飾られており、店の奥に進むにつれ、本棚が増えていく。

2018.6.6  【今週はこれを読め! エンタメ編】フィンランドから異次元へ向かう4人〜尾﨑英子『くらげホテル』

「ここではないどこかへ行きたい」という思いは、切羽詰まったケースからとりたてて切実でないものまで、我々の心にしばしばわき起こりがちだ。しかし、移動する先が「異次元」となれば、いろいろと話は違ってくる。

2018.6.5  村上春樹さん、FMでDJ初挑戦 8月、音楽や文学語る

「TOKYO FM」(全国38局ネット)は5日、作家の村上春樹さんが同社のラジオ番組に出演し、DJを務めると発表した。

2018.5.31  坊っちゃん文学賞:今年度は作品募集せず 9月に審査員トーク

松山市は、新人作家の登竜門となる「坊っちゃん文学賞」について今年度は作品の募集をしないと発表。審査員の1人である早坂暁さんが昨年12月に死去したことや賞の創設から30年という節目を迎えたことを踏まえ、今年度は一度立ち止まって考える機会にするといい、9月には審査員の椎名誠さん、中沢新一さん、高橋源一郎さんを招いたトークイベントを開催する。

2018.5.28  歴史小説の大家、津本陽さん死去…89歳

歴史小説の大家、津本陽(つもと・よう、本名・寅吉=とらよし)さんが26日午後10時10分、誤えん性肺炎のため、東京都内の病院で死去した。

2018.5.23  【今週はこれを読め! エンタメ編】定時にお昼が食べられないお仕事短編集〜羽田圭介『5時過ぎランチ』

新刊の書影をプリントしたTシャツで自著をアピールする、という学生の部活のようなノリでありながら意外に効果を上げそうな宣伝方法でおなじみの羽田圭介先生。

2018.5.19  中国短編文学賞の入賞者決まる

第50回中国短編文学賞(中国新聞社主催)は、作家高樹のぶ子さんによる審査の結果、大賞1編、優秀賞2編の入賞者が決まった。今回は、中国地方の5県の253人から計260編の応募があった。

2018.5.16  作家の読書道 第194回:石井遊佳さん

新潮新人賞を受賞したデビュー作『百年泥』が芥川賞を受賞、一躍時の人となった石井遊佳さん。幼い頃から本を読むのが好きだった彼女が愛読していた本とは? 10代の頃は小説を書けなかった理由とは? インドのチェンナイで日本語教師となる経緯など、これまでの来し方を含めてたっぷり語ってくださいました。

2018.5.7  訃報:加古里子さん92歳=絵本作家「だるまちゃん」

「だるまちゃんとてんぐちゃん」などで知られる絵本作家で児童文化研究家、加古里子(かこ・さとし、本名・中島哲=なかじま・さとし)さんが2日、慢性腎不全のため亡くなった。92歳。葬儀は近親者で営んだ。後日、出版社が合同でしのぶ会を開く。

2018.5.5  直木賞作家の古川薫さん死去 「漂泊者のアリア」

長州藩を舞台にした歴史小説を多く手掛けた直木賞作家の古川薫(ふるかわ・かおる)さんが5日、頭部血管肉腫で死去した。92歳だった。通夜は6日午後6時、葬儀は7日午前11時から山口県下関市楠乃2の551の115の下関典礼会館で。喪主は長男貴温(きみはる)さん。

2018.5.4  ノーベル文学賞、今年の受賞者発表を見送り

性的暴行や情報漏洩疑惑で

2018.5.1  独占インタビュー「ラノベの素」 北条新九郎先生『常敗将軍、また敗れる』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年5月1日にHJ文庫より『常敗将軍、また敗れる』が発売された北条新九郎先生です。第11回HJ文庫大賞にて「大賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。気になる「大賞」受賞作の内容はもちろん、規格外の主人公や「敗北」に込められた意味など作品の魅力について、お話をお聞きしました。

2018.4.23  徳島文学協会 が「徳島文學」創刊 小説の書き手の養成目指す

郷土の文芸発展に向けて昨年5月に発足した徳島文学協会が「徳島文學(ぶんがく)」=写真=を創刊した。小説の書き手の養成を目指した新たな文学運動と位置付け、創刊号には県内在住の会員や、ゆかりの作家による小説11編のほか、短歌、俳句などを収録。今後、年1回の発行を予定している。

2018.4.23  日仏翻訳文学賞に石橋正孝さん

第23回日仏翻訳文学賞(小西国際交流財団主催)は、石橋正孝さんが訳を手掛けたジュール・ベルヌ著「地球から月へ 月を回って 上も下もなく」(インスクリプト)に決まった。

2018.4.20  異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術:テレビアニメが7月スタート メインキ…

「講談社ラノベ文庫」(講談社)のライトノベルが原作のテレビアニメ「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」が、7月からTOKYO MXほかで放送されることが20日、分かった。

2018.4.18  七星のスバル:テレビアニメが7月スタート ラルケ制作

ガガガ文庫(小学館)の田尾典丈さんのライトノベルが原作のテレビアニメ「七星のスバル」が、7月からTBSほかで放送されることが18日、明らかになった。「マジでオタクなイングリッシュ!りぼんちゃん~英語で戦う魔法少女~」などの仁昌寺義人さんが監督を務め、「暗殺教室」「がっこうぐらし!」などのLerche(ラルケ)が制作する。

2018.4.18  作家の読書道 第193回:奥田亜希子さん

すばる文学賞受賞作品『左目に映る星』(「アナザープラネット」を改題)以降、一作発表するごとに本読みの間で「巧い」と注目を集めている奥田亜希子さん。長篇も短篇も巧みな構築力で現代に生きる人々の思いを描き出す筆力は、どんな読書経験で培われてきたのでしょうか。デビューに至るまでの創作経験などとあわせておうかがいしました。

2018.4.17  【今週はこれを読め! SF編】消えてしまう過去、儚い現在、記憶のなかの世界

『プラネタリウムの外側』は連作集。有機素子コンピュータで会話プログラム(チューリングテストをクリアするレベル)を開発する南雲助教と、彼の研究室に関わるひとたちの物語だ。ITと現実感覚を結びつけたSFは数あるが、この作品はガジェット/アイデアばかりを前景化するのではなく、わたしたちが暮らしている日常、人間関係のなかで出逢う感情や感覚の地平で語られている。そこがとても新鮮だ。

2018.4.11  「不登校する勇気はなかった」辻村深月が本屋大賞受賞作に込めた思い

辻村深月さん、若くしてエンタメ小説界の旗手になった小説家である。1980年生まれの38歳。2004年にメフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』で鮮烈なデビューを飾り、32歳のとき『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞する。

2018.4.3  【今週はこれを読め! SF編】アメリカ、それは最後のフロンティア

それはとほうもないライト・ショウだった。

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