ザザに関連する小説ニュースまとめ
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ザザ ニュース検索結果
2021.8.6 【今週はこれを読め! ミステリー編】抜群におもしろいジェローム・K・ジェロームの幻想奇譚短篇集『骸骨』
ジェローム・K・ジェロームの短篇集が翻訳されるなんて。
2021.7.7 【今週はこれを読め! エンタメ編】死の近くにいる主人公の心の変化〜八幡燈『いつかたどりつく空の下』
「湯灌」という言葉を知っているのは、確か祖母に教えてもらったからだと思う。その祖母は遠方で亡くなり、私は死に顔も見られなかった。私の父は職場で、母は家で亡くなったため、遺体はいったん警察に引き取られた。家に戻ってきたときには身を清められた後だったので、実際に湯灌というものが行われているところを目にしたことはない。
2021.6.23 【今週はこれを読め! エンタメ編】過去にとらわれた男の旅〜遠田潤子『緑陰深きところ』
主人公の三宅紘二郎は、40年以上前に大阪・ミナミの外れで「河童亭」というカレー店を開いて、すでに70歳を過ぎた。
2021.5.19 【今週はこれを読め! SF編】登場人物たちが暮らす秘密の図書館、書き換えられる初版本
犯罪小説、ホラー、ファンタジイと幅広く活躍するジョン・コナリーの短篇集。大部な原書Night Music: Nocturnes Volume 2から、書物や物語を題材とした四篇を選んでの邦訳だ。
2021.5.12 【今週はこれを読め! エンタメ編】お針子少女の成長物語〜ビアンカ・ピッツォルノ『ミシンの見る夢』
『ミシンの見る夢』は、イタリアの児童文学の第一人者であるビアンカ・ピッツォルノによる一般小説。
2021.4.14 【今週はこれを読め! エンタメ編】料理とおみくじで一歩を踏み出す短編集〜冬森灯『うしろむき夕食店』
食べ物の描写がおいしそうな文章は、もうそれだけでありがたい。食は大事。栄養学的な観点からももちろんだけれど、単純においしいものを食べたときの格別な幸せを思うだけでも、食事の大切さは決してないがしろにできないと思う。...という意見に賛同してくださるあなたに、ぜひおすすめしたい本がございますのよ。
2021.2.5 【今週はこれを読め! ミステリー編】人種問題を根底にすえたスリラー『白が5なら黒は3』
憎悪の再生産に関する物語だ。
2021.2.1 第72回読売文学賞…受賞6氏と作品
第72回読売文学賞(令和2年度)が決まりました。選考委員の選評を紹介します。
2021.1.1 第55回北日本文学賞受賞者インタビュー
宮本輝氏選「第55回北日本文学賞」(副賞100万円)は、大阪市の大学院生、谷町蛞蝓(なめくじ)さん(32)の「きぼう」に決まった。
2020.11.17 【今週はこれを読め! SF編】銀河英雄伝説トリビュート・アンソロジー
もはや『銀河英雄伝説』は古典である。SFの基礎教養というレベルさえ超え、ミームとして浸透・機能している。本書は、『銀英伝』の設定を活かして、六人の作家がオリジナル・エピソードを繰り広げる競作アンソロジーだ。
2020.10.27 【今週はこれを読め! SF編】アルゴリズムの支配を逃れ、なお生き延びるすべ
2068年、グーグル(をはじめとするデジタルの覇者である巨大企業)が世界を掌握していた。日常に浸透したネットワークにより、市民のあらゆる情報は集積され、徹底した――しかし体感的にはマイルドな――常時監視社会が完成している。私たちの行為や嗜好はすべてグーグルに筒抜けだ。それが「透明性」というタイトルの意味だ。
2020.10.15 高樹のぶ子さん 鏡花賞 金沢市主催「小説伊勢物語 業平」
金沢市が主催する第四十八回泉鏡花文学賞の選考委員会が十四日、東京都内であり、高樹のぶ子さん(74)の「小説伊勢物語 業平(なりひら)」が選ばれた。高樹さんは「新たな冒険をした作品が評価された。日本の美をきちんと書かれた作家の賞をいただけてうれしい」と喜びを表現した。
2020.9.24 【今週はこれを読め! ミステリー編】ますます快調ホロヴィッツの犯人当てミステリ『その裁きは死』
アンソニー・ホロヴィッツは期待を裏切らない。
2020.6.16 【今週はこれを読め! SF編】機械論的な時間ループではなく、記憶と歴史の物語
これは、ひとりの女性の人生、第二次大戦を挟んだ激動の歴史、そして、なにより「記憶の物語」だ。外形的には時間ループSFとも言えるが、そう称されるおおよその小説が依拠している機械論的時間観とは一線を画す。
2020.5.2 【今週はこれを読め! ミステリー編】孤独な少女の生きる姿を描く『ザリガニの鳴くところ』
かけがえのない自分という存在を、どうぞ大事に。
2020.3.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】非道な犯罪者の殺し合い祭りに興奮!『七つの墓碑』
刑務所帰りの男対謎の連続殺人鬼、これすなわち興奮っ。
2020.3.24 【今週はこれを読め! SF編】ケン・リュウ編の中国アンソロジー第二弾!
『折りたたみ北京』に続く、現代中国SFを紹介するアンソロジー。編者ケン・リュウは「序文」で、こう告げる。
2020.2.8 島清恋愛文学賞 綿矢りささんの小説に決定
第26回島清恋愛文学賞に、綿矢りささんの小説「生のみ生のままで」が選ばれた。
2020.2.4 【今週はこれを読め! SF編】ハイテク廃棄物のディストピア、最周縁から世界を批判する哀しきモンスター
現代中国SFの話題作。サイバーパンクの系譜を引く近未来ディストピアを、アクション・ノワールの味わいに仕上げている。さながらパオロ・バチガルピの好敵手といったところだ。
2019.12.11 【今週はこれを読め! エンタメ編】ささやかな日常が素晴らしい〜『とんがりモミの木の郷』
セアラ・オーン・ジュエット。この名前にお心当たりのある方は相当のアメリカ文学通といえるのではないか。私も学生時代は英米文学専攻だったゆえ、テスト前の一夜漬けで作家の名前を暗記したりもしたものだが、ジュエットという固有名詞にはまったく覚えがない(訳者解説でも、ジュエットの知名度の低さは指摘されている)。しかし、いいですよ。すごくいいです、ジュエット! こんな月並みな言い方しかできないほどに。
2019.10.31 【今週はこれを読め! ミステリー編】恐怖の飛行機アンソロジー『死んだら飛べる』
高いのこわい、狭いのこわい。
2019.10.15 【今週はこれを読め! SF編】異常な光景の描写と巧みなストーリーの背後に、アメリカの歪みや傷を映しだす
四つの中篇を収録した作品集。空想的要素の度合いとその扱いは、作品ごとに違っている。
2019.10.9 【今週はこれを読め! エンタメ編】読まずにいられない小説〜遠田潤子『廃墟の白墨』
遠田潤子の小説を好きか、と聞かれたらなんと答えればよいのか迷う。手放しで共感できる登場人物も少ないし、描かれる状況も積極的に身を置きたくないシチュエーションがほとんどだ。だから、私にとって遠田作品は好き嫌いとは異なる次元にある。読まずにいられないから読むものなのである。
2019.10.8 【今週はこれを読め! SF編】著者初の短篇集。文化と歴史への洞察と、卓越した構成力、語りの技巧。
小川哲はハヤカワSFコンテストに投じた『ユートロニカのこちら側』で大賞を射止めてデビュー、受賞後第一作となる『ゲームの王国』で日本SF大賞と山本周五郎賞を受賞。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。現代社会がはらむ諸問題への怜悧な眼差しと、複線的なストーリーを緊密に束ねる卓越した構成力は、舌を巻くばかりだ。
2019.10.1 【今週はこれを読め! SF編】有無を言わせぬ怒濤の展開! 正調ワイドスクリーン・バロック!
ブライアン・W・オールディスが激賞、この作品のために「ワイドスクリーン・バロック」なるサブジャンル呼称を提唱までした話題作がついに翻訳された。
2019.9.27 【今週はこれを読め! ミステリー編】著者自身がワトソン役の謎解き小説『メインテーマは殺人』
一口で言うなら信頼関係がないホームズとワトスンなのである。
2019.8.28 【今週はこれを読め! エンタメ編】50代女性が思い出す子供の頃のこと〜岸政彦『図書室』
違う分野から「どこまでできるか挑戦したくてやってみました」的な感じで進出してくる人より、"苦節○十年"と地道にやってきた人の方を応援したくなる傾向は、確実に自分の中に存在している。具体的に言うと、"霜降り明星がM-1でチャンピオンになったときには素直に祝福できたが、粗品さんがR-1でも優勝をさらったことに対しては若干複雑な気持ちがないでもない"という状態だ。「ピンでやってる芸人さんが評価されるともっとよかったかも...」という感じ。しかし、確かにR-1においても粗品さんはおもしろく、なんなら決勝進出者の他の2名もコンビ芸人の片割れだったのだ。
2019.8.27 【今週はこれを読め! SF編】ゲンロン出身作家の意欲作から、ベテラン津原泰水の傑作戯曲まで
オリジナルアンソロジー・シリーズ《NOVA》の最新刊。前巻より、雑誌のような巻号表記となった。
2019.7.27 作家の読書道 第208回:葉真中顕さん
日本ミステリー大賞を受賞したデビュー作『ロスト・ケア』でいきなり注目を浴び、今年は『凍てつく太陽』で大藪春彦賞と日本推理作家協会賞を受賞した葉真中顕さん。社会派と呼ばれる作品を中心に幅広く執筆、読書遍歴を聞けば、その作風がどのように形成されてきたかがよく分かります。デビュー前のブログ執筆や児童文学を発表した経緯のお話も。必読です。
2019.7.17 【今週はこれを読め! エンタメ編】「知る」喜びに満ちた音楽ミステリー〜藤谷治『綾峰音楽堂殺人事件』
本を読む醍醐味を何に求めるかはさまざまだと思うが、「知らなかったことを知る」を重視する人は多いだろう。本書においても、「知る」喜びは十二分に味わえる。大学教授や作家や音楽家や地方の名士といった登場人物たちの鬱屈を「知る」、クラシック音楽の素晴らしさを「知る」、地方行政あるいは市民運動の仕組みや問題点を「知る」...。そしてもちろん、謎に包まれた事件の真相を「知る」。
2019.7.16 【今週はこれを読め! SF編】ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉
スティーヴン・ミルハウザーの言葉は、ささやかな、しかし鮮やかな魔法のように、読み手の世界を変えていく。『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『ナイフ投げ師』『十三の物語』といった短篇集に収められた諸篇を読むとき、ぼくの脳裡に浮かぶのは、十八世紀スイスの時計職人が生みだした精妙な機械細工だ。小さな空間に驚異と憧憬が詰まっている。
2019.7.5 最優秀賞に春日さん小説アズキッパ 高遠文芸賞
伊那市高遠町に関する文芸作品を顕彰する「高遠文芸賞」の受賞作品が決まった。主催する高遠ブックフェスティバル実行委員会(遠藤覚実行委員長)が4日までに発表した。
2019.7.2 【今週はこれを読め! SF編】架空都市をめぐる36の断章
ギョルゲ・ササルマンはルーマニアのSF作家。1941年生まれだから、アメリカのサミュエル・R・ディレイニー(42年)、ジョー・ホールドマン(43年)、イギリスのクリストファー・プリースト(43年)、イアン・ワトスン(43年)と同じ世代にあたる。日本ならば田中光二(41年)、伊藤典夫(42年)。大ベテランだ。
2019.4.9 「2019年本屋大賞」決定!! 大賞は瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』 全ノミネート作の順位を発表!
全国の書店員が選ぶ、いま一番売りたい本を決める「本屋大賞2019」の受賞作が決定した。
2019.4.9 【今週はこれを読め! SF編】はかない記憶と傷つく身体のエロティシズム
オリジナルアンソロジー『NOVA 5』に発表した短篇SF「愛は、こぼれるqの音色」と、書き下ろしの長篇ミステリ『密室回路』を対にして収めた一冊。物語はそれぞれ独立しているが、設定は共通しており、テーマ面でも強い結びつきがある。
2019.3.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】現実の非情さを描く『地下道の少女』
重苦しい枷を足にはめられていたはずなのに、いざ走り出してみたらどこまでも駆けていける。
2019.3.26 【今週はこれを読め! SF編】それでもなお、ひとは自由意志を希求する
ピーター・ワッツの長篇『ブライントサイト』の衝撃は忘れがたい。知性にとって意識は必然的なものではない。この大前提に、まず痺れた。
2019.3.5 【今週はこれを読め! SF編】ティプトリー風の表題作から中国伝奇アクションまで
ケン・リュウ三冊目の日本オリジナル短篇集で、二十篇を収録。さまざまな傾向の作品を書きわける安定したストーリーテリングの作家だが、内戦や難民、差別、格差など現代的な問題を(作品によって濃淡はあるものの)設定と深く結びつくかたちで織りこんでいるのが特色といえよう。
2019.2.26 【今週はこれを読め! SF編】総統になりそこねた男の「わが捜査」
「その女性は、いかにも知的なユダヤ女という顔つきをしていた」という、私立探偵のモノローグからはじまるハードボイルドである。彼女は、行方不明になった妹を捜してほしいという。それ自体は、よくある依頼だ。
2019.2.24 日本文学研究者ドナルド・キーンさんが死去 96歳
米国出身の日本文学研究の第一人者で文化勲章受章者のドナルド・キーン氏が24日午前6時21分、心不全のため東京都内の病院で死去した。96歳だった。お別れの会を行うが日取りなどは未定。喪主は養子のキーン誠己さん。
2019.1.22 気になる大賞はどの作品に!?「2019年 本屋大賞」ノミネート10作品発表!
2019年1月22日(火)、全国の書店員が選んだ一番売りたい本「2019年本屋大賞」のノミネート作品が発表された。
2019.1.7 【今週はこれを読め! ミステリー編】背中がぞわぞわする『ピクニック・アット・ハンギングロック』
あけましておめでとうございます。
2018.12.4 【今週はこれを読め! SF編】ガンマ線バーストでも終わらない世界のために
第六回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。六篇の連作からなり、遠い未来が舞台だ。もはや人間は肉体にしばらておらず、思うがままに精神をアップロードできる(これが表題の「トランスヒューマン」たる所以)。「童話」をうたっているのは、誰もが知っているような童話を下敷きにしているからだ。
2018.11.29 【エンタメ小説月評】語りが持つ力に驚き
小説を読むことの醍醐味は、ストーリーや仕掛けを楽しむ部分と、語りの面白さを味わうという二つの側面がある。「何を書くか」と「どう書くか」という問題と言い換えることもできるかもしれない。
2018.11.24 作家の読書道 第200回:白岩玄さん
『野ブタ。をプロデュース』で鮮烈なデビューを飾り、その後着実に歩みを続け、最近では男性側の生きづらさとその本音を書いた『たてがみを捨てたライオンたち』が話題に。そんな白岩さん、実は少年時代はほとんど小説を読まず、作家になることは考えていなかったとか。そんな彼の心を動かした小説、そして作家になったきっかけとは?
2018.11.20 【今週はこれを読め! ミステリー編】過去に復讐される男のサスペンス『ホール』
過去は取り戻せない。
2018.11.13 【今週はこれを読め! SF編】ITによって変貌しゆくアクチャルな未来を描いた連作集
ITの発展、およびそれを取りまく文化によって、変わりゆく近未来を描く連作。作中で用いられるのは空想的な超テクノロジーではなく、いま現実にあるツールやメソッドであり、主題となるのも、いまの世界が直面している(あるいは、これから不可避に直面するであろう)アクチャルな問題だ。そして、もっとも注目すべきは、それに取り組む主人公たちの行動原理である。
2018.11.5 【今週はこれを読め! ミステリー編】ナチス殺人医師の虚ろな精神『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』
スリラーの名手ウィリアム・ゴールドマンに『マラソンマン』(ハヤカワ文庫NV)という作品がある。ナチの残党が主人公を拷問する場面があることで有名だ。健康な歯を歯科医のドリルで削るという想像するだけでも痛そうな拷問で、映画化作品では主人公をダスティン・ホフマン、ナチをローレンス・オリヴィエが演じた。
2018.10.24 【今週はこれを読め! エンタメ編】元恋人同士の猫との別れ〜向井康介『猫は笑ってくれない』
ふだんはあまり読まない恋愛小説(かどうかは読み手によって受け止め方はさまざまだと思うが、個人的には本書は恋愛ものに含まれると捉えている)を手に取ったのは、やはり「猫」に負うところが大きい。私自身は飼ったことがないので断言はできないが、きっと著者は猫に慣れておられるに違いない。登場人物たちも猫好きの占める割合が大きい。とはいえ本書における登場人物ならぬ登場猫・ソンは腎不全を患っており、徐々に弱っていく様子も描かれるので、愛猫家たちに手放しでは薦められないが。
2018.10.18 【今週はこれを読め! ミステリー編】驚嘆すべき謎解きミステリー『カササギ殺人事件』
上巻は、古典的な探偵小説の理想形として。
2018.10.16 【今週はこれを読め! SF編】星間宇宙船という完全密室、被害者も容疑者も探偵役も自分たち
SFミステリ。航宙中の宇宙船は理想的な密室だ。外からは侵入できず、逃げてもいけない。まあSFだからと開き直り超常的あるいはガジェット的な要素を足して、その前提を覆すことも可能だが、それをやったらミステリの要件がガバガバになる。『六つの航跡』はそういう抜け道をせず、こと「密室」の成立に関してはじゅうぶんフェアだ。
2018.10.9 【今週はこれを読め! SF編】This could be heaven or this could be Hell
レーナ・クルーンはフィンランドの現代作家。これまでかなりの作品が翻訳されており、そのほとんどが広義の幻想小説だった。本書ははっきりとSFに分類できる作品だが、同時に寓話性も強い。ただし、一意的に解釈されるような寓意ではなく、意味を解くよりも読者が考えつづける契機となる寓意である。
2018.10.2 【今週はこれを読め! SF編】来歴・由来をめぐるミステリと、惑星間・異種族間との外交問題
SF賞を総なめにした《叛逆航路》三部作とおなじ宇宙を舞台にした新作。人類世界の中核としてのラドチ圏の統治機構(絶対支配者を頂点とした封建社会)、および独自文化(男女を区別しない)は三部作と同様だが、物語はまったく独立している。
2018.9.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】収容所の少女たちの共闘と友情の物語『ローズ・アンダーファイア』
----いつもこんなに簡単だったらいいのに。だれにも言う必要はなく、相手がただ理解してくれたらいいのに。いつもだれかが隣にいてくれたらいいのに。
2018.8.12 まさか自分が「W不倫」にハマるとは…"本当の恋"に出会い、翻弄されるママたちの不倫事情
幼い頃「大人」は、スーパーマンのように何でも完璧にこなす存在に見えていた。
2018.7.18 【今週はこれを読め! エンタメ編】中2男子のおバカな友情物語〜黒瀬陽『別れ際にじゃあのなんて、悲しいこと言うなや』
"男子がいちばん愚かしいのは中学時代、女子は高校時代"というのが私の持論だ。私の弟や息子たちを観察した結果&自らの来し方を振り返っての反省をふまえての見解である。さらに補足すると、"男子のバカは概ね低レベル、女子のバカは小賢しさを伴うものである"という気がしている。本書の主人公・小林とその仲間たちは中学2年生、まさに脂ののったおバカたちだ。
2018.7.17 【今週はこれを読め! SF編】楽しく元気が出る一冊、銷夏に最適のポストうなぎSF短篇集
うなぎづくしのSF短篇集。題材は「うなぎ絶滅」だが、五篇それぞれに調理法も味つけも違っていて、つぎはどんなものが出てくるかと楽しみに読んでいくと、お腹いっぱいになる。みごとなフルコースだ。
2018.7.10 【今週はこれを読め! SF編】筒井康隆のシャバドゥビから、宇宙駆ける仏寺スペースオペラまで
年刊日本SF傑作選の十一冊目。
2018.6.29 【今週はこれを読め! ミステリー編】先読みできない失踪ミステリー『遭難信号』
失踪ミステリーの新たな大収穫。
2018.5.24 【エンタメ小説月評】人との縁が私を変える
酒をたっぷりと楽しんだ翌朝は、優しい味わいの味噌汁が胃にしみる。同様に、疲れのたまりやすい季節にはしみじみと心に届く小説を読みたい。心と体を整えるために。
2018.5.19 中国短編文学賞の入賞者決まる
第50回中国短編文学賞(中国新聞社主催)は、作家高樹のぶ子さんによる審査の結果、大賞1編、優秀賞2編の入賞者が決まった。今回は、中国地方の5県の253人から計260編の応募があった。
2018.4.25 表現者たち:小説家・木下昌輝さん 人の業の実像に迫る
<ぐるっと兵庫・大阪・京都 カルチャー>
2018.3.30 【今週はこれを読め! ミステリー編】最後の最後まで裏をかかれる『乗客ナンバー23の消失』
一口で言うと、豪華客船の中でたいへんなことが起こってみんながびっくりする話だ。
2018.2.20 【今週はこれを読め! SF編】ゲームをつづける町、バスを待つばかりの人生
創元SF短編賞を受賞してデビューした石川宗生の第一短篇集。四つの作品を収録している。どれも、型破りのシチュエーションから出発し、予想もつかない方向へと発展していく。奇想小説だけど、奇想だけに価値があるのではなく、それを転がしていく手つきがひどく独特なのだ。
2018.2.6 【今週はこれを読め! SF編】月面都市に渦巻く陰謀、大仕掛けの破壊工作、息詰まるサバイバル
『火星の人』で一躍注目を集めたアンディ・ウィアーの第二作。こんどは月が舞台だ。
2018.1.30 【今週はこれを読め! SF編】星に囲まれた静寂のなかで、捨ててきたはずの人生を思う
広く冷たく索莫とした世界に残された小さな生の物語。
2018.1.10 【今週はこれを読め! エンタメ編】「おまおれ」感いっぱいの短編集〜綿矢りさ『意識のリボン』
綿矢りささんが最年少で芥川賞を受賞されたのは、もう14年も前のことになるようだ。
2017.12.26 【今週はこれを読め! SF編】書いているのはタイプライターか私か? 狂っているのは誰か?
マイクル・ビショップが頭角をあらわしたのは1970年代半ば。ジョン・ヴァーリイやジョージ・R・R・マーティンなどと並び、ニューウェイヴで先鋭化したアメリカSFを、やや伝統寄りスタイルに引き戻しながらも、小説的洗練と新しい時代の感覚をほどよく盛りこんだ俊英----という印象が強い。とりわけ邦訳がある『樹海伝説』と『焔の眼』は、文化人類学の発想で異質な文化、オルタナティブな世界観を鮮やかに提示した。
2017.12.25 【今週はこれを読め! ミステリー編】たまらない孤独と恐怖が襲ってくる田辺青蛙『人魚の石』
童話作家として有名な小川未明は、日本文壇屈指の「怖い小説」の書き手でもある。
2017.12.15 【今週はこれを読め! ミステリー編】虚実入り乱れる異色恐怖小説『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』
作業中にパソコンのハードディスクがぐぐぐと唸りだしておだぶつになった経験のあるすべての方にこの本、マイクル・ビショップ『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』をお薦めする。焦るよね、あれは。
2017.12.12 【今週はこれを読め! SF編】鮮烈なイメージの植物融合都市、小さな物語で大きな世界を照らす。
とにかく世界のイメージが圧倒的。
2017.12.1 【今週はこれを読め! ミステリー編】静かに語られる死についての作品集『死体展覧会』
この地上には無数の死の形がある。
2017.11.28 【今週はこれを読め! SF編】なぜ、いくら待っても、ぶぶ漬けは出こないのか?
松崎有理さんは、作家になる以前、医学系研究所に勤務をしていた。第一回創元SF短編賞を受賞したデビュー作「あがり」にもその経験が反映されていたが、本書『架空論文投稿計画』からはいささか戯画的とはいえ、かなり生々しい研究者の嘆きや苛立ちが伝わってくる。サスペンス仕立ての研究職エレジーだ。
2017.11.23 【エンタメ小説月評】戦国の混沌 リアルに表現
時代、歴史小説で新機軸を打ち出すのは難しい。戦国、幕末という定番の時代であればなおのことだ。その中で、武川佑『虎の牙』(講談社)には、新鮮な驚きがあった。
2017.11.14 【今週はこれを読め! SF編】マイノリティがマッチョを懲らしめる痛快ダイムノヴェル
ときは十九世紀後半。飛行船が行き交い、甲冑型の巨大な蒸気機械が闊歩する港町ラピッド・シティはゴールドラッシュに湧いていた。
2017.11.7 【今週はこれを読め! SF編】ズレながら重なりあういくつもの可能性世界
クリストファー・プリーストは、もはやSF作家というより現代英文学を代表する小説家のひとりといったほうがいいだろう。
2017.11.1 【今週はこれを読め! エンタメ編】いっぷう変わったお仕事小説〜青山七恵『踊る星座』
例えば女優という肩書きだけでもすごいのにモナコの国王に見初められて王妃にまでなったグレース・ケリーレベルまでいかずとも、一般人の人生も十分さまざまな事件にあふれている。
2017.10.27 【今週はこれを読め! ミステリー編】根源的な恐怖を描くグラビンスキの短編集『火の書』
本邦未紹介の作家が、〈ポーランドのポー〉、あるいは〈ポーランドのラヴクラフト〉と賞賛されている、と聞いたらどう思うだろうか。
2017.10.25 【今週はこれを読め! エンタメ編】運命に翻弄された棋士たちのミステリー〜柚月裕子『盤上の向日葵』
昨年誕生したプロ棋士・藤井聡太四段のおかげで、空前のブームが到来した将棋界である(羽生さんのときもすごかったとは思うが、一般人にここまでアピールしたのは初めてではないだろうか。ひふみんのときのことはさすがにわからない)。私も将棋や囲碁の棋士のように地味ながら聡明なタイプがもともとどストライクなので、まさに自分の息子より若い男に入れあげている状態だ。
2017.10.24 【今週はこれを読め! SF編】偶然性と運命のアラベスク、あるいは過去からの迷い弾
レオ・ペルッツの作品は、無理やり分類すれば幻想小説、奇想小説、歴史小説などといえなくもないけれど、ぼくがいちばんしっくりくるラベルは「アンチミステリ」だ。
2017.9.29 【今週はこれを読め! ミステリー編】閉じた親子の愛情の物語〜エーネ・リール『樹脂』
どの家にも扉がついている。そこを開けて覗き込むことは家族以外には許されていない。だから、どの家庭にもその扉の中だけの真実がある。
2017.9.5 【今週はこれを読め! SF編】人間価値が低落した太陽系社会で「個人の死」は復権しうるか?
アダム・ロバーツはこれが本邦初紹介だが、2000年のデビュー以来コンスタントに作品を送りだし、中堅作家としての地位を確立している。SF賞の候補にもたびたびあがり、2012年発表の本書『ジャック・グラス伝』で英国SF協会賞とジョン・W・キャンベル記念賞の二冠を手にした。
2017.8.22 【今週はこれを読め! SF編】人類補完機構よりも古くから伝わる信仰、そして愛としあわせの物語
コードウェイナー・スミスのSF短篇をすべてまとめる《人類補完機構全短篇》も、この巻でぶじ完結。先行する二巻、『スキャナーに生きがいはない』と『アルファ・ラルファ大通り』は本欄でも紹介をしている。
2017.7.19 【今週はこれを読め! エンタメ編】世界が変わることを望んだ少年少女たちの物語〜虻川枕『パドルの子』
「パドル」とは何だろう。私がかろうじて知っていたのは、カヌーを漕ぐときの道具だったが、表紙を見る限り、この少年少女たちはカヌーイストに見えない(カヌー小説だったら、さすがにイラストでもアピールするだろう)。そう思いながらページを開けてみると、paddleという英単語の意味が掲載されていた。第1の意味は「水たまり」。
2017.7.18 大ヒット小説『アキラとあきら』にあの"有名銀行員"の影が? 池井戸潤ワールドの華麗な連鎖
同じ名前を持つふたりの青年。それぞれの宿命を、彼らは乗り越えられるか――。5月の発売以来、トップセラーを誇る池井戸潤氏の新刊『アキラとあきら』は、対照的な境遇に生まれた少年、山崎瑛(あきら)と階堂彬(あきら)が、矛盾や困難を乗り越えて銀行員となり、さらなる難題に立ち向かう姿を描いた感動作である。
2017.7.11 SUNDAY LIBRARY:岡崎 武志・評『最愛の子ども』『女の子が生きていくときに、覚えていて……』ほか
今週の新刊
2017.6.30 安城七夕まつり:小説の力で「聖地」に 地元出身・沖田円さん作、「神様の願いごと」でPR 8月に開催 /愛知
日本3大七夕祭りの一つで8月4~6日に開催される安城市の「第64回安城七夕まつり」で、主催する実行委員会は、同市出身の女性作家が祭りをモチーフに執筆した小説「神様の願いごと」を、祭りの盛り上げに向けてPRなどに活用することを決めた。
2017.6.29 新社会人とのジェネレーションギャップに驚いた方へ、その衝撃を和らげる一冊
プロフィールを見て「平成生まれか…」と言っていたのも束の間、平成10年生まれがまもなく成人しようとしています。
2017.6.27 【今週はこれを読め! SF編】ご先祖さまとの情事、過去へ未来へいそいそする艶笑譚
シルヴァーバーグはおびただしい著作のある作家だが、本書『時間線をのぼろう』は代表作のひとつといってよかろう。
2017.6.12 異端者は幸せになれるのか? 生きづらさを抱えた現代人に潤いをもたらす、感動作『ガーデン』
魂は必ずしも体とともにあるわけではないらしい。
2017.6.6 「涙をボロボロ流して読んだ!」"夢見る心を蘇らせる"!! 女子高生×神様コンビの感動ストーリー
夢を描くことは、特出した才能を持つ人間だけに与えられた特権ではない。
2017.5.10 【今週はこれを読め! エンタメ編】新米司書が本にまつわる謎を解く!〜竹内真『図書館のピーナッツ』
私が初めて本気でなりたいと思った職業は学校司書である(その前には「スパイになりたい」という野望を持っていた時期もあるのだが。
2017.5.6 村上春樹さんは2時間のトークイベントで何を語ったのか?【WEBメディア単独取材ロングver.】
4月27日、新宿サザンシアターにて村上春樹さん13年ぶりとなるトークイベントが開催された。
2017.4.27 村上春樹氏「翻訳通じて小説学んだ」 35年間を回顧
作家の村上春樹氏の翻訳をテーマとしたトークイベント「本当の翻訳の話をしよう」が27日、東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで開かれた。「村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事」(中央公論新社)の刊行を記念するもので、村上氏による講演は珍しい。
2017.3.14 文学界新人賞に盛岡の沼田さん 震災主題に描く
第122回文学界新人賞(文芸春秋主催)は、盛岡市在住の塾講師沼田真佑(しんすけ)さん(38)の「影裏(えいり)」に決まった。
2017.3.8 【今週はこれを読め! エンタメ編】現代版お姫様物語アンソロジー〜『リアルプリンセス』
「リアルプリンセス」なる立場の人を厳密に規定するとしたら、現実社会においてはごくごく少数の方々しか当てはまらないだろう(よくわかっていないが、王族や皇族の未婚の女性といったら世界で200人くらいのものじゃないの? アメリカ合衆国なんてあんなに広い国だけど1人もいないわけだし)。6つの物語のヒロインたちは、そのような限定的な存在ではない。あなたでも、そしてわたしでもあり得る。
2017.2.11 文学座80周年 生誕150年で新作 大食漢の子規にみる生きる力
今年は歌人、正岡子規(1867~1902年)生誕150年の節目。
2017.2.1 【今週はこれを読め! エンタメ編】料理と推理が冴え渡る短編集〜近藤史恵『マカロンはマカロン』
家の方がゆっくりできる、と家族が言う。
2017.1.31 死んでしまった少年と、傷つき続ける少女と。出逢えないはずだったふたりのめぐり逢いがもたらす、柔らかで力強い再生の物語『リンドウにさよならを』
リンドウという花に、そう馴染みのない人も多いのではないか。かつては日常に寄り添う花として親しまれたものの、いまでは見かけることも少なくなってしまったあの青い花だ。花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」。そんな花の名をタイトルに冠した本作は、特異な状況のなかで物語の幕が上がる。主人公がすでに死んでいるのだ。
2017.1.27 累計100万部突破! 続きが気になる……! 毒舌イケメン陰陽師とちょっと抜けてる狐耳高校生のハートフル小説最新刊はもう読んだ!?
面白くて一気読みしてしまった! マンガならいざ知らず、そして上下巻の小説ならまだしも、「既刊9冊を一気に読んでしまう」のは初めての体験だったので、自分でも戸惑っている……ゆるくも笑える話と、キャラクターたちの絡みがじわじわとクセになっていき、ページをめくる手を止められなかった。
2017.1.6 阿部寛×天海祐希出演で実写化! "大事な人々と食卓を囲むこと"の意味を教えてくれる重松清の『ファミレス』
"幸せな家庭""家族の幸せ"――そんな言葉に多くの人が思い浮かべる光景は、やっぱり家族みんなが笑顔で食卓を囲んでいるところではないだろうか。『恋妻家宮本』のタイトルで実写映画も化される重松清の小説『ファミレス』(KADOKAWA)は、食事を作って食べることを通して、家族のつながり、人生の幸せの本質を描き出そうとする長編作品だ。
2016.12.8 「朽ち果てるまで」その真意を知ったとき、鳥肌が止まらなくなる……!「恐怖」と「究極の恋愛」が融合した新しいホラー小説が登場
第23回日本ホラー小説大賞「優秀賞」を受賞した『きみといたい、朽ち果てるまで 絶望の街イタギリ』(坊木椎哉/KADOKAWA)は、どこかつかみきれない「恐怖」と、少年と少女の「究極の恋愛」を見事に融合させた「今までにない」ホラー小説だった。
2016.12.1 週刊文春ミステリーベスト10 2016年【海外部門】第1位は『傷だらけのカミーユ』
今年で40回を迎えた、恒例の「ミステリーベスト10」。日本推理作家協会会員及びミステリー作家、文芸評論家、書店員、翻訳家、各大学ミステリー研究会の皆さんのアンケートにより決定する、ミステリーランキングの決定版です。海外部門第1位にはピエール・ルメートル著『傷だらけのカミーユ』が輝きました。以下20位までの順位を紹介します。
2016.11.29 SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 丸山正樹 『漂う子』
小説の形でしか書けないことを何とかして掬い上げたい
2016.11.9 「小説家になろう」発、累計29万部突破の『魔導師は平凡を望む』 鬼畜女子と残念イケメンがトラブルを解決していく姿に、ファン急増中!
誰もが自由に小説を投稿できるサイト「小説家になろう」。
2016.10.25 【今週はこれを読め! SF編】ジェニーの飛翔、ジュリアの彫刻
ケイト・ウィルヘルムはホラーからミステリまで幅広い傾向を手がけているが、日本のSFファンにとって印象深いのは『鳥の歌いまは絶え』(邦訳はサンリオSF文庫)など、SFのシチュエーションのなかで展開される内省的な人間ドラマだろう。
2016.10.19 作家の読書道 第177回:竹宮ゆゆこさん
『とらドラ!』『ゴールデンタイム』などのライトノベル作品で人気を集め、5月に〈新潮文庫nex〉から刊行された『砕け散るところを見せてあげる』も大変評判となった竹宮ゆゆこさん。無力ながらも懸命に前に進もうとする若者たちの姿を時にコミカルに、時に切なく描き出す作風は、どんな読書体験から生まれたのでしょう。インタビュー中に、突如気づきを得た様子も含めてお届けします。
2016.10.14 「水鏡推理」シリーズ最新刊! 文科省一般職の超美人ヒラ職員、1分1秒を争う気象ミステリーに挑む!
自分の考えていることは何ひとつ言わないが、親には、自分が望むような言葉をかけてほしい。何も言わなくても両親に理解されたいと思うことは、いけないことなのだろうか。理解されないと、あまりにも苦しい。思わず、カッとなって反発してしまう。松岡圭祐の『水鏡推理IV アノマリー』(講談社)は、ある不可解な遭難事故を通じて、あらゆる親子の複雑な関係を描き出していく。
2016.9.15 【今週はこれを読め! ミステリー編】ヘレン・マクロイ『ささやく真実』の忘れがたい登場人物
ヘレン・マクロイ翻訳のペースが一段と加速している。
2016.9.6 著者インタビュー 浅野里沙子 『藍の雨 蒐集者たち』
美への欲が悪を引き起こす そこに人間くささを感じる
2016.8.23 【今週はこれを読め! SF編】「怒り」と「暴力性」の神話、「イノセンス」の希求
ハーラン・エリスンはアメリカSF界にそのひとありと知られるカリスマ的存在で、先鋭的な作品と本人の過激な言動によって多くのファンを集めている。
2016.8.11 恋人の死へのカウントダウンが「見える」僕。「人を愛する」意味をもう一度思い出させてくれる、青春恋愛小説が登場
ヒロインの名前は「美雨(みう)」。その名前のように、美しい雨のような繊細な涙を流せる、切なさと情感あふれる恋愛小説『僕はまた、君にさよならの数を見る』(霧友正規/KADOKAWA)が発売される。
2016.8.4 紫式部文学賞に平田俊子さん
京都府宇治市は4日、女性文学者を対象とする第26回紫式部文学賞(同市など主催)に、平田俊子さん(61)の詩集「戯(ざ)れ言の自由」(思潮社)が決まったと発表した。
2016.7.27 「こんなに泣けた作品は久しぶりでした」かりゆし58の名曲「アンマー」に着想を得た、有川浩の書き下し感動長編小説『アンマーとぼくら』
2016年2月22日(月)にデビュー10周年を迎えたロックバンド・かりゆし58の名曲「アンマー」に着想を得た、有川浩の書き下し感動長編小説『アンマーとぼくら』が7月19日(火)に発売された。
2016.7.26 【今週はこれを読め! SF編】テクノロジーのなかの自由、祝祭的高揚のなかで暴力的に世界を毀損する
冒頭の情景が印象的だ。主人公のひとりドクター・ラングが、医学部の講義に出かける前に、高層マンション二十五階にある自室のバルコニーで電話帳を燃やした火のそばにすわり、ジャーマン・シェパードの尻肉を食っている。
2016.7.12 【今週はこれを読め! SF編】作りものゆえの豊穣なリアリティ、ヴァンスを読む贅沢
新しいSFはつぎつぎと書かれていて先鋭的な話題作も生まれている。
2016.7.7 宮部みゆきのライフワーク!「三島屋」シリーズ最新作が文庫化
「百物語」をご存じだろうか。
2016.7.6 「生きる世界は他にもある」朝井リョウが『世界地図の下書き』で伝える、「逃げる」ことの意味
児童養護施設「青葉おひさまの家」で暮らす小学生の太輔。
2016.6.28 【今週はこれを読め! SF編】幸福のための不完全性、本物の感情を奏でるいにしえの物語
全三冊となる人類補完機構全短篇の第二巻。最終巻『三惑星の探求』には《補完機構》の枝篇(いちおう同じ歴史線だが別個のシリーズ)《キャッシャー・オニール》と《補完機構》以外の短篇が入るので、ふつうの意味での《補完機構》はこの『アルファ・ラルファ大通り』で大詰めを迎える。
2016.6.20 【広角レンズ】人工知能を描く小説・漫画…続々 人間らしさとは問う「未来の隣人」
囲碁の世界トップ棋士を破り、入試問題を解き、小説も書く-。
2016.6.14 【今週はこれを読め! SF編】月光が呼びおこすもの、響きあうささやかな記憶の奇跡
ありふれた夜、しかし特別の夜。
2016.6.7 『小説王』 早見和真さん
文芸の世界に問う勝負作
2016.6.6 「ブックショート アワード」 第1回大賞作品『HANA』映画公開&第2回大賞作品も発表!!
アジア最大級の国際短編映画祭「ショート ショート フィルムフェスティバル & アジア2016」が6月2日(木)から開催されている。
2016.5.31 書評:大きな鳥にさらわれないよう [著]川上弘美 - 蜂飼耳(詩人・作家)
■未来の人類、揺らぎに共鳴
2016.5.4 【今週はこれを読め! SF編】疑似科学を支点に、人間性が揺れ世界が軋む
宮内悠介の連作《疑似科学》シリーズが一冊にまとまった。扱われる「題材」はさまざまだが。それぞれの疑似科学は積極的な否定も肯定もされず、その渦中や周囲でおこるできごとのうちに人間性の軋みや哀しみ、不可解な感情や感覚が描きだされる。
2016.4.20 【今週はこれを読め! エンタメ編】村上春樹新訳の『結婚式のメンバー』で「村上柴田翻訳堂」スタート!
私が12歳のときに悩んでいたのは、なかよくしていた友だちが手のひらを返すように突然そっけなくなること。
2016.4.19 【今週はこれを読め! SF編】さもしい世界を掃除してやろう! きょうからぼくもプーカ人!
ラファティ! 大好き! ラファティみたいな作家はラファティしかおらず、ラファティにかぶれたファンは「ラファティ凄い、ワン・アンド・オンリー!」「孤高の天才!」「始原にして至高の語り手!」と踊りまわる。ちょっと落ちつこうか、オレ。
2016.4.8 <三木一馬>電撃文庫のカリスマ編集者が退職 新会社「ストレートエッジ」設立
人気ライトノベル「とある魔術の禁書目録(インデックス)」や「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」などの担当編集者として知られる「電撃文庫」編集長の三木一馬さんが3月31日付でKADOKAWAを退職し、4月1日に新会社「ストレートエッジ」(東京都中野区)を設立したことが明らかになった。
2016.3.30 『響け!ユーフォニアム』原作 武田綾乃インタビュー 今しか綴れない物語
4月23日(土)より、TVアニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズを振り返る内容となる『劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~』が全国ロードショーされる。
2016.3.24 空腹時要注意! お仕事小説としても絶品の和菓子ミステリー『アンと青春』
50万部突破のベストセラー『和菓子のアン』。その続編となる『アンと青春』(ともに坂木司/光文社)が刊行された。
2016.3.19 万城目学の2年半ぶりの長編は、自伝的小説!? 作家志望の雑居ビル管理人が巻き込まれた世界の一大事とは?
「なりたい自分」を追い求める日々のなかで、誰もが恐れるのは、自分のあがいてきた時間が無駄になることではないだろうか。
2016.3.18 「予告だけで泣けてしまうのだが」 岩田剛典&高畑充希主演映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」に期待大!
映像化が相次ぐ作家・有川浩(ありかわ ひろ)の累計80万部突破の恋愛小説『植物図鑑』が、「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」とのタイトルで実写映画化、2016年6月4日(土)より公開される。
2016.3.16 【今週はこれを読め! エンタメ編】"復讐の申し子"小峰りなの青春ミステリー〜渡辺優『ラメルノエリキサ』
「この本、『小説すばる新人賞』って書いてあるけど、文芸雑誌の賞って堅苦しい内容だったりするんじゃない?」とか、「『ラメルノエリキサ』って何? ドコサヘキサエン酸みたいなもの?」とか思われた方、いらっしゃいませんか? 私もまったく同じことを思いました! しかし、『小説すばる新人賞』はエンターテインメントの賞、「ラメルノエリキサ」は魚に含まれているものではありません。
2016.3.9 ラノベ質問状:「エロマンガ先生」 ごく自然についたタイトルだが議論も……
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は「エロマンガ先生 妹と開かずの間」(伏見つかささん作、かんざきひろさんイラスト)です。KADOKAWAの電撃文庫編集部の三木一馬さんに作品の魅力を聞きました。
2016.3.1 いつの世も変わらぬ女性の強さとしたたかさ! 武家社会に生きる男女の機微を描いた直木賞受賞作
青山文平氏は、1992年に影山雄作名義で中央公論新人賞を受賞し、作家としてデビューしているが、この時は短編集を1冊出したのみで創作活動を休止している。
2016.2.29 bestseller's interview 第78回 青木 淳悟さん
「泣かせる小説ならこの作家」「ミステリーならこの人」などなど、小説にはタイプによって代表的な作家がいるものだが、お題が「ヘンな小説」であれば、真っ先に名前が挙がるのが青木淳悟だろう。
2016.2.28 坪田譲治文学賞:歌人・作家、東直子さんに 「本当にうれしい」
岡山市出身の児童文学作家、坪田譲治の業績をたたえて制定された「第31回坪田譲治文学賞」の贈呈式が27日、北区であり、東京都在住の歌人・作家、東直子さん(52)に賞状などが贈られた。
2016.2.23 エロゲも登場「ラノベ」で総務省が18歳選挙PR 「親しみやすい」「いやどうかしてる」と賛否両論
総務省が、テレビアニメにもなった萌え系ライトノベルのヒロインを起用して18歳選挙のキャンペーンをしていることに、賛否両論の意見が出ている。
2016.1.28 【エンタメ小説月評】終末世界のハードボイルド
2年前にベン・H・ウィンタース『地上最後の刑事』を読んで驚いたことをよく覚えている。
2016.1.25 「なんて不謹慎な小説!」と宮部みゆきがイチオシ! "復讐"をモットーとする危ない女子高生の痛快青春ミステリー
生きるのも死ぬのも、人を殺すのも、つきつめていけば、すべて、「自分のことが好きだから」成し得ることではないか。
2015.12.8 【今週はこれを読め! SF編】世界が〈涯て〉に飲まれるとき、ぼくの記憶がはじまるとき
第三回ハヤカワSFコンテスト佳作受賞作。みずみずしく、切なく、そして普遍的な小説だ。『世界の涯ての夏』は、「世界」と「記憶」のもっとも根源的なところへ読者を導いていく。
2015.12.6 [三木一馬]日本一ラノベを売った編集者が語るヒットの法則
中高生に人気の挿絵付き小説「ライトノベル」で、「とある魔術の禁書目録(インデックス)」(禁書目録)や「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」などをヒットさせ、累計で6000万部以上を売り上げた"伝説の編集者"がいる。
2015.11.14 [入間人間]ボカロ小説に初挑戦 「しゅうまつがやってくる!」を小説化
人気ライトノベル「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」などで知られる人気作家の入間人間(いるま・ひとま)さんが、音楽プロデューサーのsasakure.UK(ササクレ・ユーケイ)さんのボーカロイド楽曲「しゅうまつがやってくる!」を小説化することが分かった。
2015.11.6 救いすら感じる? 湊かなえが描く幼児誘拐ミステリーに魅せられる
人と人とをつなぐものは、寂しさなのだろう。
2015.10.27 豪華オールカラーイラスト版『ハリー・ポッター』発売! 原作者・J.K.ローリングも大絶賛
初のオールカラー豪華イラスト版『ハリー・ポッターと賢者の石 <イラスト版>』が、2015年11月10日(火)に発売されることとなった。シリーズ第1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』の文章はそのままに、イラストがふんだんに入った豪華絵本だ。
2015.10.26 さざ波のように広がる小さな奇跡の連続! じんわりと心に効く小説『ペンギンのバタフライ』
「ああ、時間を戻せたら…」誰もがそう願ったことがあるのでは? 何かしら嫌なこと、困ったことが起こると、不可能だということは重々承知しているのに、条件反射的にこう思ってしまうのは、私ばかりではないはずだ。
2015.10.13 【今週はこれを読め! SF編】古代エジプトの孤高の愛と、現代ロンドンの温かな愛
ブラム・ストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の六年後にあらわした怪奇長篇。『ドラキュラ』が伝説的な怪異によせて東ヨーロッパ辺境の陰鬱なエキゾチズムを持ちこんだように、『七つ星の宝石』では古代エジプトの神秘が題材となる。
2015.9.15 【今週はこれを読め! SF編】箱から飛びだした〈量子猫〉。六十四卦のマッド・ミステリ。
新刊というにはちょっと時間が経ってしまったけれど(7月刊)、この作品を紹介せずにすますわけにはいかない。
2015.8.26 【今週はこれを読め! エンタメ編】掌編集『子供時代』の芯の通った大人たち
ロシアについて知っていることを挙げてみる。
2015.8.25 【今週はこれを読め! SF編】現実から逸れゆく船、海からやってくるゾッとする影ども
怪奇幻想小説の愛好家ならみなウィリアム・ホープ・ホジスンを知っている。
2015.8.20 きらら著者インタビュー 第85回 野中 柊さん『波止場にて』
この本を手に取ってくださる方たちも、ストーリーに身を任せて、彼女たちと一緒に生きてくれたら嬉しいです。
2015.8.10 「火花」掲載の月刊「文芸春秋」が100万部突破 同誌史上歴代2位の部数
文芸春秋は10日、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(35)による第153回芥川賞受賞作「火花」を全文掲載した月刊誌「文芸春秋」9月特別号(8月7日発売)について、13万部の増刷を決めたと発表した。
2015.8.6 文芸春秋、異例の初刷92万部=又吉さん「火花」掲載
文芸春秋は6日、又吉直樹さんの芥川賞受賞作「火花」を全文掲載した月刊誌「文芸春秋」9月特別号(8月7日発売)の初刷数を92万3000部とすると発表した。
2015.7.31 世界をめくれ! まだ見ぬ世界のベストセラー小説が日本へ 新文庫レーベル「ハーパーBOOKS」創刊
"ヒロインの数だけ恋がある"で知られる「ハーレクイン・シリーズ」で、多くの日本女性に愛されてきたハーレクイン。
2015.7.21 【今週はこれを読め! ミステリー編】『薔薇の輪』の謎にぐいぐい引っ張り込まれる!
クリスチアナ・ブランドは、謎解きミステリー好きの心をざわざわさせる作家だ。だいたい、読む前から作品の評判を聞かされるだけで心が躍ってくるのである。
2015.6.19 きらら著者インタビュー 第83回 額賀 澪さん『ヒトリコ』『屋上のウインドノーツ』
登場人物たちが挫折したとしても、物語の最後に数段上の階段を上っているような小説を書いていきたいです。
2015.6.12 「ブックショート アワード」第1回大賞は結城紫雄『HANA』に決定! プレゼンターには筧美和子が登場
アジア最大級の国際短編映画祭『ショート ショート フィルムフェスティバル & アジア2015』に、今年から新たに創設された「ブックショート アワード」。
2015.6.10 アラフォー世代の心を打つ!「俺の暮らしはどうなるんだ…」小説 【第2回「暮らしの小説大賞」受賞作が決定!】
〈暮らし〉と〈小説〉をつなぐ新しい架け橋、「暮らしの小説大賞」
2015.6.9 【今週はこれを読め! SF編】名シェフが腕によりをかけたメニュー。絶品の素材をスペシャル・コースで!
これは嬉しい! 「奇妙な味」のアンソロジー、しかも中村融編の!
2015.6.4 【文芸月評】静かに散る 銃後の描写
愛せない苦悩つづる佳作も
2015.5.28 Listening:<記者の目>ピース又吉さんの小説ブーム
◇純文学の復興に期待
2015.5.25 芥川龍之介:足跡に思いはせ 文学ファンら100人献花、献句 ゆかりの宿「一宮館」で碑前祭 /千葉
芥川龍之介(1892〜1927)ゆかりの宿といわれる一宮町のホテル「一宮館」(女将(おかみ)・金澤悦子さん)で24日、「芥川龍之介文学碑・小高倉之助歌碑」碑前祭があり、作家や文学ファンら約100人が短歌や花をささげた。
2015.5.17 早生まれは作家になりやすい? 芥川賞選考委員の9割も…「なぜ」を調べてみた
1月1日から4月1日に生まれた、いわゆる「早生まれ」。国内の作家の経歴をひもとくと、なぜかこの"早生まれ率"が高い、という話が文壇でささやかれている。
2015.5.13 井上ひさしさんしのぶ 「吉里吉里忌2015」
今、生きていたら何を語るか
2015.5.5 【文芸月評】普遍に至る科学的思考
「私小説」をプログラムが築く
2015.4.21 ゆきのまち幻想文学賞25年…積み重なる小品の結晶
授賞式後に行われた朗読会で、楽器の調べにあわせて読み上げられる受賞作品に聴き入る受賞者ら(11日、青森市の八甲田ホテルで)
2015.4.14 【今週はこれを読め! SF編】クビーンの宇宙論、あらかじめ破滅を胚胎した夢の国
幻想都市文学の傑作。新訳ではなく復刊だが、これを取りあげないわけにはいかない。
2015.4.3 [ひと]エネルギーフォーラム小説賞の昭島瑛子さん(36)震災の記憶残したい
「カムパネルラのつぶやき」で第1回エネルギーフォーラム小説賞を受賞した。
2015.4.2 <谷崎潤一郎>40代後半の創作ノート 印画紙で残っていた
中央公論新社(東京都)は2日、文豪、谷崎潤一郎(1886~1965年)の創作ノートを撮影した印画紙255枚が見つかったと発表した。
2015.4.1 道尾秀介さん『透明カメレオン』
弱さと向き合い「最高傑作」
2015.3.31 【文芸月評】現代の不安定な色調
揺らぐ日常、破られる平穏
2015.3.24 【今週はこれを読め! SF編】氷に閉ざされゆく世界で、なぜ私は少女を追いつづけるか
滅びゆく世界で主人公がひとりの女性を追いつづけるストーリーは、J・G・バラードの傑作『結晶世界』(創元SF文庫)に似ている。
2015.3.6 よしもとばなな流46この幸福論。"どんな境遇にあっても、幸せを数える方法"
人は、つい幸せな時とそうじゃない時があると思いがちだ。「友が皆 我より偉く見ゆる日よ 花を買ひ来て妻と親しむ」と詠んだのは石川啄木だけれど、逆境にあってこそしみじみと感じられる幸せもある。
2015.3.3 芥川賞・直木賞贈呈式 小説とは…
一方的に与えるもの 小野正嗣さん
2015.2.25 小説とは…芥川賞・直木賞贈呈式
第152回芥川賞・直木賞の贈呈式が19日、東京都内の帝国ホテルで開かれた。
2015.2.25 【今週はこれを読め! エンタメ編】悩みを抱えた人々の再生の物語〜乾ルカ『森に願いを』
たとえ他力本願だとわかっていても、何か見えない力にすがりたいときがある。
2015.2.23 「良き言葉で良き世界を」…読売文学賞の贈賞式
第66回読売文学賞の贈賞式が23日午後6時から、東京・内幸町の帝国ホテルで開かれた。
2015.2.14 『白球残映』直木賞作家、赤瀬川隼さん…野球に人生重ね合わせた"7番打者"
昭和57年、近未来野球小説『球は転々宇宙間』でデビューし、吉川英治文学新人賞を受賞する。51歳になっていた。6歳下の弟、赤瀬川原平(尾辻克彦)はその2年前に『父が消えた』で芥川賞を受賞している。
2015.1.30 【ドストエフスキーに学ぶ人生の教訓】読みたくても読めなかった傑作『カラマーゾフの兄弟』を今度こそ!
太宰治に三島由紀夫、谷崎潤一郎。彼ら文豪の作品が愛読書と言えたらなんだかカッコいい。フランスのスタンダールに、ロシアのトルストイ、ドイツのトーマス・マン。海外の文豪の名を出せたら、もっと知的でおしゃれな自分を演出できるような気がする。
2015.1.29 『堕天のシレン』は勝者が敗者を奴隷にして勝ち進む次世代VRゲームが舞台【電撃文庫新作紹介】
上月 司先生が執筆する、電撃文庫『堕天のシレン』の紹介記事をお届けします。
2015.1.28 雑誌低迷、沈む街の書店 「若者向け」重視されず
2014年の紙の書籍と雑誌の推定販売金額は、出版科学研究所の調べで前年比4・5%減の1兆6065億円と過去最大の落ち込みとなったことが分かった。
2015.1.21 小説家の陳舜臣さん 死去
中国を舞台にした歴史小説を数多く発表してきた小説家の陳舜臣さんが、21日朝、老衰のため神戸市内の病院で亡くなりました。90歳でした。
2015.1.20 きらら熱烈インタビュー 第117回 風カオルさん
作家デビューした後に、書店に自分の本が並んでいるのを見てとても感動しました。
2015.1.20 きらら著者インタビュー 第78回 加納朋子さん『トオリヌケ キンシ』
世の中がままならないことばかりだからこそ、話の中では救ってあげたい気持ちがあります。
2014.12.30 芥川賞作家の綿矢りささん結婚
作家の綿矢りささん(30)が結婚したことが30日明らかになった。
2014.12.24 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の入間人間&左のコンビで描く最新作『虹色エイリアン』【電撃文庫新作紹介】
入間人間先生が執筆する、電撃文庫『虹色エイリアン』の紹介記事をお届けします。
2014.12.21 思わず「うまい!」と唸らせる日本の作家の名表現、集めました
メールやLINE、ブログやFacebook、Twitterなど、ネットの発達によって以前より文章を書く機会が飛躍的に増えた昨今、書きたいと思ったことを上手く文章化できず、もやもやした経験がある人は多いことと思う。
2014.12.20 万葉集の世界を紹介 文学書道館、特別展が開幕
日本最古の歌集「万葉集」の歌にちなんだ絵画や解説パネルなどを紹介する特別展「万葉集~いにしえの心をたずねて」が20日、徳島市の県立文学書道館で始まった。
2014.12.15 『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』 江國香織著 評・石田千(作家・エッセイスト)
色、匂い、愛されること
2014.12.10 ニュージーランドの図書館で2013年に貸し出された電子書籍の数は80万件
早くから公共図書館で電子書籍の貸し出しを進めてきたニュージーランド。利用者もデジタルの概念を自然に受け入れつつあり、その利用や来館者数も順調に伸びているようだ。
2014.11.25 今年で30周年! コミティアに行ってみた【画像あり・イベントレポート】
2014年11月23日(日)、東京ビックサイト内で、自主制作漫画誌展示即売会「コミティア」が開催された。
2014.11.25 文豪谷崎の愛の手紙、未公開288通の現存確認
日本近代文学を代表する作家の一人、谷崎潤一郎(1886~1965年)と、長編「細雪(ささめゆき)」の4姉妹のモデルとなった妻・松子やその妹・重子などとの間で交わされた未公開書簡288通が、現存していることが24日分かった。
2014.11.21 佐木隆三氏の文学碑、師匠の故岩下氏隣に 北九州市高炉台公園 [福岡県]
北九州市在住の直木賞作家、佐木隆三さん(77)の文学碑が、同市八幡東区中央3丁目の高炉台公園に建立された。
2014.11.17 「語り」の文学、にじむ人間くささ ドゥマゴ賞に山浦玄嗣「ナツェラットの男」
1人の選考委員が選定する「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」に、岩手県大船渡市の医師、山浦玄嗣(はるつぐ)の小説『ナツェラットの男』(ぷねうま舎)が選ばれた。
2014.11.11 【今週はこれを読め! SF編】〈エリアX〉への入界(イニシエーション)
地球上に突如あらわれた狂った生態系の異界。それは〈エリアX〉と名づけられた。
2014.10.21 【今週はこれを読め! SF編】アタリマエに満足しない編者が満を持して放った新アンソロジー
大森望編のオリジナル・アンソロジー・シリーズ《NOVA》全10冊は、第34回日本SF大賞特別賞を受賞した。
2014.10.8 公募ガイド 賞と顔 第4回 ポプラズッコケ文学新人賞
蒼沼洋人さん 小さな喜びを丁寧に掬いとっていきたい
2014.9.19 きらら著者インタビュー 第74回 羽田圭介さん『メタモルフォシス』
基本的にものを書く時には、既成の価値観を疑うという意識があったかもしれません。
2014.8.31 【文芸時評】9月号 「束ねない」感性 早稲田大学教授・石原千秋
新川和江に「わたしを束ねないで」というすばらしい詩がある。
2014.8.29 著者インタビュー -近藤史恵さん「胡蝶殺し」
市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。
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