不明に関連する小説ニュースまとめ
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不明 ニュース検索結果
2021.7.30 【今週はこれを読め! ミステリー編】魅力的な主人公コンビが誕生!〜マイケル・ロボサム『天使と嘘』
また一組の魅力的な主人公コンビが誕生した。
2021.7.22 【今週はこれを読め! ミステリー編】ヴァランダー・シリーズ最後の書『手/ヴァランダーの世界』
――これはクルト・ヴァランダー・シリーズ最後の出版物である。このシリーズはこの本をもって終了する。
2021.7.14 第165回芥川賞は石沢麻依『貝に続く場所にて』、李琴峰『彼岸花が咲く島』、直木賞は佐藤究『テスカトリポカ』、澤田瞳子『星落ちて、なお』に決定!
第165回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が発表された。選考会は7月14日(水)、都内で開催され、「芥川龍之介賞」は石沢麻依『貝に続く場所にて』、李琴峰『彼岸花が咲く島』に、「直木三十五賞」は佐藤究『テスカトリポカ』、澤田瞳子『星落ちて、なお』に決定した。
2021.5.27 「はらぺこあおむし」の作家死去 エリック・カールさん、91歳
【ニューヨーク共同】世界的な人気絵本「はらぺこあおむし」などで知られる米国の絵本作家エリック・カールさんが23日、死去した。91歳だった。米メディアが26日報じた。死因など詳細は不明。
2021.5.27 【今週はこれを読め! ミステリー編】小心者バルバロッティ警部補が気になる!『殺人者の手記』
ホーカン・ネッセルきたきた。
2021.5.21 【今週はこれを読め! ミステリー編】九歳の少年が出会う苛酷な世界『ブート・バザールの少年探偵』
少年が出会った世界には光が降りそそいでいたか。それとも。
2021.3.31 【今週はこれを読め! エンタメ編】女たちの喪失と希望の物語〜ジュリア・フィリップス『消失の惑星』
幼い姉妹が八月の午後を過ごしている海辺の描写に、まずやられる。どちらかというと風景の描き方といったものに注意を払わない無粋な人間がそういう部分に目を留めるとき、その小説は傑作だと思って間違いない。母から妹の面倒をみるようにとの指示に倦んでいる姉と、年齢のわりには無邪気な妹。そして、足を怪我したと語る男。読者の胸にゆっくりと不穏さが忍び込んでくる。「行ってはだめだ、行くな」という我々の焦りは、彼女たちに届かない。
2021.2.27 作家の読書道 第226回:酉島伝法さん
2011年に「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞、造語を駆使した文章と自筆のイラストで作り上げた異形の世界観で読者を圧倒した酉島伝法さん。2013年に作品集『皆勤の徒』、2019年に第一長編『宿借りの星』で日本SF大賞を受賞した酉島さんは、もともとイラストレーター&デザイナー。幼い頃からの読書生活、そして小説を書き始めたきっかけとは? リモートでお話をおうかがいしました。
2021.2.2 【今週はこれを読め! SF編】AIの本質と人間の情動
郝景芳『人之彼岸』(早川書房《新☆ハヤカワ・SFシリーズ》)
2021.1.19 【今週はこれを読め! SF編】羊羹を食べながら日本海軍を翻弄するオリオン太郎
林譲治『大日本帝国の銀河1』(ハヤカワ文庫JA)
2021.1.11 【今週はこれを読め! SF編】特殊な閉鎖環境のなか、「剃刀の刃のように細い線」をたどる叛乱
ピーター・ワッツ『6600万年の革命』(創元SF文庫)
2020.11.24 【今週はこれを読め! SF編】ハイテク汚濁都市にあらわれた神話的存在感を放つ女
作者サム・J・ミラーは2000年代に作家活動をはじめているが、本格始動は2012年。翌13年にシャーリイ・ジャクスン賞短篇部門を受賞、それ以降、いくつもの賞の候補になり、年刊傑作選収録の常連となっている。本書は2018年刊行の第二長篇で、ジョン・W・キャンベル・ジュニア記念賞を受賞した。
2020.10.7 【今週はこれを読め! エンタメ編】クリムトの絵をめぐる壮大な騙し合い~望月諒子『哄う北斎』
学校で通知表をもらっている間ずっと図工や美術で芳しくない成績を取り続けてきた身なれど、アートものの小説は最も食指を動かされる分野のひとつ。よくあるでしょう、自分にないものに憧れる心理というやつ。
2020.10.6 【今週はこれを読め! SF編】映像は武器たりえるか、レンズを通して語る女たちの年代記
書き下ろし長篇。ひとつの物語が順々に語られていくのではなく、いくつものエピソードが嵌めこまれている。エピソード間の連続性が明らかなものもあれば、断片的に挿入されるものもある。また、別のエピソードとつながるように思えるが、ずいぶん先まで読まないとその関係が見えてこないものもある。技巧的に設計されたモザイク小説というより、撮りためたドキュメンタリーフィルムのように未完成の部分を残しているかんじだ。整理しきらないからこそ伝わる迫真がある。
2020.9.24 【今週はこれを読め! ミステリー編】ますます快調ホロヴィッツの犯人当てミステリ『その裁きは死』
アンソニー・ホロヴィッツは期待を裏切らない。
2020.9.15 【今週はこれを読め! SF編】異質な敵の全容、失われた文明の謎、そして秘匿された人類史
林譲治による本格ハードSFシリーズがついに完結した。
2020.8.31 【今週はこれを読め! ミステリー編】鼻つまみものの刑事の危険な小説『笑う死体』
探偵は信用できないが、謎解きのためには作者を信頼するしかない。
2020.8.12 【今週はこれを読め! ミステリー編】絶体絶命から始まるスリラー〜フィン・ベル『死んだレモン』
人生をやり直す決意をした男が殺されかける。
2020.7.31 【今週はこれを読め! ミステリー編】おそるべき規模の物語アルネ・ダール『時計仕掛けの歪んだ罠』
何も信用できなくなって世界が剣呑に見えてくる。
2020.7.28 【今週はこれを読め! SF編】歴史改変戦争。時間の家父長制をいかにくつがえすか。
ジャック・ウィリアムスン『航時軍団』以来、あるべき未来を賭して、排反的なふたつの勢力が抗争する展開のSFはいくつも書かれてきた。もっとも有名なのは、フリッツ・ライバー《改変戦争(チェンジ・ウォー)》シリーズだろう。長篇『ビッグ・タイム』といくつかの短篇が邦訳されている。
2020.6.27 作家の読書道 第218回:藤野可織さん
不穏な世界を時に美しい言葉で、時に奇想を炸裂させた設定で描き出す藤野可織さん。2013年には『爪と目』で芥川賞を受賞、最近では女性2人が破滅に向かう世界で活き活きと冒険する『ピエタとトランジ<完全版>』が評判に。この世界観を生み出す背景に、どんな読書遍歴があったのでしょう? 小説だけでなく、影響を受けた漫画や好きな映画や俳優についてもたっぷり教えてくださいました。
2020.6.9 文学賞の選考もリモートで…江戸川乱歩賞に佐野広実さん
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、文学賞の選考にも新たな方法が取られています。ミステリー小説の登竜門として知られる江戸川乱歩賞は、今回初めてテレビ会議システムで選考が行われ、佐野広実さんの『わたしが消える』が選ばれました。
2020.3.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】非道な犯罪者の殺し合い祭りに興奮!『七つの墓碑』
刑務所帰りの男対謎の連続殺人鬼、これすなわち興奮っ。
2020.3.17 【今週はこれを読め! SF編】〈暦法〉宇宙国家への異端の侵攻。めくるめく展開のスペースオペラ。
エキゾチックな設定のもとで展開されるモダン・スペースオペラ。原書は2016年に刊行され、ローカス賞第一長篇部門を受賞している。
2020.2.26 【今週はこれを読め! ミステリー編】胃がきりきりと痛くなるスリラー『ザ・チェーン 連鎖誘拐』
もっとも卑劣な犯罪の、さらに卑劣な形。
2020.2.9 夏目漱石の小説 12作品の自筆原稿が所在不明「文化遺産が…」
文豪 夏目漱石が書いた代表的な小説のうち半数にあたる12作品について、自筆原稿の所在が確認できなくなっていることが分かりました。調査を行った専門家は、自筆原稿は作品の成立過程をたどる貴重な資料だとして「かけがえのないものであり、大切に受け継いでいくことが必要だ」と指摘しています。
2020.2.3 【今週はこれを読め! ミステリー編】日常が断絶し、不安が形をとる短編集〜ブッツァーティ『怪物』
世界が抱えている根源的な不安を形にするとディーノ・ブッツァーティの小説になる。
2020.1.25 【今週はこれを読め! ミステリー編】〈ミレニアム〉シリーズ、堂々完結!
『ミレニアム6 死すべき女』はダヴィド・ラーゲルクランツによる新〈ミレニアム〉三部作の最終章にあたる作品だ。ご存じのとおり〈ミレニアム〉三部作の著者はスウェーデン生まれの作家スティーグ・ラーソンだが、彼は作品を書き上げたあとの2004年に亡くなってしまった。2005年に刊行が始まると過去に例がないほどの売り上げを記録し、全世界で翻訳されてベストセラーとなった。ドイツなどの近隣諸国にまで影響を与え、文字通り北欧ミステリーを変えた里程標的作品となったのである。
2020.1.21 【今週はこれを読め! SF編】波瀾万丈な人生のなかにの潜む"得体の知れぬ"裂け目
メキシコ出張中、急な雨を避けるために飛びこんだ古本屋。ほとんどはスペイン語の安手のペーパーバックだったが、棚の下のほうにハードカバーが何冊かある。私の目を引いたのは、とくに大判の一冊だ。英語のようだが、背文字は色褪せていてよくわからない。黴の匂いのするページを開くと、扉に『黒曜石雲』とあった。十九世紀の本のようだ。著者はRev. K. Macbaneとある。「Rev.」ということは牧師(reverend)か? 私がその本に運命的なものを感じたのは、副題に「エアシャー郡ダンケアン町の上空で起きた今も記録に残る奇怪なできごとの記述」とあったからだ。
2019.12.24 【今週はこれを読め! SF編】寄稿者の持ち味が十二分に発揮されたオリジナル・アンソロジー
創元SF短編賞出身作家を中心に編まれたオリジナル・アンソロジー《Genesis》の第二巻。第一巻『一万年の午後』(http://www.webdoku.jp/newshz/maki/2019/01/08/144902.html)と同様、ホームグラウンドだけに、寄稿者それぞれが自分の持ち味をのびのびと発揮している。
2019.12.6 発表! 2019年いちばんおすすめの文庫本は『戦場のアリス』に決定!
書評誌「本の雑誌」が毎年年末に丸ごと文庫本を紹介するガイドブックとして刊行している『おすすめ文庫王国2020』にて、本の雑誌が選ぶ2019年度文庫ベストテンを発表!
2019.10.22 【今週はこれを読め! SF編】謎解きミステリと時間SFとのあまりにみごとな融合
鮎川哲也賞を受賞したデビュー作。時間SFとパズラーを組みあわせた意欲作。タイムトラベルも本格推理も、破綻なくストーリーを語り進め、読者の予想を超える結末にたどりつくためには、強度のあるロジックが要求される。本作は、その要件を高いレベルでクリアしている。途中、登場人物が奇異に思える行動に出る場面もあるけれど、それはその人物の来歴や性格によるものとして、じゅうぶん了解可能だ。
2019.10.15 【今週はこれを読め! SF編】異常な光景の描写と巧みなストーリーの背後に、アメリカの歪みや傷を映しだす
四つの中篇を収録した作品集。空想的要素の度合いとその扱いは、作品ごとに違っている。
2019.10.1 【今週はこれを読め! SF編】有無を言わせぬ怒濤の展開! 正調ワイドスクリーン・バロック!
ブライアン・W・オールディスが激賞、この作品のために「ワイドスクリーン・バロック」なるサブジャンル呼称を提唱までした話題作がついに翻訳された。
2019.9.3 【今週はこれを読め! SF編】手強い異存在との意思疎通と、未知の文明の調査
人気ミリタリーSFシリーズ《星系出雲の兵站》第二部の開幕篇。たんに地上の戦争を宇宙へと移植したアクションストーリーではなく、現実的な天文物理をふまえた条件と、SFならではの「異質な知性」に関わるアイデアが、この作品の大きな価値だ。そして表題に「兵站」とあるように、ハデな戦闘よりもそれを支える生産力、前線まで物資を届ける補給計画、戦時下の政治などに重点を置いて、いくつものエピソードが重ねられる。まことにシブいSFである。
2019.8.30 【今週はこれを読め! ミステリー編】生命を懸けた脱出ゲーム『名探偵の密室』
名探偵が自らの生命を懸けた脱出ゲームに招待される。
2019.8.5 【今週はこれを読め! ミステリー編】麻薬戦争の真の敵に直面する『ザ・ボーダー』
いつも怒っている。
2019.7.17 【今週はこれを読め! エンタメ編】「知る」喜びに満ちた音楽ミステリー〜藤谷治『綾峰音楽堂殺人事件』
本を読む醍醐味を何に求めるかはさまざまだと思うが、「知らなかったことを知る」を重視する人は多いだろう。本書においても、「知る」喜びは十二分に味わえる。大学教授や作家や音楽家や地方の名士といった登場人物たちの鬱屈を「知る」、クラシック音楽の素晴らしさを「知る」、地方行政あるいは市民運動の仕組みや問題点を「知る」...。そしてもちろん、謎に包まれた事件の真相を「知る」。
2019.4.10 山内マリコの小説「あのこは貴族」映画化、東京で異なる階級に生きる女性描く
「ここは退屈迎えに来て」「アズミ・ハルコは行方不明」などで知られる山内マリコの小説「あのこは貴族」が映画化されることがわかった。
2019.4.9 【今週はこれを読め! SF編】はかない記憶と傷つく身体のエロティシズム
オリジナルアンソロジー『NOVA 5』に発表した短篇SF「愛は、こぼれるqの音色」と、書き下ろしの長篇ミステリ『密室回路』を対にして収めた一冊。物語はそれぞれ独立しているが、設定は共通しており、テーマ面でも強い結びつきがある。
2019.4.5 【今週はこれを読め! ミステリー編】フィツェック『座席ナンバー7Aの恐怖』を買いだ!
安心と信頼のセバスチャン・フィツェック、なのである。
2019.2.26 【今週はこれを読め! SF編】総統になりそこねた男の「わが捜査」
「その女性は、いかにも知的なユダヤ女という顔つきをしていた」という、私立探偵のモノローグからはじまるハードボイルドである。彼女は、行方不明になった妹を捜してほしいという。それ自体は、よくある依頼だ。
2018.12.22 作家の読書道 第201回:古内一絵さん
映画会社に勤務したのち作家デビューを果たし、さまざまな舞台を選んで小説を執筆している古内一絵さん。ドラァグクイーンが身体にやさしい夜食を出してくれる「マカン・マラン」もいよいよ完結、今後の作品も楽しみなところ。では、どんな読書体験を経て、なぜ小説家へ転身を果たしたのか。その転機も含めて読書遍歴をおうかがいしました。
2018.12.8 綾野剛「私はあなたを忘れません」芥川賞受賞作『影裏』が綾野&松田龍平出演で映画化!
第157回芥川賞受賞作『影裏』が映画化されることが決定。綾野剛と松田龍平が出演することも明らかになり、「この2人の共演は嬉しすぎる!」「どんな雰囲気の作品になるんだろう…」と注目を集めている。
2018.10.31 金庸氏、94歳で死去 中華圏で人気絶大の武侠小説家
金 庸氏(きん・よう=香港の著名な武侠=ぶきょう=小説家、本名査良●)香港メディアによると、30日、香港の病院で死去、94歳。死因は不明。
2018.10.16 【今週はこれを読め! SF編】星間宇宙船という完全密室、被害者も容疑者も探偵役も自分たち
SFミステリ。航宙中の宇宙船は理想的な密室だ。外からは侵入できず、逃げてもいけない。まあSFだからと開き直り超常的あるいはガジェット的な要素を足して、その前提を覆すことも可能だが、それをやったらミステリの要件がガバガバになる。『六つの航跡』はそういう抜け道をせず、こと「密室」の成立に関してはじゅうぶんフェアだ。
2018.10.2 【今週はこれを読め! SF編】来歴・由来をめぐるミステリと、惑星間・異種族間との外交問題
SF賞を総なめにした《叛逆航路》三部作とおなじ宇宙を舞台にした新作。人類世界の中核としてのラドチ圏の統治機構(絶対支配者を頂点とした封建社会)、および独自文化(男女を区別しない)は三部作と同様だが、物語はまったく独立している。
2018.9.16 【今週はこれを読め! ミステリー編】『数字を一つ思い浮かべろ』の犯人に納得!
優れた謎解き小説は逆再生に耐えうる。
2018.7.24 【今週はこれを読め! SF編】メタモルフォーシスと魅入られた者の情念
夏の楽しみは、東雅夫さん編の怪奇・幻想短篇集が読めることだ。2012年の泉鏡花『おばけずき』からはじまった平凡社ライブラリーの文豪怪異小品シリーズも、本書で7冊目となる。幻想短篇集はナイトテーブルにおいて、毎晩一篇ずつ、銘酒を味わうようにゆっくり読むのが理想だが、谷崎の文章の口当たりの良さにページをめくる手がとまらず、一気に読みあげてしまった。
2018.7.10 【今週はこれを読め! SF編】筒井康隆のシャバドゥビから、宇宙駆ける仏寺スペースオペラまで
年刊日本SF傑作選の十一冊目。
2018.7.4 【今週はこれを読め! エンタメ編】男の心情が描かれた作品集〜山内マリコ『選んだ孤独はよい孤独』
どちらかというと私は"男だから○○""女だから□□"という分け方に関心がなく、"結局は個人差ではないか"と考えているが、そうはいっても男女の違いというものが存在することは理解しているつもりである。以前ある作家による"完全に男子しかいない空間において、異性の目を意識していない彼らがどんなことをしゃべっているかを聞いてみたい"といった内容のエッセイを読んだことがあるけれども、ひとりでも異性が含まれる場においては確かに自分も無意識に話す内容を変えているのかも、と思い至った。
2018.6.29 【今週はこれを読め! ミステリー編】先読みできない失踪ミステリー『遭難信号』
失踪ミステリーの新たな大収穫。
2018.6.26 【今週はこれを読め! SF編】埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ
アルゼンチン幻想文学を代表するコルタサルの実質的な第一短篇集。1946年から50年までに書かれた八篇を収めている。「実質的」というのは、44年に短篇集『対岸』の原稿が完成していたものの、出版にいたらなかったからである(著者歿後の94年に出版)。『対岸』については邦訳が出たときに書評したが(現在は『JUST IN SF』に収録*)、そこではスタージョンやライバーを引きあいに出している。異色作家という位置づけだ。
2018.5.1 独占インタビュー「ラノベの素」 北条新九郎先生『常敗将軍、また敗れる』
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年5月1日にHJ文庫より『常敗将軍、また敗れる』が発売された北条新九郎先生です。第11回HJ文庫大賞にて「大賞」を同作で受賞し、満を持してデビューされます。気になる「大賞」受賞作の内容はもちろん、規格外の主人公や「敗北」に込められた意味など作品の魅力について、お話をお聞きしました。
2018.3.30 【今週はこれを読め! ミステリー編】最後の最後まで裏をかかれる『乗客ナンバー23の消失』
一口で言うと、豪華客船の中でたいへんなことが起こってみんながびっくりする話だ。
2018.3.27 【今週はこれを読め! SF編】ゲームとしての世界、プレイヤーとしての人生
ビデオゲームを題材としたSFのアンソロジー。2015年に刊行された原著Press Start to Playから十二篇を選んでの翻訳だ。全訳にならなかったのは、元が大部(二十六篇収録)なのでそのままでは売りにくいとか、作品の粒を揃えるためとか、版権の問題とかいろいろあるらしいが、これくらいのほうが(邦訳版は文庫判で三百六十ページほど)、気楽に読めていい。
2018.3.6 【今週はこれを読め! SF編】盆暗にして繊細、くだらないからこそ輝く、宮内悠介の短篇集
宮内悠介の短篇集。純文学作品ではすでに『カブールの園』『ディレイ・エフェクト』という二冊の短篇集があるが、SFもしくはミステリの短篇集としてはこれが最初の一冊となる。厳密に言うと、『盤上の夜』『ヨハネスブルグの天使たち』『彼女がエスパーだったころ』『スペース金融道』『月と太陽の盤』は短篇連作を一冊にまとめているので、書誌的には短篇集なのだけど、現在の出版慣習では長篇とほぼ同等の扱いだし、読者もそのように受容している。
2018.2.21 【今週はこれを読め! エンタメ編】片隅の人々に心を寄せる短編集〜小川洋子『口笛の上手な白雪姫』
年代の近い作家が書いた本を読むのは格別の体験である。
2018.2.5 【今週はこれを読め! ミステリー編】残酷さと恐怖をくぐりぬけた者たちの物語『蝶のいた庭』
「おそろしく寒い夜でした。雪が降っていて、ほとんどまっ暗でした----大晦日の夜のことです。この寒い夜のなか、ひとりの貧しい少女が帽子もかぶらず裸足で通りを歩いていました」
2018.1.25 【今週はこれを読め! ミステリー編】声なき人のための物語〈アイアマンガー三部作〉完結!
エドワード・ケアリー〈アイアマンガー三部作〉がついに完結した。『堆塵館』『穢れの町』に続く最終巻『肺都』を読んで感じたのは、これは声なき人のための声として書かれた物語だ、ということだった。
2018.1.24 「ゲド戦記」のSF小説家、ル・グウィンさん死去
米メディアによると、ファンタジー小説「ゲド戦記」などで知られる人気SF作家アーシュラ・K・ル・グウィンさんが22日、西部オレゴン州ポートランドの自宅で死去した。88歳だった。詳しい死因は不明。数カ月前から体調を崩していた。
2018.1.24 【今週はこれを読め! エンタメ編】出版業界の裏側が垣間見られるミステリー〜両角長彦『困った作家たち』
世にさまざまな職業小説はあれど、本好きならばやはり気になるのは編集者という仕事について書かれたものではないだろうか。"昔手書き原稿だった頃、たいへんなくせ字の作家の文字を解読できる技術を編集者は身に付けていた""例えば作家を囲む会などが催されると、ライバル出版社の担当編集者たちは「あいつより先には絶対帰らない」ということで、全員が朝までご一緒する"など、興味深い逸話には事欠かない気がする。
2017.12.5 【今週はこれを読め! SF編】狂気の細菌兵器、すでにはじまっている破滅
表題の「破滅の王」とは、治療法のない細菌兵器のことだ。常識で考えれば、治療法がなければ兵器として成立しない。破壊兵器と異なり、細菌は標的を絞れない。地に放てば、敵味方関係なく冒していく。そんなものを実戦投入できるはずがない。しかし、戦術としてではなく、暗い情念に駆られてこれを用いる者がいたら......。
2017.11.14 【今週はこれを読め! SF編】マイノリティがマッチョを懲らしめる痛快ダイムノヴェル
ときは十九世紀後半。飛行船が行き交い、甲冑型の巨大な蒸気機械が闊歩する港町ラピッド・シティはゴールドラッシュに湧いていた。
2017.9.15 作家、山本周五郎の未発表の未完小説草稿見つかる 完成度追求する巧者の葛藤伝える
作家、山本周五郎(1903~67年)が生前に発表していない未完の小説「註文(ちゅうもん)の婿」の草稿が見つかった。江戸が舞台のユーモア時代物で、最晩年まで自作の完成度を追求した小説巧者の葛藤も伝わる貴重な資料。30日に神奈川近代文学館(横浜市)で始まる「没後50年 山本周五郎展」で初公開される。
2017.9.8 【今週はこれを読め! ミステリー編】結末まで目が離せない『ハティの最期の舞台』
これはもしかしたら21世紀の『失踪当時の服装は』になるんじゃないか。
2017.8.26 墜落した旅客機に毒殺事件の指名手配犯が!? 犯罪被害者支援課が独自の捜査に乗り出す、堂場瞬一警察小説シリーズ最新刊『身代わりの空』
「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」など、数多くの警察小説シリーズを手がけてきた堂場瞬一。『身代わりの空』は2014年から始まった「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ第4作となる最新刊で「堂場警察小説史上、最も深遠なる闇へ!」と銘打たれた上下巻、全600ページを超える長編作品だ。
2017.8.17 【エンタメ小説月評】戦争を過去のものにしない
中島京子『ゴースト』(朝日新聞出版)を読み、ふと思い出したのは、40年ほど前に死んだ母方の祖父のことだった。
2017.7.31 お見合い相手は皇帝だった…!? 皇帝に見初められた少女が「自信を取り戻す」中華版シンデレラストーリー!
「本気になるのが怖い」――『茉莉花官吏伝 皇帝の恋心、花知らず』(石田リンネ/KADOKAWA)の主人公、晧茉莉花(こう・まつりか)は、人並み以上の「記憶力」を持っていながらも、目立つことを嫌い、常に一線を引いている後宮の女官だ。
2017.7.14 【今週はこれを読め! ミステリー編】警察捜査小説の原点となった犯罪実話集『彼女たちはみな、若くして死んだ』
「......どこのカレッジの名を挙げてくれてもいい。あらゆる女子大の学生が姿を消している。娘たちが、なぜ姿を消すかわかるか?」フォードは葉巻をしまって片方の手をあげ、指を追って数えはじめた。「理由はひとつではない。成績がふるわない。級友とうまくいかない。家庭内にいざこざがある。犯罪に巻き込まれた。自立したい。そして、男。理由は六つ。答はこの中にある」(法村理絵訳)
2017.7.11 【今週はこれを読め! SF編】J・P・ホーガンを超える壮大なSFミステリにしてO・ヘンリーの情緒
日本の宇宙科学研究開発機構の無人宇宙探査機〈ノリス2〉が、小惑星パンドラから持ち帰ったのは、四万年から五万年前と推測されるホモサピエンスの化石人骨だった!
2017.7.10 辻村深月の『スロウハイツの神様』が舞台化! 脚本・演出家の成井豊、"ラストが圧巻"『かがみの孤城』を語る!【前編】
演劇集団「キャラメルボックス」と、作家・辻村深月のコラボレーションがこの夏、実現する。
2017.6.22 宮部みゆき、辻村深月…超人気作家5名が2年の歳月をかけて"つないだ"ミステリーアンソロジー『宮辻薬東宮』
人気作家たちが約2年の歳月をかけて完成させた全編書き下ろしの"リレーミステリーアンソロジー"『宮辻薬東宮』(講談社)が6月20日、発売された。
2017.6.13 【今週はこれを読め! SF編】メガストラクチャーの宇宙、遠未来の悪夢
伊藤計劃の原作をアニメ化する「Project Itoh」とのタイアップが成功したせいかどうかわからないけれど、早川書房のSFラインがいろいろ面白いコラボレーション企画を仕掛けている。
2017.5.18 怪人二十面相の正体が明らかに!?「東京バンドワゴン」の小路幸也が江戸川乱歩作品を大胆リメイク!
「東京バンドワゴン」シリーズで知られるミステリー作家・小路幸也の『少年探偵』(ポプラ社)が5月9日、文庫化された。
2017.4.25 【今週はこれを読め! SF編】未知との遭遇、10のスタイル
副題が示すとおりのテーマ・アンソロジーだ。「ファーストコンタクト」とは、地球外生命体との接近遭遇である。ファースト、すなわち最初の接触なので、お互いのことがわからず、手探りになるし誤解や疑心暗鬼を生じる。その過程で、人類の文化や知性が相対化される。
2017.3.14 【今週はこれを読め! SF編】都市伝説と認知科学的が交叉する、異色の青春冒険小説
いっぷう変わった非日常サバイバル小説。個々の要素だけを取りだせば、先行作品はいくらでもあるが、その組み合わせかたがユニークだ。
2017.2.13 宝石に宿るせつない謎…美しき敏腕宝石商×迂闊な正義の味方が解き明かすジュエル・ミステリーの第4弾がついに発売
宝石の輝きは、誰かの人生を物語る。喜びも悲しみも愛おしさも憎しみも、宝石は持ち主のすべての思いを吸い込むことで、ますます美しく輝き始める。
2017.1.24 【今週はこれを読め! SF編】ベスター第一長篇、第一回ヒューゴー賞、伊藤典夫初の長篇翻訳
『破壊された男』は記念すべき第一回のヒューゴー賞受賞作。1952年に〈ギャラクシー〉に三回分載で発表され、それが対象になった。当時のSFファンにとってはあくまで雑誌が主流であり、連載がかならず単行本になるという発想がなかった。その雑誌にしてもアメリカSF界にリーディングマガジンとして長らく君臨した科学技術主流の〈アスタウンディング〉の座を、よりソフィスティケートされた小説に力を入れる新興の〈F&SF〉や〈ギャラクシー〉が脅かしはじめた時期だ。実際、同じ年のヒューゴー賞の商業誌部門は〈アスタウンディング〉と〈ギャラクシー〉の同時受賞となった。
2016.12.28 【今週はこれを読め! ミステリー編】古典部シリーズ最新作『いまさら翼といわれても』
「奉太郎くんたちには、ちゃんと高校生活を送らせてあげたいんです」
2016.12.28 【今週はこれを読め! SF編】よるべのない世界、見知らぬ言葉、自分だけの記憶
エヴンソンは現代アメリカ文学の作家だが、SFやホラーのファンからも注目されている。先に邦訳された短篇集『遁走状態』(2009年)はローカス賞とシャーリイ・ジャクスン賞のリストにあがった。『ウインドアイ』(2012年)もジャクスン賞の候補となった。
2016.11.30 村上春樹さん:新作長編小説、来年2月に刊行
村上春樹さんの4年ぶりとなる長編小説が来年2月、新潮社から刊行されることが30日、分かった。
2016.11.29 SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 丸山正樹 『漂う子』
小説の形でしか書けないことを何とかして掬い上げたい
2016.11.8 【今週はこれを読め! SF編】日本統治下のアメリカ、不確かなアイデンティティ
第二次世界大戦で枢軸国側が勝利し、アメリカは日本とドイツに分割統治されている。
2016.10.10 名門女子高の憧れの的だった生徒の死の真相とは―? 秋吉理香子『暗黒女子』が清水富美加と飯豊まりえのW主演で映画化決定
秋吉理香子のミステリー『暗黒女子』が、清水富美加と飯豊まりえのW主演で2017年春に実写映画化されることが決定した。
2016.9.10 県ゆかり作家遺品、2500点寄贈受ける 県ふるさと文学館
県ふるさと文学館(福井市下馬町)は九日、中野重治と妹の鈴子が家族間でやりとりした書簡や、橘曙覧のびょうぶなど、県ゆかりの作家の遺品約二千五百点の寄贈を受けたと発表した。
2016.8.7 原民喜の書簡発見 被爆作家・詩人道立文学館、雑誌も
広島での被爆体験を著した小説「夏の花」などで知られる作家・詩人の原民喜(たみき)(1905~51年)の書簡と、大学在学中に仲間と作った回覧雑誌の一部が、札幌の道立文学館の所蔵資料から見つかった。
2016.7.25 都市伝説の恐怖に挑んだ、この夏必読のホラーエンターテインメント
鈴木光司の『リング』刊行から25年、都市伝説ホラーの新たな傑作が誕生した。澤村伊智の『ずうのめ人形』(KADOKAWA)は、ある都市伝説が現実を侵食してゆく怖さをサスペンスフルに描いた、危険なフィクションである。
2016.7.20 【今週はこれを読め! SF編】発表媒体も含め新しい試みがおこなわれつつある短篇SFの現在
年刊日本SF傑作選の九巻目。2015年に発表された短篇SFのなかから注目作を選んでいる。
2016.7.19 【今週はこれを読め! SF編】発表媒体も含め新しい試みがおこなわれつつある短篇SFの現在
年刊日本SF傑作選の九巻目。2015年に発表された短篇SFのなかから注目作を選んでいる。
2016.6.28 【今週はこれを読め! SF編】幸福のための不完全性、本物の感情を奏でるいにしえの物語
全三冊となる人類補完機構全短篇の第二巻。最終巻『三惑星の探求』には《補完機構》の枝篇(いちおう同じ歴史線だが別個のシリーズ)《キャッシャー・オニール》と《補完機構》以外の短篇が入るので、ふつうの意味での《補完機構》はこの『アルファ・ラルファ大通り』で大詰めを迎える。
2016.6.23 これが5,788作品の頂点!Web小説コンテストの大賞作品がついに発表!
今年2月末の応募受付から約4ヶ月、第1回Web小説コンテストの大賞作品が遂に発表された。
2016.6.7 【今週はこれを読め! SF編】竜の神話と生物学のロジック、篠田節子のサイエンス・フィクション
篠田節子はこれまでも、毒性を有する変異カイコが猛威をふるう『絹の変容』、新種日本脳炎を媒介する軟体動物が蔓延る『夏の災厄』と、描線がくっきりとしたパニックSFを送りだしてきた。『竜と流木』はそれらにつづく最新作である。人間に仇なす生物の量感でみれば、こんかいはほとんど怪獣小説といってよい。
2016.5.19 短編小説「名医」直筆原稿を発見 野呂邦暢の未発表作品か [長崎県]
諫早市を拠点に活動した芥川賞作家、野呂邦暢(1937~80)の未発表とみられる直筆原稿が見つかった。「名医」と題された短編小説で、芥川賞受賞作「草のつるぎ」とは趣が違うエンターテインメント性のある作品。
2016.5.12 二つの詩文学賞贈呈式 言語の潜勢力示す 鮎川信夫賞/高見順賞に各2氏
第7回鮎川信夫賞(鮎川信夫現代詩顕彰会主催)を受賞した詩集『顔をあらう水』(思潮社)の蜂飼耳(はちかいみみ)さんと詩論『マイケル・パーマー』(同)の山内功一郎さんに対する贈呈式がこのほど、東京都内で開かれた。
2016.4.11 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、オリジナルキャスト&監督で続編企画が進行中
桜坂洋のSFライトノベル『All You Need Is Kill』を原作に、トム・クルーズ主演、ダグ・ライマン監督でハリウッド実写化された『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)。トムとリタ・ヴラタスキ役で出演したエミリー・ブラント、ライマン監督続投で続編の企画が進行していることが明らかになった。
2016.4.4 【今週はこれを読め! ミステリー編】ヨハン・テオリン『夏に凍える舟』の"潜水艦浮上"に驚愕!
「スウェーデンではときどき正体不明の潜水艦が目撃された、というニュースが報じられることがあるんだ。ロシア軍籍ではないかとか、UFOが海に潜ったんじゃないかとか、そのたびにいろいろな噂が立つよ。僕はそういうことに関心があるから、つい潜水艦、って言っちゃったのかもしれないね」
2016.3.22 文豪・漱石「道草」の自筆原稿18枚、初公開へ
文豪、夏目漱石(1867~1916年)の小説「道草」の原稿18枚が、26日から横浜市の神奈川近代文学館で始まる特別展で初公開されることになった。
2016.3.8 書評:ムーンナイト・ダイバー [著]天童荒太 - 市田隆(本社編集委員)
■「忘れるな」呼びかける海底の光景
2016.3.1 【今週はこれを読め! SF編】宇宙海賊よりこのオンナのほうがヤバい!
宇宙海賊と聞いて、あなたはどんなイメージが浮かぶだろうか? キャプテン・ハーロック、コブラ、ブラスター・リリカ。ベテランSFファンなら《レンズマン》の敵役ボスコーンや、A・バートラム・チャンドラー《銀河辺境》でグライムズ船長が闘う一味、あるいはジェイムズ・マッコネル「お祖母ちゃんと宇宙海賊」のユーモラスな面々を思いだすかもしれない。
2016.2.23 【今週はこれを読め! SF編】パンデミック後の未来、FBI捜査官コンビが不可解事件を追う
『ロックイン』は近未来SFミステリ、それも相棒(バディ)ものだ。
2016.2.19 AV女優が書く小説はどこまでが実体験なのか?【紗倉まな×DJあおい対談】
「絡み、フェラ、乱交、オナニー……。めんど、くさ」――。人気AV女優、紗倉まなの処女小説『最低。』の一節である。年齢や境遇がばらばらな4人のAV女優が登場するオムニバス作品だが、どうしても4人がすべて、紗倉自身に思えて仕方がない。筆者は女性だが、感情の発露があまりにも生々しく、思わず目を背けたくなるほどだった。
2016.2.16 【今週はこれを読め! SF編】音楽はゲームか魔物か? アメリカの実験に終着点はあるのか?
宮内悠介の新作は音楽がテーマだ。たんなる物語の素材にとどまらず、音楽の本質に深く関わっていく。
2016.2.15 村上春樹が「ありえねえパワー」と絶賛する翻訳小説 講談社文芸文庫・私の一冊
和物の充実ぶりに比べて注目を浴びる機会は少ないかもしれないが、講談社文芸文庫は、翻訳物もなかなか捨てがたいラインアップを揃えている。
2016.2.8 雑誌「幻影城」に短編3本 謎の大型新人、実はあの作家
超大作ファンタジー「グイン・サーガ」などで知られる作家の栗本薫(1953~2009)が、江戸川乱歩賞を受賞して小説家デビューした1978年に、別の名前で小説を発表していたことがわかった。
2016.2.7 累計55万部の傑作ミステリー『火の粉』連ドラに期待大!「クレイジーさを徹底してほしい」
2016年1月末、フジテレビが「4月より土曜日夜に新たな番組をスタートさせる!」と発表した。
2016.2.3 【今週はこれを読め! エンタメ編】セレブ妻の節約&推理奮戦記『クーポンマダムの事件メモ』
「クーポン」といえばロータスクーポンしか知らなかった日本人も、昨今だいぶその存在になじんできたかと思う(などと決めつけてしまっているがだいじょうぶか。
2016.1.18 『ダ・ヴィンチ・コード』『ミレニアム』読者におすすめの三部作が登場! 堂場瞬一『バビロンの秘文字』
ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』など、ジャンル横断の力強い海外エンターテインメント小説を好む読者には堪らない小説三部作が開幕する。
2016.1.18 一気読み必死の医療サスペンス! 増刷が止まらない大ヒット小説『仮面病棟』とは?
いま、現役医師による密室ミステリーが、セールスシーンを席巻しているのをご存じだろうか。
2016.1.12 【今週はこれを読め! SF編】騎士になる「ぼく」が負うもの──天上界の魔法、地下境の記憶、ひとの世の名誉
第一部が『ナイト』で、第二部が『ウィザード』。いちおう別々のタイトルがついているが、実際はひとつらなりの物語だ。
2015.11.20 荻原規子、上橋菜穂子ら絶賛! 『一瞬の風になれ』著者の新作は、神社が舞台の青春ファンタジー
特別になりたい、と願ったことはありませんか?
2015.11.17 【今週はこれを読め! SF編】「なんでもない」に滲む不吉、不穏、不条理、不思議
シャーリイ・ジャクスンの代表作と言えば何をおいても「くじ」で、アンブローズ・ビアス「アウルクリーク橋の出来事」やサキ「開いた窓」などと並び、"奇妙な味"の愛好家なら知らぬ者はいない超有名作だ。
2015.11.4 【今週はこれを読め! SF編】乾ききった地上を血で潤す、無情の天使と三人の女たち
地下水層は涸渇寸前、地上の水系もすっかり痩せ細った近未来のアメリカ南西部。
2015.10.30 貞子も恐れる"ぼぎわん"とは…? 第22回日本ホラー小説大賞『ぼぎわんが、来る』のPV解禁!
1994年に設立され、今年で第22回を迎えた日本ホラー小説大賞。
2015.10.27 『掟上今日子の備忘録』で明らかになった西尾維新、もうひとつの魅力―ミステリー作家への原点回帰
西尾維新氏は2002年にデビューを果たした時点ですでに人気作家の階段をのぼりはじめ、そして、今現在も人気作家であり続ける息の長い作家である。とは言っても、彼自身は未だ若い。デビューした時点でわずか20歳だったわけだからそれも当然のことだ。
2015.10.14 【今週はこれを読め! エンタメ編】〈ハルチカ〉シリーズ最新刊『惑星カロン』登場!
〈ハルチカ〉シリーズ、2016年アニメ化決定! ここへ来て一気に注目度も上がっているが、以前からのファンにとっては「やっと世間がこのシリーズの存在に気づいたか...」という気持ちだろう。
2015.10.13 【今週はこれを読め! SF編】古代エジプトの孤高の愛と、現代ロンドンの温かな愛
ブラム・ストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の六年後にあらわした怪奇長篇。『ドラキュラ』が伝説的な怪異によせて東ヨーロッパ辺境の陰鬱なエキゾチズムを持ちこんだように、『七つ星の宝石』では古代エジプトの神秘が題材となる。
2015.9.28 【今週はこれを読め! ミステリー編】戦場で「日常の謎」に挑むコックたち
「これは君の戦争 これは僕の戦争 みんなの戦争 勝利をつかみ取れ」
2015.9.22 【エンタメ小説月評】戦場の過酷さ 謎が触媒
どんでん返しはミステリーの醍醐味の一つだ。
2015.9.3 作家がみんな、読書好きとは限らない? 芥川龍之介から朝井リョウまで、偉大なる作家たちの本に対する想い
今年、著書『火花』(文藝春秋)で芥川賞をとったピース・又吉直樹。
2015.8.30 人工知能は小説家になれるか 長文意味不明、まだ人頼み
お笑い芸人、又吉直樹さんの受賞が話題を呼ぶ芥川賞。研究の進展が著しい人工知能(AI)でも、そんな小説を生み出せるのではないか。複数の大学グループが挑戦中で、この秋に文学賞に応募する動きもある。
2015.8.25 【今週はこれを読め! SF編】現実から逸れゆく船、海からやってくるゾッとする影ども
怪奇幻想小説の愛好家ならみなウィリアム・ホープ・ホジスンを知っている。
2015.8.19 芥川賞受賞テーマにもなる「介護」 小説に描かれる介護体験はケアの重要な情報源
第153回の芥川賞に介護をテーマにした小説が受賞した。
2015.7.16 初の長編小説「エクソダス症候群」刊行 宮内悠介さん
火星での精神医療描く
2015.6.29 【今週はこれを読め! ミステリー編】人間vs怪獣のノンストップ・スリラー『BLOOD ARM』
山間の小さな町に住む沓沢淳は、いわゆるフリーターと言われる身分だ。
2015.6.22 【今週はこれを読め! ミステリー編】郷土の町立探偵ユニット〈竿竹室士〉が行く!
仕事半分、趣味半分で徒歩旅行をよくやる。
2015.6.12 【今週はこれを読め! ミステリー編】日常にもやもやしている人は『エンジェルメイカー』を読め!
2014年は、世界を席巻するニック・ハーカウェイ旋風が日本に到着した記念の年である。
2015.5.21 12歳の悲劇、想像して…児童文学本
広島の原爆で命を落とした少年を描いた児童文学作品「12歳5か月の戦没者 ヒロシマ 8月6日、少年の見た空」が出版された。
2015.5.19 【今週はこれを読め! SF編】大きい世界を映す小さな言葉の粒、妙なるアイデア、巧みなプロット
ジーン・ウルフの第二短篇集。ちょっと変わったタイトルは、各収録作がなんらかの「日」----祝祭日もあれば狩猟解禁日みたいなものもある----に対応しているからだ。
2015.5.12 【今週はこれを読め! SF編】高度監視システムの間隙をくぐり、悪党どもを出しぬいて、走る少年少女
体制による管理が行き届いた息苦しい社会のなかで、アウトローのヒーローが支配の裏をかいて大活躍するSF。
2015.4.7 【今週はこれを読め! SF編】新しい母の概念を通し、人間性のありかたに問いを投げかける
語り手の虹は「母になりたい」と言う。母になって母を産みたい。母自身よりも、精度の高い母を、産めるような母を、産みたい。
2015.3.17 河野多惠子さんお別れ会 文学スピリッツを後輩に
作家の河野多惠子さんは「生きたがり」を自称し、好きな占いでは92歳まで生きるから大丈夫、と話していた。
2015.3.5 朝刊新小説 16日スタート 宮本輝さんに聞く
「新聞連載で純文学なんて書かないよ。老若男女を楽しませなきゃ」。16日から始まる新しい朝刊小説「草花たちの静かな誓い」は、芥川賞作家・宮本輝さん=伊丹市在住=には珍しく、ミステリー色の濃い読み物だ。
2015.3.4 <リブロ池袋>6月閉店…セゾン文化体現、ニューアカの聖地
中堅書店チェーンのリブロが、東京・池袋の西武百貨店池袋本店に構える本店を6月で閉店することが3日、分かった。
2015.2.27 露伴の直筆原稿、東京・向島で発見
明治から昭和初期にかけて活躍した文豪・幸田露伴(1867~1947年)が書いた原稿が、露伴がかつて住んだことがある東京都墨田区向島から見つかった。
2015.2.17 【今週はこれを読め! SF編】30年ぶりのグリーンタウン再訪。ブラッドベリならではの時間の魔術。
『たんぽぽのお酒』は、ブラッドベリの代表作のひとつであり、少年文学の傑作だ。それが作者自身の手によって戯曲化されていた。
2015.2.16 『教団X』 中村文則著 評・尾崎真理子(本社編集委員)
世界映す「総合小説」
2015.2.12 鎌池和馬 : 歴代キャラ大集合の連載スタート 10周年プロジェクト
「とある魔術の禁書目録(インデックス)」や「ヘヴィーオブジェクト」など鎌池和馬さんの人気ライトノベルのキャラクターが続々と登場するマンガ「とある魔術のヘヴィーな座敷童が簡単な殺人妃の婚活事情」が、12日発売のマンガ誌「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)3月号で連載をスタートした。
2015.2.10 【今週はこれを読め! SF編】ムダな属性強化が楽しい。アホーにしんにゅうをかけたヴィクトリアンSF。
ちょっ、ダーウィンの扱い、あまりにヒドくないか。てゆーか、ダーウィンってそんなキャラか?
2015.2.9 【今週はこれを読め! ミステリー編】フェリックス・フランシスの〈新・競馬シリーズ〉誕生!
〈私〉こと、ニコラス・フォクストンは元騎手のフィナンシャルアドバイザーだ。ある日、同僚のハーブ・コヴァクが、彼の目の前で殺されてしまう。至近距離から銃弾を三発、心臓に二発、頭部に一発。ハーブが倒れ伏したときにはすでに、群衆の中に襲撃者は消えていた。
2015.1.23 【今週はこれを読め! ミステリー編】元法務大臣が書く警察小説『凍える街』
海外の作家にはときどき意表を衝くプロフィールの持ち主がいる。
2015.1.20 きらら著者インタビュー 第78回 加納朋子さん『トオリヌケ キンシ』
世の中がままならないことばかりだからこそ、話の中では救ってあげたい気持ちがあります。
2015.1.11 書評:キャプテンサンダーボルト [著]阿部和重、伊坂幸太郎 - 佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
■才気と技術が融合した合作
2014.12.24 書評:夜また夜の深い夜 [著]桐野夏生 - 内澤旬子(文筆家・イラストレーター)
■心の闇を癒やす不幸また不幸
2014.11.24 【今週はこれを読め! ミステリー編】ケイト・アトキンソンの一風変わった探偵小説
ジャクソン・ブロディ歯が痛い。
2014.11.20 きらら著者インタビュー 第76回 大島真寿美さん『あなたの本当の人生は』
この小説を書いたことで、なんでも言語化できるという気持ちになりました。
2014.11.11 【今週はこれを読め! SF編】〈エリアX〉への入界(イニシエーション)
地球上に突如あらわれた狂った生態系の異界。それは〈エリアX〉と名づけられた。
2014.11.8 「無尽合体キサラギ」って何?--ボイス付き小説アプリのアイマススピンオフ作を読む
バンダイナムコゲームスから配信されている「ボイノベ」というスマホアプリがある。
2014.10.28 【今週はこれを読め! SF編】呪わしい過去と不穏な現在----因果の糸はつながっているか?
開幕からいきなり猟奇事件だ。
2014.10.27 赤瀬川原平さん死去…「老人力」「トマソン」
美術家、芥川賞作家で、「老人力」などユニークな発想で知られた赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい、本名・克彦=かつひこ)さんが26日午前6時33分、敗血症で死去した。77歳。
2014.10.26 カーリルが図書館・電子書籍サービスとの連携を開始しました
公立図書館での電子書籍の導入が少しずつ進んでいます。現在のところ、多くの図書館では、紙の本を扱う図書館システムとは別にシステムが運用されており、本を紐付けるISBNなどの書誌情報の整備も進んでいないため、検索しにくい状況でした。
2014.10.12 漱石、こころ読者少年に「およしなさい」 手紙を公開
文豪・夏目漱石(1867~1916)が、洋書の寄贈を申し出た兵庫県加古川市出身の実業家に宛てた直筆の礼状が、同市内で見つかったと姫路文学館(姫路市山野井町)が発表した。
2014.10.7 ここから本文です 死人の身代わりとして生かされる"ぼく"は、ひとりの少女のために刃を握り…
ライトノベルというより文学作品。そんな書評がネットで話題となっているのが本作、『モーテ ―水葬の少女―』です。「ぼくは死人の身代わりだ」そんな出だしの一文のインパクトは抜群で、一気に物語に引き込まれてしまいます。
2014.9.17 横浜市の図書館、蔵書2万冊不明 無断持ち出し原因
横浜市立の18図書館で毎年、蔵書全体の0・5%に当たる約2万冊が無断持ち出しなどで所在不明になっていることが16日、監査委員による定期監査で分かった。
2014.8.29 【カズキヨネ絶賛】「ラノベでしょ?」と侮ったらヤケドする! 人間の本質に迫る悲しい純愛ストーリー
『モーテ―水葬の少女―』(縹けいか、カズキヨネ/KADOKAWA MF文庫J)
2014.7.1 【今週はこれを読め! SF編】読むタイムマシン、書くパラドックス
「SF界/文芸界注目の俊英」(コシマキの惹句)とうたわれるチャールズ・ユウの第一長篇。ふたつの"界"にまたがっている。なんだかカッコいい。
2014.6.25 【文芸月評】杭となる文学の表象…世代超え広がる波紋
政治、社会、文化。明治の主に前半期の様々な言説の「表象」を縦覧し、その時代空間をとらえ直した松浦寿輝さん(60)の『明治の表象空間』(新潮社)に今月は、胸を熱くさせられた。
2014.6.24 日本発のラノベからハリウッドへ 『All You Need Is Kill』
日本発のライトノベルを原作としたハリウッド映画『All You Need Is Kill』がまもなく日本で公開される。
2014.6.21 「徒然草」自由な心、現代人に響く…2つの展覧会
<徒然(つれづれ)なるままに、日暮らし、硯(すずり)に向かひて>。
2014.5.31 小説「霧の子孫たち」幻の映画脚本 諏訪市図書館で展示
諏訪市図書館は30日、同市出身の作家新田次郎(1912~80年)が、ビーナスライン反対運動を題材に70(昭和45)年に発表した小説「霧の子孫たち」の幻の映画シナリオが見つかったと発表した。
2014.5.17 可愛すぎる片言に中毒者続出!『棺姫のチャイカ』の"チャイカわいい"セリフ集
現在オンエア中のTVアニメ『棺姫のチャイカ』。太眉に白髪、そして片言というメインヒロイン「チャイカ・トラバント(CV:安済知佳)」が"チャイカわいい"と話題になっている。
2014.4.22 「誰が犯人?!」好きな小説のジャンルはミステリー
みなさんは小説を読んでいますか?最近では、電子書籍も増えてきてスマートフォンで読んでいる人も多くなってきていますよね。
2014.4.10 『豆の上で眠る』著者 湊かなえさん bestseller's interview 第57回
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2014.4.3 レーベル別新人特集! 角川スニーカー文庫、ファミ通文庫、一迅社文庫の期待の新作ライトノベル紹介
こんにちは。本日から本格的にスタートする春アニメが気になる愛咲です。今期はどの作品が人気になるのでしょうか。
2014.3.31 電子書店完全ガイド2013:「紀伊國屋書店ウェブストア/Kinoppy」を徹底解剖する
eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは"書店のレビュー"だ。完全ガイド2013年度版の第10回目は「紀伊國屋書店ウェブストア/Kinoppy」を紹介。
2014.3.12 電子書店完全ガイド2013:「iBooks Store」を徹底解剖する
eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは"書店のレビュー"だ。完全ガイド2013年度版の第9回目は「iBooks Store」を紹介する。
2014.3.4 【今週はこれを読め! SF編】血なまぐさい潤滑油、錆びた重金属の肉。グロテスク生態テーマの衝撃作
イタリアは古くはダンテ、現代ではイタロ・カルヴィーノ、ディーノ・ブッツァーティ、トンマーゾ・ランドルフィなど傑出した想像力の文学を輩出している国だ。
2014.1.22 イラスト"露骨"で? 中国、ライトノベルの販売中止か 香港報道
香港メディアは22日までに、角川書店などを運営する「KADOKAWA」(東京)が中国で出版する若者向けのライトノベルが21日、中国の書店などの店頭から回収され、買えなくなっていると伝えた。
2014.1.15 【今週はこれを読め! SF編】8分の11拍子のリズムがいざなう、円環のインナースペース
第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。『ファースト・サークル』という題名が示すように、これは円環の物語である。
2013.11.26 【今週はこれを読め! SF編】不穏な傑作「パーキー・パットの日々」、ヴァン・ヴォクト調の快作「変数人間」
「決定版選集」をうたった《ディック短篇傑作選》の3冊目。
2013.11.10 【書評】『去年の冬、きみと別れ』中村文則著
ライターの「僕」が面会したのは、2人の女性を殺害した罪で死刑判決を受けた被告。事件には不可解な点が多く、犯行動機も不明のままだ。一体、被告は何を隠しているのか? かかわった男を破滅に導いてしまう被告の姉の正体とは?…。
2013.11.4 中村うさぎ : 「サンデー毎日」連載再開 せまる死を前に「遺言」をつづる
原因不明の病で一時心肺停止となり、現在も入院中の作家・中村うさぎさんが雑誌「サンデー毎日」でタレントのマツコ・デラックスさんと週替わりで執筆しているエッセー「うさぎとマツコの往復書簡」の連載を11月5日発売号から再開、「私の遺言」として、目の前まで迫った死を振り返りながら、パートナーの必要性を訴えていることが分かった。
2013.10.16 作家の読書道 第142回:川上未映子さん
詩人として、小説家として活動の場を広げる川上未映子さん。はじめて小説を発表してからまだ6年しか経っていないのに、今年は短篇集『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞も受賞。さまざまな表現方法で日常とその変容を描き続けるその才能は、どのようにして育まれていったのか。読書を通して感じたこと、大事な本たちについて語ってくださいました。
2013.10.11 古書即売会に4億6千万円の漢詩選集 入手経緯は不明
中国の南宋時代、12世紀ごろに刊行された漢詩選集「唐人絶句」が11日、東京・飯田橋の古書展示即売会で、4億6千万円で売り出された。
2013.9.13 ラノベ質問状 : 「know」 新しい世界を見せてくれるSF
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は「know」(野崎まどさん作、シライシユウコさんイラスト)です。早川書房の高塚菜月さんに作品の魅力を聞きました。
2013.9.9 公募ガイド 賞と顔 第33回 横溝正史ミステリ大賞
伊兼源太郎さん 心から待ち望んだ義務 小説を書け
2013.8.31 シェイマス・ヒーニー氏が死去 ノーベル文学賞詩人
シェイマス・ヒーニー氏(ノーベル文学賞詩人) AP通信などによると30日、アイルランド・ダブリンの病院で死去、74歳。
2013.8.31 ラノベ通もドン引き!変態系ラノベ特集【下ネタ・セクハラ・ゲス】
こんにちは。『銀の匙』を見て毎回焼肉が食べたくなる愛咲です。今回のライトノベルレビューは、変態ラノベ特集! こんな問題企画が通るなんて、編集部は暑さで気が狂った……、懐の広さに感激です! 一生ついていきます!
2013.8.23 黄瀬和哉×冲方丁 対談──新しい「攻殻機動隊」を描く/描かれた必然性
6月22日(土)に劇場上映+劇場先行版Blu-rayを同時発売した『攻殻機動隊ARISE boder:1 Ghost Pain』。
2013.8.14 乱歩の息づかい…「黄金仮面」完全原稿発見
作家・江戸川乱歩(1894~1965年)の戦前の代表作の一つで、名探偵の明智小五郎と怪盗アルセーヌ・ルパンが対決する「黄金仮面」の完全原稿453枚が見つかった。
2013.8.11 高村薫、宮部みゆき… この夏に読みたい10冊 1~6月書評閲覧ランキングから
うだるような暑さが続くこの8月。お盆休みに持って行く1冊は何がいいだろう。あれこれ迷わず大作に挑戦するチャンスかも知れない。2013年1~6月に電子版に掲載した書評で閲覧数の多かった本から緑陰にお薦めの10冊を選んでみた。(「高村薫、自著を振り返る」と1~6月の書評ランキングを後半に掲載しています。文中敬称略)
2013.8.5 電流協フォーラムリポート:「本が売れなければ図書館の未来もない」――公共図書館電子化モデルの議論
わたしたちが近くの公共図書館で電子書籍を借りられる日が来るのはいつか。「これからの公共図書館の電子化モデルを考える」フォーラムから現状と課題を整理してみよう。
2013.7.5 すごく面白いのに~! 書評家が選ぶ"書評を書くのが難しかった本"ランキング
みなさんの中には、書評をきっかけに読む本を決めるという人もいるだろう。だが、魅力をただ並べるというわけにはいかない書評家にとって、面白すぎる本ほど書評家泣かせなのである。
2013.6.24 青春の神秘が、こんなにも現実感を以て… チェーホフ薦める中也の手紙
「汚れつちまつた悲しみに…」などで知られる詩人の中原中也(1907~37年)が、知人に宛てた手紙が見つかった。
2013.6.18 著作権「死後50年」は本当に短すぎるか? 10分でわかる正念場の保護期間問題
大詰め迎える保護期間延長問題
2013.6.15 ライトノベルやスマートフォンアプリの展開もアリ―富士見書房とメディアファクトリーによる新作TCG「Ange Vierge」製作発表会レポート
富士見書房とメディアファクトリーは本日6月5日、新作トレーディングカードゲーム「Ange Vierge(アンジュ・ヴィエルジュ)」製作発表会を開催、本プロジェクトの概要や今後の展開を発表した。
2013.6.14 分析小説『赤村崎葵子の分析はデタラメ』執筆の理由を分析すると……? 十階堂一系先生インタビューをお届け【Spot the 電撃文庫】
電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする"Spot the 電撃文庫"。第80回となる今回は、『赤村崎葵子の分析はデタラメ』を執筆した十階堂一系先生のインタビューを掲載する。
2013.5.28 小説「STEINS;GATE 無限遠点のアルタイル」の発売日が6月28日から2013年夏に変更
MAGES.は,小説「STEINS;GATE 無限遠点のアルタイル」の発売日を,当初予定されていた2013年6月28日から今夏に変更することを,本日(5月28日)発表した。延期理由について同社は「諸般の都合」としている。
2013.5.20 <宮沢賢治>オール「甲」+皆勤賞 "超優等生"通信簿発見
童話作家で詩人の宮沢賢治(1896~1933年)の小学校時代の通信簿が、岩手県花巻市の市立花巻小学校で見つかった。オール「甲」の優等生に加え、5~6年時は皆勤賞で体も丈夫だったことがうかがえる。寄贈された市立宮沢賢治記念館(同市矢沢)は没後80年に合わせ、誕生月の8月から2カ月間、一般公開する予定だ。
2013.5.19 私設文学賞が今熱い!「文壇バー」「クィア」「俺的」? ちょっと変わった文学賞をご紹介します
「クイア文学賞」という私設の文学賞が設けられたようです。ツイッターのアカウント以外情報が一切ない点が、なかなか興味深いかも?
2013.5.12 【書評】『光の山』玄侑宗久著
被災地に生きる者の「願い」
2013.5.8 京極夏彦が全力で監修する 『水木しげる漫画大全集』がすごい
子供の頃から水木しげるの世界にどっぷりと浸かるファンの猛者・京極夏彦。このたび6月から刊行開始する『水木しげる漫画大全集』の監修者として、ビギナーにも、そしてマニアにも納得のいく全集を編むために奮闘中だ。
2013.5.1 相次ぐアニメ実写化、原作ファンは複雑……人気ラノベ「僕は友達が少ない」も実写映画化か?
昨今、マンガやアニメ、ゲームなどの人気作品を原作として実写映画化した作品が数多く誕生しているが、そうした実写映画化決定が発表されるたびにネット上では賛否両論が巻き起こる。特に賛否のうち「否」の意見が目立つ傾向にあり、原作ファンの複雑な心境がうかがえる。
2013.4.13 その日,風が強く吹いていた。「放課後ライトノベル」第137回は『超粒子実験都市のフラウ』で空から降ってきた女の子と出会います
先日,「地球防衛軍4」(PS3/Xbox 360)の初回封入特典や,店舗別特典の情報が公開された。「地球防衛軍4」は筆者の中ですでに購入を決めていたタイトル。当然,その内容は気になる。ただ,「地球防衛軍3 PORTABLE」のときは,あとで同じ系列のより強い装備がゲーム内で手に入り,特典はいわば,序盤のちょっとしたおまけみたいなものだった。まあ,今回も似たようなも――
2013.4.10 タイトルの略称がスゴいライトノベルベスト5
最近のライトノベルのタイトルは長いものが多く、人気シリーズはファン達の間で略称で呼ばれることが当たり前になっている。そんな中、愛着やユーモアを込めすぎてファン以外には何の略称か理解できないところまで変化してしまった呼び方も増えてきているのだ。というワケで今回はタイトルの略称が斬新すぎるライトノベルをランキング順に紹介する。
2013.3.30 シリーズ最大の強敵が出現! 「放課後ライトノベル」第135回は『デート・ア・ライブ』で百合っ子をデレさせろ
我が身を振り返ると,男子小学生というのは実にしょうもない。男子と女子が2人でいるだけで,からかわずにはいられないものである。たまたま家の方向が同じで,並んで歩いているだけで「やーい,デート,デート!」とはやしたてたり。とはいえ,今はケータイもあるし,そんなシチュエーションもなくなってしまったんでしょうか。
2013.3.29 Amazon、ユーザー1600万人のソーシャル読書サービスのGoodreadsを買収―Kindleとの統合で圧倒的優位を狙う
今日(米国時間3/28)、Amazonは有力なソーシャル読書サービス、Goodreadsを買収したと発表した。金額などの詳細は不明。買収手続きは第2四半期に完了する。
2013.3.26 「アーシャのアトリエ」のオフィシャル小説が発売。未公開エピソードも収録
小説 アーシャのアトリエ~ある錬金術士の旅の日記より~
2013.3.23 「現代アフリカ文学の父」 C・アチェベ氏死去
ナイジェリアのメディアなどによると、ナイジェリアの著名作家、チヌア・アチェベ氏22日までに病気のため米ボストンの病院で死去した。82歳。死亡日時や詳しい死因は不明。「現代アフリカ文学の父」と呼ばれ、ノーベル文学賞の有力候補と言われた。
2013.3.18 テレビアニメ『おねがいマイメロディ』が、ライトノベルになって帰ってきた!
アニメ制作スタッフが再び集結し、アニメから3年後の物語を描く『おねがいマイメロディ はいすく~る』を刊行
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